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第一章 下ごしらえ編
全ての始まり、ただのBとLな世界だと思ってたのに
しおりを挟む『夢は、夢だからこそ耐えられる。……ごにょごにょなナニも、そうだ』
美人になってモテたい。美少女に生まれて、チヤホヤされたい。
甘やかされたい、可愛がられたい。
……そして、愛されたい、のだと。
それは人としての本能、世の女性や多くの人が願うことであろう。
勿論、「嘗て」と呼べる私も、その内の一人だった。
現実で実践する相手もいないのに、そういった知識だけ無駄に豊富な元日産OL。
転生前。それが「私」となる、人間だった。
「あ、あー♡ う、んんっ!! うぅつ…♡♡」
そんな嘗ての私と、今の私———『オフィーリア・アストライヤ』
ひょんなことにより、神の気まぐれにて。昨今とした二人が混ざり合い、一つの人格を構成。
そんな私、オフィーリアだからこそ、言えることがある。
「あっ、あっ、あああ♡ だめ、ダメダメダメダメダメ、だめぇ♡ これいっ…以上、はぁ……ッ♡♡」
美と本能に焦がれ、性欲や願望に塗れ。
腐を愛し、同時に愛される全人類に言いたい。
古今東西、往々にして、世の現実というのは。
「はっ……ア♡ ウウ"ッ♡♡ フーッ♡ フーッ♡ フッ♡♡ がま、ん、我慢、もう我慢できなっ……!!」
ある一定のボーダーラインをブチ越えた途端、そんな心穏やかなもんじゃないから、普通The平均的な世界観と自分を愛せ。
平凡、平均、普通こそが最高にして至高。画面越しで愛せる特殊性癖も現実となって襲い掛かり、度を超えれば、ただの地獄。
「ぺにす、ペニスッ、おれの、ぼくのおちんちんっ♡ もう、つらいッひゃせい、もう射精したい、我慢できな……~~~~っ♡!! もうイきたい、これ取って、これとって———ぇッ♡♡!!」
究極のエロティシズムも快楽も、媒体の中で満足しろ。
完璧な美とボディーとか、求めんな。
普通のセッに夢見て、でも、夢見過ぎるのもダメ。
現実なんてそんなもん。
下手うてば、強制的に歪まされた性癖のまま死ぬぞ。とね。
……特に近頃の内心より抜粋、一部省略。
「ぁ、ッん♡♡ ……っ、ああ、……あー……♡♡」
向こうは全裸でベッドに横たわり、こちらは一糸乱れぬまま傍で腰かけ、本片手に静観。
無論「放置プレイですよ」みたいな顔をした所で、相手の痴態とBGMのせいで粗方頭に入ってこないが、ここ最近、割かしいつものことである。
それでも羞恥と快楽の傍ら、同じ空間に人がいるだけで興奮するのか。膨張し ぴくぴく♡ がくがく♡ 銀のリングで根元を嵌められ、先っちょにぶるぶる振動する【魔法具】を固定された相手の性器は、これでもかと赤黒く ぱんぱん♡ と充血していた。
……ナニとは言わないが。いつ見ても、相変わらずの海外仕様。
主に按摩用に開発したバイブもどきはともかく、凶暴である。
できれば知りなくなかった世界の常識、異世界の性事情。
願望・欲あれど、知識ばかりの元男知らずな人類に、「この世界は早過ぎた」としか思えない、今日この頃。
普段の塩気はどこへやら、上擦った。寸止め真っ最中な男の誘うような喘ぎ声に、先に耐えきれなくなったオフィーリアは、形だけの哲学書から顔を上げた。
そんでぱたんと本の閉じるその音に、相手方は相手で殊更熱の籠った吐息を漏らし。同時に「ああっ♡」と何ともまぁ……態とらしい、砂糖菓子みたいな音をあげるではないか。
「……困った子。そちらから強請ってきたのに、もう果てたいの?」
「フー、フー♡ ら、らってぇ……っ♡♡!!」
「そう睨まないでくださいな。普段の貴方様を考えると、可愛いだけだから」
「ふうんん♡ …や"ぁー……っ!」
「ほうら、まだ終わりたくないなら。頑張れ、頑張れ」
見るから、出会った頃から。自分の容姿の良さと使い方をよく理解した、策士タイプである。
快楽と本能に呑まれても、そういった駆け引きができる余裕があるのは、正直あっぱれと思うが、それはそれ。
何でこんなとろとろおめめ状態の美男子を前に、女である私が、ドスケベ痴女みたいな台詞を吐かないといけないのだろう。
DomはDomでも、どんなDomでも。
せめて私が男のDomかSwitchだったのなら、まだ救われた作画構図かもしれないのに。
「うそ、あっ、んうっ♡ た、耐えて……って……そんなのっ……♡♡ くっうぅっ……♡」
こんな赤裸々のご馳走を前にした所で、生物学的に起つモノがないのだから、変なもやもや、ムラムラが募るだけだった。
とても大事な事なので何度でも言うが、知識あれど未知なるゾーン。
元良識( )ある大人として、元大人でも、元大人だからこそ。乙女というのは、短絡的に捨てれない。
いくら相手が前世の審美眼からしてとんでもねぇ顔面偏差値と体を持ち合わせていたとしても、火遊びするにはまだ自己責任等が取れないお年頃なので。
確たる心の準備が出来るまで、雰囲気に流されず。
清く、正しく、誠実に。死んでも身体の純白だけは、来る時まで守りきる。
でなければ、オフィーリア、私とて、こんな熱量フルオープンな場で、度重ね。前世使えず蓄えるだけ蓄えた知識技能ボキャブラリーを披露したくなかった。
「ん♡ んっ♡♡!! ッあ、あ、ああ~~~……っ」
「そう、いい子。そのままもっと鳴いて、恥ずかしからずに喘いで。いつもはあんなにモテモテな、カッコイイ男の子なのに、なんて情けない姿。たかが玩具にいっぱい感じて、ねぇ、今どんな気持ち?」
「ひうっ、♡?? あ、え?? ———ッ♡♡!?!?」
つまり、この世界に産まれてこの方、ここまでを一言でまとめると、未開拓要素にビビっているのである。
一度死に折角の第二生、前世で積んだ徳ゆえか。今生の実家はハリウッドスターなんて目も比でもない、とんでも金持ち。
それに気づいてからは、家門の恥になりたくなくて、家族の足を引っ張りたくなくて。幼い頃より文武両道を目指し、質実剛健に生き。
……だのに、まさかの世界自体が健全感ゼロ。初めこそBとL……と思いきや、まさかの「色々、混じっとるがな」とツッコまざる負えない、男だろうと女だろうとドスケベ上等なもんだから。
『俺の可愛い妹の面前、誰に向かって盛ってんだ、雌ブタが』
『なんて??』
あの幼き日。いつも自分にでろんでろんに優しい、大好きな兄が突然、何の前置きなく両親の客人に向かって『氷の女王様』に変身した衝撃と困惑を、私はきっと一生忘れないだろう。
そして、それからというものの……。
もう、それはもう色々あって。
もう、思い出したくもない事々が、多々。
「———ッ♡♡!! ふっ、フー、フー……、♡♡ イッ」
「『ダーメ』、まだダメよ。我慢」
「あ""あ"あああああぁ~~っも…が、まん、……ゃ、ぁ…、」
そんなこんな心頭滅却、若干の現実逃避をしつつ。それでも顔から足の指先まで、全身のけ反らせ上せた相手の、しなやかな胸元に手を這わせる。
ゆっくり、
ねっとり、
軽く。
……羽根か筆のような手つきで、更に焦らすように。
そうやって、いつものコトながら。ほぼヤケクソとなったオフィーリアが、男の ぷっくり♡ いやらしく膨れ上がった乳首をきゅっと抓上げ、次の瞬間。
———カリカリ、カリッ…♡!
決定的な強さを与えず、弱弱しく擽ると。
「ッ!! ♡、ああッ♡♡!!」
痒さともどかしい快楽に理性を削られ、翻弄され。
男は逃げるように、いやいや首や腰を振りながらも、今日一番の音量で声を跳ねあげた。
「あ、あ""ッ!! もう、いい、もういいからぁ……ッ!! そこだめ、おちんちんぶるぶるしながら、むね、ちくびこりこりっイ♡!! ダメ、だめぇっ""……♡♡」
「ダメ? ここと…ぉ、」
「ア、んっ」
「ここは、こんなにも敏感に反応して、喜んでいるのに?」
胸を撫で擽る手をそのまま、そう意地悪気にいつしかのASMRみたく囁いてやれば、風呂上りみたいな肌色が、更に赤く濡れぼそって。「もっと♡ もっと♡」と甘えるよう、強請るよう、自身の手肌にしっとり張り付くのを感じる。
その感触、その色味。
下手すればこの野郎、普段より薄々思っていたが、女の自分より綺麗な赤ちゃん肌をしているのではなかろうか。
それで、その様な何とも表現しがたい乙女心を抱えながら、女が相手の脳に刷り込ませるような声色で「イヤラシイのね」と。
オフィーリアがふーと、耳に向かって息を吹きかければ、耐えがたい羞恥に感じ入るように。息も絶え絶えな男は髪を乱し、恥ずかしがるのも忘れ腰を震わせて。
ね?
「ねね、この感度の良さ、思ったのだけど。もしかして普段、自慰する時もこーこ、くりくり、コリコリ、自分で弄ってるの?」
思わず馬鹿になった頭、何となく吐き出した感想と同じ仕草で、ツンと完勃ち上がり、ぴくぴくするそこを、指で舐るように優しく撫でてやれば。普段のこの男からは想像付かぬ「あっ♡!! ああ""―……ッ」と獣染みた、下品な声が部屋に木霊す。
こういう美人さん相手に、こういう時。先ほどまでの考えとはうって変わって、自分がナニ持たずな女であることに、ホント感謝してもしきれない。
後、前世の記憶うんぬんが芽生えてるからなのか。この世界環境における他と比べ、あまり強くない(らしい)Domゆえの性質も。
例え言葉で意地悪したり、【コマンド】でイジメたり。今のようにおもちゃの力をお借りして、弄れても。
物理的に加虐できないというのが、世に生きるビビりという者なので。
「ね、どうなの。普段の貴方が自分で快楽を得ようと、自慰のとき」
もし、今生のオフィーリアが選ばれし遺伝子、一族郎党神がかった作画、絶世の美少女でなければ。
少なくともこの状態、傍から見れば完全にセクハラモブ親父。
それだけ、いつの時代も。顔面偏差値というのは全てを払拭するほど、偉大だった。
白雪のような肌に、鮮やかで、夜空の星を散りばめられた如く煌めく瑠璃の瞳。
整った……どころか、否、完璧な比率で構成された顔立ちは語彙力が死滅するほどの筆舌しがたい美貌なもので。
透明感残る、やや色の薄い髪は、光加減によっては藍色にも見える美しき黒。
自分でいうのも何だが、自画自賛せずにはいられない圧倒的「美」。
そんな、まるで妖精族の中でも一等美しかったとされる姫君を模した人形のような美しさを放つ少女が、今生の、今の私、オフィーリア。
———15の夜ならぬ、成人間近を控えた、乙女である。
「な、なに、言っ……て、ん"ん~~~~~~~……っ、♡♡!!」
「わぁ、すごい声。そんなに気持ちいいの? 折角我慢してたのに、これじゃあ、お外まで聞こえちゃうね」
とはいえ、だ。
なぜそんな前途有望、美少女街道、実家無双できそうな私が、こんな生産性のない不毛なことをしているかと聞かれれば、それも全部カミサマのせい。
いくらギリシャ神話から始まり、日本神話を経て、三途の川を超え、異世界までやってきたところで、神と書いてドスケベと読む、現世。
前世と違いテレビもネットもない世界観では、新聞といった紙媒体や周囲が全てで。
この身体で自我が生まれた全ての始まり、野郎ばかりな環境に、ただのBとLな世界なのかしら、と思ってたのに。
神様の、あの変態野郎ときたら(怒)。
「———『我慢しないで、いっぱい甘えて』」
「う、んっ♡、ぅう、ぃじってる、っん……きもちい、おちんちんみたいにぼっ起した、ちくび、いじいじするの…きもちい~~~……ッ♡♡!!」
健全とは程遠い。
何でこんなとろとろ自我喪失状態の美男子を前に、女、しかも超弩級の美少女である私がモブおじさんポジで、ドスケベ痴女みたいな台詞を吐かないといけないのだろう。
前世知識を踏まえ百戦錬磨は錬磨でも、あくまで画面の向こうでは。
という話であるのに。
……でもまぁ、普通のセッなんて夢のまた夢。
こんな、一部の人類と神様の癖丸出しとしか思えないイカレ世界での【ユニーク・コマンド】が『無様に果てよ、枯れ死ぬまで』なDom兄に比べ、私のなんて可愛いもんだ。
我慢しないで、いっぱい教えて、だけに。
いつか悪い大人たちに、情報収集や口のお堅いスパイに対し、快楽拷問に使われそうではあるけれども。
これからどうなるか分からない未来のことを深堀しても、徒労であろう。
そんなことよりかは、現在。
今は兎も角、兎にも角にも……。
「ヘンタイさん、こんなに立派で素敵な身体なのに、女の子みたい。私に見られて、興奮した?」
「ウッ♡」
正しく勃起という表現が相応しい胸の飾りの片方を、指でぴんと撥ねると、ぎゅうっと目を瞑り、大げさに震える男の腰。
一応「どうして欲しい?」と畳みかけるように聞けば。けれど、もやはそんな余裕はなく、聞こえていないのか。
快楽に夢中な獣のような荒い呼吸音と、ぶるぶるとした僅かなバイブ音。それ以外の返事はなく。
くるくる♡
カリカリ♡
ぎゅうううううッ、と♡
「ひッ♡ やら、ンんん~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!」
彼もこれも全部、性欲・癖塗れな創造神のせい。
男だろうと女だろうと【異種族】であろうと、別に望んでそう生まれた訳でもないのに、Subとなった人々はDom以上に難儀なものだ。
一度でも芽生えてしまえば、二度と変わらない。
性が何かわからない幼少期ならいざ知らず。主に思春期を境に、元来とした性別性格に強制的に加えられた本能と関係性に、彼らは逆らえない。
そればかりはDomであろうと、「本来ならば」、対して変わらないだろうけれど。
……それでも、私の場合。
「ねぇ、『もっと甘えて』。この部屋に入るや否や兎みたいに発情し、ぴくぴくブルブル触って欲しそうに震え、女の子みたいにぷっくり膨れたここ、そんなになでなでされるの、きもち?」
「うう""ッ、フーッ♡ フーッ♡ フーぅんんん…っ♡♡! もどかし、すりすり♡ なでなで♡ やぁ……っ、」
羞恥というのは、嘗ての常識と共に、とうに捨てた。
最初こそ戸惑うような『正気維持・医療行為』でも、一度慣れてしまえばこちらのモノ、なんてことないものである。
世の中大事なのは順応性、平常心と語彙力なので。
「ぁ、ぁ"♡ ひぃ、ぃ、ぃやあっ♡!」
「あーあー、おちんちん触ってないのに、こんなに腰かくかくさせて。ふふ、いつもこうも素直だったら、ねぇ、お兄さん?」
「あ、あ、あー♡? ぁ"っ…」
「ん、なぁに? 先ほどから可愛い母音でしかお返事してくれないけれど、もっと優しくお胸いじいじして欲しい?」
「前世、死ぬ前。こんな同人誌読んだことあるな……」と、女は思った。
(人間、普通に生きてて、こんな事ってある……??)
とも。
いつものコトながら、なんだろうこの状況、この展開……
「!? ~~っ♡ ゃ"……ッ♡♡!!」
「あれ、やだやだ…? ううん……、それなら、ちょっときついかもだけど———」
「うぅ?」
「長く楽しめるよう嵌めたおちんちんのー、ぱんぱんな根元から、ぶるぶる玩具で敏感になったさっきぽまでー、」
「………ア""ッ!!」
「ぐりゅ、ってしこしこして。ぐりぐり、とんとん、とんとん…って」
「ぁ"————っ♡! ぁ"、っはぁ、っは♡ は……ッ♡♡」
「うんうん、気持ちいいねぇ。お口はくはく、おめめうるうる、突然の放置おちんちんへの刺激に、びっくりしちゃって気持ちいねぇ」
第二性ゆえかは、知らぬ存ぜぬ分からぬが。自分に芽生えた女攻めの才能に、これほど慄いたことはない。
いつの世も何気なく、ただの趣味の一環で無駄に蓄えた知識がいつ役立つか、本当に分からぬものである。
「ごめんね、いくら鍛えてても、もうへとへとだね。ちゃんとお口動かせるようになるまで、優しく優しくよしよし、してあげる」
「…♡ やぁ""ー……っ♡♡!!」
「こんなにぽろぽろ泣いちゃって。出したいのに、出せない、男の子ってそこが良いんでしょ? 先っぽなでなで気持ちいですかー、お客様ー」
「っ! …っ! ~~~~~~……ッ♡!!」
「えー? こんなにサービスしてるのに、先っぽもやだやだ? でも普段形無し、めちゃくちゃ甘―い声でてるよぉ?」
以前よりこの度も生物学的に無いモノはないので、男子の象徴たるアレの快感ってイマイチよく分からないのは、否めないけれど。
我ながら鬼畜過ぎる、所業。もはや拷問染みた所業を時折してる自覚はある、一応。
「それでね、今日は時間もあるから、このまま気絶するまでお胸や尿道攻めされるのと。これを期に本物の女の子になるまで『中』イジメられるの、どっちがいい?」
「…ぅっ、♡」
が、それでも。
これでも、ここまでキても、絶対、私の知り得るDom界の体現者たる兄貴より幾分もマシなはず。
場合によっては、血みどろ沙汰。
だのに未だ信者の絶えないヤツ。それぞ正しく異世界、七不思議である。
普段どれだけシスコンっても、あんなに穏やかで優しいのに。
天下の『無様に果てよ、枯れ死ぬまで』は伊達じゃないし。異世界転生者枠の私からして、洒落でもない。
もし以前の私が被害者だったら、血の繋がった家族だろうと義家族だろうと、とうに絶縁していたと思う、所業の数々。
「ねぇ、『甘えて』よ、可愛い人」
男か女か、ブツ地獄か尻地獄か。
我ながら百戦錬磨な同人作家たちも裸足で逃げ出しそうな、鬼畜ぶりであろう。
大きな瑠璃の瞳をチェシャ猫みたいに歪め、天女みたいな顔で優しく微笑み、天使が歌うように告げるオフィーリア。
もし両者同意した上での『医療行為』の一環でなければ、確実に捕まっていたに違いない。
元来より支配階級に多く、支配欲求の強いDomと、比較的数が多く、支配されたい本能が強いSub。
最も普遍的なNormal(つまりは一般人)に加え、そして上記二者の中間をとったかのようなSwitch。
【コマンド】等のシステム含め、その辺りを詳しく述べるとなると、卒業論文以上長さになるので、ここでは省くが……この世界は、そう成り立っている。
恐ろしいほど優しい声に、ゆるり頬を掠めた柔らかくも、冷たい手。
男———レオは、ぐしゃぐしゃとなった顔をも気にせずオフィーリアに向け、これから身を投じることになるであろう地獄を想像し、ぶるり♡
全身を痙攣させながら、情けない、か細い。あられもない姿で、「フー♡ フーッ♡」と、乱れた呼吸音のまま口開いた。
「ちくびぎゅうぎゅう抓て、強くひっかいて…っ、ぼくの、レオのおちんちん、ぶるぶる♡ リング外して、びゅうびゅういっぱい、しろいおちんちんミルク出させてッ♡ ……欲しい、で、すぅ! ———ゃ""、つよい、~~~ッ♡♡!!」
未だおねだりも終えていない、心の準備も出来ていない段階。
一瞬にして外れた下半身の圧迫感に、レオは雨空みたいな青い瞳をこれでもかとかっぴらき。声にならない嬌声が飛び出すのと同時に、顎をあげてのけ反った。
そして数秒してガクッと電気切れを起こしてみたいに、腰が落ちたかと思いきや。すぐに好きなDomを前にして被虐的になった体は更なる快楽を求め、ほぼ無意識、ビンビンに勃起した汗ばんだ胸の突起をオフィーリアの手に押し付けようとする。
もっと♡ もっと♡
もっとオレを見て♡ もっとぼくを触って♡
もっと♡ もっと♡ もっと———
切ない、苦しい。なのに狂おしいほどに、気持ちよくて。
同色系統なのに、こんな時でもどこか冷めている相手の瞳に、ドキドキして。
その冷たい手で、この身も心も溶かさんばかりの熱を、鎮めて欲しい。
先ほどからもう、それしか考えれない。
ここまで昂ればもう、それしか考えたくない。
純真的な思いとは裏腹に、下半身に立ちそびえた欲の塊は、これ以上の行き場などないのに。更に硬く、頭をもたげ。今か今かと激しく、第二の心臓のように脈打って。
気づけば嬌声に混じって、自然と、当たり前の様に。レオの形のいい薄い唇は、熱い吐息を零していた。
「———もっとレオを、可愛がって。泣いても、さけんでも、やめないでぇ……っ♡♡」
きもちい、きもちい、きもちい♡!!
きもちいの、すき。もっと、きもちいのぉ♡♡
お互いの歳の割に性的で、いやらしくて、情けない。男でありながら、更なる強者の寵愛を媚びる、求愛とも取れそうな喘ぎっぷり。
獣のようでありながら、娼婦のような腰のしならせ方。
例え見ずとも、本能から誘われてると。オフィーリアは、感じた。
「はっ♡ はやくっ、もっとぉ……っ♡」
素肌を押し付け、腰を揺らし、その言葉遣い。
赤黒く、限界まで子種を積めて、あと一振り、一コキでもすれば。今にも爆発しそうに泣いているペニスが、もはや憐れですらある。
合意とは言え、医療行為とは言え、ここまで致しては何だが。
見るからスケベなボディーしてるクソイケメン野郎が、とてもドスケベな素振りをしている。
それでも未だに本能より、この世界に似つかわしくない元大和撫子心理が働き、我が身の花散らしを拒んでいるオフィーリアでも、思わずゴクリ、唾を呑み込んだ。
(———なぜ)
一体なぜ私は、男じゃないんだ?
一体なぜ私に、アレがないんだ?
一体、なぜ。
こんな事態、こんな痴態、こんな据え膳。敢えてナニとは言わぬが、アレさえあれば、私だって……、
「いじめて、可愛がって、あぁ―……っ♡ ほんとは、ずっと……、いじめ、!」
「そうなの……そんなイヤラシイことばかり考えてたの、わるい子ね……」
先ほどとは同じノリでも、オフィーリアの声の覇気は、確実に失われていた。
どうして……。
一体、どうして……。
未だ慣れないし、恐らく前世の人格うんぬんある限り、こればかり一生慣れることはないだろう、この。
強制的に馬鹿にされる、この感覚。
例えそっちの毛があろうと、なかろうと。傍から見ればそれだけイヤラシイ、光景だった。
「じゃあ、もっともっと、たくさん…うえも、したもいじめてあげるね……」
そう力なく呟き、相手の下半身に目を向け、我慢の汁やら汗やら何やらで大洪水起こしているペニスを一度これでもかと優しく、撫で上げてやれば。上の方からも「はううっ♡♡」と自身の手に白濁混じりの糸が絡みつく。
もうお嫁に行けない。
この世で一番最低な女とは、私のことです。
一体どうして物理的に攻められている方より、攻めている方が心理的重傷を負っているのだろう。
いつものコトながら、思う。
この世界の諸々を設定したカミサマ、ホントいい趣味してるわ。と、
「ね……っ♡ はやくぅ、ちょうだぃ……っ♡♡」
なんて屈辱感。
世を生きる一人の女として、なんて敗北感。
私に。
百歩譲って、せめて、オフィーリアがフタナリでも可だからさ。
私の下半身にも掘れる、掘ってあげれる、マンモスさえあれば。異世界だろうと宇宙銀河系だろうと、世界の平穏をもっと保てたはずなのに。
オフィーリアが何かしらの素振りをするたび フッ♡ フッ♡ と息を小刻みに吐き、もうほぼ泣いていると表現しても過言ではない期待の眼差し。
正直、無様。
それでも普段の気高さはどこへやら、情けなく腰をびくびくがくがく震わせる姿が、ちょと可愛くて、盛った犬みたい。
「ふふふ、ガッチガチだぁ。まだお預けしただけであんまり触れてないのに、そんなに興奮してるの? 濡れた女の子みたいで、ここ、凄くえっちなことになってるね」
しかし、行為こそ犬みたいでも、人間の。それも西欧仕様の男の性器が可愛い筈もなく、どんなに女顔負けなお顔をしているところで、一度下に目をむけば凶悪そのもの。
我慢している分だけ、大きく膨張した竿がグロテスクで。ここまで焦らせば、その……。例えその赤い先っちょだけでも、到底自分や他の女の子の薄い腹、狭い膣に入るとは思えなかった。
今もなお、この時も。
はくはく開閉し続けている鈴口から とぷり♡ と我慢汁が流れては出て、浮き溜まっては流れての繰り返し。
全体を覆うような、血管も脈打ち。そこだけ切り取れば、違った生き物を飼っている様だった。
潤滑油要らず。
止めどない粘液を手に、竿に纏わせ。滑らせるように、決して決定打を与えぬように、緩やかに、扱く。
「あ……♡ ああっ……♡♡」
にちゃぁ、とえげつない水音がして。熱に浮かされた声で喘いでるくせに、まだどこにそんな余裕があるのか。
言葉に出さずとも、途轍もなく恨みがましい視線を頂いたところで。カリ首の所を爪で カリカリ♡ すると、男の腹筋が一瞬にして痙攣し出した。
相変わらず腰はがくがく跳ね、情けない。
そして一度は落ち着いたはずの呼吸が、又もや激しく荒れる。
「大層、気持ちよさげね……。あまりに気持ちよさそうだから、見てるだけで、私も興奮し出しそう。ねぇレオ、次はどういう風にされたい?」
男の体の中で随一に敏感な亀頭の上を焦らすように、遊ぶように くるくる♡ しながら、オフィーリアは尋ねた。
折角ヤルなら、お互い気持ちよく致し、笑顔で終わりたい。
なので、行為の一環として相手の意思確認、おねだり催促は。よほどのリクエストがない限り、彼女のプレイの基本だった。
ので、
「ん……♡ つよく、おちんちんのうえから、したまで、もっと、つよ、ォ""———ッ♡♡!!」
「こう?」
真っ白と、どす黒い赤の煌めくコントラストが視界の暴力だった。
柔らかく白魚のような手を筒状にし、頭から飲み込むように ぐぷぷ……♡ と下し。先端から根本、根本からまた先端、絶妙な圧をかけつつ。その単一的な運動を繰り返す。
「ぱくぱくびくびくして、きもちいね」
「ああっ……あ、あ、あ、ぁっ♡」
ドクドクと子種が挙って競り上がり、ドクンドクン跳ね動く心臓と男根。
耳元で囁かれる、Domにしてはやわい女の子の声に、レオは反射的に腹に力を入れた。
滲む視界。
伏し目がちに、下を向けば、あとは快楽への一本道。
自分の嬌声と粘着的な水音と共に、更なる痴態をとろうと。しなやかな筋肉、鍛えられた両足がベッド上でがに股になり。別に命令されてるわけでもないのに、勝手に、どんどん、開いていく。
男ならばきっと誰もが知っている、この緊迫感。
「ハッ、はあっっ~~~ッ♡ ゥ"っっ、———……♡♡!!」
腹と太腿の筋肉がこれでもかと引き攣り、痙攣。足間の玉を周囲に見せびらかすように、曝け出し、喉が低く鳴る。
自分の下半身、ペニスが、精を吐き出そうと暴れている。
例え子孫を残せずとも。
この汚れ知らずな、白雪を固めたような、綺麗な手に。
その動きにオフィーリアが ピコン! とひらめき、合わせてやれば。浅かった男の呼吸は殊更短く、浅くなり、腰から上がのけ反り出して、悪魔の誘惑かのような吐精感に襲われて。
「あ、イくっ♡ いきます、イ————ッ♡♡!!」
全身が限界まで硬く、熱く、地獄の果てまで溶け堕ちそうな快楽、快感に身を委ね。
もう更に気持ちよくなることしか考えれなくなったレオが ぎゅうう♡ と目を強く瞑った。
その瞬間。
「っ♡、え?? ……ッッ、ア"ぁー……っ!!」
その途端、嘗てないほど空気を読んだオフィーリアが、ぱっと、何の迷いなく、手を離したのだった。
困惑、焦燥、茹だる様な息苦しさ。
いま一瞬、一体何が起きたのか分からない顔で目を見開き、荒い息のまま。
次の瞬きには信じられないものを見るような涙目で、生まれたての小鹿みたくプルプルし出した相手に、女は途轍もなく良い笑顔で微笑んだ。
「折角ここまで昂ったことですし、お互い珍しく時間もあるので。どうせなら『男の限界』というモノに挑戦してみましょう。いつも頑張り屋さんなレオくんには、目一杯気持ちよくストレス解消して欲しいから……ね?」
「!?!? ~~~ああッ♡!」
「いい子だから、もうちょっと我慢しましょうね」
そんな笑顔のまま、子守唄を歌いかけるように。オフィーリアは、男への手淫を再開した。
元より手先がとんでもなく器用な女である。
そのまま再び絶妙な速さと強さで無遠慮に大事なところを刺激され、反論する機会も間もなく。レオの口から出るのは意味をなさない濁った母音か、正気ある時ならば耳を塞ぎたくなるような、到底男とは思えない嬌声だった。
吐精寸前のペニスのみならず、痙攣する全身。
喉が鳴り、腰がのけ反るだけではない。
今のレオにとって、本能より五臓六腑の隅々まで愛焦がれるDomの小さな口から飛び出た、『男の限界』の始まりは。この時、これからだった。
「ぐっ、うッ"……♡ な、な、なんでぇ~~…っ♡♡!!」
「だって態々、その為に来たのでしょう? 大丈夫、大丈夫。少し射精できない位で男は死なない、って以前、攻めのプロたるお兄様がおっしゃってたもの!! それよりいっぱい、いっぱい我慢して、我慢して、我慢して……すると、」
「あ"ぁ~~~~~ッ♡♡! ———っ!!?!」
いつの世もオタク、直ぐ周りに影響されるし。変な言い分に限って、すぐ信じて仕舞う。
それが信頼できる、大好きな家族の言葉なら尚更だ。
なので、決してオフィーリアだけがドスケベで、人の心がない訳ではない。
どうこうすれば快感を得られるか等の知識あれど、生まれてこの方、当のブツをぶら下げたことのない女の身心なれば、肝心な時における男子特有のアレコレは分からぬのである。
「限界まで我慢してから、その後ひと思いに出したほうが、気持ちいよ。たぶん」
「た!? あああ"っ……はげし♡ ウう、っ、ううう"~~~ッ♡♡!!」
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ!!
品のいい部屋の寝台の上から、途轍もなく下品な水音と獣染みた男の嗚咽音が度重なって奏でられる。
女の子だからこその綺麗な指が上下し、繊細なのに圧がかかるイヤラシイ動きに、レオの腰が何度も浮いては沈んだ。
それはもう着実に、的確に。
いったん射精寸前まで持ち込まれて、止められて、また胸の飾りも含め転がすように愛撫されて昂りては、止められて。
の悪循環。
「もうむ"りぃ""~~~っ、もうむりだからぁ♡ 頭、おがじくなるぅッ♡♡ ハーッ、オ""、お、お、ォッイ———っ」
「ま~だだよ」
「———っ!!!! ぞ、そんな""~~~……ッ、アぁ""……♡♡!!」
天国に登り詰めるたび、地獄に落されるようだった。
吐精寸前の寸止めを味わう度、ペニスが悲鳴を上げ、その都度全身の神経が研ぎ澄まされ、敏感になるの繰り返し。
「頑張れ、頑張れ」
「ゃあ""……っも♡、は、ははやぐぅ……イッ♡」
「おっと、あぶない危ない」
「—~~~……っ♡!? いじわる、もうい"じわ"るッ、じないでぇ~~……ッ♡♡!!」
未知なる領域。そこは正しく、地獄だった。
下腹部が嘗てないほど熱くなり、そこを伝って全身がマグマ風呂に浸かっているようだった。
何度も、何度も、子種が竿中を走り。でも、あともう少しの所で止められ、冷たい手であやされるの繰り返し。
玉の中にはち切れんばかりの子種が作られるのが分かる。
思いっきり出したい。
出したい。
射精したい……!!
「く、イグッ———!!」
それしか考えれず、考えれぬまま。
又もや、又もやと、何度も。尿道を白濁した液が迸るイメージが脳を染め上げ、
「——————~~~~~~~……ッッ♡♡!!」
と、また手を離される。
「!! ッ…♡ あああああああああああああ""ぁ"ッ!! イきたい、いきたい、いきたい、だしだいのにぃ""———ッ!!」
ここまで来れば、もはや拷問となんの違いがあるのか分からないほどの、絶望と快楽の連鎖地獄。
思わずとち狂ったような声を上げ、髪を振り乱し、一刻もはやくこの場所から解放されたくて。腰を突き出し、性器を突きあげ、少しでも刺激を求めようと ぶるぶる♡ プルプル♡ 揺れ動く、男の痴態。
そこにもはや矜持とか、人としてのナニカとか、何もなく。
ただ本能の赴くまま、はやく、はやく、今にも果てるように———と♡
「うんうん、気持ちいね、気持ちいね。女の子のぬるぬるの指で、上も下もいっぱいよしよしされて…。ちゅこちゅこちゅこちゅこ……って、自分から出る音で脳を隅々まで犯して」
「…っ♡ あっ♡ あっ♡ あっ♡ ~~~っ」
「やだやだしても、腰かくかくゆらゆら、足ピンしても、絶対イケないなんて。こんなの一度知ってしまえば、クセになっちゃうね?」
「…っ、———っ♡ …~~、ャぁ""……っ!! なんで、にゃんでぇ、ぐりぐりしこしこ、してくれるのに""ィ"、とめちゃうの""ォ♡!?!? おちんちんイきたい、こっ♡ コワれじゃう""こわれちゃぅ~~~…イギッ」
「………………」
「アアあ""ぁ""なんでぇ""、なんでおちんちん、にぎちゃうのぉ!! イ、い””ま、今度こそ、すごく、いけそうだったのに""ぃいい———!!!!」
宣告通り、文字通り、おねだり通り。射精の限界までレオを優しく導き、「泣いても、喚いても」ストップさせる。
イキそう、出そうになると、直前でやめる。
そんな感じで、オフィーリアは何度も寸止めを繰り返し、その都度、レオは狂うように叫んだ。
既にペニスだろうと、その他部位だろうと関係なく。寸前で止められる度、性感が何倍も膨れ上がり、射精感が込み上げてきては、心臓も腹下も破裂しそうになった。
甘く苦しい射精管理、Domによる身体支配。
始まりこそ甘かった喘ぎ声が、どんどん苦しそうになっていく。
「ぐううう""うっ♡♡♡ ウうっ♡♡ っ、う、つんんんんん♡♡ フッ、フーッ♡ フーッ♡♡ はああ""っ、ああっ♡♡!?!?!!」
それで、オフィーリアは何を考えたのか。相手への寸止めを続ける事に、男の性器への愛撫の仕方を変え、手練手管。どんどんねっとり、殊更焦らすように優しく、柔らかく、残極に。
ぐちゅり♡
ヌプッ♡♡
くるくる、ぎゅうう♡♡
亀頭、カリ首、竿を伝って手元を抑えて。
時には態と手を滑らせ、大きな音を立て、天使みたいな声と顔をして、持ちうる限りの擬態語で責め立てる。
ゆっくりとした、気まぐれな動きが、指が、ペニスを包んで、呑み込んで。
「ああっ♡ あああああ""~~~~~♡♡ っっ♡♡」
そして、また押さえて。
下から、上へと。
鈴口を親指でぐりぐり、出そうになれば数拍止めて。 ぐっぽり♡ また下へと、
ぐちゅぅっ———っっ———ぐちゅっ———ぎゅううううううううぅ♡♡
一気に下し、慈悲なく抑え込んだ。
「~~~~~~~~~~っ♡♡ ううう~~~~~~っ♡♡!! う、ッ、うグウ""っ~~~~~~~~~♡♡♡♡」
びしょ濡れな情景も相まって、ビクンビクンと陸に打ち上げられた魚のように全身を震わせ、今日一激しい男の動きに、吹き飛ばされた液がオフィーリアの頬まで飛び。
ペニスは真っ赤で敏感過ぎて、ビリビリとした快感、もはや痛みともとれるソレに侵されても、勃起から萎えることはなく。涙ハラハラ、未練たらたら。
「ああ"っ———~~♡♡ ああ"あ"っイグ♡♡ イグうう""っ♡♡♡♡」
首をいやいや振り乱しながら、レオの頭の中は射精のことでいっぱいになり。
どぷっ♡
と白濁が、態々オフィーリアが触れずとも溢れ出す始末。
綺麗に割れた腹筋は激しく痙攣し、レオは水場で溺れたような人みたいに、無我夢中。無意識に女の手首を力なく、藁に縋るように掴む。
「っ、く、な""ぃ……♡」
「ん? なぁに??」
「も…が、まん、……ゃ、ぁ……、♡♡」
「もう我慢、やぁなの……? んふふふ、きもちいの我慢するの、嫌になっちゃった?」
ん♡ ん♡ と虚ろな目で、力なく頷き。勃起真っ盛りであろうと、今にも気をヤリそうな相手に、ようやくオフィーリアも思い直した。
そんで、実は。一瞬脳裏に住まうお兄様ボイスで「寸止め地獄の次と言えば、イキ地獄無限ループかしら」とも思ったが。
そこまで盛り上がってしまえば真面目に相手が死んでしまう気がしたから、流石に思いとどまった。
ある種の次回予告、フラグである。
「あ、ぁ、イきたい……♡ びゅうびゅう、って、いきたい……っ♡♡」
「よしよし」
頬を紅葉させ、犬というより子猫みたいにすり寄り。無意識ながらも、へこへこ腰を媚び揺らしながら、知能0な声で懇願するレオに、オフィーリアは謎の愛おしさを感じて全力で めいいっぱい、よしよし♡ した。
「可愛いね、もうおちんちんで射精することしか考えられないね」
「っん……っ♡♡」
「……何でこの世界は魔法なんて万能パワーあるクセに、スマホ、若しくは高性能カメラがないんだろう……」
空気に呑まれ、お互い馬鹿になってるとは言え、とんでもないやべ奴の思考回路である。
でも、その台詞を最後にオフィーリアは、最後の仕上げと言わんばかりにぐちゅぐちゅう、手を動かし始めた。
そうしてまた、
ぐちゅう♡
ねちゃああ♡♡
じゅぽじゅぽ♡♡♡
———と相手の反応を見つつ、次第に圧と勢いをつけて……??
快楽の果て、地獄の終わりは、すぐ其処に。
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