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隣国
しおりを挟む「ここは子供が来る場所じゃねーよ」
「コラコラ、坊や依頼か」
「依頼ならあっちだぜ」
依頼だと思っているのか、お酒を飲んで此方をバカにした態度に僕の精霊が攻撃しょうとするのを押さえる。
「……冒険者登録しにきました」
「あらっ、10歳からよ登録は、それから登録にはお金がかかるわ」
ドッと城を出てから狩ったスラムの石とくろくろしたモヤの石に森に生えていた植物を出す。
真っ青にした受け付け嬢は指を指す。
「ここに石を置いて……銀500¥よ、こっちの植物は状態もいいから、銀100¥よ……登録料は銀50¥よ」
あれっ、僕は塔に閉じ込められていたかお金の計算ができない事に気づく。
「お金……」
「あぁ、計算が出来ないのね一番大きいお金が金次が銀で次が銅よ」
一枚一枚出して教えてくれる。
ついでに登録の時は水晶に手をかざすだけですむ。
「水晶にどこ出身で仕事と年齢に犯罪歴が映るわ、自分の能力値は見せたいと思わない限り周りには見えないわ」
ギルドでお金を貰い、隣国に急ぐ。
この国にいるのは良くないからね。
『隣国だよ』
『ここはあの国が勝手に敵対してる場所』
岩がごっごっしている崖を越えかなり大きな森の向こう側にある隣国に僕はドキドキと胸を高鳴らす。
『ここは冒険者も沢山いる』
『龍人と獣人と妖精人にエルフ、その伴侶の人間色々な人種が暮らす国じゃ』
フェニックスとクロノスが教えてくれるが、獣人や龍人にエルフなんて漫画の世界みたいだよね。
あれっ……漫画……。
漫画ってなんだっけ。
『どうしたの』
「なんでもないよ、ライト」
『……』
ふわっとライトが僕に向かって魔法を使ったのが分かった。
ライトの魔法は暖かく気持ちが落ち着く。
「ありがとうライト」
『ルーチア、ムリしないで』
ザザワッと周囲がざわっく僕は知らなかったんだ、人間は精霊が見える者が数人しかいない事、龍人や獣人は勿論妖精やエルフは精霊を見えるし、精霊の力を貸して貰い生活をしている事を。
「なっ、なんていう数」
「嘘でしょう」
「凄い」
周りの反応に首を傾けながらも、並んでいる場所にいく。
「……坊や凄いな、門を通るのにはここに並ぶが……坊やは先に並びな」
お礼をいいおじぃちゃんの前にいくと、次々と前にいかせてくれる首を傾けるが、みんなが優先してくれた為に早くも門番の前に辿り着く。
「次の人ーっ、この水晶に手を当ててーっっっ」
義務作業をしながら門番の言う通りに水晶に手を置くのかなぁ…よく分からないが七色に輝く水晶に目を奪われていて、門番の顔色が変わる事に気付かなかった事を後悔するのだ。
「なっ、おいっ急ぎ城に使いを」
もう一人の門番が小屋に向かい叫ぶ、同僚の門番達は首を傾けて小屋から出る。
「何言ってんだよ、なーっっ分かった」
周囲をみて青ざめて、人間が虎になり走り去る。
僕はキラキラと虎を眺めるのだが、門番が話しかけてくる。
「あっ、あのっいと…あのっ小屋で休憩しませんか」
「えっ、えっと…ギルドに行きたいんでいいです」
真っ青にカタカタッと震えだす門番に可愛そうになり、僕は小屋で休憩することになる。
小屋に入るとすぐにお茶とお菓子を貰い、小屋の中にいた数人は小屋から出ていく。
「なんだったんだろう」
『さぁな…それよりルーチア、ライトが疲れているようだって言ってたからコレを摘んできたぞ』
首を傾けながらルカをみる、ルカが持ってきた草はそのまま食べるのだろうか、ギザギザしていてとてもじゃないが食べたくない。
『ルカ、それ食べさせるの』
『ギザギザしてるよ』
『人間はコレが治癒にいいと聞いたが』
精霊達はみんな困惑気に草をみて、理論しているが、この草は当分草のままだろうなぁ。
「きゃーっ」
「おいっ神官はいないのかーっ」
ざわっく外に僕はドアを少し開け様子を見ると前列の方で人が集まっている。
「誰かーっ」
僕は小屋を出て人を掻き分けて倒れている女性に駆け寄る。
「ライト治せる」
『いいよ』
ライトの力を借りて女性を治していく真っ青になり血の気が無くなっていた顔に赤みが戻ってきて、安心した僕は気を失う。
一方城では大騒ぎだ。
「陛下ーっ大変です、大変です」
「……なんだ、騒がしい」
「プロリピドアを開ける前に確認しなさい、そもそも陛下の執務室ですよ」
ハァハァと息を乱しながら飛び出てきた宰相プロリピに眉を吊り上げて王佐のセイーリィが注意をするが、プロリピは姿勢を正しいう。
「大変です、愛しい子が現れましたーっ」
「なっ」
「今なんと言いましたか、私耳が遠くなったような」
王は絶句しセイーリィはプロリピの言葉を否定する。
「ですから、愛しい子が現れました今門番の小屋で保護しています、門番の話では七色に輝く魔力と上位精霊を従えている様子です」
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