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10.寝物語
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昔々のものがたり。
多分そういうフレーズから始まる。
ボク達の先祖の物語。
ボク達の先祖は鋭い爪と牙、そして羽を持った竜だったらしい。
初めに神様達がいて、いろいろな世界を作り、いろいろな神様が子供を作り、ボク達の先祖も生まれた。
そしてある時、竜が神を斃し、世界が割れて、戦い続けた竜は地の底に堕とされる。
そこで、竜は一緒に堕とされた者たちに世界の支配者になってほしいと頼まれ、支配者になる。
それから長い時が過ぎ、竜たちは長い間世界を治めた。
だけどあるとき、知恵を持つ者が言った。
自分たちはもう自立できると、自分たちだけで生活していけると。
そして竜は世界を支配するのをやめた。
それから、世界は千々に割れ、ボク達竜の親戚達もたくさんの国に分かれたし、他にも色々な種族が、色々な国が興っては滅んだ。
でも、その中で竜の親戚達はずっと自分たちの国を治め続けている。
ボクたちは竜の親戚なのだということを忘れてはいけない。
誇りを持ち、自分の縄張りを守り、時には色々な種族の仲を取り持つことも大切なんだ。
大切なのは、自分たちが竜の親族なんだってことを忘れないことだ。
メリアはそういう感じの寝物語を聞かせてくれた。
幼さが残る声で、ゆっくりとした口調で。
ボクはその話を聞きながら、幼児向けのお話としてはちょっと難しすぎかななどと思いつつ眠りの世界に落ちていくのだった。
多分そういうフレーズから始まる。
ボク達の先祖の物語。
ボク達の先祖は鋭い爪と牙、そして羽を持った竜だったらしい。
初めに神様達がいて、いろいろな世界を作り、いろいろな神様が子供を作り、ボク達の先祖も生まれた。
そしてある時、竜が神を斃し、世界が割れて、戦い続けた竜は地の底に堕とされる。
そこで、竜は一緒に堕とされた者たちに世界の支配者になってほしいと頼まれ、支配者になる。
それから長い時が過ぎ、竜たちは長い間世界を治めた。
だけどあるとき、知恵を持つ者が言った。
自分たちはもう自立できると、自分たちだけで生活していけると。
そして竜は世界を支配するのをやめた。
それから、世界は千々に割れ、ボク達竜の親戚達もたくさんの国に分かれたし、他にも色々な種族が、色々な国が興っては滅んだ。
でも、その中で竜の親戚達はずっと自分たちの国を治め続けている。
ボクたちは竜の親戚なのだということを忘れてはいけない。
誇りを持ち、自分の縄張りを守り、時には色々な種族の仲を取り持つことも大切なんだ。
大切なのは、自分たちが竜の親族なんだってことを忘れないことだ。
メリアはそういう感じの寝物語を聞かせてくれた。
幼さが残る声で、ゆっくりとした口調で。
ボクはその話を聞きながら、幼児向けのお話としてはちょっと難しすぎかななどと思いつつ眠りの世界に落ちていくのだった。
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