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第四章 「マリナ」のお店
第54話 いらっしゃいませー!
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日本人に出会えてうれしい様な、どう接すれば良いかまだ決めかねている。お店に入るのを少しためらってしまう。
看板を見上げて、インリンに「『אܒجδאܒجδאܒجδאܒ』の下にある『麻璃奈のお店』という文字が読める?」と尋ねたところ、「あれって文字なのか?イラストだと思っていた」と返された。
まあ読めないよな。クラリスとメルは、小声で「これは主様の国の文字ですね」と俺に伝えてきた。二人は俺の奴隷として、言語能力を付与されている。だからすぐに気が付いた。
まあ、悩んでいても始まらない。とりあえず店に入ってみるか。
ドアを開けると、同じ柄の作務衣を着た男女が一斉に振り向き、「はい、いらっしゃいませー!」と、日本の居酒屋のような声のトーンで出迎えてくれた。
お酒は二十歳からだけど、家族と一緒に晩御飯を食べがてらに行った、居酒屋の活気を思い出した。
店内は賑やかで、みんなが楽しそうに食事をしている。ただし、獣人の従業員を除く男性の姿は見当たらない。そして、ここを訪れる客たちは店内に入るとマスクを外すようだ。だから、俺が入ってきたとき、客たちが慌ててマスクをつけ始めた。
その様子を見たインリンが、「このお方は大丈夫だよ!そういう目で見るようなお方ではない。だから連れてきた。あたいが保証するよ!」と、大声で断言した。
インリンの透き通るような言葉を耳にした途端、客たちは安堵の表情を見せ、仮面をテーブルに置いて、食事を再び始めた。
しかし、店内の至る所から、「うわっ、凄く男前のお兄さん♡」や、「一緒にいる獣人の人たちもイケメンだよ!」、「獣人男性の一部は奴隷かい?高級な首輪をしているよ」など、店内から聞こえて来る。
俺たちのことを店内中の女性たちがじっと見つめてくる。まあしょうがないか。いきなり数名の男性が店に入って来たのだからな。
さらに、「あのイケメンは没落貴族?インリンが大金を払って手に入れたのかい?」という声も聞こえ、俺たちがつまみとなり、店内の盛り上がりが一層高まった。
各テーブルから葡萄酒やハチミツ酒、エールなどの注文が次々と入る。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんな忙しい最中、獣人男性の従業員が俺たちの元へと近寄って来た。
「お客様達は、えーと...28名ですか?ああ何だ、インリンさん達じゃないですか?えっと、皆様はどのようなご関係でしょうか?一緒にお食事ですか?」
従業員の獣人男性は、俺たちの集団に向かって聞いてきた。
するとロジンが、「予約したロジンですが、訳あってインリン様たちと合流しました。インリン様たちと一緒に食事をしたいのですが...可能でしょうか?」と従業員に尋ねた。
秘書みたいだなロジン。
従業員の男性は俺の顔をじっと見て、何かを考えているようだ。
「お客様、失礼ですが、体調は大丈夫でしょうか?無理やりここへ連れてこられたわけではございませんよね?」と、心配そうに尋ねてきた。
「ああ、ありがとう。俺は全然大丈夫だ」
俺に対してじゃなく、周りに対して失礼だと思うが...。まあ、それについてはあまり触れないでおこう。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いや、俺からすれば、ここにずっと居たい。まるで楽園のような場所だから。
ここには、クラリスやメイ、インリンやサラほどではないが、大学生やOLくらいの綺麗なお姉さんたちが勢ぞろいしている。しかも、メリハリのあるボディーの者たちが多い。これが天国というものなのかな?
俺が自分の意志でこの場所に来たことを理解すると、男性従業員はインリンに向かって話し始めた。
「では、いつもの2階でいいですか?2階なら30人でも50人でも入れますし。一応マリナ様には告げておきますよ」と言った。
従業員の男性はザイフという虎族の者らしい。俺から見ると格好がいいが、人族から見るとブ男の部類に入るそうだ。
さらに、作務衣を着た元気いっぱいのショートボブヘアの女性が俺に近づいて来て、「2階にご案内します!」と言った。
どうやらここの従業員らしい。
「何だ、ローファンかい?早速旦那に目を付けたね...」と、インリンがやれやれという表情でその女性を見つめ、溜息を吐いた。
「旦那、あいつはここの従業員で、ローファンという白豹族の娘だよ。まあ、あたい達と同じくらいブサイクだから、男に見向きもされなくてね。でも、超ポジティブで積極的だから、よく問題をおこすんだよ」
インリンはそう言いながら、ローファンという名前の女性従業員を俺に紹介してくれた。
目の前には、美しくて野性味あふれる女性が立っている。彼女は頬をわずかに赤らめ、お盆で口元を隠している。そのクリンクリンとした瞳は深い緑色で、好奇心の旺盛さが伝わってくる。
ローファンは18歳だと言った。獣人族の18歳は、まだまだ子供のようなものらしい。何にでも興味を持ち、遊びにも性にも積極的なお年頃らしい。
その対象に俺はロックオンされたようで、終始俺の方を見て来る。可愛いけど、ストーカー行為はやめてね。
さて、何はともあれ2階へ行こう、歓迎会の始まりだ!
看板を見上げて、インリンに「『אܒجδאܒجδאܒجδאܒ』の下にある『麻璃奈のお店』という文字が読める?」と尋ねたところ、「あれって文字なのか?イラストだと思っていた」と返された。
まあ読めないよな。クラリスとメルは、小声で「これは主様の国の文字ですね」と俺に伝えてきた。二人は俺の奴隷として、言語能力を付与されている。だからすぐに気が付いた。
まあ、悩んでいても始まらない。とりあえず店に入ってみるか。
ドアを開けると、同じ柄の作務衣を着た男女が一斉に振り向き、「はい、いらっしゃいませー!」と、日本の居酒屋のような声のトーンで出迎えてくれた。
お酒は二十歳からだけど、家族と一緒に晩御飯を食べがてらに行った、居酒屋の活気を思い出した。
店内は賑やかで、みんなが楽しそうに食事をしている。ただし、獣人の従業員を除く男性の姿は見当たらない。そして、ここを訪れる客たちは店内に入るとマスクを外すようだ。だから、俺が入ってきたとき、客たちが慌ててマスクをつけ始めた。
その様子を見たインリンが、「このお方は大丈夫だよ!そういう目で見るようなお方ではない。だから連れてきた。あたいが保証するよ!」と、大声で断言した。
インリンの透き通るような言葉を耳にした途端、客たちは安堵の表情を見せ、仮面をテーブルに置いて、食事を再び始めた。
しかし、店内の至る所から、「うわっ、凄く男前のお兄さん♡」や、「一緒にいる獣人の人たちもイケメンだよ!」、「獣人男性の一部は奴隷かい?高級な首輪をしているよ」など、店内から聞こえて来る。
俺たちのことを店内中の女性たちがじっと見つめてくる。まあしょうがないか。いきなり数名の男性が店に入って来たのだからな。
さらに、「あのイケメンは没落貴族?インリンが大金を払って手に入れたのかい?」という声も聞こえ、俺たちがつまみとなり、店内の盛り上がりが一層高まった。
各テーブルから葡萄酒やハチミツ酒、エールなどの注文が次々と入る。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そんな忙しい最中、獣人男性の従業員が俺たちの元へと近寄って来た。
「お客様達は、えーと...28名ですか?ああ何だ、インリンさん達じゃないですか?えっと、皆様はどのようなご関係でしょうか?一緒にお食事ですか?」
従業員の獣人男性は、俺たちの集団に向かって聞いてきた。
するとロジンが、「予約したロジンですが、訳あってインリン様たちと合流しました。インリン様たちと一緒に食事をしたいのですが...可能でしょうか?」と従業員に尋ねた。
秘書みたいだなロジン。
従業員の男性は俺の顔をじっと見て、何かを考えているようだ。
「お客様、失礼ですが、体調は大丈夫でしょうか?無理やりここへ連れてこられたわけではございませんよね?」と、心配そうに尋ねてきた。
「ああ、ありがとう。俺は全然大丈夫だ」
俺に対してじゃなく、周りに対して失礼だと思うが...。まあ、それについてはあまり触れないでおこう。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
いや、俺からすれば、ここにずっと居たい。まるで楽園のような場所だから。
ここには、クラリスやメイ、インリンやサラほどではないが、大学生やOLくらいの綺麗なお姉さんたちが勢ぞろいしている。しかも、メリハリのあるボディーの者たちが多い。これが天国というものなのかな?
俺が自分の意志でこの場所に来たことを理解すると、男性従業員はインリンに向かって話し始めた。
「では、いつもの2階でいいですか?2階なら30人でも50人でも入れますし。一応マリナ様には告げておきますよ」と言った。
従業員の男性はザイフという虎族の者らしい。俺から見ると格好がいいが、人族から見るとブ男の部類に入るそうだ。
さらに、作務衣を着た元気いっぱいのショートボブヘアの女性が俺に近づいて来て、「2階にご案内します!」と言った。
どうやらここの従業員らしい。
「何だ、ローファンかい?早速旦那に目を付けたね...」と、インリンがやれやれという表情でその女性を見つめ、溜息を吐いた。
「旦那、あいつはここの従業員で、ローファンという白豹族の娘だよ。まあ、あたい達と同じくらいブサイクだから、男に見向きもされなくてね。でも、超ポジティブで積極的だから、よく問題をおこすんだよ」
インリンはそう言いながら、ローファンという名前の女性従業員を俺に紹介してくれた。
目の前には、美しくて野性味あふれる女性が立っている。彼女は頬をわずかに赤らめ、お盆で口元を隠している。そのクリンクリンとした瞳は深い緑色で、好奇心の旺盛さが伝わってくる。
ローファンは18歳だと言った。獣人族の18歳は、まだまだ子供のようなものらしい。何にでも興味を持ち、遊びにも性にも積極的なお年頃らしい。
その対象に俺はロックオンされたようで、終始俺の方を見て来る。可愛いけど、ストーカー行為はやめてね。
さて、何はともあれ2階へ行こう、歓迎会の始まりだ!
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