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災いは何でもない事から発覚する
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その報告を受けたのは朝の目覚めの時だった。
リリィは気怠く欠伸をすると、侍女のアリスが容赦なくカーテンを開くと太陽の眩しさに短く唸った。
「うぅぅ・・・眩しい。」
「特段に早い時間でもありませんよ。
深夜に件の魔法印の様子を見に来た怪しい者を捕縛したそうです。
木によじ登り、魔法印に魔力を流し込む瞬間だったそうなので言い逃れは出来ないようですよ。」
「ふ~ん。案外早かったね。
王宮内に潜り込んでたのかな?」
リリィは着ていた寝巻きを脱ぎ捨てるとバスルームに向かった。
蛇口を捻ると大きなシャワーヘッドから出る温かなお湯に身を委ねた。
「クレイが調べたところ庭師として働いている者だそうです。
担当は王宮の1区画だそうですが、そこまで入り込めば後宮も間違いなく出入りしていたはずです。」
報告をしながらもアリスは手早くタオルやバスローブを用意している。
「黒幕まで追跡できそう?」
「現在、取り調べは行われておりません。
試みたそうですが、一瞬の隙に自殺を図ろうとしたようで手当の後、拘束中だそうです。」
物騒な言葉にリリィは大きな溜息を吐いた。
適当に切り上げると置かれていたバスローブを羽織りタオルを頭に巻いた。
「本当に人間ってのは面倒ね・・・。」
生き残る事を目的とする動物と違い、人間は感情や思考で事を判断する。
自然の理に反して自ら死を選ぶのは人間だけだ。
「どうにもならないって?」
シャワーから出てきたリリィの髪を丁寧に乾かすアリスは涼しい顔を横に振った。
「何やら人を呼びに出ているようです。」
「・・・その人を待ってるの?」
「皇帝もご納得の様です。
後ほどに直接お聞きください。」
報告は終わったのだろう。
アリスはリリィの髪の手入れに黙々と従事している。
今の段階では夜中に魔法印の確認をしにきた人間を捕らえた情報しかない。
「また長い1日になりそうね。」
アリスの手で美しくなった顔をリリィはウンザリしたように歪めた。
「馬鹿みたいな顔してないで、朝ごはんですよ。
今日は珍しくコテツが作ってるんです。」
コテツが朝食を作っているときいたリリィは目を煌めかした。
「ワッフル!」
「そうですよ。
焼きたてのワッフルにベリーソースなんて如何ですか?
勿論、クリームもありますし、飽きない様にベーコンやお野菜も用意してありますよ。」
「最高っ・・・!!」
コテツの焼くワッフルの美味しさは格別なのだ。
レシピを教えてもらっても何故だかリリィには同じ様に作れない。
滅多に作ってくれる事がないのが、また特別感を味わえるのだ。
恍惚な顔を浮かべるリリィにアリスはクスクスと笑った。
「さぁさぁ、分かったら早く行動しなさい。
1日は長くとも、朝は短いのよ。」
突然、お姉さん口調になったアリスにリリィは抱きついた。
「そうする!
アリスも一緒に行こう。」
大人を相手にしても魔獣と対峙しても不遜な態度のリリィであるが、こういうところは年頃の娘の笑顔に戻る。
アリスは愛おしい主人に微笑むと共に寝室を後にするのだった。
リリィは気怠く欠伸をすると、侍女のアリスが容赦なくカーテンを開くと太陽の眩しさに短く唸った。
「うぅぅ・・・眩しい。」
「特段に早い時間でもありませんよ。
深夜に件の魔法印の様子を見に来た怪しい者を捕縛したそうです。
木によじ登り、魔法印に魔力を流し込む瞬間だったそうなので言い逃れは出来ないようですよ。」
「ふ~ん。案外早かったね。
王宮内に潜り込んでたのかな?」
リリィは着ていた寝巻きを脱ぎ捨てるとバスルームに向かった。
蛇口を捻ると大きなシャワーヘッドから出る温かなお湯に身を委ねた。
「クレイが調べたところ庭師として働いている者だそうです。
担当は王宮の1区画だそうですが、そこまで入り込めば後宮も間違いなく出入りしていたはずです。」
報告をしながらもアリスは手早くタオルやバスローブを用意している。
「黒幕まで追跡できそう?」
「現在、取り調べは行われておりません。
試みたそうですが、一瞬の隙に自殺を図ろうとしたようで手当の後、拘束中だそうです。」
物騒な言葉にリリィは大きな溜息を吐いた。
適当に切り上げると置かれていたバスローブを羽織りタオルを頭に巻いた。
「本当に人間ってのは面倒ね・・・。」
生き残る事を目的とする動物と違い、人間は感情や思考で事を判断する。
自然の理に反して自ら死を選ぶのは人間だけだ。
「どうにもならないって?」
シャワーから出てきたリリィの髪を丁寧に乾かすアリスは涼しい顔を横に振った。
「何やら人を呼びに出ているようです。」
「・・・その人を待ってるの?」
「皇帝もご納得の様です。
後ほどに直接お聞きください。」
報告は終わったのだろう。
アリスはリリィの髪の手入れに黙々と従事している。
今の段階では夜中に魔法印の確認をしにきた人間を捕らえた情報しかない。
「また長い1日になりそうね。」
アリスの手で美しくなった顔をリリィはウンザリしたように歪めた。
「馬鹿みたいな顔してないで、朝ごはんですよ。
今日は珍しくコテツが作ってるんです。」
コテツが朝食を作っているときいたリリィは目を煌めかした。
「ワッフル!」
「そうですよ。
焼きたてのワッフルにベリーソースなんて如何ですか?
勿論、クリームもありますし、飽きない様にベーコンやお野菜も用意してありますよ。」
「最高っ・・・!!」
コテツの焼くワッフルの美味しさは格別なのだ。
レシピを教えてもらっても何故だかリリィには同じ様に作れない。
滅多に作ってくれる事がないのが、また特別感を味わえるのだ。
恍惚な顔を浮かべるリリィにアリスはクスクスと笑った。
「さぁさぁ、分かったら早く行動しなさい。
1日は長くとも、朝は短いのよ。」
突然、お姉さん口調になったアリスにリリィは抱きついた。
「そうする!
アリスも一緒に行こう。」
大人を相手にしても魔獣と対峙しても不遜な態度のリリィであるが、こういうところは年頃の娘の笑顔に戻る。
アリスは愛おしい主人に微笑むと共に寝室を後にするのだった。
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