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完全開放!! 爽快バトル編
090:覚悟
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エカテリーナはゆっくりと立ち上がると、微笑みながら戦極へと応える。
その様子は何か吹っ切れたようであり、じつに清々しい笑顔であった。
「よろしくてよ。ええ、もうよいのです。わたくしが間違っていました……」
瞬間、魔力の渦がエカテリーナを包み込む。
それに悲恋が弾かれてしまい、首筋から刃が離れたことで、エカテリーナは左手で片目を押さえ話す。
「美しく、そして楽しみながら殺そうとした、わたくしが大間違いでした。ココからは――」
魔力渦がさらに激しさを増し、エカテリーナの姿を別のなにかに変形。
背中に羽が生え、小麦色の肌は灰色に染まり、瞳は真っ赤に染まる。
さらに耳が長くとがり、髪は金から白へと変わり果てた。
その女も虜にする妖艶なボディーと瞳は、並の男なら間違いなく堕ちるだろう、媚薬が体現した姿になる。
その容姿に、あるものは恐怖を。あるものは憧れをいだく。
だが共通してして言えること……それは人類の敵であり、男を堕落へと導く快楽の伝道師。
人はそれを〝サキュバスクイーン〟と呼ぶ。
「さぁ、言葉はもはや不要。堕ちなさい、真の〝聖眼〟で!!」
エカテリーナの両目が赤色に怪しく光る。
それに見つめられた戦極はブルリと震えると、まるで人形同然になり表情が抜け落ちた。
思わず笑いがこみ上げるエカテリーナ。
遠くで王の残骸までカタカタとホネを鳴らし、エカテリーナの気分をさらにアゲる。
――聖眼。
エカテリーナが四天王の一角に昇りつめた能力がこれだ。
暴動を起こした街で聖眼をつかい、男はおろか女まで狂わせ、すべての住民がエカテリーナを奪い合い殺し合った。
それを楽しみながら見物していたが、やがて飽きたエカテリーナのさらなる聖眼により、残った住民は心臓発作を起こして死亡。
その絶対服従の能力で、戦極をハメ殺す。
「ククク……アァ~ッハッッハ! 先程の威勢はどうしたのか・し・らぁ? ねぇ下等種ぅ?」
「…………」
エカテリーナを呆然と見つめる戦極。
その様子を見て、エカテリーナは愉悦にひたる。
さらに右手で、戦極のアゴの下から右人差し指を這わせ、唇へとネットリとからませる。
「あらぁ? こうして見ると、意外といい男かもしれませんわねぇ?」
「…………」
「ふふ、だけど。ダ・メ♪ わたくしのプライドは、下等種にボロボロにされてしまいましたわ」
「…………」
「この屈辱をどうつぐなってもらいましょうか?」
クビを可愛らしく方向け、形の良いアゴへ右人差し指をそえる。
名案が浮かんだようで、指を鳴らして口をひらく。
「まずはゆっくりと両手のツメからはがし、そのあと皮をはぎましょう。最後は体を二百回切り刻んで、苦しみ抜いて死ぬ間際に聖眼を解いてあげますわ。そして自分の愚かさに涙し、惨めに死になさい」
「ぅ……ぃ」
戦極が何かを言った気がしたことで、エカテリーナは聞き間違いかと思う。
だからこそ、戦極へと顔を近づけそれを確かめる、が。
「何かおっしゃって? ふふ、そんなはずはありませんわね。聖眼にかかった男は誰しも傀儡。あの骨のアンデッドすら――」
「臭い指で触るんじゃない。そしてあんな腐ドラと俺を一緒にするんじゃねええええ!!」
突如戦極が動き出し、咆哮ともいえる口調でまくしたてた。
「なッ!? 下等種オマ――っつぅヴぁらっべッ!?」
突如左頬に衝撃がはしり、そのまま吹き飛ぶエカテリーナ。
頬が焼けるように痛み、それが殴られたことだと気がついたのは、戦極の右拳が自分の顔があった位置にあったからだ。
「チッ、右手が汚れ気分だぜ」
『提案:右手を斬り落としますか?』
「怖い提案するなよッ!! ったく」
「が、下等種ぎざまあああああああ!!」
腫れたほほを右手で押さえ、エカテリーナは震える子鹿みたいに立ち上がる。
それを見ながら戦極は自分の情けなさと、覚悟のなさを実感するのだった。
その様子は何か吹っ切れたようであり、じつに清々しい笑顔であった。
「よろしくてよ。ええ、もうよいのです。わたくしが間違っていました……」
瞬間、魔力の渦がエカテリーナを包み込む。
それに悲恋が弾かれてしまい、首筋から刃が離れたことで、エカテリーナは左手で片目を押さえ話す。
「美しく、そして楽しみながら殺そうとした、わたくしが大間違いでした。ココからは――」
魔力渦がさらに激しさを増し、エカテリーナの姿を別のなにかに変形。
背中に羽が生え、小麦色の肌は灰色に染まり、瞳は真っ赤に染まる。
さらに耳が長くとがり、髪は金から白へと変わり果てた。
その女も虜にする妖艶なボディーと瞳は、並の男なら間違いなく堕ちるだろう、媚薬が体現した姿になる。
その容姿に、あるものは恐怖を。あるものは憧れをいだく。
だが共通してして言えること……それは人類の敵であり、男を堕落へと導く快楽の伝道師。
人はそれを〝サキュバスクイーン〟と呼ぶ。
「さぁ、言葉はもはや不要。堕ちなさい、真の〝聖眼〟で!!」
エカテリーナの両目が赤色に怪しく光る。
それに見つめられた戦極はブルリと震えると、まるで人形同然になり表情が抜け落ちた。
思わず笑いがこみ上げるエカテリーナ。
遠くで王の残骸までカタカタとホネを鳴らし、エカテリーナの気分をさらにアゲる。
――聖眼。
エカテリーナが四天王の一角に昇りつめた能力がこれだ。
暴動を起こした街で聖眼をつかい、男はおろか女まで狂わせ、すべての住民がエカテリーナを奪い合い殺し合った。
それを楽しみながら見物していたが、やがて飽きたエカテリーナのさらなる聖眼により、残った住民は心臓発作を起こして死亡。
その絶対服従の能力で、戦極をハメ殺す。
「ククク……アァ~ッハッッハ! 先程の威勢はどうしたのか・し・らぁ? ねぇ下等種ぅ?」
「…………」
エカテリーナを呆然と見つめる戦極。
その様子を見て、エカテリーナは愉悦にひたる。
さらに右手で、戦極のアゴの下から右人差し指を這わせ、唇へとネットリとからませる。
「あらぁ? こうして見ると、意外といい男かもしれませんわねぇ?」
「…………」
「ふふ、だけど。ダ・メ♪ わたくしのプライドは、下等種にボロボロにされてしまいましたわ」
「…………」
「この屈辱をどうつぐなってもらいましょうか?」
クビを可愛らしく方向け、形の良いアゴへ右人差し指をそえる。
名案が浮かんだようで、指を鳴らして口をひらく。
「まずはゆっくりと両手のツメからはがし、そのあと皮をはぎましょう。最後は体を二百回切り刻んで、苦しみ抜いて死ぬ間際に聖眼を解いてあげますわ。そして自分の愚かさに涙し、惨めに死になさい」
「ぅ……ぃ」
戦極が何かを言った気がしたことで、エカテリーナは聞き間違いかと思う。
だからこそ、戦極へと顔を近づけそれを確かめる、が。
「何かおっしゃって? ふふ、そんなはずはありませんわね。聖眼にかかった男は誰しも傀儡。あの骨のアンデッドすら――」
「臭い指で触るんじゃない。そしてあんな腐ドラと俺を一緒にするんじゃねええええ!!」
突如戦極が動き出し、咆哮ともいえる口調でまくしたてた。
「なッ!? 下等種オマ――っつぅヴぁらっべッ!?」
突如左頬に衝撃がはしり、そのまま吹き飛ぶエカテリーナ。
頬が焼けるように痛み、それが殴られたことだと気がついたのは、戦極の右拳が自分の顔があった位置にあったからだ。
「チッ、右手が汚れ気分だぜ」
『提案:右手を斬り落としますか?』
「怖い提案するなよッ!! ったく」
「が、下等種ぎざまあああああああ!!」
腫れたほほを右手で押さえ、エカテリーナは震える子鹿みたいに立ち上がる。
それを見ながら戦極は自分の情けなさと、覚悟のなさを実感するのだった。
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