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第36話 シャバの空気は美味しいですね!

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 あれから3日、ボクは外出禁止を言い渡されていた。せっかく戸籍が出来てIDカードが貰えたというのに、お買い物にも行けないのです。スマホアプリにID番号を登録したし、ピッとスマホをかざしてお買い物が出来るはずなのだ! でもしょうがない、全部ボクが悪いのです。

 そして今日も一人寂しくお家でゲームをして暇を潰しました。ああ、ラーメンが食べたいです。まだ一人でラーメン食べに行ったことがないし、外出許可が下りたら行くしかない。

 夕飯が終わりリビングで桜さんと雑談をしていた時、夏子さんからお呼びが掛かった。真剣な表情をした夏子さんの顔を見た瞬間、背筋がピーンとなったのだ。今日もアレが来た……!

「ねえユウタ君、私の事……好き?」

「はい、愛してます!!」

「じゃあ桜ちゃんはどう?」

「はい、愛してます!!」

「うん、良いお返事ね」

 ほっ。ボクの返事を聞いた夏子さんはニコニコの笑顔です。隣にいる桜さんも笑顔だ。ふぅ、危ない危ない。セーフです。

 最近は急にこういう問いかけがあるので油断が出来ない。一瞬でも悩む素振りを見せると教育的指導拘束シコシコをされ、愛を確認し合うのでした。

「じゃあメグちゃんは?」

「はい、ただのメス穴です!!」

「うん、良く出来ました♪」

 ふぅ、合っていたようです。昨日はこの質問に即答出来ず、考えた末に『お友達です!』って答えたのだ。その瞬間、後ろから桜さんに拘束されてしまい、その場で教育的指導拘束シコシコをされてしまったのでした。

「あなたのお嫁さんは私と桜ちゃんという事を忘れちゃダメよ? そしてお嫁さんが一番なの。メグちゃんが一番なんて許されないのよ? 理解した? 優しいユウタ君はメグちゃんの事も大事にすると思っているけど、3番目なのよ。それを忘れちゃダメよ?」

「はい!!」

 どうやら夏子さんも桜さんも、恵美さんには並々ならぬ対抗心があるようなのでした。まあ夏子さんからしたら妹だし、桜さんは年上のお姉さんに負けたくないのだろう。あの時は合法ロリ巨乳のエロエロセーラー服姿に大興奮してしまったのだ。好きな物合法ロリ巨乳好きな物エロエロセーラー服が合わさったら、それはもう絶頂だよね!! やばい、頭がおかしくなってきた。そろそろお外の空気を吸いたいです。

「うん、メグちゃんの洗脳も解けたようね。じゃあ明日から昼間のお出掛けを許可します。でも、変な女に付いていっちゃダメよ?」

「はい!!」

 ふぅ、なんとか明日から外出許可が貰えました。よし、明日はラーメン屋さんにでも行ってみようかな!! ラーメン屋さんの事を考えて居たら、背後から桜さんに抱き着かれた。

「じゃあユウタさん、先にベッドで待ってますから……」

「はい……」

 今日は教育的指導拘束シコシコが無かったので、桜さんと一緒に寝るのです。まぁ、そういう事です……。



   ◇



 そして翌日、二人をお見送りしたのでついにお出掛けです! 桜さんに女装を手伝って貰って準備万端なのでした。少し髪型を弄ってくれて、小さい三つ編みを二つ作ってくれました。うん、姫カットに三つ編みが追加されて清楚さがアップした気がする!!

 意気揚々とマンションを飛び出し、久々のシャバの空気を堪能するのだった。ああ……暑いけど自由を感じる。昨日までを思い出すとゾクゾクしてしまう。恵美さん家から帰った翌日なんて、一日中ベッドに拘束されて愛を囁かれていたのでした。あれって洗脳だよね……。

 昨晩のうちにスマホの地図アプリで行きたいところをチェックしてあるので、迷う事はないでしょう! たぶん……。

 まずは以前夏子さんと一緒に行った百貨店へ行き、ゲームショップを見るのです。やっぱ自分でソフトとか見て欲しいの選びたいよね!

 百貨店に入った途端、クーラーの涼しい風が全身を包み込み幸せを感じてしまう。最高だ! そしてエレベーターで4Fに移動して玩具コーナーへ向かいます。まずはゲーム機コーナーにでも行こうかな!

 ゲームコーナーをぐるっと一回りしてみたら、以前来た時よりも商品が充実しているような気がした。ボクがお仕置き外出禁止を食らっている間にリニューアルしたのかもしれない!

 お、本日入荷ってPOPがあるぞ。なになに……。

「リンゴフィットアドベンチャー……だと?」

 『smitch』のゲームソフトのようだ。丸い輪っかにリンゴの装飾が施されたコントローラを使い、ゲームをしながら筋トレが出来るらしい。ボクも自宅に居る事が増えて運動しなくなって来たから、太っちゃうかもしれない。ちょっとやってみようかな!

 そう言えばボクの月のお小遣いは幾らなのだろうか……? ま、まあ大丈夫だよねきっと! レジに持って行って緊張しながらスマホをかざしてみたら普通に買えました。セーフ!

 こんな荷物になるものを先に買うんじゃ無かったと思ったけど、もう遅かった。大きな袋を片手にブラブラとゲームコーナーを探索する。その時、冒険者としての血が騒いだ。ボクの直感が囁いたのだ。直感によると、ゲームコーナーを出て右奥の空間にお宝があると反応していた。きっと恵美さんとの特訓エッチの成果で冒険者レベルが上がったのだろう。直観を頼りに進んで行くと……。

「大人の玩具コーナー……だと?」

 前回夏子さんと来た時の事を思い出した。あの時、夏子さんは大人の玩具に反応していた。つまり、この世界では普通に、そう、当たり前のように堂々と売っているのだ……。行くしかないっしょ!!

 そうしてボクは、禁断の玩具コーナーへ足を踏み入れたのだった……。





 平日の真っ昼間だと言うのに、このピンクゾーンには7名のお姉さんが居た。さすがに小さな女の子は居なかった。もしかしたら入場制限とかあったのかも? でもボクは止められる事も無く普通に売り場へ来ました。

 棚にはカラフルな玩具がたくさんあって、男性のボクには使い方の分からない製品がたくさんありました。……見てるだけで興奮してしまうけど、ここで愛棒が目を覚ましたら大変な事になってしまうので自制しています。

 でも一通り見てみたけど、女性用の玩具しかないんだね。まあこんな世界だし、男性用なんて言うのは無いのだろう。

 あ、良い事を思い付いたぞ。夏子さんと桜さんにお土産を買って行こう!! ふふ、今夜はヒーヒー言わせてやるぜ!!

「……おっきい」

 思わず声を出してしまった。ちょっと細くて長いブルブルスティックです。先端が膨らんでいて、ダンジョンコアを狙う武器のようだ。これがあれば夏子さんも瞬殺かもしれないな。ふふ……今から夏子さんの泣き叫ぶ顔を想像してしまう! あっ、鎮まれ愛棒、出番は無いぞ!!

 これは夏子さんのお土産にしよっと。次は桜さんのお土産を物色します。桜さんは弱点が無いので中々難しいのです。どうしようかな……。

「あ、これ可愛いかも」

 またしても声に出してしまった。小さなピーナッツサイズの紫色のブルブルです。きっとダンジョンのギミックを攻略する道具に違いない。桜さんとエッチする時は責める余裕が無くていつもトロトロに溶かされてしまうのです。これなら良い勝負が出来るかもしれない!!

 そうしてホクホク顔で居たら、急に話し掛けられた。

「貴方、見かけに寄らず随分と責めますのね」

 声のした方を向くと、輝く銀髪が綺麗に流れるお嬢様が居た! ……どちら様ですか???
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