9 / 22
9話 錫杖の音
しおりを挟む
ジレンマはタバコの煙を眺め
思い出しながら数日前の記憶を話するエイト。
「エイトくん無理しないでいいからね💦」
「問題ねぇ、どこまで話したっけか。。。」
「村に着いたところまでだよ」
「あっそうか、ここからの出来事は。。。少し鳴海から聞いた話も含めて話すよ」
——————-
俺たちは村の集会所の前に着いた。
「カメラ回すからちょっとどいてくれ」
田中さんはさっさと撮影の準備を始めていた。
集会所は木造の平家でまだ他の民家より朽ち果ててなく建物としての形は残っていた。
(ガラガラガラ)
扉を開け「失礼します」と一礼をして鳴海が中に入った。
入り口には大きな時計があり、3時あたりで止まっている、隣にあるカレンダーは1987年8月のカレンダーだ。
肝試しで人の出入りがあったのか、床には足跡もあれば、中の家具などが倒され物が散乱していた。
真夏の15時だが、建物の中は薄暗く手持ちのライトをつけた。
大広間は畳20畳くらいの広さで折りたたみの長テーブルや座布団が重ねられていた。
「掃除をすればロケ中はここの建物をスタッフや役者さんの控え室に使えそうですね」
鳴海はメモや写真をとり建物に危険がないか確認する。
「あれ、ライトの灯りが」
俺のライトが消えてしまった。続いて鳴海のライトも消えてしまった。
思った以上にライトがないと室内は暗い。
「今朝まで充電したのにおかしいですね」
「車にまだ予備があるから持ってくるよ」
鳴海を中に残し俺はバンへ予備のライトを取りに向かった。
(ザァー)
雨音と共に冷たい風が室内に入り込む。
「なんだなんだ雨かよ」
玄関に向かい扉を開けると、急に雨音が止んだ。。。そもそも勘違い?
空は怪しい雲でかげっているが何かおかしい。
「あれ、地面が濡れてない」
「エイトくん、なんか聞こえないか?」
外で撮影中の田中さんがヘッドホンをずらしてそう言った。
「ん?なんも聞こえないっすよ」
何かを感じたのか中にいた鳴海も外に出てきた。
「鈴の音?」
田中さんにはそう聞こえるのか。
「錫杖じゃないですか?」鳴海はそういった。
「錫杖?」
「遊行僧が持っている杖ですよ」
鳴海がエイトの質問に答える。
(シャンシャン シャンシャン)
(シャンシャン シャンシャン)
耳を澄ますと僅かだが確かに四方から音がする。
「なんか線香くさくないか?」
田中さんの言うとおり線香の香りもする。
しかしお香の煙や人気はない。
「なんかおかしいよここ、今日はもう切り上げようぜ」
いつになく取り乱しながら
田中さんがバンのスライドドアを開け機材をしまいこむ。
次第に音が大きくなっていく。
(シャンシャン シャンシャン)
(シャンシャン シャンシャン)
厚い雲が太陽を遮りあたりが鬱蒼と暗くなる。
鳴海が口を手で覆い、森の方を指差す。
「どうした⁉️」
俺は鳴海が指差す方を見ようと体を向ける。
(ドタっ)
そのまま、三半規管をやられちまったように俺は地面に倒れ込み、意識を失った。
まるでカウンターパンチを食らったようだった。
思い出しながら数日前の記憶を話するエイト。
「エイトくん無理しないでいいからね💦」
「問題ねぇ、どこまで話したっけか。。。」
「村に着いたところまでだよ」
「あっそうか、ここからの出来事は。。。少し鳴海から聞いた話も含めて話すよ」
——————-
俺たちは村の集会所の前に着いた。
「カメラ回すからちょっとどいてくれ」
田中さんはさっさと撮影の準備を始めていた。
集会所は木造の平家でまだ他の民家より朽ち果ててなく建物としての形は残っていた。
(ガラガラガラ)
扉を開け「失礼します」と一礼をして鳴海が中に入った。
入り口には大きな時計があり、3時あたりで止まっている、隣にあるカレンダーは1987年8月のカレンダーだ。
肝試しで人の出入りがあったのか、床には足跡もあれば、中の家具などが倒され物が散乱していた。
真夏の15時だが、建物の中は薄暗く手持ちのライトをつけた。
大広間は畳20畳くらいの広さで折りたたみの長テーブルや座布団が重ねられていた。
「掃除をすればロケ中はここの建物をスタッフや役者さんの控え室に使えそうですね」
鳴海はメモや写真をとり建物に危険がないか確認する。
「あれ、ライトの灯りが」
俺のライトが消えてしまった。続いて鳴海のライトも消えてしまった。
思った以上にライトがないと室内は暗い。
「今朝まで充電したのにおかしいですね」
「車にまだ予備があるから持ってくるよ」
鳴海を中に残し俺はバンへ予備のライトを取りに向かった。
(ザァー)
雨音と共に冷たい風が室内に入り込む。
「なんだなんだ雨かよ」
玄関に向かい扉を開けると、急に雨音が止んだ。。。そもそも勘違い?
空は怪しい雲でかげっているが何かおかしい。
「あれ、地面が濡れてない」
「エイトくん、なんか聞こえないか?」
外で撮影中の田中さんがヘッドホンをずらしてそう言った。
「ん?なんも聞こえないっすよ」
何かを感じたのか中にいた鳴海も外に出てきた。
「鈴の音?」
田中さんにはそう聞こえるのか。
「錫杖じゃないですか?」鳴海はそういった。
「錫杖?」
「遊行僧が持っている杖ですよ」
鳴海がエイトの質問に答える。
(シャンシャン シャンシャン)
(シャンシャン シャンシャン)
耳を澄ますと僅かだが確かに四方から音がする。
「なんか線香くさくないか?」
田中さんの言うとおり線香の香りもする。
しかしお香の煙や人気はない。
「なんかおかしいよここ、今日はもう切り上げようぜ」
いつになく取り乱しながら
田中さんがバンのスライドドアを開け機材をしまいこむ。
次第に音が大きくなっていく。
(シャンシャン シャンシャン)
(シャンシャン シャンシャン)
厚い雲が太陽を遮りあたりが鬱蒼と暗くなる。
鳴海が口を手で覆い、森の方を指差す。
「どうした⁉️」
俺は鳴海が指差す方を見ようと体を向ける。
(ドタっ)
そのまま、三半規管をやられちまったように俺は地面に倒れ込み、意識を失った。
まるでカウンターパンチを食らったようだった。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
【⁉】意味がわかると怖い話【解説あり】
絢郷水沙
ホラー
普通に読めばそうでもないけど、よく考えてみたらゾクッとする、そんな怖い話です。基本1ページ完結。
下にスクロールするとヒントと解説があります。何が怖いのか、ぜひ推理しながら読み進めてみてください。
※全話オリジナル作品です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
しずめ
山程ある
ホラー
六つの森に守られていた村が、森を失ったとき――怪異が始まった。
フォトグラファー・那須隼人は、中学時代を過ごしたN県の六森谷町を、タウン誌の撮影依頼で再訪する。
だがそこは、かつての面影を失った“別の町”だった。
森は削られ、住宅街へと変わり、同時に不可解な失踪事件が続いている。
「谷には六つのモリサマがある。
モリサマに入ってはならない。枝の一本も切ってはならない」
古くからの戒め。
シズメの森の神に捧げられる供物〝しずめめ〟の因習。
そして写真に写り込んだ――存在しないはずの森。
三年前、この町で隼人の恋人・藤原美月は姿を消した。
森の禁忌が解かれたとき、過去と現在が交錯し、隼人は“連れ去られた理由”と向き合うことになる。
因習と人の闇が絡み合う、民俗ホラーミステリー。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
旅の紀行記怪談
Eisei 5
ホラー
車での、自由な一人旅が好きな私が、旅した先で出会い・感じた”僅かな怪異たち ”。
心霊現象も怪奇現象も、何も出てはきませんが、一応ホラーのつもりです …。
ほぼ、旅の旅行記の、『旅の紀行記怪談』です。
宜しかったら、どうぞ …。
★この作品は、「小説家になろう」、「カクヨム」、「エブリスタ」、「ノベルアップ+」でも公開しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる