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4章 2人のために出来ること
閑話004 とある人物の会話① ※?視点
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短く自室のドアがノックされる。
叩き方で誰なのか分かる、聞き慣れたリズムだった。
「入りなさい」
入室を許可すると「失礼致します」と言いながら、見慣れた男が現れる。
「ご苦労様。それでは報告しなさい」
先日から待ちに待った報告だ。私は上機嫌で報告を促す。
しかし彼から齎されたのは、私が期待していた報告ではなかった。
「申し訳ありませんお嬢様。どうやら既に売却されたとのことです」
「……どういうこと?詳しく説明してくださるかしら?」
一瞬彼がなにを言ったのか、理解できなかった。
彼の言葉を理解し、頭に血が昇るのを理性で押さえつける。
現実とはままならないもの。
想定外のことがある度にうろたえているようでは、人の上に立つ者として相応しいとは言えない。
内心の動揺を表に出さないよう気をつけながら、平静を装って報告の続きを促す。
「はっ!我々は事前に商館に確認していた通り、夜明けの開店に合わせて店を訪ねました。
しかし、その時点で既に奴隷の売却は終っていると言われ、商館内を案内させたのですが、確かに目標の犯罪奴隷は既に商館を出た後でした。
不審に思い、商館の経営者を洗ってみたところ、どうやら目標の両親と過去に面識があった模様です。
そこから推察するに、目標が犯罪奴隷として扱われるのを憐れんで、信用できる人物に前もって売却したと考えられます。
売却先は目下調査中ですので、間もなく判明するかと思います。
しかし犯罪奴隷の情報管理は国によって非常に厳しく管理、監視されておりますので、もし介入される場合は、少し時間を空けてからの方が良いかと愚考致します」
告げられた言葉を咀嚼する。
つまり私達は、その商館の主に出し抜かれた、ということかしら。
「……報告は理解しました。
1つ聞きます。
貴方の眼から見て、今回動いた者たちに何らかの落ち度があったと思いますか?
正直に答えなさい」
正直に言えば感情に任せて、今回ことに当たった者達全てに処分を下したいところだ。
しかし全ての者が当家で教育を受けさせ鍛えさせた、言わば当家の財産と言っていい。
感情に任せて人材を切るなど、一時気分が晴れるだけで、結局は当家にとって損しかない。
しかし人を統べる為には信賞必罰は必要。
落ち度が無ければ咎は無く、落ち度があれば裁かざるを得ない。
「はっ!恐れながら申し上げます。
今回の件で落ち度があったとすれば、終日商館を見張らなかったことでしょう。
しかし、購入させないために犯罪奴隷を匿うなど、なかなか想定しずらい、稀なケースであったことは否めません。
仮に私自ら今回の件で動いたとしても、商館に監視を置いたかどうかは怪しいところです。
ただし、監視を置いておけば今回の失敗は未然に防げたであろうことは事実です。
ですのでやはり、落ち度ではあると言わざるを得ません」
「そうね。確かに監視していれば未然には防げた。でも貴方も言った通り、今回の件は少し特殊だったのは間違いないでしょう。
それでは今回の失態については不問とします。
今回動かした者達には、私の判断が間違っていなかったと思えるように、今後の働きに期待すると伝えなさい」
「はっ!寛大なご判断、心より感謝申し上げます!」
人を無駄にしなくて安心したような、感情の発散先を失って残念なような、複雑な気分。
「それで今後の対応ですが……。
確かに国の直轄である奴隷商人を敵に回すのはしたくないですね。
……先程貴方は『時間を空けてから』と言いましたね?
時間を空けるとどのような状況の変化が起こるのか、答えなさい」
「はっ!犯罪奴隷取引を行った商人は、30日間は国からの護衛を兼ねた監視が付きます。
これは犯罪者の仲間から逆恨みで襲撃されるのを防ぐと共に、奴隷商人が犯罪者と結託して不正を行わないか、審査する意味もあります。
取引後、30日間問題が無ければ、この監視員は速やかに帰還するのが通例です。
一度帰った監視員が戻ってきた前例は無いはずですので、その後何らかの事案があったとしても、国と事を構えるようなことにはならないかと」
それと、と短く間をおいて、気になることを報告される。
「我々の他にも、今回の犯罪奴隷の購入希望者がいたようです。
すぐにその場を去ってしまいましたので、どこの手の者かは現在調査中です」
へぇ?競合相手がいるのね。
どこの誰かが分からないうちは、下手に接触するのは不味そうね。
競合相手に関しては、大人しく調査を待つべきかしら。
……それにしても30日ねぇ、少し長く感じてしまうわね。
仕方ない、先のお楽しみが増えたと解釈しましょうか。
「では今は調査に留め、派手に動くことは絶対に控えさせなさい。
監視員が去った後に、目標を確保するための作戦の立案を進めるように。
まずは穏便なものから始めるのを忘れないこと。避けられる面倒は避けるに限るわ。
では行きなさい。報告は密に行うように」
「了解致しました。失礼します」
素早い動きなのに、足音はおろかドアを開閉する音さえさせずに彼は出て行った。
いつものことだけど、どうやっているのかしらね?
「……はぁ」
思わずため息が漏れてしまう。本当に残念ね。
今日は新しい子が増えると思って、朝から子供のように浮かれていたと言うのに。
30日……。
さほど遠い日数でもないのだけれど、お預けされる期間だと思うと、とても長く感じてしまう。
……駄目ね。
気分転換が必要だわ。
私は立ち上がり、出口とは逆の、自室の奥側にあるもう1つのドアを開ける。
ドアを開けた瞬間、芳しい香りが五感を走り抜ける。
~~~~っはああぁぁぁ。本当に素敵な香りね。
さて、今日はどの子にしようかしら?
部屋を見渡して品定めをする。
「3番いらっしゃい。今日の相手はお前よ」
私に選ばれた子が、侍女に手を引かれて私の前にやってくる。
ふふ、素敵ね。
少年でもなく大人でもない、一瞬で通り過ぎてしまう、奇跡のような瞬間。
指を這わせると伝わってくるのは、少年の柔らかさと大人の固さの両方を感じさせるような、至高の感触。
ふふふふふ、指から震えが伝わってくる。可愛いわね。
でも安心して欲しいの。
私は貴方に酷いことなんてする気はないから。
目隠しの布越しに零れる涙は、今まで見てきたどんな宝石よりも美しい。
「お、お、おじょ、お、お嬢様、おあい、お相手、を、つと、つとめさ、せって、いたっ、だっ、きますっ……」
怯えた声が耳に届く。ああ、なんて愛らしいの。
目の前の子を愛おしいと感じながら、ふと、今日会えなかった子のことを思う。
ああ、新しい子はどんな子なのでしょう。
30日は本当に長いわ。
でも私は待ってみせましょう。
顔も名前も知らない貴方のことも、私はきっと愛して差し上げますわ。
ああ待ち遠しい。本当に待ち遠しい。
叩き方で誰なのか分かる、聞き慣れたリズムだった。
「入りなさい」
入室を許可すると「失礼致します」と言いながら、見慣れた男が現れる。
「ご苦労様。それでは報告しなさい」
先日から待ちに待った報告だ。私は上機嫌で報告を促す。
しかし彼から齎されたのは、私が期待していた報告ではなかった。
「申し訳ありませんお嬢様。どうやら既に売却されたとのことです」
「……どういうこと?詳しく説明してくださるかしら?」
一瞬彼がなにを言ったのか、理解できなかった。
彼の言葉を理解し、頭に血が昇るのを理性で押さえつける。
現実とはままならないもの。
想定外のことがある度にうろたえているようでは、人の上に立つ者として相応しいとは言えない。
内心の動揺を表に出さないよう気をつけながら、平静を装って報告の続きを促す。
「はっ!我々は事前に商館に確認していた通り、夜明けの開店に合わせて店を訪ねました。
しかし、その時点で既に奴隷の売却は終っていると言われ、商館内を案内させたのですが、確かに目標の犯罪奴隷は既に商館を出た後でした。
不審に思い、商館の経営者を洗ってみたところ、どうやら目標の両親と過去に面識があった模様です。
そこから推察するに、目標が犯罪奴隷として扱われるのを憐れんで、信用できる人物に前もって売却したと考えられます。
売却先は目下調査中ですので、間もなく判明するかと思います。
しかし犯罪奴隷の情報管理は国によって非常に厳しく管理、監視されておりますので、もし介入される場合は、少し時間を空けてからの方が良いかと愚考致します」
告げられた言葉を咀嚼する。
つまり私達は、その商館の主に出し抜かれた、ということかしら。
「……報告は理解しました。
1つ聞きます。
貴方の眼から見て、今回動いた者たちに何らかの落ち度があったと思いますか?
正直に答えなさい」
正直に言えば感情に任せて、今回ことに当たった者達全てに処分を下したいところだ。
しかし全ての者が当家で教育を受けさせ鍛えさせた、言わば当家の財産と言っていい。
感情に任せて人材を切るなど、一時気分が晴れるだけで、結局は当家にとって損しかない。
しかし人を統べる為には信賞必罰は必要。
落ち度が無ければ咎は無く、落ち度があれば裁かざるを得ない。
「はっ!恐れながら申し上げます。
今回の件で落ち度があったとすれば、終日商館を見張らなかったことでしょう。
しかし、購入させないために犯罪奴隷を匿うなど、なかなか想定しずらい、稀なケースであったことは否めません。
仮に私自ら今回の件で動いたとしても、商館に監視を置いたかどうかは怪しいところです。
ただし、監視を置いておけば今回の失敗は未然に防げたであろうことは事実です。
ですのでやはり、落ち度ではあると言わざるを得ません」
「そうね。確かに監視していれば未然には防げた。でも貴方も言った通り、今回の件は少し特殊だったのは間違いないでしょう。
それでは今回の失態については不問とします。
今回動かした者達には、私の判断が間違っていなかったと思えるように、今後の働きに期待すると伝えなさい」
「はっ!寛大なご判断、心より感謝申し上げます!」
人を無駄にしなくて安心したような、感情の発散先を失って残念なような、複雑な気分。
「それで今後の対応ですが……。
確かに国の直轄である奴隷商人を敵に回すのはしたくないですね。
……先程貴方は『時間を空けてから』と言いましたね?
時間を空けるとどのような状況の変化が起こるのか、答えなさい」
「はっ!犯罪奴隷取引を行った商人は、30日間は国からの護衛を兼ねた監視が付きます。
これは犯罪者の仲間から逆恨みで襲撃されるのを防ぐと共に、奴隷商人が犯罪者と結託して不正を行わないか、審査する意味もあります。
取引後、30日間問題が無ければ、この監視員は速やかに帰還するのが通例です。
一度帰った監視員が戻ってきた前例は無いはずですので、その後何らかの事案があったとしても、国と事を構えるようなことにはならないかと」
それと、と短く間をおいて、気になることを報告される。
「我々の他にも、今回の犯罪奴隷の購入希望者がいたようです。
すぐにその場を去ってしまいましたので、どこの手の者かは現在調査中です」
へぇ?競合相手がいるのね。
どこの誰かが分からないうちは、下手に接触するのは不味そうね。
競合相手に関しては、大人しく調査を待つべきかしら。
……それにしても30日ねぇ、少し長く感じてしまうわね。
仕方ない、先のお楽しみが増えたと解釈しましょうか。
「では今は調査に留め、派手に動くことは絶対に控えさせなさい。
監視員が去った後に、目標を確保するための作戦の立案を進めるように。
まずは穏便なものから始めるのを忘れないこと。避けられる面倒は避けるに限るわ。
では行きなさい。報告は密に行うように」
「了解致しました。失礼します」
素早い動きなのに、足音はおろかドアを開閉する音さえさせずに彼は出て行った。
いつものことだけど、どうやっているのかしらね?
「……はぁ」
思わずため息が漏れてしまう。本当に残念ね。
今日は新しい子が増えると思って、朝から子供のように浮かれていたと言うのに。
30日……。
さほど遠い日数でもないのだけれど、お預けされる期間だと思うと、とても長く感じてしまう。
……駄目ね。
気分転換が必要だわ。
私は立ち上がり、出口とは逆の、自室の奥側にあるもう1つのドアを開ける。
ドアを開けた瞬間、芳しい香りが五感を走り抜ける。
~~~~っはああぁぁぁ。本当に素敵な香りね。
さて、今日はどの子にしようかしら?
部屋を見渡して品定めをする。
「3番いらっしゃい。今日の相手はお前よ」
私に選ばれた子が、侍女に手を引かれて私の前にやってくる。
ふふ、素敵ね。
少年でもなく大人でもない、一瞬で通り過ぎてしまう、奇跡のような瞬間。
指を這わせると伝わってくるのは、少年の柔らかさと大人の固さの両方を感じさせるような、至高の感触。
ふふふふふ、指から震えが伝わってくる。可愛いわね。
でも安心して欲しいの。
私は貴方に酷いことなんてする気はないから。
目隠しの布越しに零れる涙は、今まで見てきたどんな宝石よりも美しい。
「お、お、おじょ、お、お嬢様、おあい、お相手、を、つと、つとめさ、せって、いたっ、だっ、きますっ……」
怯えた声が耳に届く。ああ、なんて愛らしいの。
目の前の子を愛おしいと感じながら、ふと、今日会えなかった子のことを思う。
ああ、新しい子はどんな子なのでしょう。
30日は本当に長いわ。
でも私は待ってみせましょう。
顔も名前も知らない貴方のことも、私はきっと愛して差し上げますわ。
ああ待ち遠しい。本当に待ち遠しい。
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