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ベルクマール聖王国。
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■ベルクマール聖王国。
ここは、ベルクマール聖王国。
聖王、クラウディウスの治める国。
王宮の中心にある大樹グランウッドの下には魔王の遺体が眠っている。
ここ、ベルクマール聖王国がオクタヴィアヌス=ベルクマールにより建国されたのは約2000年前。
帝国暦2156年、ガイウス帝の治世、復活した魔王に立ち向かいそしてそれを打ち負かし再度封印する事に成功した勇者オクタヴィアヌス。
そして帝の妹君であった大予言者カッサンドラがその勇者に降嫁し、興ったのがベルクマール大公国という。
以降この国は常に魔の封印を使命とし、その為に存続していると言っても過言では無い。
1000年前に再度復活した魔王を封印したのちにその遺体を封印した場所に新たな聖都を造り、それを以てベルクマール聖王国と国名を変更。
以来大公は聖王となり、その聖都は大聖女によって護られてきたのだった。
「聖都の結界が消え去っているだと!?」
大臣ルキウス・アグリッパのその報告を受けたクラウディウスは手にした錫杖を落としその場から立ち上がった。
「忌々しき自体でございます。陛下」
大聖女サンドラが没したという知らせを受けた時クラウディウスは外遊中であったこともあり次代の大聖女選定には立ち会っては居なかった。
選ばれた大聖女は次官を務めていたメッサリーナだという話だった。まあ順当な結果だろうとそのまま承認したのだが。
しかし、聖女宮にはサンドラがその力を認めた聖女レティーナがいる筈。
彼女が居るからこそ今代の大聖女が誰であろうと特に問題はないだろうと楽観していたのだが。
「聖女宮に行く!」
「なりません陛下。本日は帝国からの使者が来訪する日。もう既に歓迎の宴の準備が整っております。陛下にもご準備頂かなくてはなりません」
「しかし事の次第を確認せねばこの聖都に危機が及ぶのだ!」
「調査は既にさせております。もう暫くお待ち下さい」
クラウディウスはため息とともに椅子に深く座り込んだ。
何もかもがままならない。
ああ。カッサンドラ。わたしはどうすればいい?
ここは、ベルクマール聖王国。
聖王、クラウディウスの治める国。
王宮の中心にある大樹グランウッドの下には魔王の遺体が眠っている。
ここ、ベルクマール聖王国がオクタヴィアヌス=ベルクマールにより建国されたのは約2000年前。
帝国暦2156年、ガイウス帝の治世、復活した魔王に立ち向かいそしてそれを打ち負かし再度封印する事に成功した勇者オクタヴィアヌス。
そして帝の妹君であった大予言者カッサンドラがその勇者に降嫁し、興ったのがベルクマール大公国という。
以降この国は常に魔の封印を使命とし、その為に存続していると言っても過言では無い。
1000年前に再度復活した魔王を封印したのちにその遺体を封印した場所に新たな聖都を造り、それを以てベルクマール聖王国と国名を変更。
以来大公は聖王となり、その聖都は大聖女によって護られてきたのだった。
「聖都の結界が消え去っているだと!?」
大臣ルキウス・アグリッパのその報告を受けたクラウディウスは手にした錫杖を落としその場から立ち上がった。
「忌々しき自体でございます。陛下」
大聖女サンドラが没したという知らせを受けた時クラウディウスは外遊中であったこともあり次代の大聖女選定には立ち会っては居なかった。
選ばれた大聖女は次官を務めていたメッサリーナだという話だった。まあ順当な結果だろうとそのまま承認したのだが。
しかし、聖女宮にはサンドラがその力を認めた聖女レティーナがいる筈。
彼女が居るからこそ今代の大聖女が誰であろうと特に問題はないだろうと楽観していたのだが。
「聖女宮に行く!」
「なりません陛下。本日は帝国からの使者が来訪する日。もう既に歓迎の宴の準備が整っております。陛下にもご準備頂かなくてはなりません」
「しかし事の次第を確認せねばこの聖都に危機が及ぶのだ!」
「調査は既にさせております。もう暫くお待ち下さい」
クラウディウスはため息とともに椅子に深く座り込んだ。
何もかもがままならない。
ああ。カッサンドラ。わたしはどうすればいい?
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