クラス転移したからクラスの奴に復讐します

三章 復讐の始まり

２０話 武魔闘技大会 ７

俺は試合会場に縄でぐるぐるにされて何キロあるかわからない錘をチェート一緒にぐるぐるに体に巻かれて耳栓、目隠し、猿轡、に特殊なヘルメット（方向感覚が狂う効果を持つ）を被らされ王宮魔導士の役50人によるデバフがかけられることになった。
デバフの効果はさっきの試合と一緒だが数が多いせいでリミッターを解除する羽目になるかもしれない。
今回は試合開始の合図も聞かせてくれずに外ではゴングが鳴っても俺は何も聞こえなかった。

だが、空間把握と気配&魔力察知でミリーナの動向を常に把握しミリーナの攻撃を跳ねたり飛んだり転移したりを繰り返しながら躱して行く。

ここで少し文句を言わせてほしい。
なんかデバフの量が増えてるんだが。明らかにさっきより強くなってるよ。

今人数を確認したところ50人から100人に増えているらしい。
あの国王、娘の優勝のためにここまで俺をいじめるか。
よし、決めた。

「リミッターII解除！」

俺がそう言うとさっきまでの体のだるさはどこへ言ったのか現在進行中でデバフをかけられているにもかかわらずすごい清々しい気分だった。

『なんかアストいきなり強くなってない？』
『仕方ないだろ。デバフをかけるやつが多くなりすぎて今のままだったら負けそうになるんだよ』

俺はミリーナから念話を受け取りその言って返した。

『アストが本気出したら勝てっこないんですけど～』
『いやそう言っても俺跳ねる飛ぶぐらいしかできないし』
『思いっきり頭突きとか』
『その前に躱すだろ』
『まぁね』
『はぁ～まさしくコイ○ング状態だな』
『なにそれ美味しいの？』

当然だがポケ○ンは知らないよな。確かコイキングは都市伝説に殆どが骨と皮だけなのに食用にされてたよな。

『うまくはないな。まぁこの世界にはないと思うから気にしないでくれ』

俺はそう言って現在進行形でミリーナからの刺突を跳ねる飛ぶを繰り返して躱して行く。

『そろそろ俺も頑張ろうかな』
『攻撃しても全然当たらないんだけど！一体どうなってるのこれ⁉︎』
『常識の範疇を超えて頑張ってる』
『アストって既に神なんじゃない？』
『まぁ俺の天職神なんだけどな』
『それってもう神になれって言ってるようなものだよね』

俺とミリーナは試合中にもかかわらずそんな他愛ない話をしていた。

『じゃあ今から頑張るわ』
『加減はちゃんとしてね』
『当たり前だろ』

俺はそう言って最初の試合のように霧を発生させた。

ミリーナは魔力察知や気配察知をフルに使って俺を探そうとしてるみたいだったが既に俺は気配隠蔽と魔力隠蔽と影転移をうまく使ってミリーナの背後に移動して頭を後頭部に当てながら魔法を使った。

その魔法を受けたミリーナは膝から崩れ落ちその場で倒れた。

俺が使った魔法は闇魔法にある眠りへの誘いスリープインヴィートと言う魔法で簡単に説明すると触れた相手を一定時間眠らせる魔法だ。

霧が晴れ、俺が一年生の部優勝で学年別の試合は幕を閉じた。