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六章 家族団欒
39話 仕上げと帰還
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何年経っただろうか……すでに日を数えるのも億劫になるほどの年月が経った頃だろう。
いや、実際には1ヶ月も経っていないのかもしれないが。
俺は神たちによるしごきを乗り越え、今まさに、仕上げへと取り掛かっていた。
「カハッ……くそ…もう俺を超えやがったか」
「はぁはぁ、疲れたー」
「強くなったね……君」
最初こそ、ものの数秒でボコボコにされていた俺だが、今では10人単位で相手とっても圧勝できるほどにまで成長した。
「さて、ではアスト君よ。これより、最後の仕上げに入る」
ガイア様がそういうと、今まで俺を鍛えてくれた神様たちが俺を囲うように並んでいた。
「これより一斉にアスト君に攻撃を仕掛ける。それを躱すのじゃ。もちろん反撃しても良い。では……はじめ」
ガイア様の合図で、そこにいた全員の神様たちが俺へと攻撃を仕掛けてきた。
左からは、荒れ狂っている暴風とそれに伴いビリビリと音がなっている雷の混成魔法が。
右からは、全てを焼き尽くさんとの勢いで迫っている豪炎が。
前からは、全てを飲み込むような、深淵よりも暗い漆黒が。
後ろからは、俺を食らいつかんとする大波が。
下からは、俺へと巻きつき絞め殺そうと意思があるような動きをする蔓が。
上からは、重力も加わって重みを増し、太陽よりも高温になり近づくもの全てを滅っそうとする光の塊が。
それらは全て、寸分たがわず俺へと狙われており、神ですらも、この猛攻を交わすことは至難の技であった。
しかし、あらゆる死線を潜り抜けてきたアストにとっては、どれも足りていなかった。
『ドカーーーン!!』
激しい爆音と衝撃波が神々を襲い、周りが煙に覆われたが、次の瞬間、神の悲鳴が響いていた。
煙が晴れたところには、神二人の頭を握っている、無傷のアストが佇んでいた。
アストは手に持っている神が気絶したことを確認すると、手を離し周りの神を見据えた。
「あと……184人」
実は神様たちは、最初に呼ばれた神以外にも日をまたぐごとに続々と増えてきて、今では200人にも届くほどにまで増えていた。
神たちは、アストのその言葉を聞き戦慄した。
すでに仲間が二人やられたことも含めて、彼が異常だと改めて認知した彼らは、自分たちが持つ全力を再び彼へと放った。
中には武器を持ち、アストへと肉薄するが、どの神も一瞬で気絶させられ、退場となっていた。
その戦いが終わったのは、それから1時間後だった。
そこに経っていたのは、ひとりの少年。
アストだけであった。
「ふぅー。『回復』」
俺は、自分が編み出したオリジナル回復魔法を使い、周りにいた神たち全員を健康状態まで一瞬で回復させた。
「ガッハッハッハ!やっぱり俺たちが見込んだだけはあるな!なぁラス!」
「ああ、そうだな」
「やっぱり君は強いねぇ~。みんなもそう思うよね」
「うん」
「そうだな」
回復した神様たちは、口々に俺へと賞賛を送ってくれた。
「フォッフォッフォッ。これでよかったか?アスト君」
「はい。ありがとうございます、ガイア様。それと、わざわざ僕を鍛えるためにここに来てくださった神様がた。本当にありがとうございます」
俺は、丁寧に頭を下げてそこにいる神様たちに感謝した。
「いいってことよ!俺たちも邪神は邪魔だと思ってたしな!」
「ええ。私たちのためにもなるし、全然問題ないわよ」
神様たちは、全員気にしなくてもいいと言ってくれたが、それだと俺の気がすまない。
「またいつか。お礼をしたいと思います」
「ガッハッハ!律儀なやつだな!じゃあ今度うまい飯を食わさせてくれや!」
「そうね。私も美味しいご飯が食べたいわね」
「僕も~」
「私もかな~」
と、全員が美味しいご飯をご所望だったから、今度美味しいご飯を作ってあげると約束をした。
「それで、アスト君。もう行くのか?」
「はい。もうぐずぐずしてるわけにはいかないので」
「そうか。じゃあ、これだけは言わせてほしい」
ガイア様は、いつの日かのように真剣な眼差しで俺を見据えた。
「お主はひとりじゃない。守りたければ、まずは信頼してみることじゃ。何も一人で抱え込まんでも良い。困ったときは皆で助け合うのが、仲間なんじゃしの」
「……わかりました。ありがとうございます」
「あ、それとじゃのう。お主のスキル。使い方をよーく考えてみるといいぞ?。そうすれば、お主にとっては最悪な事態にはならんじゃろ」
「?わかりました」
俺は何が言いたいのかわからなかったが、考えるのは戻ってからとあと回しにして、ガイア様に転移させてもらうようにお願いをした。
「頑張れよ、坊主」
ガイア様が転移魔法を用意してくれていると、後ろから今まで僕に特訓をつけてくれた神様たちが見送りをしにきた。
「はい。本当にありがとうございました」
「いいんだよ。あ、これは俺たちからの餞別だ。……絶対に生きて邪神を倒してこいよ」
「はい!」
俺が返事をしたのと同時に転移魔法が構築され、俺の足元が光り輝いた。
「またいつか……どこかで会いましょう!」
「ああ!そんときもよろしくな!」
「「「頑張ってね!!!」」」
神様たちの声援を受けて俺は神界から転移をした。
いや、実際には1ヶ月も経っていないのかもしれないが。
俺は神たちによるしごきを乗り越え、今まさに、仕上げへと取り掛かっていた。
「カハッ……くそ…もう俺を超えやがったか」
「はぁはぁ、疲れたー」
「強くなったね……君」
最初こそ、ものの数秒でボコボコにされていた俺だが、今では10人単位で相手とっても圧勝できるほどにまで成長した。
「さて、ではアスト君よ。これより、最後の仕上げに入る」
ガイア様がそういうと、今まで俺を鍛えてくれた神様たちが俺を囲うように並んでいた。
「これより一斉にアスト君に攻撃を仕掛ける。それを躱すのじゃ。もちろん反撃しても良い。では……はじめ」
ガイア様の合図で、そこにいた全員の神様たちが俺へと攻撃を仕掛けてきた。
左からは、荒れ狂っている暴風とそれに伴いビリビリと音がなっている雷の混成魔法が。
右からは、全てを焼き尽くさんとの勢いで迫っている豪炎が。
前からは、全てを飲み込むような、深淵よりも暗い漆黒が。
後ろからは、俺を食らいつかんとする大波が。
下からは、俺へと巻きつき絞め殺そうと意思があるような動きをする蔓が。
上からは、重力も加わって重みを増し、太陽よりも高温になり近づくもの全てを滅っそうとする光の塊が。
それらは全て、寸分たがわず俺へと狙われており、神ですらも、この猛攻を交わすことは至難の技であった。
しかし、あらゆる死線を潜り抜けてきたアストにとっては、どれも足りていなかった。
『ドカーーーン!!』
激しい爆音と衝撃波が神々を襲い、周りが煙に覆われたが、次の瞬間、神の悲鳴が響いていた。
煙が晴れたところには、神二人の頭を握っている、無傷のアストが佇んでいた。
アストは手に持っている神が気絶したことを確認すると、手を離し周りの神を見据えた。
「あと……184人」
実は神様たちは、最初に呼ばれた神以外にも日をまたぐごとに続々と増えてきて、今では200人にも届くほどにまで増えていた。
神たちは、アストのその言葉を聞き戦慄した。
すでに仲間が二人やられたことも含めて、彼が異常だと改めて認知した彼らは、自分たちが持つ全力を再び彼へと放った。
中には武器を持ち、アストへと肉薄するが、どの神も一瞬で気絶させられ、退場となっていた。
その戦いが終わったのは、それから1時間後だった。
そこに経っていたのは、ひとりの少年。
アストだけであった。
「ふぅー。『回復』」
俺は、自分が編み出したオリジナル回復魔法を使い、周りにいた神たち全員を健康状態まで一瞬で回復させた。
「ガッハッハッハ!やっぱり俺たちが見込んだだけはあるな!なぁラス!」
「ああ、そうだな」
「やっぱり君は強いねぇ~。みんなもそう思うよね」
「うん」
「そうだな」
回復した神様たちは、口々に俺へと賞賛を送ってくれた。
「フォッフォッフォッ。これでよかったか?アスト君」
「はい。ありがとうございます、ガイア様。それと、わざわざ僕を鍛えるためにここに来てくださった神様がた。本当にありがとうございます」
俺は、丁寧に頭を下げてそこにいる神様たちに感謝した。
「いいってことよ!俺たちも邪神は邪魔だと思ってたしな!」
「ええ。私たちのためにもなるし、全然問題ないわよ」
神様たちは、全員気にしなくてもいいと言ってくれたが、それだと俺の気がすまない。
「またいつか。お礼をしたいと思います」
「ガッハッハ!律儀なやつだな!じゃあ今度うまい飯を食わさせてくれや!」
「そうね。私も美味しいご飯が食べたいわね」
「僕も~」
「私もかな~」
と、全員が美味しいご飯をご所望だったから、今度美味しいご飯を作ってあげると約束をした。
「それで、アスト君。もう行くのか?」
「はい。もうぐずぐずしてるわけにはいかないので」
「そうか。じゃあ、これだけは言わせてほしい」
ガイア様は、いつの日かのように真剣な眼差しで俺を見据えた。
「お主はひとりじゃない。守りたければ、まずは信頼してみることじゃ。何も一人で抱え込まんでも良い。困ったときは皆で助け合うのが、仲間なんじゃしの」
「……わかりました。ありがとうございます」
「あ、それとじゃのう。お主のスキル。使い方をよーく考えてみるといいぞ?。そうすれば、お主にとっては最悪な事態にはならんじゃろ」
「?わかりました」
俺は何が言いたいのかわからなかったが、考えるのは戻ってからとあと回しにして、ガイア様に転移させてもらうようにお願いをした。
「頑張れよ、坊主」
ガイア様が転移魔法を用意してくれていると、後ろから今まで僕に特訓をつけてくれた神様たちが見送りをしにきた。
「はい。本当にありがとうございました」
「いいんだよ。あ、これは俺たちからの餞別だ。……絶対に生きて邪神を倒してこいよ」
「はい!」
俺が返事をしたのと同時に転移魔法が構築され、俺の足元が光り輝いた。
「またいつか……どこかで会いましょう!」
「ああ!そんときもよろしくな!」
「「「頑張ってね!!!」」」
神様たちの声援を受けて俺は神界から転移をした。
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