31 / 113
2-04
しおりを挟む
◇ ◇ ◇
「俺が付きまとう意味は……?」
夏弥のその言葉に、美咲ははじめから答えを持っていたかのように反応する。
「キモい感じで付きまとってくれたら、それを見掛けた犯人が自己嫌悪になってくれるかもしれないでしょ。「うわ、自分もあんな感じでキモいんだ……」的な」
「……なるほどね。ていうか、俺すごいこと言われてない?」
「自己嫌悪っていうか、まぁ夏弥さんを見て引くだけかもしれないけど。それはそれでアリ。変な人って、自分より変な人見たら冷静になると思うし」
「あれ、やっぱり俺、ひどいこと言われてるよな?」
「まぁ、その、全部夏弥さんの腕次第なところあるから。キモい感じでお願い」
「あ、これ気のせいじゃないわ。バカにされてる。決まりだ決まり」
「そんなことないし。……ていうか、無理ならいい。あたし、別に助けてほしいわけじゃないし。こういうのも今までたくさんあったから、気にしても仕方ないことだってわかってるよ」
半分は諦めモードなのか、美咲の目はどこか遠くを見つめているようだった。
美咲の整い切った顔には、憂いに浸ったそんな表情がよく似合っている。けれど会話の流れからしてその美しさはかえって夏弥を煽るだけだった。
「わかった。いいよ。それやる」
「え、やるの?」
「キモい感じで美咲に付きまとって、変人のナニガシ君をドン引きさせればいいんだろ? たぶんいける」
「そう、だけど。夏弥さんも大変だね」
「お前が言うな」
「ふっ。……それで、今日は夕飯何作るの?」
「ああ。特に考えてなかったけど、パスタにするかな」
夏弥は腕を組んで考え始めた。
「ふぅん。パスタね」
「何? なんか要望あった?」
「いや。パスタの何かなって思ったから」
「そうだな。じゃあ今日はイカスミパスタ――「は?」
――は、そもそもイカスミがなくてできないから、……あ! じゃあサッパリめに和風ポン酢――「えっ」
――も、ポン酢切らしそうだったからやめて、じゃあここは王道のミートソース――「ええー」
――いやもうハッキリ言ってくれ。そこまで話の腰バキバキに折られるくらいなら、オーダーされたもの丹精込めて作るから」
「そう? ……じゃあ、あたし今日はカルボナーラがいい」
「はい、カルボナーラね。……最初からそう言えばいいのに」
「……うるさい」
最近、美咲はカルボナーラにハマっているらしい。
確か先週のパスタもカルボナーラだった。
だからこそ、夏弥は同じメニューを自然と避けていて名前をあげなかったのだ。
もちろん、デリバリーやコンビニのものではなく、夏弥の作るカルボナーラに限ってハマっているらしい。胃袋をつかむことは、やはり罪である。
「カルボナーラ、一皿千五百円になります」
「え」
「一皿、千五百円です」
「たかっ。今、現金とか持ってないんだけど」
「あぁ。クレジット払いはお断りしてまして――
「うざっ! 今時キャッシュレス不可とかありえないんだけど。……ていうか、なにこの茶番。意味わかんないから。あたし、部屋に戻る!」
ダンッ! と勢いよく美咲の部屋の戸が閉められてしまった。
いくらなんでも、夏弥は調子に乗りすぎたのかもしれない。
夏弥は反省した。
それからしばらくして、カルボナーラのとろけるような良い匂いが、キッチンからリビングへとただよいはじめる。すると、まるでお腹を空かせた犬のように、美咲が部屋から出てくる。
先ほどの、ダンッ! は一体なんだったのかと不思議に思えてしまうくらい、美咲は自然とリビングのソファに腰かけていた。
さて、カルボナーラは奥が深い。
たまごや牛乳、生クリームなどなど、特にソースはこだわりだすとキリがない。
だからこそ、即席タイプの安いソースに少し手を加える程度が、もっとも効率が良いことを夏弥は理解している。
「よし、できた」
美咲仕様の半熟たまご・オン・カルボナーラが、二つの皿に盛り付けられる。
レタスやトマトなどのサラダ盛り合わせもしっかりと用意していた。
美咲はたまねぎドレッシングが好きなのだけれど、かける量はその時の気分による。ちなみに夏弥は青じそ系ドレッシングが好みなので、サラダを出すときにはいつもテーブルにサラダ用ドレッシングの容器が二種類並ぶ。
夏弥は、ドレッシングを勝手にふりかけて食卓に出したりはしない。
「勝手にかけないで」と「いやかけておいてよ」の二択は、よく衝突や気まずさの理由になりがちだ。
料理によって「かけておく・おかない」は、夏弥と美咲で捉え方が異なるものだし、ある程度の時間をかけて歩み寄らなければ、こういう生活習慣の違いはそれなりにストレスを生む。
だから、料理についてのこの機微でいえば、夏弥はとっくに美咲を理解していて、「美咲のために尽くしている」と言えるのかもしれない。
「カルボナーラ。はいどうぞ」
「うん」
湯気の立つその皿をリビングのローテーブルに置く。
ご注文の品を出された美咲は、特に謝辞を述べることもなく、銀のフォークにくるくると麺を絡ませはじめた。
「今日は、少しだけ砂糖を入れてみたんだ」
「うん……。良いね」
「それだけ?」
「味付け、甘いね」
「ありがとう。……ん? それって、隙があるほうの「甘い」?」
「いや、味覚的なほう。……ていうかさ、あんまり食べてるとき、あたしの口とか見ないでよ。……なんだか…………アレでしょ……」
「あ、ごめん。アレだな」
美咲に指摘され、夏弥は無意識に注いでしまっていた視線をそらす。
(少し無遠慮だったかな)
物を口に入れるシーンというのは、ひょっとしたら女子が日常の中で一番無防備になる瞬間なのかもしれない。いや、日常で見ることのできる刺激的なシーンと言ってもいい。
夏弥は、自分の下心に火がついてしまう前に、さっさと目の前のカルボナーラを食べてしまおうと考えた。
麺とソースの上に乗った半熟たまごの薄皮を、フォークの先で割る。
どろっとした溶岩みたいな半熟の黄身が、あっという間にその皿を制圧していく。
(我ながらかなり上出来だな。正直有料でもイケそうなくらいだ)
チラッと美咲のほうを盗み見ると、かなりお気に召したのか、時々にっこりとしている。
そんな美咲を見て、夏弥のほうもつられるように口角をあげた。
こんな場面でくらいは、冴えない夏弥も天狗になりたいのである。
◇ ◇ ◇
その日の夜、夏弥はうまく寝付けなかった。
ベッドで眠る体勢をとりつつも、「キモい感じで付きまとう自分」というイメージが入眠を邪魔していたのだ。
(キモい感じでって何? ハァハァ言いながら尾行しろってこと……? 無理だろ。俺はそういうの、したことないし。大体ハァハァとかできない。秋乃じゃないんだから)
夏弥のそんな心の声に、「なつ兄、その場に居ない妹をコケにしないで?」なんて秋乃の悲しい声が聞こえてきそうである。
暗いリビングの中、モノクロウサギの描かれたいつもの壁掛け時計から、またチクタクと秒針の動く音が響いてきていた。
(美咲は二番目の妹みたいな存在だ。妹相手に、誰が荒い息遣いなんてできると思うんだ……? 確かにアイツは見た目もかわいい。
そんなことは百も承知だけど、小さい頃から知ってるっていうだけあって、もうほとんど俺のなかじゃ秋乃と変わらないポジションだ。
血の繋がりとかないし、そりゃあ前に乾燥機で下着見つけちゃった時とか、車に轢かれそうになった美咲を引き寄せた時はドキドキもしたけど……。……うん、それはそれでおかしいな。さっきの夕食の時もそうだ。俺はどうかしてる時がある。……考えるのはよそう)
夏弥が、こうしてあれこれ考えている間。引き戸を隔てた向こう側。
自分の部屋でベッドに就いていた美咲も、夏弥と同じく悶々と思考とめぐらせているところだった。
もちろん、そんなことを夏弥は知る由もないのだけれど。
(明日から無駄に帰り道でキモい感じにならないといけないのか……。これも、洋平の言うところの「尽くす」に入るのか?
だとしたら本当に茨の道だな……一歩目から足の裏がトゲだらけになりそうなんだが。洋平、見てるか? もうすでに限界の予感しかない)
夜が更けていくなか、夏弥は憂鬱な気持ちのまま眠りに就くしかなかった。
「俺が付きまとう意味は……?」
夏弥のその言葉に、美咲ははじめから答えを持っていたかのように反応する。
「キモい感じで付きまとってくれたら、それを見掛けた犯人が自己嫌悪になってくれるかもしれないでしょ。「うわ、自分もあんな感じでキモいんだ……」的な」
「……なるほどね。ていうか、俺すごいこと言われてない?」
「自己嫌悪っていうか、まぁ夏弥さんを見て引くだけかもしれないけど。それはそれでアリ。変な人って、自分より変な人見たら冷静になると思うし」
「あれ、やっぱり俺、ひどいこと言われてるよな?」
「まぁ、その、全部夏弥さんの腕次第なところあるから。キモい感じでお願い」
「あ、これ気のせいじゃないわ。バカにされてる。決まりだ決まり」
「そんなことないし。……ていうか、無理ならいい。あたし、別に助けてほしいわけじゃないし。こういうのも今までたくさんあったから、気にしても仕方ないことだってわかってるよ」
半分は諦めモードなのか、美咲の目はどこか遠くを見つめているようだった。
美咲の整い切った顔には、憂いに浸ったそんな表情がよく似合っている。けれど会話の流れからしてその美しさはかえって夏弥を煽るだけだった。
「わかった。いいよ。それやる」
「え、やるの?」
「キモい感じで美咲に付きまとって、変人のナニガシ君をドン引きさせればいいんだろ? たぶんいける」
「そう、だけど。夏弥さんも大変だね」
「お前が言うな」
「ふっ。……それで、今日は夕飯何作るの?」
「ああ。特に考えてなかったけど、パスタにするかな」
夏弥は腕を組んで考え始めた。
「ふぅん。パスタね」
「何? なんか要望あった?」
「いや。パスタの何かなって思ったから」
「そうだな。じゃあ今日はイカスミパスタ――「は?」
――は、そもそもイカスミがなくてできないから、……あ! じゃあサッパリめに和風ポン酢――「えっ」
――も、ポン酢切らしそうだったからやめて、じゃあここは王道のミートソース――「ええー」
――いやもうハッキリ言ってくれ。そこまで話の腰バキバキに折られるくらいなら、オーダーされたもの丹精込めて作るから」
「そう? ……じゃあ、あたし今日はカルボナーラがいい」
「はい、カルボナーラね。……最初からそう言えばいいのに」
「……うるさい」
最近、美咲はカルボナーラにハマっているらしい。
確か先週のパスタもカルボナーラだった。
だからこそ、夏弥は同じメニューを自然と避けていて名前をあげなかったのだ。
もちろん、デリバリーやコンビニのものではなく、夏弥の作るカルボナーラに限ってハマっているらしい。胃袋をつかむことは、やはり罪である。
「カルボナーラ、一皿千五百円になります」
「え」
「一皿、千五百円です」
「たかっ。今、現金とか持ってないんだけど」
「あぁ。クレジット払いはお断りしてまして――
「うざっ! 今時キャッシュレス不可とかありえないんだけど。……ていうか、なにこの茶番。意味わかんないから。あたし、部屋に戻る!」
ダンッ! と勢いよく美咲の部屋の戸が閉められてしまった。
いくらなんでも、夏弥は調子に乗りすぎたのかもしれない。
夏弥は反省した。
それからしばらくして、カルボナーラのとろけるような良い匂いが、キッチンからリビングへとただよいはじめる。すると、まるでお腹を空かせた犬のように、美咲が部屋から出てくる。
先ほどの、ダンッ! は一体なんだったのかと不思議に思えてしまうくらい、美咲は自然とリビングのソファに腰かけていた。
さて、カルボナーラは奥が深い。
たまごや牛乳、生クリームなどなど、特にソースはこだわりだすとキリがない。
だからこそ、即席タイプの安いソースに少し手を加える程度が、もっとも効率が良いことを夏弥は理解している。
「よし、できた」
美咲仕様の半熟たまご・オン・カルボナーラが、二つの皿に盛り付けられる。
レタスやトマトなどのサラダ盛り合わせもしっかりと用意していた。
美咲はたまねぎドレッシングが好きなのだけれど、かける量はその時の気分による。ちなみに夏弥は青じそ系ドレッシングが好みなので、サラダを出すときにはいつもテーブルにサラダ用ドレッシングの容器が二種類並ぶ。
夏弥は、ドレッシングを勝手にふりかけて食卓に出したりはしない。
「勝手にかけないで」と「いやかけておいてよ」の二択は、よく衝突や気まずさの理由になりがちだ。
料理によって「かけておく・おかない」は、夏弥と美咲で捉え方が異なるものだし、ある程度の時間をかけて歩み寄らなければ、こういう生活習慣の違いはそれなりにストレスを生む。
だから、料理についてのこの機微でいえば、夏弥はとっくに美咲を理解していて、「美咲のために尽くしている」と言えるのかもしれない。
「カルボナーラ。はいどうぞ」
「うん」
湯気の立つその皿をリビングのローテーブルに置く。
ご注文の品を出された美咲は、特に謝辞を述べることもなく、銀のフォークにくるくると麺を絡ませはじめた。
「今日は、少しだけ砂糖を入れてみたんだ」
「うん……。良いね」
「それだけ?」
「味付け、甘いね」
「ありがとう。……ん? それって、隙があるほうの「甘い」?」
「いや、味覚的なほう。……ていうかさ、あんまり食べてるとき、あたしの口とか見ないでよ。……なんだか…………アレでしょ……」
「あ、ごめん。アレだな」
美咲に指摘され、夏弥は無意識に注いでしまっていた視線をそらす。
(少し無遠慮だったかな)
物を口に入れるシーンというのは、ひょっとしたら女子が日常の中で一番無防備になる瞬間なのかもしれない。いや、日常で見ることのできる刺激的なシーンと言ってもいい。
夏弥は、自分の下心に火がついてしまう前に、さっさと目の前のカルボナーラを食べてしまおうと考えた。
麺とソースの上に乗った半熟たまごの薄皮を、フォークの先で割る。
どろっとした溶岩みたいな半熟の黄身が、あっという間にその皿を制圧していく。
(我ながらかなり上出来だな。正直有料でもイケそうなくらいだ)
チラッと美咲のほうを盗み見ると、かなりお気に召したのか、時々にっこりとしている。
そんな美咲を見て、夏弥のほうもつられるように口角をあげた。
こんな場面でくらいは、冴えない夏弥も天狗になりたいのである。
◇ ◇ ◇
その日の夜、夏弥はうまく寝付けなかった。
ベッドで眠る体勢をとりつつも、「キモい感じで付きまとう自分」というイメージが入眠を邪魔していたのだ。
(キモい感じでって何? ハァハァ言いながら尾行しろってこと……? 無理だろ。俺はそういうの、したことないし。大体ハァハァとかできない。秋乃じゃないんだから)
夏弥のそんな心の声に、「なつ兄、その場に居ない妹をコケにしないで?」なんて秋乃の悲しい声が聞こえてきそうである。
暗いリビングの中、モノクロウサギの描かれたいつもの壁掛け時計から、またチクタクと秒針の動く音が響いてきていた。
(美咲は二番目の妹みたいな存在だ。妹相手に、誰が荒い息遣いなんてできると思うんだ……? 確かにアイツは見た目もかわいい。
そんなことは百も承知だけど、小さい頃から知ってるっていうだけあって、もうほとんど俺のなかじゃ秋乃と変わらないポジションだ。
血の繋がりとかないし、そりゃあ前に乾燥機で下着見つけちゃった時とか、車に轢かれそうになった美咲を引き寄せた時はドキドキもしたけど……。……うん、それはそれでおかしいな。さっきの夕食の時もそうだ。俺はどうかしてる時がある。……考えるのはよそう)
夏弥が、こうしてあれこれ考えている間。引き戸を隔てた向こう側。
自分の部屋でベッドに就いていた美咲も、夏弥と同じく悶々と思考とめぐらせているところだった。
もちろん、そんなことを夏弥は知る由もないのだけれど。
(明日から無駄に帰り道でキモい感じにならないといけないのか……。これも、洋平の言うところの「尽くす」に入るのか?
だとしたら本当に茨の道だな……一歩目から足の裏がトゲだらけになりそうなんだが。洋平、見てるか? もうすでに限界の予感しかない)
夜が更けていくなか、夏弥は憂鬱な気持ちのまま眠りに就くしかなかった。
23
あなたにおすすめの小説
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる