もしも泉の女神様が筋肉神にすり替わっていたら

まちゃかり

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武者修行

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 こうして筋肉大男と木こりの武者修行が始まりました。

 ちなみにこの頃木こりは職としての木こりを辞めており、筋肉一本になっているのでもうその名は不自然になりますが、私が新たに編み出したあだ名『筋肉2号』は普通にダサかったので、これ以降も引き続き木こりと呼ばせていただきます。


◇修行その一 まずは食事から

「筋肉はエネルギー消費が激しい! つまり炭水化物を多く取って筋肉に喰われないように抗うんだ!」

 黒サングラスをかけ葉巻を口に咥えている筋肉大男は木こりに対して徹底的な食事管理をしていました。

 木こりは思ってたより食らい付いているご様子。

 あれ?

 私は今、何を見せられているのでしょうか?



◇修行その一 厚い胸板を作ろう!

「とにかく胸を鍛えればゴツくなる! まずはバーベルベンチプレスからだ!」

 いいえ、ただ胸を鍛えればいいというわけではありません。健康的にそして合理的に胸の厚みをつくっていくためにはバランスが重要です。

 この返し......専門家みたいですね! 最近筋肉を鍛えている所しか見ていないので私も筋肉に詳しくなってきているという。今の私は神の視点としては失格判定をもらうんでしょうね。

 それはそうと施しを受けている木こりはというと全身が大分仕上がってきたようにも見えます。今でもボリィヒルに参加できるぐらいには急成長しているのだが、それでは筋肉大男は満足しなかったのです。

「ぬるい! 今のお前は筋肉に笑われてるぞ! もっと筋肉を愛し尽くせ! まるで恋人のように厚いハートを描き筋肉と共鳴しろ!」

 かくして筋肉武者修行はまた激しさを増していくのでした。



◇修行その一 筋肉は休ませることも大事

「よーし。休め!」

「え......なんでですか!? 僕はまだまだ頑張れますよ!」

「お前は筋肉の泣いてる声が聞こえてこないのか!? 筋肉はブラック企業で働いてるわけじゃないんだぞ!」

 もう木こりの世界観がぐちゃぐちゃになってる気がしますが、もうそれは野暮ってことなんでしょう。

 筋肉大男がまだ余力が残っている木こりになぜ強制的に休ませたのかを説明しましょう。休息をとらず、48時間よりも短い間隔でトレーニングを行ってしまうと、筋肉が十分に回復する前に再び筋肉が破壊されてしまうため、筋肉が成長しないうえ、疲労が蓄積してパフォーマンスが向上しないからなんですよね。

 つまり筋肉にもメリハリは必要なんだよねってわけです。頭も筋肉で埋め尽くされていそうな大男はつい先ほど木こりに水を身体にぶっかけていました。案外気にかけているのでしょうか?


       ◇


 こうして武者修行を開始してから一年半の月日が経ちました。
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