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第1章大好きだよ
第4話 僕たちこれからどうなるの?
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亮輔兄ちゃんには絶対嫌われた。
亮輔兄ちゃんに嫌われたんだ。
ほっぺたがビシャビシャになり始めてるのに拭う事もせず、ただひたすら新幹線の駅に向かう。
改札口でさっさと切符を買って丁度来てた新幹線に乗り込む。
ドアが閉まった時階段に亮輔兄ちゃんの姿が見えた。
新幹線が発車したのを確認して設置されてるトイレに陣取る。
当然鍵を掛け、誰か来てもノックを返して来た人を追い返す。
家の近くの駅に着いた時は既に僕の服の袖は濡れて絞れば簡単に水分が出て来そうな程濡れていた。
家の近くの駅に着きドアが開いたのを音で確認してトイレを飛び出して、家までの道程をひたすら駆け抜ける。
家に入り、玄関の鍵を掛け、自室に飛び込みいつも通りに部屋の隅に隠しているガムテープを口に貼り付けた後、ベットの上に大量に並べられてる人形の中から泣く時に使ってる人気キャラクターの人形を引っ張り出す。
その人形を顔に押し付け、気が済むまでトコトン泣き始める。
どれ位時間が掛かったかわかんないけど、チャイムがけたたましく鳴り響く。
今の時間はお母さん仕事中だから絶対亮輔兄ちゃん以外ここには来ないだろう。
「優夜、居るんだろう? 開けてくれよ」ほらね。やっぱり亮輔兄ちゃんだった。
亮輔兄ちゃん絶対怒ってるし、僕の事嫌いになってるんだ。
そう思うと、涙の量が一層増え、胸が切り裂かれた様な心に直接刃物で切りつけられた様に痛い。
けたたましく鳴ってたチャイムは鳴り止み、それから後も泣き続けた僕はいつの間にか深い眠りの底に誘われた。
目が覚めた時には部屋の中は真っ暗で自分の部屋ごと地獄の闇に飲み込まれたのかと錯覚する位暗かった。
自分の口からガムテープが剥がされている事はもしかしたら僕は母親が今日は帰って来ないから口にガムテープを貼り付けていなかったのではないかと、誤解している事に優夜自身はまだ気付かないでいる。
いっその事地獄に落ちたんだろうと考えた方が正しい様な気さえしてくる。
だって、凄く優しい亮輔兄ちゃんを怒らせて追い討ちみたいに掴んでる手を振り払って逃げるように帰って来ちゃったんだから。予定も何もかもをほったらかして。
何で振り払うような事しちゃったんだろう?
適当に言葉だけで謝れば済んだ話だったはずなのに。
せめて振り払うにしても亮輔兄ちゃんにだけは気持ちを素直に打ち明けてれば、地獄の底に居る様な感じすら思うことなく亮輔兄ちゃんと楽しく泊り掛けで笑ってた筈なのに。
例え本当に地獄の底に居るとしても、亮輔兄ちゃんからずっと嫌わないって言われたら僕は何処だろうと行けるしどんなに辛くても笑って過ごせると思う。
どうして二度と会う事が叶わない所に行ったとして笑っていられるのかわかんないけど、本当にそうなった時は笑って行って来ますって言える自信はある。
今はまだ亮輔兄ちゃんに嫌われたままだから二度と会えないなんて嫌だけどさ。
暗いままだと自分の気持ちまでどんどん落ち込んじゃうからカーテンを開け放つ。
さすがにもう亮輔兄ちゃんは、泊り掛けで顔合わせに行ってるだろう。
僕のお腹がご飯を食べさせろ!って要求してきて、泊り掛けの予定だったから作り置きとかは無い。
仕方ないからお小遣いから晩御飯を調達してこよう。
財布を後ろのポケットに入れ、玄関に向かう。
玄関まではリビングを横切るんだけど、リビングから光が漏れてて驚いた。
僕が家に帰って来た時はリビングに寄ってないから電気が点いているはずが無いんだもん。
もしかして僕が亮輔兄ちゃん怒らせちゃったから結婚の話が駄目になっちゃってお母さんがそのまま帰って来ちゃったんだろうか?
そしたら亮輔兄ちゃんともう会えないじゃん。
そんなの嫌だ!
昼まではどうやって結婚を辞めさせようかと悩んでたけど、今じゃお母さんが結婚するとかしないとかそれよりも亮輔兄ちゃんと会えるか会えないかの方が気になって仕方ない。
何て僕って自分勝手で親不孝なんだろう。今更かもしれないけど。
こっそりとリビングを覗き込むとキッチンから光が漏れてた。
顔の半分だけキッチンを覗き込むと、そこには居るはずの無い後姿が居て心臓がまた早鐘を十倍速で鳴らす様に鼓動を刻み続ける。
一回だけの大きなドクンだったら耐えれたけど、こんなにずっと続くと踏み止まろうとしても足が勝手に回れ右して自室に飛び込む。
ドアの内側から鍵を掛けてベットにダイブする。
「優夜? さっきの優夜だよね? おはよう。顔くらい見せて」ケーキバイキングで会った時の様な落ち着いた声がドアの向こう側から聞こえてきた。
でも、僕は亮輔兄ちゃんから嫌われてるんだ。
それに、こんなさっきまで泣いてましたって自己主張してる赤い目を見られたくない。
お母さんから玄関の鍵を借りたとしても。僕の部屋の鍵は誰にも渡さない様に頼み込んでるから僕の部屋の鍵は亮輔兄ちゃんは絶対持ってないから入って来れない。
仕方無いなとか言いながらドアの鍵がカチャと開く。
亮輔兄ちゃんが部屋に入ってきたから、ベットの上に山積みにされてるぬいぐるみを手当たりしだい投げながら叫んだ途端自分は確かにガムテープを口に貼っていたはずなのにはずされている事に気がついた。
「入ってこないで! どうせ亮輔兄ちゃんは僕の事なんて嫌ってるんだ! 顔も見たくないんだ! 亮輔兄ちゃんと話す事は何も無い! 」
始めのうちはぬいぐるみを叩き落してたのに、僕が話す事は何も無いって叫んだ時にいつも泣く時に使ってたぬいぐるみが亮輔兄ちゃんの顔に直撃する。
そのぬいぐるみは今日の夕方顔を押し付けて泣いた時も例外じゃなく使ってたぬいぐるみ。
一杯泣いたから今でも多分グチョグチョに濡れてると思う。
亮輔兄ちゃんの顔からぬいぐるみが落ちた時、凄く悲しそうな顔してた。
亮輔兄ちゃんに嫌われたんだ。
ほっぺたがビシャビシャになり始めてるのに拭う事もせず、ただひたすら新幹線の駅に向かう。
改札口でさっさと切符を買って丁度来てた新幹線に乗り込む。
ドアが閉まった時階段に亮輔兄ちゃんの姿が見えた。
新幹線が発車したのを確認して設置されてるトイレに陣取る。
当然鍵を掛け、誰か来てもノックを返して来た人を追い返す。
家の近くの駅に着いた時は既に僕の服の袖は濡れて絞れば簡単に水分が出て来そうな程濡れていた。
家の近くの駅に着きドアが開いたのを音で確認してトイレを飛び出して、家までの道程をひたすら駆け抜ける。
家に入り、玄関の鍵を掛け、自室に飛び込みいつも通りに部屋の隅に隠しているガムテープを口に貼り付けた後、ベットの上に大量に並べられてる人形の中から泣く時に使ってる人気キャラクターの人形を引っ張り出す。
その人形を顔に押し付け、気が済むまでトコトン泣き始める。
どれ位時間が掛かったかわかんないけど、チャイムがけたたましく鳴り響く。
今の時間はお母さん仕事中だから絶対亮輔兄ちゃん以外ここには来ないだろう。
「優夜、居るんだろう? 開けてくれよ」ほらね。やっぱり亮輔兄ちゃんだった。
亮輔兄ちゃん絶対怒ってるし、僕の事嫌いになってるんだ。
そう思うと、涙の量が一層増え、胸が切り裂かれた様な心に直接刃物で切りつけられた様に痛い。
けたたましく鳴ってたチャイムは鳴り止み、それから後も泣き続けた僕はいつの間にか深い眠りの底に誘われた。
目が覚めた時には部屋の中は真っ暗で自分の部屋ごと地獄の闇に飲み込まれたのかと錯覚する位暗かった。
自分の口からガムテープが剥がされている事はもしかしたら僕は母親が今日は帰って来ないから口にガムテープを貼り付けていなかったのではないかと、誤解している事に優夜自身はまだ気付かないでいる。
いっその事地獄に落ちたんだろうと考えた方が正しい様な気さえしてくる。
だって、凄く優しい亮輔兄ちゃんを怒らせて追い討ちみたいに掴んでる手を振り払って逃げるように帰って来ちゃったんだから。予定も何もかもをほったらかして。
何で振り払うような事しちゃったんだろう?
適当に言葉だけで謝れば済んだ話だったはずなのに。
せめて振り払うにしても亮輔兄ちゃんにだけは気持ちを素直に打ち明けてれば、地獄の底に居る様な感じすら思うことなく亮輔兄ちゃんと楽しく泊り掛けで笑ってた筈なのに。
例え本当に地獄の底に居るとしても、亮輔兄ちゃんからずっと嫌わないって言われたら僕は何処だろうと行けるしどんなに辛くても笑って過ごせると思う。
どうして二度と会う事が叶わない所に行ったとして笑っていられるのかわかんないけど、本当にそうなった時は笑って行って来ますって言える自信はある。
今はまだ亮輔兄ちゃんに嫌われたままだから二度と会えないなんて嫌だけどさ。
暗いままだと自分の気持ちまでどんどん落ち込んじゃうからカーテンを開け放つ。
さすがにもう亮輔兄ちゃんは、泊り掛けで顔合わせに行ってるだろう。
僕のお腹がご飯を食べさせろ!って要求してきて、泊り掛けの予定だったから作り置きとかは無い。
仕方ないからお小遣いから晩御飯を調達してこよう。
財布を後ろのポケットに入れ、玄関に向かう。
玄関まではリビングを横切るんだけど、リビングから光が漏れてて驚いた。
僕が家に帰って来た時はリビングに寄ってないから電気が点いているはずが無いんだもん。
もしかして僕が亮輔兄ちゃん怒らせちゃったから結婚の話が駄目になっちゃってお母さんがそのまま帰って来ちゃったんだろうか?
そしたら亮輔兄ちゃんともう会えないじゃん。
そんなの嫌だ!
昼まではどうやって結婚を辞めさせようかと悩んでたけど、今じゃお母さんが結婚するとかしないとかそれよりも亮輔兄ちゃんと会えるか会えないかの方が気になって仕方ない。
何て僕って自分勝手で親不孝なんだろう。今更かもしれないけど。
こっそりとリビングを覗き込むとキッチンから光が漏れてた。
顔の半分だけキッチンを覗き込むと、そこには居るはずの無い後姿が居て心臓がまた早鐘を十倍速で鳴らす様に鼓動を刻み続ける。
一回だけの大きなドクンだったら耐えれたけど、こんなにずっと続くと踏み止まろうとしても足が勝手に回れ右して自室に飛び込む。
ドアの内側から鍵を掛けてベットにダイブする。
「優夜? さっきの優夜だよね? おはよう。顔くらい見せて」ケーキバイキングで会った時の様な落ち着いた声がドアの向こう側から聞こえてきた。
でも、僕は亮輔兄ちゃんから嫌われてるんだ。
それに、こんなさっきまで泣いてましたって自己主張してる赤い目を見られたくない。
お母さんから玄関の鍵を借りたとしても。僕の部屋の鍵は誰にも渡さない様に頼み込んでるから僕の部屋の鍵は亮輔兄ちゃんは絶対持ってないから入って来れない。
仕方無いなとか言いながらドアの鍵がカチャと開く。
亮輔兄ちゃんが部屋に入ってきたから、ベットの上に山積みにされてるぬいぐるみを手当たりしだい投げながら叫んだ途端自分は確かにガムテープを口に貼っていたはずなのにはずされている事に気がついた。
「入ってこないで! どうせ亮輔兄ちゃんは僕の事なんて嫌ってるんだ! 顔も見たくないんだ! 亮輔兄ちゃんと話す事は何も無い! 」
始めのうちはぬいぐるみを叩き落してたのに、僕が話す事は何も無いって叫んだ時にいつも泣く時に使ってたぬいぐるみが亮輔兄ちゃんの顔に直撃する。
そのぬいぐるみは今日の夕方顔を押し付けて泣いた時も例外じゃなく使ってたぬいぐるみ。
一杯泣いたから今でも多分グチョグチョに濡れてると思う。
亮輔兄ちゃんの顔からぬいぐるみが落ちた時、凄く悲しそうな顔してた。
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