上 下
5 / 22
第1章

第4話 ある晴れた昼下がり、市場へと続く道……

しおりを挟む
 『ある晴れた昼下がり、市場へと続く道、荷馬車がゴトゴト私を乗せて行く~♪』
 皆さんこんにちは。エリス・エヴァ・フルール5歳。只今フルール公爵領の外れの村にある屋敷にドナドナされているところです。もう諦めてドナドナ歌ってたら御者の人が残念な子を見るような目を向けてきたので歌うのはやめました。暇すぎて仕方ない。ドナドナ歌っちゃうぐらい暇。じゃあ寝ろよと思ったんだけどガッタガッタ揺れる荷馬車なんだよね……。荷馬車だからこそドナドナ歌いたくなった所もあると思うの。

※※※※※※※

「起きてください。エリス様。」
エミリーさんに起こされて気付く。途中から眠っていたらしい。
「毎月ある程度のお金は支給される事となっておりますので、後はご自分でなんとかなさってください。それでは、失礼します。」
 え?それだけ?ちょっと待って貴女私の乳母ナニーよね?え?私1人で置いて行かれた感じ?えぇ~。
 まぁ私前世は1人暮らししてたしなんとかなる……?いやでも普通5歳児を放置して行くか?虐待じゃん。いやエリスは虐待されて育ったとかいうけどさぁ!!これは無くない?普通の5歳児だったら死なない?えぇ………異世界ってこれが普通なのか……?恐………………。

※※※※※※※

「~♪~~~♪」
結局、鼻歌を歌いながら私1掃除をしている。前世から結構歌うの好きだったんだよね~。掃除も割と好きだったからワクワクしてゲームのBGMを歌いながら床を拭いている。朝起きてすぐに全部の部屋の空気を入れ替えて、上から掃除をしていった(天井届かなくて、椅子持って来たんだけど、その椅子がめちゃくちゃ重かった。)ら、もう夕方になってしまった。食材はなかったので、昨日貰ったパンをかじりつつまともそうな布団を出してきて、それにくるまって寝た。








※※※※※※※※※※
一番最初の『ある晴れた…。』はドナドナの冒頭部分のつもりです。書きたかったのですが作者は歌詞をうろ覚えだったためインターネットで調べました。もし間違っていたらごめんなさい。
しおりを挟む

処理中です...