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19話

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5人は人を待てと言う指示だったので入り口の方を見ていた。

しばらくすると入り口とは逆の奥の暗闇から

(ズリ  ズリ  ズリ)

何かが這いずる音がする、皆音のする方を目を凝らしてみる。

(ズリ  ズリ  ズリ)

「なんだありゃ?ダルマか?」

「いや、お面じゃないか?」

(ズリ  ズリ  ズリ)

「。。。なんだあれ」

若者たちに目にしたのは、表情はまるでオカメのように無心のように見え、肌は正気がないように真っ白。その首と胴体のみで手足がない、まるで芋虫のように地面を這いずっていた。

「ラジコンとかで操作してる作り物じゃねぇか」

木箱の上にいた若者が箱から飛びおり、確認しにいく。

「カメラとか仕掛けてあって、ドッキリ撮影か?(笑)」

「あの、私には何も見えないんですけど。。どんな状況ですか?」
琴美には他の4人が見えているものが見えない。

若者が奇怪なもの前で立ち止まった。

(ドカッ!)

そして蹴り上げた。

奇怪なものは衝撃で宙に舞、そのまま地面に叩きつけられた。

「ぎゃあぁあ‼️足?足?」
琴美のとなりにいた若者が叫んだ。

蹴り上げた青年を指差す。

若者の蹴り上げた足がそのまま宙を舞地面に落ちた。

「あぁぁぎゃあああー」
足の付け根から大量の血が吹き出して
若者は転げ回り、発狂する。

(ビチャっ)
琴美の額、頬に何かが飛び散る。
生温かく粘り気のあるもの、視線を飛んできた方に向けると
隣にいた若者の腕の付け根から大量の血が噴き出す。
地面には腕が転がり、フェードアウトするかのように消えた。

琴美は手で口を塞ぎ、目の前の光景に必死に耐えようとする。

琴美には見えていないが、芋虫のような胴体に若者たちの足、腕が繋がれ、4人はいずれかの四肢を奪われた形になっていた。

あまりの痛みで気を失った4人は四肢を手に入れた奇怪なものによって、箱に投げ込まれる。
かなりの血液が箱の中にたまっているのか
繋ぎ目から漏れてくる。

空き地は血生臭い匂いが充満してきた。

「マスター、大変なことに」

「。。。」

「マスター? マスター? 肝心な時になんで応答ないのよ」

琴美は後退り入り口の所まで下がる。

(シャラン シャラン)

琴美の体がフェンスに体が当たった衝撃で鈴が鳴り響いた。周囲を見渡すと、フェンスに所々に鈴が垂れ下がっていて、鈴の下にお札のようなものが貼られていた。

それは鈴の音に反応して琴美の方へゆっくり歩いてくる。

「琴美ちゃん?」
その時インカムにジレンマから返事がきた。

「マスター!小型カメラからの映像みれますか?」

ジレンマのパソコンに風間も羽鳥も注目する。

「なんだこの化け物は‼️」

「気配はするんですが全く見えないんです」

「他の4人はどこだ?」
ジレンマが琴美に問う。

「手足をもがれてあの箱の中に」

思わぬ展開に困惑する琴美、この窮地から逃れられるのであろうか。。。





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