XLサイズの龍大くんはくっつきたがりなクーデレ男子

星詠みう菜

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乗り越えるべき試練

10 *

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 震えて汗がにじみ出る体を落ち着かせ、鈴夏は躍起になった。
 
「さっきの、たっちゃんに仕返しするから」

 そう言って龍大の胸板に上半身を乗せると、頬から耳、首にかけて唇を押し付ける。ところどころ舌で舐めながら、少しだけしょっぱい肌を愛撫していった。龍大はどうやら首が敏感なようで、頬に手をおいて首は下から上へと舌を密着させただけでも強くて甘い吐息が聞こえてきた。そして大きな体がゾクゾクと震えた。
 
「ここ弱いんだね」
「う……ん、ヤバい」
 
 龍大は額に手をおいて、恥ずかしそうに顔を背けている。その姿を見た鈴夏は、さらに追い打ちをかけようと、もう少し下へ下へと移っていく。鈴夏がたどり着いた場所は、胸板の上の突起だった。小さくて敏感で、きゅっと小さくなった突起は今にも触ってほしそうだ。
 でも今はまだ、大事なところは触らない。乳輪の周りに指の腹を乗せ、その円周をゆっくりと移動させる。どんどん毛穴が盛り上がり、突起は硬くなっていく。
 舐めやすくなったところで向かって乳輪の外から舐めあげると、ゾクッと龍大の体が震えた。右側は右手で触ろうとしたけど、くすぐったかったのか指を握られてしまう。そのまま舌を密着させ、くりくりと円を描くように舐めているとその身を少しだけよじらせる。

「気持ちいい?」

 そう鈴夏が尋ねると、何も言わず、目を閉じてコクコクと頷いた。でも表情は笑っていた。
 鈴夏は隙を見て握られていた右手をするりと抜け、脇腹を撫でながら腰に到達させた。体の中央にある龍大の男根に手を伸ばし、その硬くなったモノを手のひらで撫でていく。その先端からは透明な愛液が出ていて、それを手で伸ばしながら握った。ぎゅっと握っても反発しそうなほど硬くそそり立った男根は、鈴夏の指先で撫でてみるとその硬さが伝わってくる。再び握って、先端を中心に扱いていると、うめくような声が聞こえてきた。

「まだ出しちゃだめだよ」
「もうそれ……拷問……」

 勘弁してくれとでも言いそうな龍大の声が聞こえてくる。でも絶頂の気持ちよさは、挿入までとっておくことになっているから、扱くのはすぐやめた。ティッシュで手についたものを拭き取って、鈴夏は口を開いた。

「たっちゃん、うつ伏せになって」

 龍大と普段生活していると広い背中を間近で見ることが多いから、そこにもっと触れてみたかった。だから鈴夏は龍大をうつ伏せにさせ、その上に重なるように体を乗せた。

「たっちゃん背中広いからこれやってみたかったんだ、これならそんなに興奮しなくて済むでしょ?」
「いや、胸当たってる」
「これくらいは我慢して」

 もうすぐ汗ばむ季節になるが、6月だから裸だとまだ素肌の熱さが心地良い。龍大の背中に頬ずりすると、すべすべとしていて気持ちいい。手で触っていても、すべりが良くてもっと触れたくなる。筋肉の厚みと硬さがあって、頼りがいのある背中に、鈴夏は「すき」と指文字を描いた。すると龍大はビクッと小さく反応した。

「なんかした?」
「ううん、何もしてないよ」
 
 何を描いたかわからないみたいだったから、鈴夏は誤魔化した。その後もなにか描こうか考えていたり、試しに「たつ」と描いてみたが、そうこうしているうちに30分経過を知らせるアラームが鳴った。
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