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30 さびしい?
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僕がもらわれちゃうと勘違いした一件から、あっという間に時が経ち、とうとう晩餐会の日が明日に差し迫ったの。
僕は毎日、王宮の東の宮へ行って、王様とお勉強したり、ダンスの練習したり、お作法を叩き込まれたりで、ちょっと怒涛の毎日過ぎて疲れちゃったけど、それも明日で終わるの。
今日で最後ということもあって、王様と二人でお茶会みたいに、紅茶を飲んでたら、王様がもじもじしながら僕に話しかけてきた。
「お前さ、明日の晩餐会終わったらもうここに来ないのか?」
「うん」
「そんな間髪いれずに……嬉しそうに言うなよ、なんだよ、ちぇ、つまんないと思ってるの私だけ?」
王様が少し拗ねたみたいに唇を尖らせてる。僕はラクロア様のお屋敷でのんびり過ごすのが大好きだから、ここへ来ることがなくなったら無くなっで、困らないけど、王様はもしかしてさびしいのかしら?
「僕が来なくなったらさびしいの?」
「は?なっ、そんなこと言ってないだろっ!!」
カァァァと顔を赤らめ、王様が狼狽える。そっか、さびしいのか。そうね、僕も何だかんだ王様の事は好きだったし、もう会えないと思うとちょっとさびしいかもしれないな。
「王様がラクロア様のお屋敷に遊びに来たら?」
「馬鹿、私が王宮から出れるわけないだろ、それに、もうすぐ私は、王宮騎士学校へ行くし」
「ふーーん」
「ふーーんて、お前は……行かないよな?」
「行かない」
だって行く意味がないもの。勉強はもうしたくないし、しきたりや、ダンスもこの1ヶ月で死ぬほどやった。学校ってそれを毎日するところなんでしょ?絶対やだ。僕が、ぷいっとそっぽを向くと、王様は、はーーっとため息を吐いた。
「お前は、だよな、はぁ、憂鬱」
「どうして?」
「だって、同じ歳の奴らにジロジロ見られに行くようなもんじゃん、勉強だって出来なかったら王の癖にとか思われるし、変なやつとかよってくるかもだし、それに私も許嫁候補が何人かいて……選ばなきゃだし」
「王様はその人と恋をするの?」
「はっ!?うっ、そ、そりゃ、するかもだけど」
「どういう人が良いの?」
「え……そりゃ、私の事だけを好きで、ずっと一緒にいてくれて、顔は目がくりっとしてて、おまえの目、金色で綺麗だよな、そんな感じの綺麗な目で、私より小さくて、守ってやりたくなる……はっ!?」
王様はパッと自分の口を押さえた。そして、真っ赤な顔で僕を見つめた。
「い、いや、ない、ないないない、そんな」
「どうしたの?」
こてっと首を傾げたら、王様がうって呻いて、1歩下がった。僕を若干怯えたような目で見てるのは何で?
「と、とにかく、お前ももう少し見聞を広めた方が良いぞ、恋の1つや2つせずに結婚なんて考え直せ、じゃぁな!!」
王様はわたわたしながら、扉を出て行っちゃった。取り残された僕は、部屋のすみにいて、何となく変な笑いかたしてるトマスさんをちろりとみた。
「何を笑ってるの?」
「あーーいや、失礼しました、そのーー可愛らしくて」
「王様が?」
「どっちも」
「ふーん」
まぁ、大人からしたら、僕たちは子供だから可愛く思えるのかもね。
僕は毎日、王宮の東の宮へ行って、王様とお勉強したり、ダンスの練習したり、お作法を叩き込まれたりで、ちょっと怒涛の毎日過ぎて疲れちゃったけど、それも明日で終わるの。
今日で最後ということもあって、王様と二人でお茶会みたいに、紅茶を飲んでたら、王様がもじもじしながら僕に話しかけてきた。
「お前さ、明日の晩餐会終わったらもうここに来ないのか?」
「うん」
「そんな間髪いれずに……嬉しそうに言うなよ、なんだよ、ちぇ、つまんないと思ってるの私だけ?」
王様が少し拗ねたみたいに唇を尖らせてる。僕はラクロア様のお屋敷でのんびり過ごすのが大好きだから、ここへ来ることがなくなったら無くなっで、困らないけど、王様はもしかしてさびしいのかしら?
「僕が来なくなったらさびしいの?」
「は?なっ、そんなこと言ってないだろっ!!」
カァァァと顔を赤らめ、王様が狼狽える。そっか、さびしいのか。そうね、僕も何だかんだ王様の事は好きだったし、もう会えないと思うとちょっとさびしいかもしれないな。
「王様がラクロア様のお屋敷に遊びに来たら?」
「馬鹿、私が王宮から出れるわけないだろ、それに、もうすぐ私は、王宮騎士学校へ行くし」
「ふーーん」
「ふーーんて、お前は……行かないよな?」
「行かない」
だって行く意味がないもの。勉強はもうしたくないし、しきたりや、ダンスもこの1ヶ月で死ぬほどやった。学校ってそれを毎日するところなんでしょ?絶対やだ。僕が、ぷいっとそっぽを向くと、王様は、はーーっとため息を吐いた。
「お前は、だよな、はぁ、憂鬱」
「どうして?」
「だって、同じ歳の奴らにジロジロ見られに行くようなもんじゃん、勉強だって出来なかったら王の癖にとか思われるし、変なやつとかよってくるかもだし、それに私も許嫁候補が何人かいて……選ばなきゃだし」
「王様はその人と恋をするの?」
「はっ!?うっ、そ、そりゃ、するかもだけど」
「どういう人が良いの?」
「え……そりゃ、私の事だけを好きで、ずっと一緒にいてくれて、顔は目がくりっとしてて、おまえの目、金色で綺麗だよな、そんな感じの綺麗な目で、私より小さくて、守ってやりたくなる……はっ!?」
王様はパッと自分の口を押さえた。そして、真っ赤な顔で僕を見つめた。
「い、いや、ない、ないないない、そんな」
「どうしたの?」
こてっと首を傾げたら、王様がうって呻いて、1歩下がった。僕を若干怯えたような目で見てるのは何で?
「と、とにかく、お前ももう少し見聞を広めた方が良いぞ、恋の1つや2つせずに結婚なんて考え直せ、じゃぁな!!」
王様はわたわたしながら、扉を出て行っちゃった。取り残された僕は、部屋のすみにいて、何となく変な笑いかたしてるトマスさんをちろりとみた。
「何を笑ってるの?」
「あーーいや、失礼しました、そのーー可愛らしくて」
「王様が?」
「どっちも」
「ふーん」
まぁ、大人からしたら、僕たちは子供だから可愛く思えるのかもね。
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