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第四章 「マリナ」のお店
第56話 宴の始まり
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それにしても、インリンやサラたちはここの従業員達ととても仲がいい。サラに聞くと「殆ど毎日、仕事が終わるとここにきます。あたしたちはここの常連なんです」と教えてくれた。
「他の飯屋でもインリン姐さんの顔でご飯は食べられます...けど、陰口やら嫌がらせを受けるし、何よりもマスクをつけながら周りに気を使って食事をしないといけなくて。美味しいご飯もまずくなるんですよ」と、サラは少し寂しそうな表情を浮かべながら、俺に教えてくれた。
うーん。ちょっと暗くなるような質問をしてしまったかな。
そんな話題を変えるかのように、クラリスが明るい声で「『マリナのお店』のお勧めメニューを教えて下さい」とインリンに尋ねた。クラリスの声は、まるで周囲の空気を一掃させるかのように、軽やかで楽しげだった。
クラリスは「マリナの店」のメニューに興味津々で、まるで宝物を見つめるかのように目を輝かせていた。う~ん、クラリスは食いしん坊キャラの様だ。
しかし、クラリスは奴隷時代によく空腹に耐えられたよな。こんなに食いしん坊さんなら、さぞ辛かっただろうに...。あっ、今も一応奴隷か...。
「食事って2日に1回だったんだろう?」と尋ねると、クラリスは教会から補助があったと教えてくれた。
「魔力が枯渇すると黒パンがもらえました。そのため、黒パンを食べて回復魔法を再び唱えるという作業を、私は日に何度も繰り返し行っておりました。その結果、胃が大きくなり、どれだけでも食べられるようになりました。しかし、体重は増えず胸だけが大きくなってしまいました」
教会での大変な暮らしを思い出したのか、クラリスは若干表情を曇らせた。
しかし、すぐに俺の方を向き直し、「でも...そのおかげで主様を喜ばせることが出来ています。今では教会に感謝をしております」とにっこりと微笑んだ。
俺はクラリスの真っ直ぐに見つめながら語ってくる姿勢に恥ずかしさを覚えて、メルの方に視線を移して「メルもたくさん食べなよ」と話をはぐらかした。
そんな俺の態度にクラリスは、「ふふふふ♡主様ったら照れちゃって、可愛い♡」と熱い視線を俺に向けてきた。
余計に恥ずかしくなり、顔が赤くなるのを感じた。
俺に話を振られたメルは「すごく楽しみです!クラリスお姉様も言われておりましたが、私たちみたいながこんなに大勢の方々とお食事をとるなんて...初めてです!すごく嬉しいです!ご主人様とお会いしてからすっごく幸せなことばかりです♡ご主人様、お慕いしております!」
凄く力強い「お慕いしております」宣言をした後、メルは俺に向かってすごく幸せそうな微笑みを浮かべた。とてつもなく可愛い。は~、俺も幸せ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
これからどんな食事が運ばれてくるのか、クラリスやメルと話しながら盛り上がっている俺たち。笑い声が絶えず、テーブルの周囲には期待と興奮が漂っていた。そんな中、インリンが俺たちに話しかけてきた。
「ここの料理って変わっていてな、調味料に聞いたことのない物を使っているんだよ。「自家製マヨネーズ」や「なんちゃって味噌?」、「醤油っぽい?」、「ケチャップもどき」など、変わった調味料があるんだ。それらがまた美味しくてさ」
何でもマリナが考案して、作っているらしい。
もう地球人確定じゃんか...。それも日本人だ。俺以外にもナイメール星にいたんだ。しかも、マリナはナイメール星にやたらと馴染んでいるようだな。
まあ、あとで聞いてみるか。インリンによると、マリナは22、23歳くらいだって教えてくれた。俺よりも少し上だな。「外見はあたい達と同じ部類だよ」とインリンが言っていたから、俺からすればきっと、相当な美人さんだろう。
そんなことを考えていると、ザイフとローファン、それにあと数人の従業員達が大量の料理と飲み物を運んで来てくれた。テーブルの上には色とりどりの料理が並び、香ばしい香りが漂っている。
メルがハンバーグのようなものに目を釘付けにしている姿は、まるで宝物を見つけた子供のようで可愛い。クラリスもからあげっぽいものをじっと見つめていて、その真剣な表情がまた愛らしい。二人とも本当に可愛い。
コロちゃんも肉の塊を目の前にして、じっと待っている。
さすが...賢い子だ。
さあ、みんなで食べよう!と思った瞬間、「旦那、挨拶を頼むよ!」とインリンが促してきた。どうやら、そういう仕来りはナイメール星にもあるようだ。
インリンの言葉を聞いたみんなが俺に視線を集める。美人さんばかりから見つめられて恥ずかしいが、カク、モリジン、ヤーロンの門出だ。盛大に祝ってあげなくては。
では、僭越ながら...コホン!!
「カク、モリジン、ヤーロン。仲間になってくれてありがとう!あとロジン、ワイジン、ヨハン、それに「一獲千金」のみんなも、せっかく出会ったんだ。これからも頼むよ。さあ、今日はみんなで美味しい物を、たらふく食べよう!」
「「おー!」」
「「はい!!」」
「く~!」
宴会が始まった。みんなすごく楽しそう。もちろんメルやクラリスもだ。コロもすごくご機嫌だ。
俺の目の前には見覚えのある料理が並んでいる。まるで日本の居酒屋にいるような錯覚を覚える。
さあ、食べるぞ!!
やはり、一番に食べるのは...米からでしょう!おにぎり、いただきま~す!!
「他の飯屋でもインリン姐さんの顔でご飯は食べられます...けど、陰口やら嫌がらせを受けるし、何よりもマスクをつけながら周りに気を使って食事をしないといけなくて。美味しいご飯もまずくなるんですよ」と、サラは少し寂しそうな表情を浮かべながら、俺に教えてくれた。
うーん。ちょっと暗くなるような質問をしてしまったかな。
そんな話題を変えるかのように、クラリスが明るい声で「『マリナのお店』のお勧めメニューを教えて下さい」とインリンに尋ねた。クラリスの声は、まるで周囲の空気を一掃させるかのように、軽やかで楽しげだった。
クラリスは「マリナの店」のメニューに興味津々で、まるで宝物を見つめるかのように目を輝かせていた。う~ん、クラリスは食いしん坊キャラの様だ。
しかし、クラリスは奴隷時代によく空腹に耐えられたよな。こんなに食いしん坊さんなら、さぞ辛かっただろうに...。あっ、今も一応奴隷か...。
「食事って2日に1回だったんだろう?」と尋ねると、クラリスは教会から補助があったと教えてくれた。
「魔力が枯渇すると黒パンがもらえました。そのため、黒パンを食べて回復魔法を再び唱えるという作業を、私は日に何度も繰り返し行っておりました。その結果、胃が大きくなり、どれだけでも食べられるようになりました。しかし、体重は増えず胸だけが大きくなってしまいました」
教会での大変な暮らしを思い出したのか、クラリスは若干表情を曇らせた。
しかし、すぐに俺の方を向き直し、「でも...そのおかげで主様を喜ばせることが出来ています。今では教会に感謝をしております」とにっこりと微笑んだ。
俺はクラリスの真っ直ぐに見つめながら語ってくる姿勢に恥ずかしさを覚えて、メルの方に視線を移して「メルもたくさん食べなよ」と話をはぐらかした。
そんな俺の態度にクラリスは、「ふふふふ♡主様ったら照れちゃって、可愛い♡」と熱い視線を俺に向けてきた。
余計に恥ずかしくなり、顔が赤くなるのを感じた。
俺に話を振られたメルは「すごく楽しみです!クラリスお姉様も言われておりましたが、私たちみたいながこんなに大勢の方々とお食事をとるなんて...初めてです!すごく嬉しいです!ご主人様とお会いしてからすっごく幸せなことばかりです♡ご主人様、お慕いしております!」
凄く力強い「お慕いしております」宣言をした後、メルは俺に向かってすごく幸せそうな微笑みを浮かべた。とてつもなく可愛い。は~、俺も幸せ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
これからどんな食事が運ばれてくるのか、クラリスやメルと話しながら盛り上がっている俺たち。笑い声が絶えず、テーブルの周囲には期待と興奮が漂っていた。そんな中、インリンが俺たちに話しかけてきた。
「ここの料理って変わっていてな、調味料に聞いたことのない物を使っているんだよ。「自家製マヨネーズ」や「なんちゃって味噌?」、「醤油っぽい?」、「ケチャップもどき」など、変わった調味料があるんだ。それらがまた美味しくてさ」
何でもマリナが考案して、作っているらしい。
もう地球人確定じゃんか...。それも日本人だ。俺以外にもナイメール星にいたんだ。しかも、マリナはナイメール星にやたらと馴染んでいるようだな。
まあ、あとで聞いてみるか。インリンによると、マリナは22、23歳くらいだって教えてくれた。俺よりも少し上だな。「外見はあたい達と同じ部類だよ」とインリンが言っていたから、俺からすればきっと、相当な美人さんだろう。
そんなことを考えていると、ザイフとローファン、それにあと数人の従業員達が大量の料理と飲み物を運んで来てくれた。テーブルの上には色とりどりの料理が並び、香ばしい香りが漂っている。
メルがハンバーグのようなものに目を釘付けにしている姿は、まるで宝物を見つけた子供のようで可愛い。クラリスもからあげっぽいものをじっと見つめていて、その真剣な表情がまた愛らしい。二人とも本当に可愛い。
コロちゃんも肉の塊を目の前にして、じっと待っている。
さすが...賢い子だ。
さあ、みんなで食べよう!と思った瞬間、「旦那、挨拶を頼むよ!」とインリンが促してきた。どうやら、そういう仕来りはナイメール星にもあるようだ。
インリンの言葉を聞いたみんなが俺に視線を集める。美人さんばかりから見つめられて恥ずかしいが、カク、モリジン、ヤーロンの門出だ。盛大に祝ってあげなくては。
では、僭越ながら...コホン!!
「カク、モリジン、ヤーロン。仲間になってくれてありがとう!あとロジン、ワイジン、ヨハン、それに「一獲千金」のみんなも、せっかく出会ったんだ。これからも頼むよ。さあ、今日はみんなで美味しい物を、たらふく食べよう!」
「「おー!」」
「「はい!!」」
「く~!」
宴会が始まった。みんなすごく楽しそう。もちろんメルやクラリスもだ。コロもすごくご機嫌だ。
俺の目の前には見覚えのある料理が並んでいる。まるで日本の居酒屋にいるような錯覚を覚える。
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