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30.一難去ってまた一難…?
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あれから社交界の準備に追われるうちにあっという間に日が経ち、社交界まで残り1日となった。ある程度準備も整い落ち着いたところで、ナタリーにからアディのお兄さまへのプレゼントが作り終わったと聞いた私は、それをアディに渡そうと、彼女を探して王宮をうろついていた。
しばらく歩いて庭へとたどり着いたところで、紅い髪を風にたなびかせながら、立派に咲いた赤いバラを眺めているアディを見つける。声をかけようと口を開いたところで、誰かが私より先にアディの名前を呼んだ。その声に振り向いたアディはパッと顔を上げると、嬉しそうな表情で声の主を振り返った。
「…あの人って確かベルバッハ皇帝の近衛騎士よね?」
「はい。ベルバッハ皇帝の近衛騎士、ニコラス様です」
私の質問にナタリーがそう答える。短く揃えられた漆黒の髪に、穏やかに凪いだ瞳。見るからに鍛え上げられた身体つきと高い身長は実に騎士らしいものだった。そんな彼と何やら話をしているアディ。今までに見たことがないくらい楽しそうで生き生きとしていた。
…アディがこの前言っていた気になるお相手って、もしかして彼のことなのかも。
今アディに声をかけるのはせっかくの二人っきりの時間を邪魔してしまう気がする。そう思った私は、一旦身を引こうとした。しかし、それより先にニコラス様が私の存在に気付いたらしい。何やらアディに伝えると、アディがこちらを驚いたように振り向いた。
邪魔してしまったことに申し訳なさを感じる私だったが、アディが嬉しそうに手を振りながらこちらに駆けよってきてくれたおかげで少しホッとした。手を振ってくれるアディに手を振り返しながら、私は彼女に声をかける。
「こんにちは、アディ。お話の邪魔をしてしまってごめんないさいね」
私がそう言うとアディは驚いたように首を横に振った。
「邪魔だなんてとんでもないわ!同じ王宮内にいるのに中々会えなかったから、会えて嬉しいわよ!…そういえば聞いたわ!遂にエドゥアール様との婚約が決まったのですってね!おめでとう!」
「ありがとう。アディが応援してくれたおかげで私、頑張れたわ」
ぎゅっと私の手を握りながら、自分のことのように祝ってくれるアディに、私は心からの笑顔でお礼を言う。するとアディも嬉しそうに微笑んでくれた。
「ふふふ、それは良かった。明日、二人が並んで歩く姿を見れるのを楽しみにしているわ!…あ、そうだ。紹介するわね。彼がお兄さまの護衛を担当しているニコラスよ。前に話していた人」
アディがそう言うと、ずっと隣で彼女の隣に控えていたニコラス様が一歩前に出て私にお辞儀をした。やっぱりこの人が例の人だったのかと納得した私は、彼に向かって挨拶をする。
「やっぱりそうだったのね。はじめまして。エリワイド・コンサーレです。アディ…アデライト皇女様とはとても親しくしていただいていて…」
「ええ。お話は伺っております。皇女様の命の恩人だとか…。もうずっと皇女様にお会いすることは叶わないと思っておりましたから。皇女様を救い、こうして私たちに引き合わせてくださった貴方様には心より感謝をしております」
突然、膝を地面に着きながらそうお礼を述べてくるニコラス様。私は慌てて彼に近づいた。
「あ、頭をお上げください!確かに最初道をさ迷っていたアディを保護したのは私ですけど、その後は私は何もしておりませんから。こうやってアディが今生きているのは、私じゃなくてアディ自信の力ですよ」
「それでも、私がアデライト様をお守りできなかった間、貴方様がアデライト様をお守りくださった。これは事実です」
「分かりましたわ。お礼の言葉はありがたくいただきますから。お顔をお上げくださいな。せっかくですから、普通にお話をしたいですわ」
「はい」
ようやく膝を地面から離し、顔をあげてくれたニコラス様に私はホッと胸をなでおろす。私たちのやり取りがひと段落したのを見届けたアディは、少し気恥ずかしそうにしながら私に声をかけた。
「…実はね、エリィ。私たち婚約することになったの。エリィのことを聞いて、私も勇気を出してニコラスに告白をしたの。そしたら、ニコラスも同じ気持ちでいてくれて。…まだ、お兄様からは許可はいただいていないんだけど…」
なんと!それはおめでたい話だ。兄と喧嘩して家出をするくらいにアディが好きになった相手。ついにその想いが相手に届いたというのは実に喜ばしいことである。
「そうなのね!よかったじゃない!おめでとう!…でも、そっか。それが一番の壁よね」
アディのお兄さん(現ベルバッハ皇帝)はちょっとシスコンを拗らせているからなぁ。説得はかなり大変そうだけど…。でも、アディが家出をしたことでお兄さんも結構反省をしているような感じがしたのよね。この間、アディと再会した時もきちんとアディの話を聞いているようだったし。
「…実はアディに頼まれていたお兄様へのプレゼントがちょうど出来上がったのよ。今日はそれを渡そうと思って」
私の言葉に合わせて、ナタリーは手に持っていた箱をアディに渡す。アディはそれを受け取ると嬉しそうに眼を輝かせた。
「まぁ!そうだったの!社交界に間に合ってよかったわ。せっかくならお兄様にそれを着て参加してもらいたいものね。よし、これでお兄様に会いに行く口実はできたわね」
婚約の話をしに会いに行くより、プレゼントを渡すついでに婚約の話をしにいくほうが少し気持ちが楽だろう。このタイミングに間に合ってちょうどよかったと私は思った。
「…でも、正直不安だわ。また喧嘩にならないといいけど…」
アディの不安も分かる。でも、きっとここでお兄さんと向き合わなければ、一生アディとお兄さんとの間にわだかまりが残ってしまう気がするのだ。恐れずに、自分の気持ちを素直に伝えてお兄さんと心から向き合ってほしいと私は思った。
「陛下はあれから随分と成長を重ねられました。今の陛下ならきちんと気持ちをお伝えすれば、分かってくださると思います。以前は、私も不甲斐ないことに身分も実力も皇女様に見合うものではありませんでしたが、今は一代限りとはいえ伯爵の位をいただき、近衛騎士として陛下からの信頼もいただいております。当時より、条件はそろっています」
ふと、アディを励ますようにそう述べたニコラス様。私もその言葉にうんうんと頷く。
「ニコラス様の言う通りよ。この間初めて陛下にはお会いしたけど、少なくともちゃんとアディと向き合うとする意志は伝わってきたわ。今の陛下ならきちんとアディの話を聞いてくれるはずよ」
「そうよね。ありがとう。二人とも。私頑張ってお兄様に気持ちを伝えてみるわ!いい結果が聞けるのを楽しみにしていてちょうだい!」
私たちの言葉で少し勇気が湧いたらしいアディは、グッと拳に力をこめるとそう宣言した。
「ええ、お祝い用意しておくわね」
「私も陛下に認めていただけるよう、誠心誠意、共に懇願いたします」
その後、ベルバッハ皇帝の泊る部屋へと向かっていく二人を見送った私は自室に戻ろうと歩き出す。明日の社交界で二人の並ぶ姿が見れるのが楽しみだなぁなんて考えていると、ふと正面からこちらに向かって駆け寄ってくる人たちがいた。二人のうち一人はよく馴染のある人物だ。ここ最近は会っていなかったけど。
「アル?」
間違いない。幼馴染のアルフレッドである。随分と慌てた様子でこちらに向かってくるけど、一体どうしたんだろう。
「探したぜっ、エリィ。…お前、ブルーナイト辺境伯と婚約するって本当かよ!?」
息をきらしながらそう聞いてアルフレッドを不思議に思いつつも私は頷いた。
「そうだけど…。何をそんなに慌てているの?」
「いや、マジかよ。何で成功しちまうんだっ…」
小声で何かを呟きながら頭を抱えているアルフレッド。おかしな行動をとる幼馴染に私は首をかしげる。すると、彼のとなりにいたもう一人の男性が、急に私に近づいてくるとガバっと肩を掴んだ。
「僕と婚約をしましょう、エリワイド嬢!僕の方が絶対、あなたを幸せにできます!」
「…はい?」
しばらく歩いて庭へとたどり着いたところで、紅い髪を風にたなびかせながら、立派に咲いた赤いバラを眺めているアディを見つける。声をかけようと口を開いたところで、誰かが私より先にアディの名前を呼んだ。その声に振り向いたアディはパッと顔を上げると、嬉しそうな表情で声の主を振り返った。
「…あの人って確かベルバッハ皇帝の近衛騎士よね?」
「はい。ベルバッハ皇帝の近衛騎士、ニコラス様です」
私の質問にナタリーがそう答える。短く揃えられた漆黒の髪に、穏やかに凪いだ瞳。見るからに鍛え上げられた身体つきと高い身長は実に騎士らしいものだった。そんな彼と何やら話をしているアディ。今までに見たことがないくらい楽しそうで生き生きとしていた。
…アディがこの前言っていた気になるお相手って、もしかして彼のことなのかも。
今アディに声をかけるのはせっかくの二人っきりの時間を邪魔してしまう気がする。そう思った私は、一旦身を引こうとした。しかし、それより先にニコラス様が私の存在に気付いたらしい。何やらアディに伝えると、アディがこちらを驚いたように振り向いた。
邪魔してしまったことに申し訳なさを感じる私だったが、アディが嬉しそうに手を振りながらこちらに駆けよってきてくれたおかげで少しホッとした。手を振ってくれるアディに手を振り返しながら、私は彼女に声をかける。
「こんにちは、アディ。お話の邪魔をしてしまってごめんないさいね」
私がそう言うとアディは驚いたように首を横に振った。
「邪魔だなんてとんでもないわ!同じ王宮内にいるのに中々会えなかったから、会えて嬉しいわよ!…そういえば聞いたわ!遂にエドゥアール様との婚約が決まったのですってね!おめでとう!」
「ありがとう。アディが応援してくれたおかげで私、頑張れたわ」
ぎゅっと私の手を握りながら、自分のことのように祝ってくれるアディに、私は心からの笑顔でお礼を言う。するとアディも嬉しそうに微笑んでくれた。
「ふふふ、それは良かった。明日、二人が並んで歩く姿を見れるのを楽しみにしているわ!…あ、そうだ。紹介するわね。彼がお兄さまの護衛を担当しているニコラスよ。前に話していた人」
アディがそう言うと、ずっと隣で彼女の隣に控えていたニコラス様が一歩前に出て私にお辞儀をした。やっぱりこの人が例の人だったのかと納得した私は、彼に向かって挨拶をする。
「やっぱりそうだったのね。はじめまして。エリワイド・コンサーレです。アディ…アデライト皇女様とはとても親しくしていただいていて…」
「ええ。お話は伺っております。皇女様の命の恩人だとか…。もうずっと皇女様にお会いすることは叶わないと思っておりましたから。皇女様を救い、こうして私たちに引き合わせてくださった貴方様には心より感謝をしております」
突然、膝を地面に着きながらそうお礼を述べてくるニコラス様。私は慌てて彼に近づいた。
「あ、頭をお上げください!確かに最初道をさ迷っていたアディを保護したのは私ですけど、その後は私は何もしておりませんから。こうやってアディが今生きているのは、私じゃなくてアディ自信の力ですよ」
「それでも、私がアデライト様をお守りできなかった間、貴方様がアデライト様をお守りくださった。これは事実です」
「分かりましたわ。お礼の言葉はありがたくいただきますから。お顔をお上げくださいな。せっかくですから、普通にお話をしたいですわ」
「はい」
ようやく膝を地面から離し、顔をあげてくれたニコラス様に私はホッと胸をなでおろす。私たちのやり取りがひと段落したのを見届けたアディは、少し気恥ずかしそうにしながら私に声をかけた。
「…実はね、エリィ。私たち婚約することになったの。エリィのことを聞いて、私も勇気を出してニコラスに告白をしたの。そしたら、ニコラスも同じ気持ちでいてくれて。…まだ、お兄様からは許可はいただいていないんだけど…」
なんと!それはおめでたい話だ。兄と喧嘩して家出をするくらいにアディが好きになった相手。ついにその想いが相手に届いたというのは実に喜ばしいことである。
「そうなのね!よかったじゃない!おめでとう!…でも、そっか。それが一番の壁よね」
アディのお兄さん(現ベルバッハ皇帝)はちょっとシスコンを拗らせているからなぁ。説得はかなり大変そうだけど…。でも、アディが家出をしたことでお兄さんも結構反省をしているような感じがしたのよね。この間、アディと再会した時もきちんとアディの話を聞いているようだったし。
「…実はアディに頼まれていたお兄様へのプレゼントがちょうど出来上がったのよ。今日はそれを渡そうと思って」
私の言葉に合わせて、ナタリーは手に持っていた箱をアディに渡す。アディはそれを受け取ると嬉しそうに眼を輝かせた。
「まぁ!そうだったの!社交界に間に合ってよかったわ。せっかくならお兄様にそれを着て参加してもらいたいものね。よし、これでお兄様に会いに行く口実はできたわね」
婚約の話をしに会いに行くより、プレゼントを渡すついでに婚約の話をしにいくほうが少し気持ちが楽だろう。このタイミングに間に合ってちょうどよかったと私は思った。
「…でも、正直不安だわ。また喧嘩にならないといいけど…」
アディの不安も分かる。でも、きっとここでお兄さんと向き合わなければ、一生アディとお兄さんとの間にわだかまりが残ってしまう気がするのだ。恐れずに、自分の気持ちを素直に伝えてお兄さんと心から向き合ってほしいと私は思った。
「陛下はあれから随分と成長を重ねられました。今の陛下ならきちんと気持ちをお伝えすれば、分かってくださると思います。以前は、私も不甲斐ないことに身分も実力も皇女様に見合うものではありませんでしたが、今は一代限りとはいえ伯爵の位をいただき、近衛騎士として陛下からの信頼もいただいております。当時より、条件はそろっています」
ふと、アディを励ますようにそう述べたニコラス様。私もその言葉にうんうんと頷く。
「ニコラス様の言う通りよ。この間初めて陛下にはお会いしたけど、少なくともちゃんとアディと向き合うとする意志は伝わってきたわ。今の陛下ならきちんとアディの話を聞いてくれるはずよ」
「そうよね。ありがとう。二人とも。私頑張ってお兄様に気持ちを伝えてみるわ!いい結果が聞けるのを楽しみにしていてちょうだい!」
私たちの言葉で少し勇気が湧いたらしいアディは、グッと拳に力をこめるとそう宣言した。
「ええ、お祝い用意しておくわね」
「私も陛下に認めていただけるよう、誠心誠意、共に懇願いたします」
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「アル?」
間違いない。幼馴染のアルフレッドである。随分と慌てた様子でこちらに向かってくるけど、一体どうしたんだろう。
「探したぜっ、エリィ。…お前、ブルーナイト辺境伯と婚約するって本当かよ!?」
息をきらしながらそう聞いてアルフレッドを不思議に思いつつも私は頷いた。
「そうだけど…。何をそんなに慌てているの?」
「いや、マジかよ。何で成功しちまうんだっ…」
小声で何かを呟きながら頭を抱えているアルフレッド。おかしな行動をとる幼馴染に私は首をかしげる。すると、彼のとなりにいたもう一人の男性が、急に私に近づいてくるとガバっと肩を掴んだ。
「僕と婚約をしましょう、エリワイド嬢!僕の方が絶対、あなたを幸せにできます!」
「…はい?」
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