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第六章 ハンカチ屋奪還作戦
本題 1
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「お母様。お父様は今、どちらにいらっしゃいますか?」
かつん、かつん。お母様を筆頭にしたわたし達御一行プラス従者やメイド達は、しずしずと邸内の二階へと進んでいた。
一階の応接間に通されないということは、会わせてくれるのかしら?あのお母様が?なんの条件もつけず?
……怪しいわ。とっても怪しいわ。
更に状況を聞いてみる。
「お父様は、城に詰めてばかりであまりこちらにはお帰りにならないと聞きました。お母様にはとても失礼なのですが先にお父様にお話したいことがございます」
お父様に会いたいのは緊急の要件であることを伝える。
「あら、母の同席はいらないと言うの?」
……正直いない方がやりやすいです。なんて言えなかった。後ろでリーナが、梅干しだねきっと、と言いながらくすくす笑っている。
そうだよ!絶賛巨大梅干し熟成中だよ!!
お母様が入った話し合いなんて、ろくなものがない。絶対に邪魔されるし、計画の穴は突かれるし、完璧なものでなければ許さないお方だ。
くすくすと笑って、お父様の執務室へと直行する雰囲気。付いてくる気だろう。もう、いいのに。お父様は普通に話が通じる方なんだから。
二階の真ん中、正面の両開きの大きな扉に辿り着く。従者が扉の向こうに合図を送り、返事が返ってきて扉が開かれた。
お父様。2年ぶりね。
お母様の背中を見ながら執務室へ入ると、記憶の通り広い部屋の天井まで一面、ぎっしり詰まった本棚、書類棚。応接用の長椅子とテーブルセット、暖炉にソファ、正面には磨き上げられた大きな執務机。背の高い椅子では、癖のある金髪が俯いて何か書き物をしていた。
顔を上げ、ふわりと笑うその緑色の瞳は、少々つり目がち。私の悪役顔は見事に父からの遺伝だ。
「ロザリー。久しぶりだな。ご友人もようこそ、我が家へ。遅い時間に晩餐の用意もせず申し訳ない」
すっとニムルスが前に出る。同行者にも話しかけたからだろう。
うん。正しい。正しいんだけど。
……この雰囲気に呑まれないの?初めてここに入る人間は屋敷勤めのものすらがちがちに緊張するというのに。
「いえ、突然お邪魔したのはこちらですから。俺たちはただの付き添いです。さあ、ロザリー」
いまいち納得がいかない気持ちを抑えながら、私は本題を切り出す。
お父様には時間がない。執務机から離れて話を聞く気はないのだろう。その時間があればお父様はもう立ち上がっている。うん、このまま話していいはず。
「お父様。わたくしを、王の生誕祭に出席させて頂きたいのです。ロザリア・ハルデンツェルトとして、この者達と共に」
ぴくり。お父様の手が、止まった。
かつん、かつん。お母様を筆頭にしたわたし達御一行プラス従者やメイド達は、しずしずと邸内の二階へと進んでいた。
一階の応接間に通されないということは、会わせてくれるのかしら?あのお母様が?なんの条件もつけず?
……怪しいわ。とっても怪しいわ。
更に状況を聞いてみる。
「お父様は、城に詰めてばかりであまりこちらにはお帰りにならないと聞きました。お母様にはとても失礼なのですが先にお父様にお話したいことがございます」
お父様に会いたいのは緊急の要件であることを伝える。
「あら、母の同席はいらないと言うの?」
……正直いない方がやりやすいです。なんて言えなかった。後ろでリーナが、梅干しだねきっと、と言いながらくすくす笑っている。
そうだよ!絶賛巨大梅干し熟成中だよ!!
お母様が入った話し合いなんて、ろくなものがない。絶対に邪魔されるし、計画の穴は突かれるし、完璧なものでなければ許さないお方だ。
くすくすと笑って、お父様の執務室へと直行する雰囲気。付いてくる気だろう。もう、いいのに。お父様は普通に話が通じる方なんだから。
二階の真ん中、正面の両開きの大きな扉に辿り着く。従者が扉の向こうに合図を送り、返事が返ってきて扉が開かれた。
お父様。2年ぶりね。
お母様の背中を見ながら執務室へ入ると、記憶の通り広い部屋の天井まで一面、ぎっしり詰まった本棚、書類棚。応接用の長椅子とテーブルセット、暖炉にソファ、正面には磨き上げられた大きな執務机。背の高い椅子では、癖のある金髪が俯いて何か書き物をしていた。
顔を上げ、ふわりと笑うその緑色の瞳は、少々つり目がち。私の悪役顔は見事に父からの遺伝だ。
「ロザリー。久しぶりだな。ご友人もようこそ、我が家へ。遅い時間に晩餐の用意もせず申し訳ない」
すっとニムルスが前に出る。同行者にも話しかけたからだろう。
うん。正しい。正しいんだけど。
……この雰囲気に呑まれないの?初めてここに入る人間は屋敷勤めのものすらがちがちに緊張するというのに。
「いえ、突然お邪魔したのはこちらですから。俺たちはただの付き添いです。さあ、ロザリー」
いまいち納得がいかない気持ちを抑えながら、私は本題を切り出す。
お父様には時間がない。執務机から離れて話を聞く気はないのだろう。その時間があればお父様はもう立ち上がっている。うん、このまま話していいはず。
「お父様。わたくしを、王の生誕祭に出席させて頂きたいのです。ロザリア・ハルデンツェルトとして、この者達と共に」
ぴくり。お父様の手が、止まった。
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