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第1部 新しい世界
第9話 提携
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「聖女召喚は失敗したのか」
失敗したと分かったら俺達はどうなるのだろう。
召還は聖女がいる前提だ。
もし2人共、関係ないと分かったら俺達は。
「君は魔族だよね。どうしてここに」
「えっ、どうしてわかるの。あなた、鑑定能力があるのね」
俺の顔をジ~と見る。
「仕方ないわ、話すから。お互い協力しましょうよ」
「話す内容によるな。俺も命は惜しい。君が聖女ではないと分かったら、聖女の同郷の話し相手しか役目の無い俺はどうなるのか」
「そうね、あなたも私もチョ~ンね」
彼女は手で首を切る真似をした。
「それ程のことなのか」
「なのよ、」
言葉を端折るな。
「私達、魔族はこのジリヤ国の東の、アスケル山脈を越えたところに住んでいるの。山脈はとても高く険しく魔物も巨大で強く越えるのが大変で、ジリヤ国の人が来ることは無いと聞いているわ」
「では人族と魔族は、ほとんど関わることは無いのだな」
「そうよ、だって国交が遮断されているもの。そして彼らは同じ人族以外の人種を認めないわ。だから異種族と呼ばれる人達を奴隷にしたり、エルフの様な美形は性奴隷にしたり。この地上の王様気取りよ、まったく」
「そんなに人族の領地は広いのか」
「そうね、この世界で一番人口が多いのが人族と聞いているわ」
「人族間での争いはないのか」
「それもあるみたいね。私が魅了で聞きだした限りではこのジリヤ国は内陸にあって、四方を山や隣国に囲まれているわ。王都を国の中心に作り、それを守るかのように周りに東西南北に6つの州を、更に王都寄りの東西に2つの州を置き公爵家を配置し外敵に備えている。東にはアスケル山脈、それ以外の南北西は他国に囲まれているみたいね。だから連盟なんて組まれたらひとたまりも無いから、昔から婚姻を繰り返し情勢によって取りつく国を代えているみたいね」
「四方を他国に囲まれ、いつ攻められるのか分からない国か」
「だから聖女召喚なんでしょうね」
「どういう意味だい?」
「鈍いわね。どの国も魔物の数が増え国を挙げて討伐しているのよ。そんな時に聖女様が現れたらどう?そして聖女様が居る国をどう扱うかしら?」
「この状況を逆手にとって、自国を優位にしようと言う事か」
「そうみたいね。他の国にも、もう聖女召喚の報を伝えてるみたいだから」
「馬鹿な事をしたな。そうなると君が危ないね」
「そういうこと、嫌になっちゃうわ。自宅の部屋に居たら急に目眩がして、魔法陣の上に居るなんて。あなたはどうなの?」
「あぁ、俺もそんな感じかな。でも俺が言っているのはそういうことじゃない」
「どういうことよ」
「この国は四方を他国に囲まれている、そしてどの国も魔物の数が増え国を挙げて討伐している。それなら、この国に構っている暇はないと思うが」
「そ、そう言えばそうね」
「そんな時に聖女召喚なんてしたら、この国に注目が集まるのでは?」
「そんな~」
「そして弱小国に聖女がいるなら、それを奪おうと国が動くことになる」
「それじゃあ、戦争が始まるてことなの」
「その可能性が高い、てことさ。または間者を忍び込ませ、君をさらいに来るかもしれない」
「では聖女召喚をしなければ、他国から興味を持たれなくなったのに。わざわざ自分から召喚して、注目を浴びる様な馬鹿な事をしたって言うのね」
「そう言うことになるね」
「いやにあっさりしてるわね。あなたも関係あるのよ」
「まあ、そうだけど」
「それにあなたは帰れないのよ」
「元々、俺の居る場所は無かったからね」
「そうなんだ、可愛そうに。良かったら私の国に来ない?」
「魔族は人族に偏見はないのかな?」
「魔族と言ってもたくさんの種族の集合体なの。だから住んでいる種族も多いし人族自体、見たことがない人が殆どよ。だからあなたを見ても、誰も変に思わないわ」
「そんなものなんだ」
「じゃあ、あなたから見た私はどう?」
「角が生えている所を抜かせば可愛い女の子だと思うよ」
「か、可愛いなんて~」
「それに年齢より幼く見える。魔族の人はみんなそうなのか?」
「き~!発育不足なんかじゃないわよ~、後5年したら男が振り向くくらいボンキュッキュになるわ」
「う~ん。スレンダーな人が好きな人も居るから、焦らないほうが良いよ」
「絶対なるんだからね~」
「あはははは!」
ひとしきり笑った後、俺達はこれからの話をした。
失敗したと分かったら俺達はどうなるのだろう。
召還は聖女がいる前提だ。
もし2人共、関係ないと分かったら俺達は。
「君は魔族だよね。どうしてここに」
「えっ、どうしてわかるの。あなた、鑑定能力があるのね」
俺の顔をジ~と見る。
「仕方ないわ、話すから。お互い協力しましょうよ」
「話す内容によるな。俺も命は惜しい。君が聖女ではないと分かったら、聖女の同郷の話し相手しか役目の無い俺はどうなるのか」
「そうね、あなたも私もチョ~ンね」
彼女は手で首を切る真似をした。
「それ程のことなのか」
「なのよ、」
言葉を端折るな。
「私達、魔族はこのジリヤ国の東の、アスケル山脈を越えたところに住んでいるの。山脈はとても高く険しく魔物も巨大で強く越えるのが大変で、ジリヤ国の人が来ることは無いと聞いているわ」
「では人族と魔族は、ほとんど関わることは無いのだな」
「そうよ、だって国交が遮断されているもの。そして彼らは同じ人族以外の人種を認めないわ。だから異種族と呼ばれる人達を奴隷にしたり、エルフの様な美形は性奴隷にしたり。この地上の王様気取りよ、まったく」
「そんなに人族の領地は広いのか」
「そうね、この世界で一番人口が多いのが人族と聞いているわ」
「人族間での争いはないのか」
「それもあるみたいね。私が魅了で聞きだした限りではこのジリヤ国は内陸にあって、四方を山や隣国に囲まれているわ。王都を国の中心に作り、それを守るかのように周りに東西南北に6つの州を、更に王都寄りの東西に2つの州を置き公爵家を配置し外敵に備えている。東にはアスケル山脈、それ以外の南北西は他国に囲まれているみたいね。だから連盟なんて組まれたらひとたまりも無いから、昔から婚姻を繰り返し情勢によって取りつく国を代えているみたいね」
「四方を他国に囲まれ、いつ攻められるのか分からない国か」
「だから聖女召喚なんでしょうね」
「どういう意味だい?」
「鈍いわね。どの国も魔物の数が増え国を挙げて討伐しているのよ。そんな時に聖女様が現れたらどう?そして聖女様が居る国をどう扱うかしら?」
「この状況を逆手にとって、自国を優位にしようと言う事か」
「そうみたいね。他の国にも、もう聖女召喚の報を伝えてるみたいだから」
「馬鹿な事をしたな。そうなると君が危ないね」
「そういうこと、嫌になっちゃうわ。自宅の部屋に居たら急に目眩がして、魔法陣の上に居るなんて。あなたはどうなの?」
「あぁ、俺もそんな感じかな。でも俺が言っているのはそういうことじゃない」
「どういうことよ」
「この国は四方を他国に囲まれている、そしてどの国も魔物の数が増え国を挙げて討伐している。それなら、この国に構っている暇はないと思うが」
「そ、そう言えばそうね」
「そんな時に聖女召喚なんてしたら、この国に注目が集まるのでは?」
「そんな~」
「そして弱小国に聖女がいるなら、それを奪おうと国が動くことになる」
「それじゃあ、戦争が始まるてことなの」
「その可能性が高い、てことさ。または間者を忍び込ませ、君をさらいに来るかもしれない」
「では聖女召喚をしなければ、他国から興味を持たれなくなったのに。わざわざ自分から召喚して、注目を浴びる様な馬鹿な事をしたって言うのね」
「そう言うことになるね」
「いやにあっさりしてるわね。あなたも関係あるのよ」
「まあ、そうだけど」
「それにあなたは帰れないのよ」
「元々、俺の居る場所は無かったからね」
「そうなんだ、可愛そうに。良かったら私の国に来ない?」
「魔族は人族に偏見はないのかな?」
「魔族と言ってもたくさんの種族の集合体なの。だから住んでいる種族も多いし人族自体、見たことがない人が殆どよ。だからあなたを見ても、誰も変に思わないわ」
「そんなものなんだ」
「じゃあ、あなたから見た私はどう?」
「角が生えている所を抜かせば可愛い女の子だと思うよ」
「か、可愛いなんて~」
「それに年齢より幼く見える。魔族の人はみんなそうなのか?」
「き~!発育不足なんかじゃないわよ~、後5年したら男が振り向くくらいボンキュッキュになるわ」
「う~ん。スレンダーな人が好きな人も居るから、焦らないほうが良いよ」
「絶対なるんだからね~」
「あはははは!」
ひとしきり笑った後、俺達はこれからの話をした。
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