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オリガミと思い出
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……そう。病気もせず健康で、誰にも変な目で見られる事も無い。家族に迷惑をかける心配も無い。
でも……。僕は自室のベッドに寝っ転がって、机の上に置かれた箱を見つめる。僕のスキル・アイテム。
「……もーちょっと、カッコいいスキルが良かったな……。兄さんみたいに“斬鉄剣”とか姉さんみたいな“計算機”なんて贅沢は言わないからさぁ……」
“斬鉄剣”はその名の通り何でも切れる剣だ。地上にある固いものはもちろん、魔法とか結界だって訓練次第で切れるようになるらしい。騎士科を選ぶのは当然の流れだな。
“計算機”はどんなに数字が並んでいても瞬時に計算してしまう板みたいな道具だ。前世で見たそれと、少し違う操作をするみたい。そんな彼女の目指す仕事は会計だ。
「“オリガミ”……」
入院していた間は、時間が空いたらずっとそればかりをしていた。千羽折って早く退院出来ますように、って。
神父様が言うに、“オリガミ”は、未だ使用法が分からない謎スキルだそうだ。だろうなー。知らなきゃタダの白い紙だもん。
そう言えばこの世界に転生して、一度だけ折り鶴を折った事があった。
その時は屑籠に捨てられた紙を正方形に切って折ったんだけど、ビックリする位に驚かれたっけ。
大きな目を更におっきくしていた、女の子。寸前まで“学校に行くのが恐い! 皆の目が恐い”。そう言って、泣いていたのに。少しの間、仲良くしていたけど……。
「あの子は、どうしているかな?」
しかし……と、現実に返り、目の前の“アイテム”を見る。
“オリガミ”なんて、作れたところでどんな職業に就けると言うのか。子供相手の保育士さん位しか思いつかない。 けど、子供の世話なんて、前世も含めて経験無いんだよね。
でも……見ていると、少し手の指がムズムズと動き始めた。
――せっかくあるのだ。久しぶりに折ってみようか。
箱を開け、白い正方形の紙を一枚取ってみる。
薄っぺらい紙だ。本やノートに使うのと変わりが無い。まずは三角。更にそこを畳んで三角。ちゃんと頂点を結ぶように、辺が合わさるように気をつけて。出来た間を開いて別の面にして新たに折り目を入れて――。
「出来た☆」
小さい折り鶴が出来た。よし、良い出来だ。と、一つ出来た達成感に満足し机の上に置いたまま、ベッドに戻り眠りにつく。
その間に何があったのかも知らないままに、僕は眠りについたのだった。
――“所持者の手により癒やし(小)が具現しました”――
でも……。僕は自室のベッドに寝っ転がって、机の上に置かれた箱を見つめる。僕のスキル・アイテム。
「……もーちょっと、カッコいいスキルが良かったな……。兄さんみたいに“斬鉄剣”とか姉さんみたいな“計算機”なんて贅沢は言わないからさぁ……」
“斬鉄剣”はその名の通り何でも切れる剣だ。地上にある固いものはもちろん、魔法とか結界だって訓練次第で切れるようになるらしい。騎士科を選ぶのは当然の流れだな。
“計算機”はどんなに数字が並んでいても瞬時に計算してしまう板みたいな道具だ。前世で見たそれと、少し違う操作をするみたい。そんな彼女の目指す仕事は会計だ。
「“オリガミ”……」
入院していた間は、時間が空いたらずっとそればかりをしていた。千羽折って早く退院出来ますように、って。
神父様が言うに、“オリガミ”は、未だ使用法が分からない謎スキルだそうだ。だろうなー。知らなきゃタダの白い紙だもん。
そう言えばこの世界に転生して、一度だけ折り鶴を折った事があった。
その時は屑籠に捨てられた紙を正方形に切って折ったんだけど、ビックリする位に驚かれたっけ。
大きな目を更におっきくしていた、女の子。寸前まで“学校に行くのが恐い! 皆の目が恐い”。そう言って、泣いていたのに。少しの間、仲良くしていたけど……。
「あの子は、どうしているかな?」
しかし……と、現実に返り、目の前の“アイテム”を見る。
“オリガミ”なんて、作れたところでどんな職業に就けると言うのか。子供相手の保育士さん位しか思いつかない。 けど、子供の世話なんて、前世も含めて経験無いんだよね。
でも……見ていると、少し手の指がムズムズと動き始めた。
――せっかくあるのだ。久しぶりに折ってみようか。
箱を開け、白い正方形の紙を一枚取ってみる。
薄っぺらい紙だ。本やノートに使うのと変わりが無い。まずは三角。更にそこを畳んで三角。ちゃんと頂点を結ぶように、辺が合わさるように気をつけて。出来た間を開いて別の面にして新たに折り目を入れて――。
「出来た☆」
小さい折り鶴が出来た。よし、良い出来だ。と、一つ出来た達成感に満足し机の上に置いたまま、ベッドに戻り眠りにつく。
その間に何があったのかも知らないままに、僕は眠りについたのだった。
――“所持者の手により癒やし(小)が具現しました”――
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