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8 ギンギンギン
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「あなたの気持ちは尤もだ、レディー・モリー」
「(ほんとにそう思ってる?)」
「ああ」
兄のほうが大真面目に頷いた。
「(私の顔、喜んでるように見える?)」
「いや。これがどんな珍妙な事態なのかも理解しているが、私はその上でこの上ないチャン──」
「(今すっごく大事なところなのよ黙りなさい)」
人差し指を突き立てて目で殺した。
兄のほうがハッとしてバッと口を覆った。
よし。
あの妹にこの兄アリ。素直ね。
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「……」
固唾を呑んで凝視。
とても見守る心境じゃあない。
空気染まないクソイケメンのせいで思考がこんがらがっちゃったけど、大事なのは、キャシーがどんなに愛情深かろうとデビッドは信用ならない軟弱で薄情な男だって事よ。
そうよ!
そうなのよ!!
さっきはデビッドに責任をとらせようとばかり思っていたけど、本質はそうじゃないのよ!!
キャシーには幸せになってほしいッ!!
「ダメ!!」
「キャシー……」
「デビちゃん……」
見つめあうふたり。
「えっ? 聞いてる!? ダメだってば!」
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「えっ!?」
な、なんなの……!?
まさか、これが世に言う、ふたりの世界???
私はつい目の前にいるクソイケメンなキャシー兄に助けを求めた。
「!」
「!?」
彼は、跪いたまま、両手を胸に当ててそれを私に差し出す仕草を見せた。
心臓を捧げる感じ。真顔でね。
「……」
「!! !!」
繰り返している。
真顔でね。
顔はいい。
「……そうよね」
私は納得せざるを得なかった。
「兄妹だわ」
ふたりに同じ血が流れているのは、たしかね。
ドッと疲れた。
それで改めて薄情な元許婚と健気なクマ女を──あ、いえそうじゃなくて心優しい大きなキャスリンを眺めていたそのとき。
「────────────────?」
私は、気づいた。
私を貫く、その、閃光に。
「…………?」
私は恐る恐る、首を巡らした。
「!」
「!?」
母の視線が……!
ギリギリと突き刺さる……!!
「!?」
「(ギンっ!)」
「!?」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「っ……!」
突き刺さる……っ、突き刺さるわ……!
父が慰めるような眼差しで私に頷いている。
これだったのね……!!
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「……!」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「……お母様……!」
「(ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ)」
「く……っ」
「(ギロリンっ)」
「!」
私は崩れ落ちた。
そうだった……!
忘れていた……!
私も地味に崖っぷちだったんだわ……!!
「……?」
追撃がないので顔をあげると、そこには信じられない光景が待っていた。
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「(ギンっ) (ギンっ)(ギンっ!!)」
「…………ぇ?」
美麗なイケメンの目力が、母と競り合ってる……
「…………え?」
そんな事、ある?
「(ギンっ)(ギンっ)(ギロリンっ!!)」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「(バチバチ)(ギロリンっ!!)」
「…………」
夢なの……?
夢じゃないの……?
「(トロン)(トロリン)(トロリンコ)」
「(ギンっ)(ギギンっ)(ギリギリギロリン)」
「(ギョギョっ!!)」
「……」
夢ではないのだわ……。
父も同情を示して頷いているし。
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「……?」
改めて超話題のカップルを見つめ直す。
そうしたら、なんだかとても、平和に見えた。
デビッドが調子こいたら締められる人間ばかりだわ。
ダイナミックエンジェルのキャシーが飽きるまで、与えたらいいじゃない。
デビッドを。
こっちは名前も知らない目力プリンスが目技マスターな母と結託しているのよ。
「……」
「(ギンっ!)」
「(ギンっ!)」
私に、勝ち目はない。
ギンギンギンの、ギンのギンで、ギンよ。
「(ほんとにそう思ってる?)」
「ああ」
兄のほうが大真面目に頷いた。
「(私の顔、喜んでるように見える?)」
「いや。これがどんな珍妙な事態なのかも理解しているが、私はその上でこの上ないチャン──」
「(今すっごく大事なところなのよ黙りなさい)」
人差し指を突き立てて目で殺した。
兄のほうがハッとしてバッと口を覆った。
よし。
あの妹にこの兄アリ。素直ね。
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「……」
固唾を呑んで凝視。
とても見守る心境じゃあない。
空気染まないクソイケメンのせいで思考がこんがらがっちゃったけど、大事なのは、キャシーがどんなに愛情深かろうとデビッドは信用ならない軟弱で薄情な男だって事よ。
そうよ!
そうなのよ!!
さっきはデビッドに責任をとらせようとばかり思っていたけど、本質はそうじゃないのよ!!
キャシーには幸せになってほしいッ!!
「ダメ!!」
「キャシー……」
「デビちゃん……」
見つめあうふたり。
「えっ? 聞いてる!? ダメだってば!」
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「えっ!?」
な、なんなの……!?
まさか、これが世に言う、ふたりの世界???
私はつい目の前にいるクソイケメンなキャシー兄に助けを求めた。
「!」
「!?」
彼は、跪いたまま、両手を胸に当ててそれを私に差し出す仕草を見せた。
心臓を捧げる感じ。真顔でね。
「……」
「!! !!」
繰り返している。
真顔でね。
顔はいい。
「……そうよね」
私は納得せざるを得なかった。
「兄妹だわ」
ふたりに同じ血が流れているのは、たしかね。
ドッと疲れた。
それで改めて薄情な元許婚と健気なクマ女を──あ、いえそうじゃなくて心優しい大きなキャスリンを眺めていたそのとき。
「────────────────?」
私は、気づいた。
私を貫く、その、閃光に。
「…………?」
私は恐る恐る、首を巡らした。
「!」
「!?」
母の視線が……!
ギリギリと突き刺さる……!!
「!?」
「(ギンっ!)」
「!?」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「っ……!」
突き刺さる……っ、突き刺さるわ……!
父が慰めるような眼差しで私に頷いている。
これだったのね……!!
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「……!」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「……お母様……!」
「(ギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリギリ)」
「く……っ」
「(ギロリンっ)」
「!」
私は崩れ落ちた。
そうだった……!
忘れていた……!
私も地味に崖っぷちだったんだわ……!!
「……?」
追撃がないので顔をあげると、そこには信じられない光景が待っていた。
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「(ギンっ) (ギンっ)(ギンっ!!)」
「…………ぇ?」
美麗なイケメンの目力が、母と競り合ってる……
「…………え?」
そんな事、ある?
「(ギンっ)(ギンっ)(ギロリンっ!!)」
「(ギンっ)(ギンっ)(ギンっ!!)」
「(バチバチ)(ギロリンっ!!)」
「…………」
夢なの……?
夢じゃないの……?
「(トロン)(トロリン)(トロリンコ)」
「(ギンっ)(ギギンっ)(ギリギリギロリン)」
「(ギョギョっ!!)」
「……」
夢ではないのだわ……。
父も同情を示して頷いているし。
「キャシー……」
「デビちゃん……」
「……?」
改めて超話題のカップルを見つめ直す。
そうしたら、なんだかとても、平和に見えた。
デビッドが調子こいたら締められる人間ばかりだわ。
ダイナミックエンジェルのキャシーが飽きるまで、与えたらいいじゃない。
デビッドを。
こっちは名前も知らない目力プリンスが目技マスターな母と結託しているのよ。
「……」
「(ギンっ!)」
「(ギンっ!)」
私に、勝ち目はない。
ギンギンギンの、ギンのギンで、ギンよ。
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