ミュゼ・シルフィーの結婚の行方

みけの

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最終章 まさかの展開

小侯爵夫人(ただし仮)と幼馴染④

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 職場とはあの映像にあった場所か。土埃や耳を劈くような騒音が交錯する修羅場。ルミカが初めて見た建設現場だ。

 自分ならあんな場所にいられる自信がない。生まれて来てからは両親に、両親を失ってからはルースの両親に守られながら生きて来れたのだから。

 病弱だからと保護される事で生きて来たルミカ。

両親亡き後も、そんな自分の欠陥を誇張する事で、庇護され生きる場所を得て来たのだ。生まれつき非力なルミカに、出来る事はそれしかない。

 だから自分を大事にしてくれるルースに執着し、彼の妻になったミュゼにも『ルースはずっと私のもの!』と体現していた。ミュゼを絶望させる事で、自分が上の立場にあると思い知らせてやろう。そう思っていた。

な のに……

「あー、それにしても私、結婚にも恋愛にも向いていないわ。貴方達がじゃれ合っていてもなんっにも感じないもの。もっともやもやしたりキーッ! とかなるかなと思ってたけど、全然そんな風にならないし」

 と雄たけびを上げるミュゼを否定する。彼女が望んだのはそれじゃない。もっともっと絶望して悔しがって、最後に無力感を味わえば良い。そう、思っていた。

 けど実際にした結果は、大きく違った。

「貴方達がどれだけ仲良かろうが、私には全然響かないわ」

ミュゼにとっては大した事もない感想だ。が、ルミカは聞いた途端ズン、と沈むような感覚に陥った。


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