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凛の最後の話2
ライブの始まり
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暫くすると、「理沙ちゃん、元気だった?」
「あー、かねやんのお父さん」
かねやんさんのお父さんが現れた。その頃には、並んでる人もだいぶ減ってきていた。
「チケット、残り100枚だった」
「買えてよかったね」
「本当によかったよ!じゃあ、終わったら!後ろ行くんだろ?」
「行くよ」
「じゃあ、後でだね」
「うん」
そう言って、かねやんさんのお父さんはいなくなってしまった。
「1番から、200番までのチケットを持ってる人!中に入れます」
スタッフさんの言葉に理沙ちゃんが、私を引っ張った。
「凛ちゃん、おばさん、行こう」
「うん」
「行きましょう」
そう言って、ライブハウスに入った。1000人が収容されるらしい。みんなが、入ったのだろう…。暫くすると、会場の照明がすべて真っ暗になった。私は、ただ前を見ていた。明るくなったと思った瞬間だった。
「こんばんはー!milkです」
可愛らしい女の子達が現れた。GIRLSバンドだ。
『キャー、キャー』
milkというバンドのファンの方々が、叫んでいた。彼女達は、すぐに歌を歌い出す。喋った時の可愛らしい声とは違って、力強い声に変わる。
「夢見てるんだ!現実なんてこんなもんさ!結局何も得れないんだ!」
この曲、何かのCMの曲だ。
「このままー、そこに向かっていって、何があるのー、何を得るのー」
みんな歌ってと言う感じで、ボーカルの女の子が耳に手を当てる。両サイドにいる二人が手をあげてる。
『そこに行けばー、希望(のぞみ)はあるのー、光はあるのー』
みんなが歌ってる。ボーカルの女の子は、頷いてから歌い出す。
「どうせ、変わらない景色なら、どこにいたって同じなんだ!だから、今を全力で生きるんだー」
『キャー、キャー』
カッコいいと思った。そして、milkのライブが終わり、「SNOWROSEを呼んで下さい」と言われる。
『SNOWROSE』
私も理沙ちゃんもしゅんさんのお母さんも叫んでいた。
拓夢達が現れる。さっき手を繋いでた拓夢とは違った。まっつんさんもしゅんさんもかねやんさんも全員手の届かない存在みたい。沢山の人が、みんなの名前を呼んでる。その音が、遠くに響いてる。視界は、涙で滲んでる。あんなに抱き合ったのに…。お互いの荷物(きず)を交換したのに、拓夢が遠い気がして涙が止まらなかった。嬉しいのに、悲しい。
「あの時の僕を救ってくれたのは紛れもなくこの愛でしたー」
その歌詞だけが、耳に入ってくる。
これって…。
「ありがとうございました」
『キャー、キャー、キャー』
沢山の歓声を浴びながら、SNOWROSEはいなくなった。
「あー、かねやんのお父さん」
かねやんさんのお父さんが現れた。その頃には、並んでる人もだいぶ減ってきていた。
「チケット、残り100枚だった」
「買えてよかったね」
「本当によかったよ!じゃあ、終わったら!後ろ行くんだろ?」
「行くよ」
「じゃあ、後でだね」
「うん」
そう言って、かねやんさんのお父さんはいなくなってしまった。
「1番から、200番までのチケットを持ってる人!中に入れます」
スタッフさんの言葉に理沙ちゃんが、私を引っ張った。
「凛ちゃん、おばさん、行こう」
「うん」
「行きましょう」
そう言って、ライブハウスに入った。1000人が収容されるらしい。みんなが、入ったのだろう…。暫くすると、会場の照明がすべて真っ暗になった。私は、ただ前を見ていた。明るくなったと思った瞬間だった。
「こんばんはー!milkです」
可愛らしい女の子達が現れた。GIRLSバンドだ。
『キャー、キャー』
milkというバンドのファンの方々が、叫んでいた。彼女達は、すぐに歌を歌い出す。喋った時の可愛らしい声とは違って、力強い声に変わる。
「夢見てるんだ!現実なんてこんなもんさ!結局何も得れないんだ!」
この曲、何かのCMの曲だ。
「このままー、そこに向かっていって、何があるのー、何を得るのー」
みんな歌ってと言う感じで、ボーカルの女の子が耳に手を当てる。両サイドにいる二人が手をあげてる。
『そこに行けばー、希望(のぞみ)はあるのー、光はあるのー』
みんなが歌ってる。ボーカルの女の子は、頷いてから歌い出す。
「どうせ、変わらない景色なら、どこにいたって同じなんだ!だから、今を全力で生きるんだー」
『キャー、キャー』
カッコいいと思った。そして、milkのライブが終わり、「SNOWROSEを呼んで下さい」と言われる。
『SNOWROSE』
私も理沙ちゃんもしゅんさんのお母さんも叫んでいた。
拓夢達が現れる。さっき手を繋いでた拓夢とは違った。まっつんさんもしゅんさんもかねやんさんも全員手の届かない存在みたい。沢山の人が、みんなの名前を呼んでる。その音が、遠くに響いてる。視界は、涙で滲んでる。あんなに抱き合ったのに…。お互いの荷物(きず)を交換したのに、拓夢が遠い気がして涙が止まらなかった。嬉しいのに、悲しい。
「あの時の僕を救ってくれたのは紛れもなくこの愛でしたー」
その歌詞だけが、耳に入ってくる。
これって…。
「ありがとうございました」
『キャー、キャー、キャー』
沢山の歓声を浴びながら、SNOWROSEはいなくなった。
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