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その29 当日祭夜会・その1、のその前
しおりを挟む※短いです。
夜会の前振りのようなものですんで、
ルーシェちゃんの翌日の心境に興味のある方だけお読み下さい!
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昨晩は思いがけなくも未知の感情に支配されてしまった……。
この上今日はその感情を呼び覚ました元凶たる王弟・アルフ様のパートナーとして夜会へと参加せねばならないことを考えると、何やら腰の座りが悪い面持ちのルシェルディアです。
(あぅ……キスは。キスは反則なのです…!!)
昨夜ー
互いに想いを告げあい、特にルシェルディアが陥落した直後。
輝かんばかりの笑顔で顔を綻ばせた件の王弟様は、力の限りぎゅうぅぅぅぅと自分を抱きしめた後、顔中にキスをしまくったのだ!!
おでこにも頬にも鼻にも…唇にも!
お陰で両親や祖父母以外からのスキンシップにまるで耐性のなかったルシェルディアは、あまりの羞恥に目を回して意識を飛ばし、気付けばそのまま翌日の昼を迎えていたのだった。
恐る恐る昼食を摂りにいった先で、満面の笑みを浮かべてルシェルディアとアルフ様を祝福し踊り出した国王陛下と宰相様に、キャパオーバーした羞恥心が爆発して渾身の飛び蹴りを見舞いそうになり。
尚且つそれを、同じく満面の笑みを浮かべたアルフ様に阻止・抱きしめられるという醜態を晒してしまったのも記憶に新しい………
再びその時の様子を脳裏にて鮮明に思い出しそうになって、慌てて頭を振る。
(し、しっかりしましょう私!今日は夜会当日です私!!)
こんな風に惚けていては、為せることも為せない。
何せ今日は当日祭。
夜にはこの城で夜会が開かれ、
自分もアルフ様のパートナーとして出席しなければならないのだから。
遅めの昼食を済ませて日課の鍛錬をこなし、そして現在は既に夕方。
あと2時間もすれば、夜会が開会する為、城の外からは来場する貴族達の騒めきが窓より届く。
既に侍女さん達の手を借りてかつてしていたドレス姿…いや、過去したことのないほど豪華で美々しい衣装と装飾物で飾られて、いつでも出陣が可能の状態にスタンバイしている。
してしまっている!
貴族令嬢として生まれ、些か過激かつ自由な思想で育てられたルシェルディアではあったが、これでも貴族学園を通いきり、婚約者もいた身。
淑女とは、といった仕草やマナーも一通り身につけているし、ダンスも得意だ。
あとはそれを、アルフ様の隣で実践するだけ。
刻一刻と時計が針を刻む音が、やけに室内に大きく響く。
決意も新たにゴクリと唾を呑み込みー…
「あ、先にちゃんとお花摘み行っとこ」
ケロリと普段通りの態度で思い立ち、ドレスの裾をひらりと翻した。
先ほどまで張り詰めた緊張感に身を強張らせていたのも何のその。
結局本日もいつもと何ら変わりのない、
通常運転のルシェルディアなのだった。
@@@
↓↓↓
※すみません、先ほど一瞬誤って未入力の話を公開してしまいました!
正しくは今話です!!
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