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報告2 エマニュエル視点
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つい最近晴れたかと思いきや、また雪が降る。
窓の外は相も変わらず雪景色。
エマニュエルとジェシカはエマニュエルの執務室でパイプをふかしていた。
「そろそろ父上に挨拶に行くか? ジェシカ」
「そうですわね。エマニュエル様」
エマニュエルはもうそろそろジェシカと婚約した事を国王に報告に行こうと決めた。
これこそが自分が望んでいた結婚だ。
親の都合だけで結婚させられてはたまらない。
国王は最初の結婚こそは既に許嫁だったようだが、今の王妃とは恋愛結婚だった。
自分は恋愛結婚でいながら、エマニュエルは政略結婚。
それが許せなかった。
しかも、ピアノができると噓をついたのだから、タチが悪い。
「エマニュエル様。本当に私で良かったんですの?」
「決まっているじゃないか!! 俺はピアノが弾ける人が好きだ」
「で。うちのクラスにライバルがいるみたいなんだけど」
「ライバル?」
「シルヴィア・オニールよ」
「ああ。あの子爵令嬢か。下級貴族には用は無い。それに、オニール家には歴史も伝統も無いからな」
エマニュエルはパァーと煙を吐き出した。
「しかし、ジェシカ」
「はい?」
「パイプをやっている事は内密にな」
そう。ここ、ミレイナー王国は18歳未満はパイプをしてはいけない決まりがある。
「勿論ですわ」
「ジェシカ。抜かりはないな?」
「はい。きちんと香水用意してありますから」
パイプをしているという面でも、アレクシアとジェシカは違う。
そうさ!!
価値観が違う女と一緒になっても仕方無いのだ、とエマニュエルは思った。
「そういえば、あの緑の花瓶はどうしたのです?」
ジェシカが花瓶の事に気づいたらしい。
「あー、あれか。あれをアレクシアが割った事にしたさ」
「でも、大切な花瓶だったんじゃないの?」
「あの女と婚約解消させるにはそのくらいの事をしないとな」
エマニュエルは勢いよくパイプを吸い込んだ。
「アレクシアなら花瓶を割りそうね。うっかり屋だから」
「そうだ。その性格を利用してやったんだ」
祖母の形見など本当は壊したくなかった。
しかし、アレクシアと婚約破棄するためには致し方なかった。
そして、ジェシカと一緒になるために。
「その婚約指輪。かなり貴重な石だ」
「本当に?」
「ジェシカのためなら、どんな出費をも惜しまないぞ」
「まあ、エマニュエル様ってば」
「婚約指輪だけじゃない。宝石だってドレスだって何でも買ってあげるぞ」
「嬉しいですわ」
「それだけ君のことを愛しているんだ」
「ねぇ、エマニュエル様」
「どうしたんだい、ジェシカ」
「欲しいもの、何でも買ってくれると言いましたよね?」
「そうだよ、ジェシカのためなら」
「私、欲しいものあるの」
「なんだい。何でも言ってみな」
「あの……超貴重な宝石。世界に3つしかないというあの宝石の塊が欲しいわ」
「カミケードか?」
「そう!」
「わかった。俺は一応王族だから、欲しい物は何でも手に入る ぞ」
「たのもしいわ、エマニュエル様」
ジェシカが抱きついてきた。
「そうと決まったら、父上に挨拶に行こう」
「そうね」
ジェシカは身体中に香水を塗りたくった。
甘い香りがする。
こうして、パイプの匂いを隠すのだ。
二人は執務室を出た。
「玉座の間に行く」
そう執務室の番に告げ、二人はその場を後にした。
「なんか緊張するわ」
「大丈夫だよ。ジェシカ。お前の事は俺が守るから!」
二人は宮殿内の回廊を歩く。
階段を昇るとそこは玉座だった。
「エマニュエル様! 国王陛下に謁見ですか?」
と、玉座の間を守る兵士。
「ああ、そうだ」
「そちら様は?」
右側にいた兵士。
「俺の婚約者のジェシカ・テイラーだ」
「初めまして。ジェシカ・テイラーです。以後お見知り置きを」
「では、どうぞ中へ」
と、左側の兵士。
二人は玉座の間に入った。
「どうした、エマニュエル」
「父上」
「一緒にいるのはテイラー伯爵令嬢だな?」
「そうです」
「どういう事だね? エマニュエル」
「はい。父上。私達、婚約しました」
「また婚約破棄するんじゃなかろうな?」
「それはありません。彼女はアレクシアと天と地ほどの差のある女性です」
「そうか」
「私は一生に渡ってジェシカを守ることを誓います」
「国王陛下」
「どうしたんだね? テイラー伯爵令嬢」
「結婚を認めていただけますか?」
「ううむ……」
国王は絶句した。
「認めていただけないのですか、父上。彼女はアレクシアの二の舞いにはしません」
「いや、違う」
「「え!?」」
「まさかとは思うが……」
「まさかとは思うが?」
「エマニュエル、お前。まさかアレクシアとの婚約中にテイラー伯爵令嬢と交際していたのではあるまいな?」
「いえ、それはありません」
嘘だった。
アレクシアと婚約中にジェシカと出会い、交際した。それが本当だった。
しかし、所詮政略結婚だ。
親同士が決めた結婚だ。
事の成行きはこうなるに決まっている!!
「本当にそうかね?」
「はい。誓って!!」
「まあ、いい。もし、それが嘘ならば必ず天罰が食らうからな」
罰? そんなもの当たらない!
「じゃあ。結婚を認めよう!」
エマニュエルは心の中でガッツポーズになった。
勝利した!!
「ありがとうございます、父上」
「ありがとうございますわ、国王陛下」
「但し。条件があるぞ」
「なんですか?」
「今度こそ婚約破棄をするなよな」
「はい。大丈夫です。父上!」
結婚を認められた途端、二人は共にハイタッチをした。
窓の外は相も変わらず雪景色。
エマニュエルとジェシカはエマニュエルの執務室でパイプをふかしていた。
「そろそろ父上に挨拶に行くか? ジェシカ」
「そうですわね。エマニュエル様」
エマニュエルはもうそろそろジェシカと婚約した事を国王に報告に行こうと決めた。
これこそが自分が望んでいた結婚だ。
親の都合だけで結婚させられてはたまらない。
国王は最初の結婚こそは既に許嫁だったようだが、今の王妃とは恋愛結婚だった。
自分は恋愛結婚でいながら、エマニュエルは政略結婚。
それが許せなかった。
しかも、ピアノができると噓をついたのだから、タチが悪い。
「エマニュエル様。本当に私で良かったんですの?」
「決まっているじゃないか!! 俺はピアノが弾ける人が好きだ」
「で。うちのクラスにライバルがいるみたいなんだけど」
「ライバル?」
「シルヴィア・オニールよ」
「ああ。あの子爵令嬢か。下級貴族には用は無い。それに、オニール家には歴史も伝統も無いからな」
エマニュエルはパァーと煙を吐き出した。
「しかし、ジェシカ」
「はい?」
「パイプをやっている事は内密にな」
そう。ここ、ミレイナー王国は18歳未満はパイプをしてはいけない決まりがある。
「勿論ですわ」
「ジェシカ。抜かりはないな?」
「はい。きちんと香水用意してありますから」
パイプをしているという面でも、アレクシアとジェシカは違う。
そうさ!!
価値観が違う女と一緒になっても仕方無いのだ、とエマニュエルは思った。
「そういえば、あの緑の花瓶はどうしたのです?」
ジェシカが花瓶の事に気づいたらしい。
「あー、あれか。あれをアレクシアが割った事にしたさ」
「でも、大切な花瓶だったんじゃないの?」
「あの女と婚約解消させるにはそのくらいの事をしないとな」
エマニュエルは勢いよくパイプを吸い込んだ。
「アレクシアなら花瓶を割りそうね。うっかり屋だから」
「そうだ。その性格を利用してやったんだ」
祖母の形見など本当は壊したくなかった。
しかし、アレクシアと婚約破棄するためには致し方なかった。
そして、ジェシカと一緒になるために。
「その婚約指輪。かなり貴重な石だ」
「本当に?」
「ジェシカのためなら、どんな出費をも惜しまないぞ」
「まあ、エマニュエル様ってば」
「婚約指輪だけじゃない。宝石だってドレスだって何でも買ってあげるぞ」
「嬉しいですわ」
「それだけ君のことを愛しているんだ」
「ねぇ、エマニュエル様」
「どうしたんだい、ジェシカ」
「欲しいもの、何でも買ってくれると言いましたよね?」
「そうだよ、ジェシカのためなら」
「私、欲しいものあるの」
「なんだい。何でも言ってみな」
「あの……超貴重な宝石。世界に3つしかないというあの宝石の塊が欲しいわ」
「カミケードか?」
「そう!」
「わかった。俺は一応王族だから、欲しい物は何でも手に入る ぞ」
「たのもしいわ、エマニュエル様」
ジェシカが抱きついてきた。
「そうと決まったら、父上に挨拶に行こう」
「そうね」
ジェシカは身体中に香水を塗りたくった。
甘い香りがする。
こうして、パイプの匂いを隠すのだ。
二人は執務室を出た。
「玉座の間に行く」
そう執務室の番に告げ、二人はその場を後にした。
「なんか緊張するわ」
「大丈夫だよ。ジェシカ。お前の事は俺が守るから!」
二人は宮殿内の回廊を歩く。
階段を昇るとそこは玉座だった。
「エマニュエル様! 国王陛下に謁見ですか?」
と、玉座の間を守る兵士。
「ああ、そうだ」
「そちら様は?」
右側にいた兵士。
「俺の婚約者のジェシカ・テイラーだ」
「初めまして。ジェシカ・テイラーです。以後お見知り置きを」
「では、どうぞ中へ」
と、左側の兵士。
二人は玉座の間に入った。
「どうした、エマニュエル」
「父上」
「一緒にいるのはテイラー伯爵令嬢だな?」
「そうです」
「どういう事だね? エマニュエル」
「はい。父上。私達、婚約しました」
「また婚約破棄するんじゃなかろうな?」
「それはありません。彼女はアレクシアと天と地ほどの差のある女性です」
「そうか」
「私は一生に渡ってジェシカを守ることを誓います」
「国王陛下」
「どうしたんだね? テイラー伯爵令嬢」
「結婚を認めていただけますか?」
「ううむ……」
国王は絶句した。
「認めていただけないのですか、父上。彼女はアレクシアの二の舞いにはしません」
「いや、違う」
「「え!?」」
「まさかとは思うが……」
「まさかとは思うが?」
「エマニュエル、お前。まさかアレクシアとの婚約中にテイラー伯爵令嬢と交際していたのではあるまいな?」
「いえ、それはありません」
嘘だった。
アレクシアと婚約中にジェシカと出会い、交際した。それが本当だった。
しかし、所詮政略結婚だ。
親同士が決めた結婚だ。
事の成行きはこうなるに決まっている!!
「本当にそうかね?」
「はい。誓って!!」
「まあ、いい。もし、それが嘘ならば必ず天罰が食らうからな」
罰? そんなもの当たらない!
「じゃあ。結婚を認めよう!」
エマニュエルは心の中でガッツポーズになった。
勝利した!!
「ありがとうございます、父上」
「ありがとうございますわ、国王陛下」
「但し。条件があるぞ」
「なんですか?」
「今度こそ婚約破棄をするなよな」
「はい。大丈夫です。父上!」
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