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最終章 まさかの展開
あなたは間違っていない②
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ざわ……と、空気が乱れる。
が、それを気にする様子もなく、ミュゼはルミカに続けた。
「あなたは間違っていない。自分の保身の為にあるものを無いと偽る事も、更に自分では出来ない事を体の不調のせいにして避ける事も。
挙句子供の頃から高位貴族の子供と親しくなれた事を利用して、保護者を無くした次の寄生先に選んだ事も、それ以降、高位貴族の子供を簡単に利用出来る都合の良い存在として扱ってきた事や、家に仕える使用人達にまで“自分は彼らにとって特別だ”と盛大にアピールし続けた事も間違っていない」
「ぐ………ぅぅっ」
無表情でルミカの過去のやらかしを、淡々と連ねて語るミュゼ。
なのに、ルミカはどんどんいたたまれない気持ちになっていく。
『間違っていない』と肯定されているのに、安心するどころか後ろめたい気持ちが強くなっていく。
そう思わせる程に、ミュゼの言葉はあくまで事務的で感情移入がなかった。
「―――ただ一つ、間違いだったのは―――」
ルミカを見つめるミュゼの言葉に、誰もが目を離せない。だがそんな視線に気付いている風も見せず、言葉は続いた。
「やり過ぎた事ね。
あなたはこれまで、自分の居場所を確保して来られていた。
でもそれはあくまで、誰かから与えられたものでしかないと自覚するべきだったのよ。その誰かに変化が起きた時、自分がどうすればいいかを考えるべきだった。
なのに、あなたは寄生先が傾いた事に気付いていたにも関わらず、援助する側の私に対して悉くマウントを取ろうとしていたわね。
―――私があなたなら、どうにか気に入られようと立ち回って、次の寄生先を斡旋してもらおうとするところで、ね」
「はっ! 姐さんがそんなヨワヨワになるなんて無いですよ」
ミュゼのもしも話を、サイモンは速攻でちょん切った。
「サイモン……あんた、私にもう少し女性に対しての気遣いはない訳?」
「気遣い? それ姐さんにめっちゃ無縁なやつですね分かります」
「……話を戻すけど、つまりあなたは屋敷という狭い世界で、そこにいる住人達を掌握した事で満足していた。
でもね、世の中には自分こそが1番でなくてはならないと言う貴族令嬢は数多くいるわ。そんな彼女らがリュドミラ小侯爵の妻になったなら、あなたは即排除の対象になるわね」
「は、排除………………?」
返って来たのは掠れた弱弱しい声。そんな事知らない、考えた事もない。―――そんな心の声が漏れていた。
そんなルミカにミュゼの、現実を語る言葉は止まらない。
「そう、排除。
……まさか全ての貴族令嬢が、世間知らずの弱弱しいお嬢様ばかりだと思っていた訳じゃないでしょう? 自分の夫に邪険にされても笑顔で受け入れるのが夫人の務めだと世間では言われているからそうしているだけ。
あれは表向きの顔よ。その裏では夫を誘惑する邪魔な女を排除する為に、あらゆる手を回している。
もし彼女らがルース様の婚約者に選ばれていたら、彼女らは容赦なく邪魔者な貴女を排除するわ。
彼女らなら、今頃貴女は攫われて喉を焼かれて、娼館に売る程度の事はされているでしょうよ。それ以上に目に余るなら殺したでしょうね。罪悪感なんて微塵もなく。
だって貴族が平民を殺しても、罪にはならないのだから」
が、それを気にする様子もなく、ミュゼはルミカに続けた。
「あなたは間違っていない。自分の保身の為にあるものを無いと偽る事も、更に自分では出来ない事を体の不調のせいにして避ける事も。
挙句子供の頃から高位貴族の子供と親しくなれた事を利用して、保護者を無くした次の寄生先に選んだ事も、それ以降、高位貴族の子供を簡単に利用出来る都合の良い存在として扱ってきた事や、家に仕える使用人達にまで“自分は彼らにとって特別だ”と盛大にアピールし続けた事も間違っていない」
「ぐ………ぅぅっ」
無表情でルミカの過去のやらかしを、淡々と連ねて語るミュゼ。
なのに、ルミカはどんどんいたたまれない気持ちになっていく。
『間違っていない』と肯定されているのに、安心するどころか後ろめたい気持ちが強くなっていく。
そう思わせる程に、ミュゼの言葉はあくまで事務的で感情移入がなかった。
「―――ただ一つ、間違いだったのは―――」
ルミカを見つめるミュゼの言葉に、誰もが目を離せない。だがそんな視線に気付いている風も見せず、言葉は続いた。
「やり過ぎた事ね。
あなたはこれまで、自分の居場所を確保して来られていた。
でもそれはあくまで、誰かから与えられたものでしかないと自覚するべきだったのよ。その誰かに変化が起きた時、自分がどうすればいいかを考えるべきだった。
なのに、あなたは寄生先が傾いた事に気付いていたにも関わらず、援助する側の私に対して悉くマウントを取ろうとしていたわね。
―――私があなたなら、どうにか気に入られようと立ち回って、次の寄生先を斡旋してもらおうとするところで、ね」
「はっ! 姐さんがそんなヨワヨワになるなんて無いですよ」
ミュゼのもしも話を、サイモンは速攻でちょん切った。
「サイモン……あんた、私にもう少し女性に対しての気遣いはない訳?」
「気遣い? それ姐さんにめっちゃ無縁なやつですね分かります」
「……話を戻すけど、つまりあなたは屋敷という狭い世界で、そこにいる住人達を掌握した事で満足していた。
でもね、世の中には自分こそが1番でなくてはならないと言う貴族令嬢は数多くいるわ。そんな彼女らがリュドミラ小侯爵の妻になったなら、あなたは即排除の対象になるわね」
「は、排除………………?」
返って来たのは掠れた弱弱しい声。そんな事知らない、考えた事もない。―――そんな心の声が漏れていた。
そんなルミカにミュゼの、現実を語る言葉は止まらない。
「そう、排除。
……まさか全ての貴族令嬢が、世間知らずの弱弱しいお嬢様ばかりだと思っていた訳じゃないでしょう? 自分の夫に邪険にされても笑顔で受け入れるのが夫人の務めだと世間では言われているからそうしているだけ。
あれは表向きの顔よ。その裏では夫を誘惑する邪魔な女を排除する為に、あらゆる手を回している。
もし彼女らがルース様の婚約者に選ばれていたら、彼女らは容赦なく邪魔者な貴女を排除するわ。
彼女らなら、今頃貴女は攫われて喉を焼かれて、娼館に売る程度の事はされているでしょうよ。それ以上に目に余るなら殺したでしょうね。罪悪感なんて微塵もなく。
だって貴族が平民を殺しても、罪にはならないのだから」
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