本編開始前に悪役令嬢を断罪したらうちでバイト始めた

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第六章 ハンカチ屋奪還作戦

アリスに会える日

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ごろんと寝転んで、お父様との手紙を読み返す。

お前は何もするな、と言いながら、相談には乗ってくれていた。
とにかく、自然にアリスに会いたい。
会って、話をしなければ。

あの子はわかってないのよ。


ロダンさんともやりとりを繰り返していた。

諦めなさい、危ない、と言いながら、商人として接触できる機会がないか模索してくれている。
だけど、できればあの家には近づきたくないらしい。

商売で成功しているとはいえ、やっぱりロダンさんは平民。立場は弱い。

貴族に命令されたら嫌とは言えないことを考えると、あの家に関わった時点で私を保護することができなくなる。だから動ける範囲がとても狭い、と言われてしまった。


なるほど、そうよね。
ロダンさんの力を借りてもダメみたいね。



もう、自らの貴族としての立場を利用することも辞さない。


ねえ、アリス。
いきなりいなくなったけど、実は貴族のおうちの子でした、だから引き取られました、だけならよかったのよ。

でも、カーライル家は後継ぎには困っていない。

長男も政略結婚の駒としての妹もいる。アリスを引き取る理由がない。


あるとしたら。公爵家の一人娘である悪役令嬢の私や、第二王子他、後の国を担うメンバーが全員同い年で学園に集うということ。まあほぼ攻略メンバーなんだけどね。

その同じ学年で、学園に入学できる。利点はそこにしかない。


あの家は、アリスに何かさせる気なのよ。

独自で調べたわ。武術に慣らされ、毒にも耐性を持つようにさせられているらしいの。そんなの、何かさせますって言っているようなものなのよ。


アリス。目を覚ましなさい。庶子が貴族家に引き取られて、幸せになった例なんて殆どないわ。


もし。もしよ、学園で何もなかったとしても。

その後の嫁入り先だって限定される。秘密を守ることのできる、つまりカーライル家が圧力をかけられる家。

格下の男爵家などに嫁がされ、利用されて何かあるときには実行犯役。
そしていざという時は捨て駒にされるのよ。


あの子はわかっていないわ。だから、直接話さなければ。

例え教会にいるあのコロコロした新人修道女さんが本当にお母さんでも、街中にいる以上逃げられたとは言えないわ。

もうとっくに、居場所なんか掴んでいるはずよ。逃したやつも、わかってないわね。教会に、貴族の目がないとでも思っていたのかしら。


まあ、教会は中立というか日和見主義だから、正解といえば正解なのだけどね。少なくとも手出しはされないわ。でも、脅しには使えるじゃないの。
ぎりぎり生かすことができた程度の効果しかないわ。

逃がすならちゃんと国外逃亡させなさいよ。アリスを動かせないじゃないの。


ふう、とため息を吐く。

会えるとしたら、あの日しかないわよね。


作戦会議第二回、開催しなきゃ。
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