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指きり
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「箱が喋ってる!?」
泣いていた子は驚いていて、俺はびっくりするよなと苦笑いする。
箱が気にしないでと言っても、気にしてしまうよな…俺だったら絶対に無理だ。
普段だったら初対面の人と面と向かって話すのは苦手なのに箱を通すと普通に話せる。
俺は薬を貰いにきた事を話した、騎士に通報されたら一発で終わるけど話さないと俺は箱の怪物だと思われて終わるだけだ。
怪しいものじゃないですよー、と箱をカタカタさせる。
泣いていた子は、泣きそうな声を出しながら俺から少し離れていくのが見えた。
関わってほしくない時は誰にでもあるよな、俺もよく分かる。
「早く行って、僕に関わらないで」
「…ご、ごめんね…嫌だったよね」
「……」
俺は別のところに移動しようとランタンを持ち上げた。
隙間から目の前の子の容姿まではハッキリと分からなかったけど、ハッキリと見えるものはあった。
それは、赤黒いシミが広がって服が破れている背中だった。
大怪我をして泣いていたんだって思って、なんでこんな怪我をしているのに病院に行かないのか不思議だった。
もしかして、俺と同じ貧乏で病院に行くお金がないのかもしれない。
街に住んでいるからといって、病院に通えるほどの余裕がある人ばかりじゃない。
病院に体当たりしていれば誰かが出てくるかもしれない、誰かに会える奇跡を信じてる時間はない。
ダメでも何度もお願いすれば、分けてくれる筈だ。
やってみないと分からない、ゲームだってやってみないとクリア出来ないんだ!
「待ってて!病院に行ってくる!」
病院に向かおうと木箱を押した。
ぐぐぐ…と力を込めてもさっきまで動いていた木箱がびくともしない。
もしかして、地面に引っかかって動かない?慌てて木箱をガタガタと揺らす。
どうしよう、どうしよう…と考えていたら目の前の子が「何の薬が欲しいの?」と聞いてきた。
俺がほしい薬は傷口に効く薬だ、それがあれば父親も目の前の子も助けられる筈だ。
そう言うと「ちょっと待ってて」と言われて走って行ってしまった。
待っててと言われたら動くわけにはいかない、そもそも動かないし…
どのくらい経ったのか、早かったような長かったような時間が過ぎた時小さな足音が聞こえた。
騎士の足音ではない、あの子が帰って来たんだとすぐに分かった。
木箱の上の方にガチャガチャと音が聞こえて、視界が一気に開けた。
木箱を覗き込む赤みがある黒髪の少年の姿が見えて、その美しさに開いた口が塞がらなかった。
「…これ」
「えっ、あ…ありがとう」
「早く…」
傷口に塗る薬なのか、小さな瓶を押し付けるように渡してくれた。
我に返って、ギュッと瓶を大切に握りしめた。
これで父親の怪我を治せるかもしれない…そう思って少年の方を見て目を見開いた。
なにか言っているが、そんな事は俺の耳に入らなかった。
とっさに手を掴むと、少年は驚いた顔をしていた。
少年の背中は俺が思っていたより、酷い怪我だった。
薬を持ってるならなんで自分の怪我を手当てしないんだ?
他人を助けるより、まずは自分だろ!
「君が先に手当てして、俺は病院のをもらうから」
「いらない?」
「いるけど、君だって背中怪我してる」
「……これは」
少年はなにがあったのか、言いづらそうな顔をしている。
無理に理由を聞くつもりはないが、怪我を放置する理由だってない筈だ。
俺は木箱から出ようと一歩踏み出すと、木箱が倒れて転けた。
地面にポタポタと赤い点が滲むが、少年の手は決して離さなかった。
顔を上げると、少年はびっくりした顔をしていた。
俺はそんな事をお構いなしに少年に薬の瓶を見せた。
「君が、先に…手当てするの!」
「いや、君の方が大変だと思うから…俺の事はいいから」
袖で鼻血を拭いて、少年の肩を掴んで座らせた。
痛くないから、すぐに終わるからと暴れる少年を抱きしめて止めた。
少年はずっと抵抗していたのに、ピタッと止まった。
こんなに大怪我しているのに、なんで自分の事を後回しにするんだよ。
痛くて泣いていた筈なのに、なんで自分を大切にしないんだ。
人を助けるのはいい事だけど、自分がどうでもいいって考えは嫌いだ。
「…自分はいいって、言うなよ」
「なんで、泣いてるの?」
「分かんない、分かんないけど…でも今言いたい事は……手当てさせて」
少年が動かないから、いいと思って背中に回る。
自分で背中の手当ては難しいと思うし、薬を分けてもらうんだ…お返しには足りないと思うが、今はこのくらいしか出来ない。
背中が二つ大きな傷が出来ている、まるでその傷は羽根のようだった。
羽根といっても綺麗なものではなく、痛々しいものだ。
「ごめんね」と一言謝って、服を脱がすと傷口の全体が見えた。
瓶からドロッとした液体を出して、傷口に優しく触れる。
体が少し震えたからすぐに手を離した。
痛くしないと言いながら、痛かったのかなと声を掛けると腕を掴まれた。
「大丈夫…痛いわけじゃない」
「ほんと?」
「僕を手当てしてくれるなら最後までやって」
少年がそう言うなら、優しく傷口に触れて手当てした。
手のひらが暖かくなってくる、酷い傷口も少しずつ塞がっていく。
良かった…と安心して、血がべったりで破れて布切れになった服を見つめる。
これじゃ、服になってない…これをまた着たら風邪を引いてしまう…それよりマシだと思って、自分の上着を脱いだ。
少年の肩に上着を掛けると少年は後ろを振り返った。
「この服を着るより、こっちの方が暖かいよ」
「それだと君が風邪を引くよ」
「俺は…怪我してないし、このくらい走って帰れば大丈夫…」
その時だった、騎士の足音がまた聞こえてきてびっくりして固まる。
すっかり追われてた事を忘れていた。
せっかく薬をもらったのに…こんなところで捕まるわけにはいかない。
どうしよう、また木箱に隠れようかと木箱を見つめる。
木箱にいそいそと入ろうとしていたら、少年に木箱の蓋を掴まれた。
蓋をしていないとバレちゃうから離してほしいんだけど…
「…追われてるの?」
「うん、だから離…」
「離して」と言おうとしたら、腕を掴まれて木箱から連れ出された。
また木箱につまづいてよろけてしまい、今度は少年に抱き止められた。
俺よりも少し年上の少年は、当然俺なんかより力が強い。
暴れる彼を止められたと思っていたが、そもそも彼は本気すら出していなかったんだ。
そして今は彼に助けられている、俺の方がお世話になっていた。
壁に寄りかかって、少年に隠されている状態だった。
腕の中におさまっている俺は、実際の身長より小さく見えた。
少年を見上げると、深い水の底のように呑まれてしまいそうな青い瞳で見つめられた。
まるで時が止まったかのように、俺達の周りの時間が止まっていくようだ。
やがてバタバタと走る足音が遠ざかっていき、少年を見た。
少年は俺に向かって手を伸ばした状態で止まっていた。
その手は頭に乗って、撫でられた。
少年が離れて、俺は周りを見て確認すると近くに騎士はいないみたいだ。
「なんで追われてるの?」
「わ、悪い事したんじゃないよ!…いや、勝手に国に入ったら悪い事か……でも、通行手形はあるのに」
上手く説明しようとしたが、自分でも何を言っているのか分からなかった。
少年は俺の家を聞いてきたから、上手く説明出来ずに「あの森」と森の方角を指差した。
両親は野望のため、住んでいるところを誰にも話したくはないとは思うが彼なら大丈夫だと思う。
こんな綺麗な容姿の子でも、両親が憎むメインキャラクターの中にはいない。
何処かで見た事がある気もするが、俺とそんな年齢が離れているわけではないからゲームの時代にはいなかった。
つまり、彼は無関係だから安心だ。
「あの森は国から出ないと行けない」
「うん、だから通行手形を持ってたんだけど」
「そう…薬のために、災難だったね」
確かにいろいろあって疲れてしまった。
空を見ると、太陽が顔を出し始めていて早く帰らないとと少年に「お金稼げるようになったら薬代必ず返すから!」と言って、ランタンの火を消して薬の瓶と通行手形を抱えて走り出そうとした。
でも少年に腕を掴まれて別の方向に足を向けて走った。
まさか、やっぱり騎士の前に連れ出されるとかそう言われるんじゃないかと顔を青ざめだ。
連れてこられたのは、酒場の後ろにある国を囲む外壁だった。
一見普通の外壁に見えるが、下を見ると小さな穴が開いていた…子供一人分入れるくらいの…
「門は危ないからここから帰った方がいい、まっすぐ行けばすぐに森にたどり着く」
「ありがとう、何から何まで助けてくれて」
「ううん、僕も傷を治してくれてありがとう」
「いやあれは君がくれた薬のおかげだし」
「違う、僕のあの傷を見て怖がらなくて触ってくれたのは君が初めてだった」
「…え?怖くないよ、怪我をしている人がいたから助けただけだよ」
少年はフワッと周りに花が咲きそうなほど綺麗に微笑んでいた。
最後に少年に「お金はいらないけど、また会ってくれる?」と言われたから頷いて小指を絡めて指きりした。
この世界では指きりが分からないのか首を傾げていた。
約束する時にするんだよと教えると、二人で合わせて教えた指きりの歌を口ずさんだ。
大きく手を振り、少年と別れて森の中を走った。
周りはすっかり明るくなっていて、抜け出した事がバレているだろうが家に向かった。
あの時は必死だったから場所なんて覚えていなくて、すぐに迷子になってしまった。
どうしようかととぼとぼ歩いていたら、後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
母親の声だとすぐに気付いて振り返ろうとしたら、お尻を思いっきり叩かれた。
泣いていた子は驚いていて、俺はびっくりするよなと苦笑いする。
箱が気にしないでと言っても、気にしてしまうよな…俺だったら絶対に無理だ。
普段だったら初対面の人と面と向かって話すのは苦手なのに箱を通すと普通に話せる。
俺は薬を貰いにきた事を話した、騎士に通報されたら一発で終わるけど話さないと俺は箱の怪物だと思われて終わるだけだ。
怪しいものじゃないですよー、と箱をカタカタさせる。
泣いていた子は、泣きそうな声を出しながら俺から少し離れていくのが見えた。
関わってほしくない時は誰にでもあるよな、俺もよく分かる。
「早く行って、僕に関わらないで」
「…ご、ごめんね…嫌だったよね」
「……」
俺は別のところに移動しようとランタンを持ち上げた。
隙間から目の前の子の容姿まではハッキリと分からなかったけど、ハッキリと見えるものはあった。
それは、赤黒いシミが広がって服が破れている背中だった。
大怪我をして泣いていたんだって思って、なんでこんな怪我をしているのに病院に行かないのか不思議だった。
もしかして、俺と同じ貧乏で病院に行くお金がないのかもしれない。
街に住んでいるからといって、病院に通えるほどの余裕がある人ばかりじゃない。
病院に体当たりしていれば誰かが出てくるかもしれない、誰かに会える奇跡を信じてる時間はない。
ダメでも何度もお願いすれば、分けてくれる筈だ。
やってみないと分からない、ゲームだってやってみないとクリア出来ないんだ!
「待ってて!病院に行ってくる!」
病院に向かおうと木箱を押した。
ぐぐぐ…と力を込めてもさっきまで動いていた木箱がびくともしない。
もしかして、地面に引っかかって動かない?慌てて木箱をガタガタと揺らす。
どうしよう、どうしよう…と考えていたら目の前の子が「何の薬が欲しいの?」と聞いてきた。
俺がほしい薬は傷口に効く薬だ、それがあれば父親も目の前の子も助けられる筈だ。
そう言うと「ちょっと待ってて」と言われて走って行ってしまった。
待っててと言われたら動くわけにはいかない、そもそも動かないし…
どのくらい経ったのか、早かったような長かったような時間が過ぎた時小さな足音が聞こえた。
騎士の足音ではない、あの子が帰って来たんだとすぐに分かった。
木箱の上の方にガチャガチャと音が聞こえて、視界が一気に開けた。
木箱を覗き込む赤みがある黒髪の少年の姿が見えて、その美しさに開いた口が塞がらなかった。
「…これ」
「えっ、あ…ありがとう」
「早く…」
傷口に塗る薬なのか、小さな瓶を押し付けるように渡してくれた。
我に返って、ギュッと瓶を大切に握りしめた。
これで父親の怪我を治せるかもしれない…そう思って少年の方を見て目を見開いた。
なにか言っているが、そんな事は俺の耳に入らなかった。
とっさに手を掴むと、少年は驚いた顔をしていた。
少年の背中は俺が思っていたより、酷い怪我だった。
薬を持ってるならなんで自分の怪我を手当てしないんだ?
他人を助けるより、まずは自分だろ!
「君が先に手当てして、俺は病院のをもらうから」
「いらない?」
「いるけど、君だって背中怪我してる」
「……これは」
少年はなにがあったのか、言いづらそうな顔をしている。
無理に理由を聞くつもりはないが、怪我を放置する理由だってない筈だ。
俺は木箱から出ようと一歩踏み出すと、木箱が倒れて転けた。
地面にポタポタと赤い点が滲むが、少年の手は決して離さなかった。
顔を上げると、少年はびっくりした顔をしていた。
俺はそんな事をお構いなしに少年に薬の瓶を見せた。
「君が、先に…手当てするの!」
「いや、君の方が大変だと思うから…俺の事はいいから」
袖で鼻血を拭いて、少年の肩を掴んで座らせた。
痛くないから、すぐに終わるからと暴れる少年を抱きしめて止めた。
少年はずっと抵抗していたのに、ピタッと止まった。
こんなに大怪我しているのに、なんで自分の事を後回しにするんだよ。
痛くて泣いていた筈なのに、なんで自分を大切にしないんだ。
人を助けるのはいい事だけど、自分がどうでもいいって考えは嫌いだ。
「…自分はいいって、言うなよ」
「なんで、泣いてるの?」
「分かんない、分かんないけど…でも今言いたい事は……手当てさせて」
少年が動かないから、いいと思って背中に回る。
自分で背中の手当ては難しいと思うし、薬を分けてもらうんだ…お返しには足りないと思うが、今はこのくらいしか出来ない。
背中が二つ大きな傷が出来ている、まるでその傷は羽根のようだった。
羽根といっても綺麗なものではなく、痛々しいものだ。
「ごめんね」と一言謝って、服を脱がすと傷口の全体が見えた。
瓶からドロッとした液体を出して、傷口に優しく触れる。
体が少し震えたからすぐに手を離した。
痛くしないと言いながら、痛かったのかなと声を掛けると腕を掴まれた。
「大丈夫…痛いわけじゃない」
「ほんと?」
「僕を手当てしてくれるなら最後までやって」
少年がそう言うなら、優しく傷口に触れて手当てした。
手のひらが暖かくなってくる、酷い傷口も少しずつ塞がっていく。
良かった…と安心して、血がべったりで破れて布切れになった服を見つめる。
これじゃ、服になってない…これをまた着たら風邪を引いてしまう…それよりマシだと思って、自分の上着を脱いだ。
少年の肩に上着を掛けると少年は後ろを振り返った。
「この服を着るより、こっちの方が暖かいよ」
「それだと君が風邪を引くよ」
「俺は…怪我してないし、このくらい走って帰れば大丈夫…」
その時だった、騎士の足音がまた聞こえてきてびっくりして固まる。
すっかり追われてた事を忘れていた。
せっかく薬をもらったのに…こんなところで捕まるわけにはいかない。
どうしよう、また木箱に隠れようかと木箱を見つめる。
木箱にいそいそと入ろうとしていたら、少年に木箱の蓋を掴まれた。
蓋をしていないとバレちゃうから離してほしいんだけど…
「…追われてるの?」
「うん、だから離…」
「離して」と言おうとしたら、腕を掴まれて木箱から連れ出された。
また木箱につまづいてよろけてしまい、今度は少年に抱き止められた。
俺よりも少し年上の少年は、当然俺なんかより力が強い。
暴れる彼を止められたと思っていたが、そもそも彼は本気すら出していなかったんだ。
そして今は彼に助けられている、俺の方がお世話になっていた。
壁に寄りかかって、少年に隠されている状態だった。
腕の中におさまっている俺は、実際の身長より小さく見えた。
少年を見上げると、深い水の底のように呑まれてしまいそうな青い瞳で見つめられた。
まるで時が止まったかのように、俺達の周りの時間が止まっていくようだ。
やがてバタバタと走る足音が遠ざかっていき、少年を見た。
少年は俺に向かって手を伸ばした状態で止まっていた。
その手は頭に乗って、撫でられた。
少年が離れて、俺は周りを見て確認すると近くに騎士はいないみたいだ。
「なんで追われてるの?」
「わ、悪い事したんじゃないよ!…いや、勝手に国に入ったら悪い事か……でも、通行手形はあるのに」
上手く説明しようとしたが、自分でも何を言っているのか分からなかった。
少年は俺の家を聞いてきたから、上手く説明出来ずに「あの森」と森の方角を指差した。
両親は野望のため、住んでいるところを誰にも話したくはないとは思うが彼なら大丈夫だと思う。
こんな綺麗な容姿の子でも、両親が憎むメインキャラクターの中にはいない。
何処かで見た事がある気もするが、俺とそんな年齢が離れているわけではないからゲームの時代にはいなかった。
つまり、彼は無関係だから安心だ。
「あの森は国から出ないと行けない」
「うん、だから通行手形を持ってたんだけど」
「そう…薬のために、災難だったね」
確かにいろいろあって疲れてしまった。
空を見ると、太陽が顔を出し始めていて早く帰らないとと少年に「お金稼げるようになったら薬代必ず返すから!」と言って、ランタンの火を消して薬の瓶と通行手形を抱えて走り出そうとした。
でも少年に腕を掴まれて別の方向に足を向けて走った。
まさか、やっぱり騎士の前に連れ出されるとかそう言われるんじゃないかと顔を青ざめだ。
連れてこられたのは、酒場の後ろにある国を囲む外壁だった。
一見普通の外壁に見えるが、下を見ると小さな穴が開いていた…子供一人分入れるくらいの…
「門は危ないからここから帰った方がいい、まっすぐ行けばすぐに森にたどり着く」
「ありがとう、何から何まで助けてくれて」
「ううん、僕も傷を治してくれてありがとう」
「いやあれは君がくれた薬のおかげだし」
「違う、僕のあの傷を見て怖がらなくて触ってくれたのは君が初めてだった」
「…え?怖くないよ、怪我をしている人がいたから助けただけだよ」
少年はフワッと周りに花が咲きそうなほど綺麗に微笑んでいた。
最後に少年に「お金はいらないけど、また会ってくれる?」と言われたから頷いて小指を絡めて指きりした。
この世界では指きりが分からないのか首を傾げていた。
約束する時にするんだよと教えると、二人で合わせて教えた指きりの歌を口ずさんだ。
大きく手を振り、少年と別れて森の中を走った。
周りはすっかり明るくなっていて、抜け出した事がバレているだろうが家に向かった。
あの時は必死だったから場所なんて覚えていなくて、すぐに迷子になってしまった。
どうしようかととぼとぼ歩いていたら、後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。
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