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47 胸は感じる派?
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「アルを誘惑してるんだ。アルフォンス、もう俺のこと、好きじゃない?」
下から睨むと、アルフォンスは真面目な顔になった。
「好きじゃない……、愛してるんだ」
氷漬けにしてやろうか。
愛してると言って俺の頬に自分の頬をすりつけてきたアルフォンスを抱きしめながら思った。
「アル……、好きじゃないとか今度言ったら凍らせるからな。どことは言わないが」
睦言というよりは脅迫に近い言葉をアルフォンスの耳に囁きかける。
「サイラス、私も聞きたいことがある。これはなんだ——?」
アルフォンスが掴んだのは俺が身につけていたケヴィンの魔石で作ったペンダントだ。
「あ、と……。アルの本心が知りたかったから姿や気配を消す魔法を使いたくてもらった」
闇の精霊の加護は光の精霊(聖なる魔法が使える)の加護よりも稀有なものだ。どちらも国に届け出が必要で、ケヴィンも登録している。
「子供を作る相手にしか渡さない魔石を、何故サイラスが持っているのかと聞いているんだが」
アルフォンスの手の中で白い炎が魔石を包みこみ、サラサラと崩れていった。
「ああっ!」
返すつもりだったのに。
「ケヴィンの魔石が必要なことがあるのか?」
笑顔と圧が怖い。普段から優しくて犬みたいだなと思っていたら狼だったと気付かされた気分だ。そう言えば誰かがアルフォンスは狼だって言ってたな。あの時は鼻で笑っていたはずだが。
「必要ありません」
「そうだな。サイラスには私の魔石があるから、いらないはずだ。全然、全く、必要ない!」
さっきまで受け身だったアルフォンスが俄然やる気の目になって驚いた。近づく手を握る。
「サイラス?」
訝し気な目を向けられた。
反射で防御してしまったとは言えず、指に力を入れて微笑んだ。
「向こうでは恋人つなぎっていうんだ。こうやって繋ぐことを」
手をくるりと返して、アルフォンスの甲にキスをした。
「気に入った」
両手を恋人繋ぎして、アルフォンスは不自由なまま俺にキスをする。
「んっ!」
首筋にキスをしたと思ったら吸い付いている。
「見えるところは止めてくれ」
恥ずかしいと言ったら「見えないところならいいな」と鎖骨から順番に降りてきた。動きづらくなったのか、アルフォンスの胡坐をかいた足の上にのせられ指を絡めたまま抱きしめられた。
「アルフォンス!」
自然と胸を突き出すような態勢になり、焦った俺にアルフォンスは顔を赤らめて尋ねた。
「胸、サイラスは感じる派か?」
さっきの意趣返しだ。
瞬間、着ていたものが白い炎に包まれた。俺もアルフォンス炎に飲まれているのに熱さを感じない。アルフォンスの魔力制御は見事なもので、どれほど努力してきたのか俺にもわかった。
「もったいないことを——」
「可愛くないことを言う」
荷物を減らすために服も持ってきていないのに。何を着ればいいんだ? という疑問はアルフォンスが胸に吸い付いて消え失せた。
俺がしたように指で弾くのではなく、優しく舐られた。
「あ……ん、アル!」
俺は感じる派だった。まさか攻略対象者の俺が、胸で感じてもだえることになるなんて……。感じすぎて脚でアルフォンスの胴体を締め付けると、元々元気なアルフォンスのアルフォンスと、俺の息子が触れ合う。
「サイラス、いつも精錬潔白な氷の貴公子が乱れる姿を見られる日が来るなんて――」
「……あ、昔から思ってたけどアルは目を治したほうがいいと思う。んんっ!」
綺麗だとか、精錬潔白とか、妖艶とも言ってたな。
「私は遠くも近くもはっきり見える。記憶力もいい。そなたは誰よりも気高い」
顔を見ていられなくてアルフォンスの肩に顔を伏せた。
「馬鹿……」
俺は気高くなんてない。全部私利私欲だ。ここが『花咲き誇るフラワーガーデン物語』だと思っていたときからずっと、自分のためにしか動いていない。不安になることもあった。物語が変わることで、違う人が悪役令嬢になって断罪されるんじゃないかとか、不幸になる人がいるんじゃないかって不安だった。プリメリアの乳母は自業自得とはいえ、鞭打たれて放り出されたしな。
でも後悔はしていない。
「サイラス、愛してる」
繋いでいた手を外したアルフォンスは、片手で俺の揺れているソレと自分のモノを一緒に握り、擦り始めた。
「アルっ、アル……、ずっと帰ってくるのを待ってた……んんっ!」
平気な顔で生徒会長をこなし、与えられた仕事をこなし、友人たちを誘って洞窟に籠ってたけど、不安だった。卒業式の日、行かないとアルフォンスの手紙には書いてたけど、心の奥底ではアルフォンスが来てくれるかもって期待してたんだ。
「サイラス……、ん……っ、本当に?」
「馬鹿、馬鹿やろ。いつまで……俺を待たせる気だ」
ギュっとアルフォンスのでかい身体を抱きしめて、達った。同じように震えて「嬉しい」と囁くアルフォンスの喜びに満ちた声になんだか泣きそうになった。
アルフォンスは、俺に頬を寄せて真剣な声で言った。
「甘いジャスミンの香りがする」
さすが乙女ゲームの世界、精液なのに花の香りがする。ジャスミンとラナンキュラスの香りに植物園にいるような気分だ。
下から睨むと、アルフォンスは真面目な顔になった。
「好きじゃない……、愛してるんだ」
氷漬けにしてやろうか。
愛してると言って俺の頬に自分の頬をすりつけてきたアルフォンスを抱きしめながら思った。
「アル……、好きじゃないとか今度言ったら凍らせるからな。どことは言わないが」
睦言というよりは脅迫に近い言葉をアルフォンスの耳に囁きかける。
「サイラス、私も聞きたいことがある。これはなんだ——?」
アルフォンスが掴んだのは俺が身につけていたケヴィンの魔石で作ったペンダントだ。
「あ、と……。アルの本心が知りたかったから姿や気配を消す魔法を使いたくてもらった」
闇の精霊の加護は光の精霊(聖なる魔法が使える)の加護よりも稀有なものだ。どちらも国に届け出が必要で、ケヴィンも登録している。
「子供を作る相手にしか渡さない魔石を、何故サイラスが持っているのかと聞いているんだが」
アルフォンスの手の中で白い炎が魔石を包みこみ、サラサラと崩れていった。
「ああっ!」
返すつもりだったのに。
「ケヴィンの魔石が必要なことがあるのか?」
笑顔と圧が怖い。普段から優しくて犬みたいだなと思っていたら狼だったと気付かされた気分だ。そう言えば誰かがアルフォンスは狼だって言ってたな。あの時は鼻で笑っていたはずだが。
「必要ありません」
「そうだな。サイラスには私の魔石があるから、いらないはずだ。全然、全く、必要ない!」
さっきまで受け身だったアルフォンスが俄然やる気の目になって驚いた。近づく手を握る。
「サイラス?」
訝し気な目を向けられた。
反射で防御してしまったとは言えず、指に力を入れて微笑んだ。
「向こうでは恋人つなぎっていうんだ。こうやって繋ぐことを」
手をくるりと返して、アルフォンスの甲にキスをした。
「気に入った」
両手を恋人繋ぎして、アルフォンスは不自由なまま俺にキスをする。
「んっ!」
首筋にキスをしたと思ったら吸い付いている。
「見えるところは止めてくれ」
恥ずかしいと言ったら「見えないところならいいな」と鎖骨から順番に降りてきた。動きづらくなったのか、アルフォンスの胡坐をかいた足の上にのせられ指を絡めたまま抱きしめられた。
「アルフォンス!」
自然と胸を突き出すような態勢になり、焦った俺にアルフォンスは顔を赤らめて尋ねた。
「胸、サイラスは感じる派か?」
さっきの意趣返しだ。
瞬間、着ていたものが白い炎に包まれた。俺もアルフォンス炎に飲まれているのに熱さを感じない。アルフォンスの魔力制御は見事なもので、どれほど努力してきたのか俺にもわかった。
「もったいないことを——」
「可愛くないことを言う」
荷物を減らすために服も持ってきていないのに。何を着ればいいんだ? という疑問はアルフォンスが胸に吸い付いて消え失せた。
俺がしたように指で弾くのではなく、優しく舐られた。
「あ……ん、アル!」
俺は感じる派だった。まさか攻略対象者の俺が、胸で感じてもだえることになるなんて……。感じすぎて脚でアルフォンスの胴体を締め付けると、元々元気なアルフォンスのアルフォンスと、俺の息子が触れ合う。
「サイラス、いつも精錬潔白な氷の貴公子が乱れる姿を見られる日が来るなんて――」
「……あ、昔から思ってたけどアルは目を治したほうがいいと思う。んんっ!」
綺麗だとか、精錬潔白とか、妖艶とも言ってたな。
「私は遠くも近くもはっきり見える。記憶力もいい。そなたは誰よりも気高い」
顔を見ていられなくてアルフォンスの肩に顔を伏せた。
「馬鹿……」
俺は気高くなんてない。全部私利私欲だ。ここが『花咲き誇るフラワーガーデン物語』だと思っていたときからずっと、自分のためにしか動いていない。不安になることもあった。物語が変わることで、違う人が悪役令嬢になって断罪されるんじゃないかとか、不幸になる人がいるんじゃないかって不安だった。プリメリアの乳母は自業自得とはいえ、鞭打たれて放り出されたしな。
でも後悔はしていない。
「サイラス、愛してる」
繋いでいた手を外したアルフォンスは、片手で俺の揺れているソレと自分のモノを一緒に握り、擦り始めた。
「アルっ、アル……、ずっと帰ってくるのを待ってた……んんっ!」
平気な顔で生徒会長をこなし、与えられた仕事をこなし、友人たちを誘って洞窟に籠ってたけど、不安だった。卒業式の日、行かないとアルフォンスの手紙には書いてたけど、心の奥底ではアルフォンスが来てくれるかもって期待してたんだ。
「サイラス……、ん……っ、本当に?」
「馬鹿、馬鹿やろ。いつまで……俺を待たせる気だ」
ギュっとアルフォンスのでかい身体を抱きしめて、達った。同じように震えて「嬉しい」と囁くアルフォンスの喜びに満ちた声になんだか泣きそうになった。
アルフォンスは、俺に頬を寄せて真剣な声で言った。
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