憧れの先輩の結婚式からお持ち帰りされました

東院さち

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【後日談】そりゃないぜ、魔女様! 10

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 本当に頼む、魔女様。この絶倫男をなんとかしてくれ。

「アンリ、可愛い。もっと私に抱きついて」

 ゆらゆらと揺すられながらキスされた。もう大体正常位からはじめようが、バックからはじめようが、腕に力が入らなくなり寝台に顔を埋もれさせるし、脚が生まれたばかりの子鹿になってしまうから騎乗位からの寝バック、最後は眠りながら揺すられている。

「馬鹿、もう寝ろ……。騎乗位までで今日は終りだ」

 後は一人で抜いとけ。

「アンリ、二人でずっとこうしてられる時間は短いんだよ。もう新婚休暇は半分終わってしまったって気付いてる?」
「ああ……、それな。お前気付いてるかどうかわからないけれど、俺はここにいるからな」
「は?」
「俺は王都に帰らないって言ってる」

 ギュッと抱きつきながらそう言った。案の定、身体を強張らせてクロードは俺の顔をのぞき込む。

「アンリ。私のこと、もう飽きたの?」

 どうやったらそうなるのかわからないが、クロードは真剣にそう思っているようだ。

「クロ、ほら達けよ」

 促すようにチュッとクロードの唇にキスをした。こんな些細なキスにだって、クロードは反応してギュンッ! と滾るのだから凄い。

「アンリ!」
「お前の、気持ちいい……。あっ……ん」
「アンリ、愛してる。だから、ずっと……側に」
「ンッ! あああぁぁぁ!」

 クロードの精液は卵ちゃんのご飯だから、そうだな。一週間に一度は会わないといけないんだよな。そのことを魔女様に相談しないとな。瓶詰めでもいいなら楽でいいんだけど。それか産み月になったらこっちに戻ってくるか。

「アンリ、側にいて――」
「クロ……」

 クロードの泣きそうな声に驚いた。本当に泣いてるわけじゃないけれど、辛そうなんだ。そんなに毎晩Hしたいのかな。

「一人は嫌だ……」

 そうか、クロードは寂しかったんだもんな。クロードの部屋には妹の肖像画が沢山あった。小さなものから大きなものまで。それを見たとき、クロードが家族をどれだけ欲していたのかわかったはずだったのに。

「ごめんな。うん、一緒にいよう」

 そう言うと、クロードはホッとしたように目尻を下げた。

「どうして?」
「どうしてここに残りたいかって? それはほら、お前の子供を産むのにここのほうが便利だと思ったんだ。魔女様が側にいるし、いきなり生まれたといって卵抱いてきたら、お義父様もビックリするだろう? でも卵ちゃんのご飯はお前の精子だもんな」
「……出産のためだったのか」
「そうだよ、当たり前。お前との子供だから俺は産むつもりになったんだからな。お前のこと、飽きるとかそういうのあるわけないんだよ」

 まぁたまに一人で寝たいけど。

「すまない、誤解した……」
「そんな落ち込むなよ」

 ポンポンと背中を叩いてやって、抜いた。

「ん……」
「前と違って精液が落ちたりしないね。その瞬間のアンリの顔も好きだったから残念だけど」
「どんな顔だよ。卵ちゃんが食べてるんだろう?」

 ちょっと供給過多のような気がしてならないが。

「そうだね。五ヶ月はあっという間だから、父への説明も必要だし。準備もしないと」
「忘れてただろう?」

 悪びれずに、フフッとクロードが笑った。

「初めてだからね。まだ新婚でいたい気分はあるんだけど、アンリとの大切な子供だ。完璧にしないと」

 意気込みはいいけれど、クロードの完璧がどんなものか怖いからみたくない。

「完璧じゃなくていいよ。お義父様へは俺の子だとか言うなよ」

 悩んでたけど、やっぱり産まれてから『実はよその女との間に子供ができました』でいいかなと思ったんだ。顔面の遺伝を考えるとクロードにそっくりだろうし。

「どうして?」
「俺は男だから普通は産まないだろ」
「でも自分の親がだれかわからないなんて可哀想だよ。私だって嫌だ。まぁ対外的にはアンリの子供っていうのは伏せないといけないけど」

 クロードが卵ちゃんの気持ちを考えてくれるのは嬉しい。まだ産まれてないけれど、ちゃんと自分の子供っていう認識ができたのかな。ただ、子供の気持ちというなら……。

「俺だって嫌だけど……。自分が男の俺から卵で生まれたっていうのはショックだろうなって思うし……」
「竜の血筋っていうのは跡継ぎなら知らされることだから」
「……そうなんだ」
「何となくだけど、受け入れられるものだよ」
「お前がそういうなら……」

 俺にはそのへんがわからないからな。クロードが魔女様のことをあっさり受け入れたっていうのも(別の姿が見えているというのも)不思議でならない。俺は魔女様の家にいったし不思議な精霊みたいなのも見たから信じたけど。まぁ、子宮は本当に? って半信半疑なんだけど、クロードがいうには『身体が変わったのは確かだよ』だから、多分卵ちゃんはいるとおもうんだけどな。

「王都に戻って……、産み月にこっちに戻ってくるか。休暇とれるといいんだが」

 出産のためにお休みします~ってわけにはいかないしな。しばらくは卵ちゃんについとかないと心配だし。

「それなら、一年くらいお休みする? 侯爵夫人としての教育があるって言えばいい。私も一緒に休みをとって……」
「いや、お前は仕事しろ」
「どうして、一緒にいたいよ」
「いや、駄目だ。仕事をしてるお前、格好いいし。なんなら昼ご飯を差し入れにいってもいい。だから……俺の場所に戻れるように……守っておいてくれよ」

 絶倫は治る予定だけど、予防線をはっておくにこしたことはない。

「格好いい?」
「うん、真面目な顔で仕事してるお前見てると……すごく誇らしい。俺の……旦那様なんだぜって皆に言いふらしたいくらいに格好いい」
「そう言えばたまにジッと私の顔を見てたね――。そんなに好き?」
「ああ、好き――」

 終わったはずなのに、終わってない。ああ、わかってる自業自得だ。

「アンリ……」
「クロ、ああっ! 後ろからおっきいのがすごいっ!」
 
 もう体力はないのわかってるから寝バックを選んだようだ。
 クロードに奥を攻められると、簡単に落城してしまう。俺の護りは弱すぎる。

「ああん!」
「卵ちゃんはきっと食いしん坊さんだ。私を離さないよ」

 耳の中を舐められて、身体がビクビクと震えて……ああ、やっぱり落ちた。予想通り、俺は意識のないまま貪られたのだった。

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