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4、双子の兄ロイドの逆恨み
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「いいえ、お祖母様の期待は裏切れません……」
アデルが神妙にかぶりを振った時、
「ママー、またアデルが人前で俺に恥をかかせたんだ。
昨日、俺を剣で負かして得意になってたんだよー!」
同じく実家に帰ってきたらしいロイドが母に告げ口しながら庭に現れた。
選択科目である剣術の最後の模擬戦の話をしているのだ。
「まあ、アデル! 妹の癖に、生意気にも兄を負かすだなんて!」
「何を言う、ロイド。妹に負ける、お前の鍛錬が足りないのだ」
「あなたこそ何を言うの! ロイドはアデルと違って、戦いを好まない心優しい性格なのよ!」
こうやっていくら父であるバルト公爵が厳しくしつけようとしても、妻であるローラが全力で息子を甘やかすのだ。
「アデルはレイモン殿下もボコボコにしたんだよ、ママ!」
「まあ、何てことを! お前のそういう可愛げのないところがレイモンに好かれない理由なのよ!」
そう言われても、アデルにとって兄のロイドは弱すぎて負けようがないし、婚約者のレイモンはわざと負けると余計に怒るという面倒くさい性格だった。
「女性に負ける方が悪いのだ」
「ほら、そうやっていつもあなたがアデルを庇うから、ますます増長して可愛げを失っていくのよ! だいたいあなたは――」
ローラは癇癪を起こすと話が長い。
「その辺にしなさい!」
そこへぴしゃりとした声が飛んできた。
「お母様」
登場したのは王太后だった。
「ローラ、お前という娘は、馬鹿息子を甘やかすだけ甘やかして!」
ロイドが抗議する。
「酷いよ、僕の事を馬鹿息子だなんて、お祖母様!
わかった、アデル、お前がまたお祖母様にある事ない事吹き込んだんだな」
濡れ衣である。
そんなこと一度もしたことがないし、むしろいつもある事ない事吹き込むのはロイドのほう。自己紹介もいいところだ。
ロイドは幼少期から出来の良い妹と比べられ、すっかり性格がねじ曲がっていた。
「その前に私が娘の育て方を間違ったようね。ごめんなさいね、バルト公爵、アデル」
「お母様はいつも私を悪く言うのね!」
ローラも不満を口にする。
「悪いけど、お前達はあっちへ行ってなさい」
相手をするのが面倒になった王太后は、しっしっと追い払う仕草をする。
「覚えておけよ、アデル!」
ロイドはまた勝手に新たな恨みをアデルに募らせ去っていった。
アデルが神妙にかぶりを振った時、
「ママー、またアデルが人前で俺に恥をかかせたんだ。
昨日、俺を剣で負かして得意になってたんだよー!」
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選択科目である剣術の最後の模擬戦の話をしているのだ。
「まあ、アデル! 妹の癖に、生意気にも兄を負かすだなんて!」
「何を言う、ロイド。妹に負ける、お前の鍛錬が足りないのだ」
「あなたこそ何を言うの! ロイドはアデルと違って、戦いを好まない心優しい性格なのよ!」
こうやっていくら父であるバルト公爵が厳しくしつけようとしても、妻であるローラが全力で息子を甘やかすのだ。
「アデルはレイモン殿下もボコボコにしたんだよ、ママ!」
「まあ、何てことを! お前のそういう可愛げのないところがレイモンに好かれない理由なのよ!」
そう言われても、アデルにとって兄のロイドは弱すぎて負けようがないし、婚約者のレイモンはわざと負けると余計に怒るという面倒くさい性格だった。
「女性に負ける方が悪いのだ」
「ほら、そうやっていつもあなたがアデルを庇うから、ますます増長して可愛げを失っていくのよ! だいたいあなたは――」
ローラは癇癪を起こすと話が長い。
「その辺にしなさい!」
そこへぴしゃりとした声が飛んできた。
「お母様」
登場したのは王太后だった。
「ローラ、お前という娘は、馬鹿息子を甘やかすだけ甘やかして!」
ロイドが抗議する。
「酷いよ、僕の事を馬鹿息子だなんて、お祖母様!
わかった、アデル、お前がまたお祖母様にある事ない事吹き込んだんだな」
濡れ衣である。
そんなこと一度もしたことがないし、むしろいつもある事ない事吹き込むのはロイドのほう。自己紹介もいいところだ。
ロイドは幼少期から出来の良い妹と比べられ、すっかり性格がねじ曲がっていた。
「その前に私が娘の育て方を間違ったようね。ごめんなさいね、バルト公爵、アデル」
「お母様はいつも私を悪く言うのね!」
ローラも不満を口にする。
「悪いけど、お前達はあっちへ行ってなさい」
相手をするのが面倒になった王太后は、しっしっと追い払う仕草をする。
「覚えておけよ、アデル!」
ロイドはまた勝手に新たな恨みをアデルに募らせ去っていった。
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