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Ex1 狼さん、あっためて [3]※R15…?※
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「お風呂までデカいとか…先輩たち一族のスペックどうなってるんだろ」
「そこまでじゃねーよ。少なくとも俺はまだ親父に敵うような男には程遠いって」
「…いえ、断言します。先輩は最強のイケメンです!」
「はは、ほんとお前俺が好きだよなァ」
「そりゃ、みんな大好きだけど先輩は群を抜いて大好きですもんっ」
ほかほかのお風呂。ほんのり古木とか、薪とか、錆びた金属の匂いが混ざり合って、過去にタイムスリップしたんじゃないかとさえ思える。
「せーんぱいっ」
「ぅおっ、なんだよ」
思わずもっふもふの先輩の尻尾に飛びつく。うーんこの…つんもふ感。
「つんもふであったかくていい匂い~」
「つんもふってなんだよ」
「つんつんしててもっふもふって意味です!!」
「つんつんともふもふは同居しないだろ」
「いいえ、先輩の尻尾の毛並みこそ史上の狼の毛並みです。強者のオーラというか、野性味というか。これがいいんです。」
風呂場の湿気を少し吸って、よりふわふわになった先輩の尻尾。俺もこんな風に尻尾が生えてたら、先輩を癒してあげられたのになー。…種族が違うから仕方ないけど。でも先輩と一緒にいられることが一番の幸せ。
「疾風」
「どうしました?」
「…くすぐってぇ」
手で尻尾から引き剥がされた。そして横にずれた時、俺は見てしまった。…見えてしまった。
「…滅茶苦茶元気になってません?先輩の先輩」
「どんな表現の仕方だ。てめーがもふったから発情しちまったじゃねーかこん畜生めどうしてくれる、こうしてくれる」
怒りと野性を抑えられなくなった先輩にがっちり抱えられた。
先輩の逞しい胴体。腕。そしてペニス。
そしてそのまま座らされて、丹念に体を洗わされる羽目に。
―――――
「あー…夢かなこりゃ。俺の目の前にこんな可愛い奴がいてよ。んで俺と番になれるってよ。…しかも良妻ときた。俺、明日死ぬのか?」
「えっ!?やだ!先輩死んだらやだぁ!!」
超速で、泣き顔になって俺にしがみつく。…あっ、今現実で現在進行形で幸せだわ。艶やかな白い肌が密着してて、マジで発情暴走寸前なんだが。
「…最後のは冗談だよ、よぼよぼのじーさんになるまで死なねーよ」
「うぅ…ぐすっ、ほんとに?」
ぐはっ!!…「ほんとに?」の声がまるで子犬みたいで思わず萌えた。くっそ可愛い。しかも俺の胸元に擦り寄って来るのマジでやめろ萌え死ぬ。死因が萌え死とか腹上死とか死んでも死にきれねぇよ。
「はー…お前がガチで泣いたり怯えたりさせた日にゃ、俺全力で悔い改めて修行の旅に出たくなるんだが。やべぇ、マジでお前が好きすぎる」
「俺もです、好きです蒼牙先輩っ」
どうにかこうにか疾風の体を洗っているんだが、やっぱり、乳首がピンク色でまだ誰にも穢されてないと思うと、背徳感があってそそる。体についた泡が、風呂の熱が、こいつの肌を桃色に染めて、一つの果実として熟れ始めている。
…喰っちまおうか。
「疾風。俺の身体、ちゃんと洗ってくれるよな?」
「はいっ、お任せあれっ!」
元気が良過ぎてちょっと困る。過呼吸にならないか不安だ。
「あまりはしゃぎ過ぎるなよ?」
「えへへ、勿論ですよ、先輩。」
たっぷり泡を立てて、俺の胸から洗い始める疾風。俺の筋肉を堪能したいのか、じっくりと。そして優しく、時にいやらしく俺の体を愛撫していく。…時々マッサージされるんだが。背中とか、ふくらはぎとか、足裏とか、手のツボとか。
「気持ちいいですか?先輩」
「…極楽浄土かな、ここは」
「えへへ、そう言って貰えると嬉しいです」
そして、一度泡を洗い流し、今度は髪と尻尾の毛を洗うためにシャンプーをする。
「わ、先輩のシャンプー、すごくいい香り…」
「そうか?いつも使ってるんだが」
「オリエンタルっていうか、スパイスの効いた香りですよね。…その中に甘い森の香りというか…不思議な感じです。先輩の匂いと混ざると…どうしよう、俺、今先輩に抱かれたいかも」
目にハートが浮き出てるんじゃないかと思えるくらい蕩けた表情で俺を見つめては髪をシャンプーで洗ってくれる疾風。
…そうか、こいつはこの香りが好きなのか…
「疾風」
「ふぁい?」
「愛してる」
夢心地の表情になった疾風の唇を攫う。
こいつは俺のもの。俺の伴侶。俺の番。
…こいつを守る為にも。強い漢にならないとな。
「しぇんぱい…あっ、りゃめぇ…」
すっかり俺に甘えたくて仕方がない疾風を俺はよしよしと撫でた。
…もうちょっと先へ進もうかと考えた矢先。
「にーちゃんずるーい!俺も一緒に入るー!!」
「あーもうこら蒼矢。だめでしょもー。湯船に入るなら体洗ってからだよー」
乱入者現る。心の奥底で舌打ちした。
「しょーがねーな。悪いな二人共。いいところ邪魔したな!」
「わーい、みんなとおふろー」
「…なんか疾風の精神年齢更に下がってない?」
「やっぱり先輩の色気が悪いんだ、教育上非常によろしくない」
最早無礼講と化した風呂場では、思い思いに風呂を楽しむ皆の姿があった。…家族はやっぱ、あったけぇな。疾風とも…築けるだろうか。
疾風のふわふわした髪を撫でると、「ふぇへへ」って声がした。
…至上の可愛さ。
「そこまでじゃねーよ。少なくとも俺はまだ親父に敵うような男には程遠いって」
「…いえ、断言します。先輩は最強のイケメンです!」
「はは、ほんとお前俺が好きだよなァ」
「そりゃ、みんな大好きだけど先輩は群を抜いて大好きですもんっ」
ほかほかのお風呂。ほんのり古木とか、薪とか、錆びた金属の匂いが混ざり合って、過去にタイムスリップしたんじゃないかとさえ思える。
「せーんぱいっ」
「ぅおっ、なんだよ」
思わずもっふもふの先輩の尻尾に飛びつく。うーんこの…つんもふ感。
「つんもふであったかくていい匂い~」
「つんもふってなんだよ」
「つんつんしててもっふもふって意味です!!」
「つんつんともふもふは同居しないだろ」
「いいえ、先輩の尻尾の毛並みこそ史上の狼の毛並みです。強者のオーラというか、野性味というか。これがいいんです。」
風呂場の湿気を少し吸って、よりふわふわになった先輩の尻尾。俺もこんな風に尻尾が生えてたら、先輩を癒してあげられたのになー。…種族が違うから仕方ないけど。でも先輩と一緒にいられることが一番の幸せ。
「疾風」
「どうしました?」
「…くすぐってぇ」
手で尻尾から引き剥がされた。そして横にずれた時、俺は見てしまった。…見えてしまった。
「…滅茶苦茶元気になってません?先輩の先輩」
「どんな表現の仕方だ。てめーがもふったから発情しちまったじゃねーかこん畜生めどうしてくれる、こうしてくれる」
怒りと野性を抑えられなくなった先輩にがっちり抱えられた。
先輩の逞しい胴体。腕。そしてペニス。
そしてそのまま座らされて、丹念に体を洗わされる羽目に。
―――――
「あー…夢かなこりゃ。俺の目の前にこんな可愛い奴がいてよ。んで俺と番になれるってよ。…しかも良妻ときた。俺、明日死ぬのか?」
「えっ!?やだ!先輩死んだらやだぁ!!」
超速で、泣き顔になって俺にしがみつく。…あっ、今現実で現在進行形で幸せだわ。艶やかな白い肌が密着してて、マジで発情暴走寸前なんだが。
「…最後のは冗談だよ、よぼよぼのじーさんになるまで死なねーよ」
「うぅ…ぐすっ、ほんとに?」
ぐはっ!!…「ほんとに?」の声がまるで子犬みたいで思わず萌えた。くっそ可愛い。しかも俺の胸元に擦り寄って来るのマジでやめろ萌え死ぬ。死因が萌え死とか腹上死とか死んでも死にきれねぇよ。
「はー…お前がガチで泣いたり怯えたりさせた日にゃ、俺全力で悔い改めて修行の旅に出たくなるんだが。やべぇ、マジでお前が好きすぎる」
「俺もです、好きです蒼牙先輩っ」
どうにかこうにか疾風の体を洗っているんだが、やっぱり、乳首がピンク色でまだ誰にも穢されてないと思うと、背徳感があってそそる。体についた泡が、風呂の熱が、こいつの肌を桃色に染めて、一つの果実として熟れ始めている。
…喰っちまおうか。
「疾風。俺の身体、ちゃんと洗ってくれるよな?」
「はいっ、お任せあれっ!」
元気が良過ぎてちょっと困る。過呼吸にならないか不安だ。
「あまりはしゃぎ過ぎるなよ?」
「えへへ、勿論ですよ、先輩。」
たっぷり泡を立てて、俺の胸から洗い始める疾風。俺の筋肉を堪能したいのか、じっくりと。そして優しく、時にいやらしく俺の体を愛撫していく。…時々マッサージされるんだが。背中とか、ふくらはぎとか、足裏とか、手のツボとか。
「気持ちいいですか?先輩」
「…極楽浄土かな、ここは」
「えへへ、そう言って貰えると嬉しいです」
そして、一度泡を洗い流し、今度は髪と尻尾の毛を洗うためにシャンプーをする。
「わ、先輩のシャンプー、すごくいい香り…」
「そうか?いつも使ってるんだが」
「オリエンタルっていうか、スパイスの効いた香りですよね。…その中に甘い森の香りというか…不思議な感じです。先輩の匂いと混ざると…どうしよう、俺、今先輩に抱かれたいかも」
目にハートが浮き出てるんじゃないかと思えるくらい蕩けた表情で俺を見つめては髪をシャンプーで洗ってくれる疾風。
…そうか、こいつはこの香りが好きなのか…
「疾風」
「ふぁい?」
「愛してる」
夢心地の表情になった疾風の唇を攫う。
こいつは俺のもの。俺の伴侶。俺の番。
…こいつを守る為にも。強い漢にならないとな。
「しぇんぱい…あっ、りゃめぇ…」
すっかり俺に甘えたくて仕方がない疾風を俺はよしよしと撫でた。
…もうちょっと先へ進もうかと考えた矢先。
「にーちゃんずるーい!俺も一緒に入るー!!」
「あーもうこら蒼矢。だめでしょもー。湯船に入るなら体洗ってからだよー」
乱入者現る。心の奥底で舌打ちした。
「しょーがねーな。悪いな二人共。いいところ邪魔したな!」
「わーい、みんなとおふろー」
「…なんか疾風の精神年齢更に下がってない?」
「やっぱり先輩の色気が悪いんだ、教育上非常によろしくない」
最早無礼講と化した風呂場では、思い思いに風呂を楽しむ皆の姿があった。…家族はやっぱ、あったけぇな。疾風とも…築けるだろうか。
疾風のふわふわした髪を撫でると、「ふぇへへ」って声がした。
…至上の可愛さ。
応援ありがとうございます!
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