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完全開放!! 爽快バトル編
086:悲・恋・美・琴・魂・抜・刀
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迫るアシッドランスは極太のものを中心に、上下左右に二つ垂直に並ぶ。
それを迷わず戦極は自分と平行になっている、アシッドランスへと業を放つ。
「綺麗に分かれて弾け飛べ! ジジイ流 刺突術! 扇牙三連撃!!」
銀光が引き連れる紫の扇が、目前の黄色いヤリへとぶち当たった瞬間、中央から真っ二つに斬れる。
その間を飛び抜ける戦極は、その先にいる王の残骸へ向けてさらに業放つ。
「そこをどけえええ! ジジイ流 連斬術! 壱式・五連斬!!」
パワー型の壱式をつかい、目前の王の残骸の頭部へ集中的に五連斬を放つ、が。
「チッ、やはりこの体勢では力が入らないか」
噛みつかれる手前で五連斬が下アゴを弾くことで、王の残骸の頭が上へと持ち上がる。
それをチャンスとみた戦極は、そのまま王の残骸の股下をくぐりぬけて背後へと脱出に成功。
『ふぅ~、とんだアクロバットだったんだよ』
「まったくだ……が、まだまだ続きそうだぜ?」
「あたりまえですわ! そんなことくらいで、この聖眼のエカテリーナから逃げれると思って?」
「だから叫ぶなよ鬱陶しい。だがまぁ……流石にキツイ、か」
振り返れば王の残骸が迫ってくるのが見え、エアカッター群もそれに続く。
流石にこの状況を、先程と同じように何度もくぐり抜けれるかは怪しい。
そう戦極が考え始めたころ、美琴が覚悟を決めて口を開く。
『戦極様……本気のアレ……しようかな?』
「アレってまさかおまえ、嫌だっていつも言っていたろう?」
『うん。だって私が私じゃなくなりそうで怖いんだよ……でも、今はそんなことを言ってはいられないんだよ』
迫る王の残骸は周囲にアシッドランスを展開し始め、エアカッター群は戦極を包み込む配置に軌道修正。
それを〝ギリリ〟と奥歯を噛みしめながら見る戦極であったが、このまま殺られるわけにはいかない。
「……美琴が嫌なことをさせちまう、情けない主でゴメンな」
『ふふ、だから私が憑いているんだよ? それにあのエチィ修道服女だけは、ぜえええったいに許せないんだよ!』
「違いないねぇ……やるか」
『うん!』
戦極は向かってくる王の残骸へと、抜刀した悲恋をまっすぐ向けて宣言をする。
「魂抜刀モード起動!!」
瞬間、悲恋から無機質な声が響き、戦極のオーダーに応える。
その無機質な悲恋の住人によって、悲恋美琴の真の力が開放された。
『――承認いたしました古廻戦極様。魂抜刀モード起動します。現在の状況把握。悲恋の妖気充填率は四割。なお戦極様へと充填中。目標妖気充填率まで残り四百二十秒。戦極様内で譲渡された妖気変換の急速ブートを開始。現状における全てのシークエンスが完了。悲恋美琴【魂】――これよりビッチを地獄へ蹴り飛ばし殲滅いたします』
「ぃ、言い方ぁ……?」
地獄へと蹴り飛ばす宣言をした、戦極がドン引く声の主。それはあの美琴そのものだった。
と、同時に悲恋から急速に妖気がチャージされ、戦極の内部で妖気が急速に自分の妖気へと変換される。
「くぅっ、結構クルねぇ。だが力がみなぎってキタアアアア!!」
『警告。ビッチより放たれたエアカッター群に囲まれました。同時に骨ホネが前面にアシッドランスを展開中。背後より着弾まで八秒』
「そいつは激アツだな。まずは前を斬り伏せる!」
戦極は悲恋を左横に構えながら前方へと突っ込む。
後方より十のエアカッターが迫り、放物線を描き突っ込んでくる。
『申告。七割での扇牙の使用を具申』
「OK! 羆の用意も頼む!」
『了。よどみなく実行します』
「ジジイ流 刺突術! 扇牙三連撃!!」
アシッドランスへ向けて、戦極は扇牙を放つ。
紫の扇子は甲高い風切り音をともない、アシッドランスを斬り割くと同時に、斬撃が途中で止まる。
中途半端に斬られたアシッドランスは、空気抵抗により砕け散り、周りのエアカッターを巻き込みさらに爆散。
そのまま戦極は、走りながら右回転に体をひねると、カウンター業の準備へはいるのだった。
それを迷わず戦極は自分と平行になっている、アシッドランスへと業を放つ。
「綺麗に分かれて弾け飛べ! ジジイ流 刺突術! 扇牙三連撃!!」
銀光が引き連れる紫の扇が、目前の黄色いヤリへとぶち当たった瞬間、中央から真っ二つに斬れる。
その間を飛び抜ける戦極は、その先にいる王の残骸へ向けてさらに業放つ。
「そこをどけえええ! ジジイ流 連斬術! 壱式・五連斬!!」
パワー型の壱式をつかい、目前の王の残骸の頭部へ集中的に五連斬を放つ、が。
「チッ、やはりこの体勢では力が入らないか」
噛みつかれる手前で五連斬が下アゴを弾くことで、王の残骸の頭が上へと持ち上がる。
それをチャンスとみた戦極は、そのまま王の残骸の股下をくぐりぬけて背後へと脱出に成功。
『ふぅ~、とんだアクロバットだったんだよ』
「まったくだ……が、まだまだ続きそうだぜ?」
「あたりまえですわ! そんなことくらいで、この聖眼のエカテリーナから逃げれると思って?」
「だから叫ぶなよ鬱陶しい。だがまぁ……流石にキツイ、か」
振り返れば王の残骸が迫ってくるのが見え、エアカッター群もそれに続く。
流石にこの状況を、先程と同じように何度もくぐり抜けれるかは怪しい。
そう戦極が考え始めたころ、美琴が覚悟を決めて口を開く。
『戦極様……本気のアレ……しようかな?』
「アレってまさかおまえ、嫌だっていつも言っていたろう?」
『うん。だって私が私じゃなくなりそうで怖いんだよ……でも、今はそんなことを言ってはいられないんだよ』
迫る王の残骸は周囲にアシッドランスを展開し始め、エアカッター群は戦極を包み込む配置に軌道修正。
それを〝ギリリ〟と奥歯を噛みしめながら見る戦極であったが、このまま殺られるわけにはいかない。
「……美琴が嫌なことをさせちまう、情けない主でゴメンな」
『ふふ、だから私が憑いているんだよ? それにあのエチィ修道服女だけは、ぜえええったいに許せないんだよ!』
「違いないねぇ……やるか」
『うん!』
戦極は向かってくる王の残骸へと、抜刀した悲恋をまっすぐ向けて宣言をする。
「魂抜刀モード起動!!」
瞬間、悲恋から無機質な声が響き、戦極のオーダーに応える。
その無機質な悲恋の住人によって、悲恋美琴の真の力が開放された。
『――承認いたしました古廻戦極様。魂抜刀モード起動します。現在の状況把握。悲恋の妖気充填率は四割。なお戦極様へと充填中。目標妖気充填率まで残り四百二十秒。戦極様内で譲渡された妖気変換の急速ブートを開始。現状における全てのシークエンスが完了。悲恋美琴【魂】――これよりビッチを地獄へ蹴り飛ばし殲滅いたします』
「ぃ、言い方ぁ……?」
地獄へと蹴り飛ばす宣言をした、戦極がドン引く声の主。それはあの美琴そのものだった。
と、同時に悲恋から急速に妖気がチャージされ、戦極の内部で妖気が急速に自分の妖気へと変換される。
「くぅっ、結構クルねぇ。だが力がみなぎってキタアアアア!!」
『警告。ビッチより放たれたエアカッター群に囲まれました。同時に骨ホネが前面にアシッドランスを展開中。背後より着弾まで八秒』
「そいつは激アツだな。まずは前を斬り伏せる!」
戦極は悲恋を左横に構えながら前方へと突っ込む。
後方より十のエアカッターが迫り、放物線を描き突っ込んでくる。
『申告。七割での扇牙の使用を具申』
「OK! 羆の用意も頼む!」
『了。よどみなく実行します』
「ジジイ流 刺突術! 扇牙三連撃!!」
アシッドランスへ向けて、戦極は扇牙を放つ。
紫の扇子は甲高い風切り音をともない、アシッドランスを斬り割くと同時に、斬撃が途中で止まる。
中途半端に斬られたアシッドランスは、空気抵抗により砕け散り、周りのエアカッターを巻き込みさらに爆散。
そのまま戦極は、走りながら右回転に体をひねると、カウンター業の準備へはいるのだった。
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