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5章 カルネジア・ハロイツァ
081 方針を共有する
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目が覚めると、夜明け直後のまだ薄暗い、厨房の下拵えが始まるくらいの、いつもの起床時間だった。
うーん、習慣って凄い。
起きて朝食の準備でもしたいところなのだが、シンとリーンにしっかり抱き付かれている上に、いつの間にやら腹の上で、ふわわとつららまで丸くなっているじゃないですか。
これは身動きが取れなくても仕方ないね!
つうかこの2匹、ベッドの上までサラッと上がってくるとは侮れん。
昨夜のシンとリーンは堰を切ったように泣きながら叫び続け、いつのまにか泣き疲れて眠っていた。
状況的には何も好転していないのだけれど、2人が押し殺していたものが吐き出せたのは良かったと思う。
なんにしても、結局やることは変わらないのだし。
しかしシンも一緒とはいえ、リーンに抱き付かれているのに全然エロい気分にならない。理由は1つ。亜人の膂力が思ったよりも強いからだ。
端的に言ってしまえば、リーンの抱きつく力が強すぎて痛いんですマジで痛い。
流石にシンはそこまで強く抱きついてきていないが、全力ならリーンを上回る身体能力だと思う。
先天スキルのみの素の身体能力だけでも、亜人のほうが人間よりも明らかに優れているのは間違いなさそうだ。
一昨日はあまり寝させてあげられなかったので、2人を起こしたくないのは山々なんだけど、痛みと重みと温もりで俺は目が冴えてしまった。これはもう二度寝出来そうにないか。
身動きが取れないので、仕方なく魔法制御の練習をしながら2人が起きるのを待った。
朝食の準備をしようにも、食材も調理器具もないので、どちらにせよ出来ることなんてなかったことに気付いたのはこのあとである。
「よし、じゃあ俺達の状況とやることを、改めて共有しておきたい」
「「うん」」
昨夜、想いは共有できたと思う。
次は実際に行うべきこと、置かれている状況の共有だ。
「まず大前提として、俺達が行うのは復讐でも報復でもない。これは絶対に間違えるなよ」
「……と、いうと?」
「相手は腐ってるが大貴族様なんだろう?対するこちらは犯罪奴隷とおっさん冒険者。社会的信用度が違いすぎる。
将来的にどこまでするかは、まだ考えなくていい。俺達の力が足りないからな。
俺達が今行うべきは『自衛』と『迎撃』だ」
「……トーマ、もう少し具体的に教えてくれる?」
2人とも頭ごなしに否定せず、俺の言い分をまずは聞いてくれるようで安心した。
「四大精霊家、火のカルネジアだっけ。俺はリヴァーブ王国には詳しくないが、恐らくかなり高位の大貴族なんだろう?
正面切って戦うにも、絡め手で攻めるにも、今の俺達では圧倒的に力が足りない。だからまずカルネジア家全体を相手取る事態は避けよう。
俺達の目標はあくまでハロイツァ個人に設定したいと思うんだ。ここまでは構わないか?」
「うん。今のところは特に反対するところはないよ」
「私も、まずはハロイツァだけを狙うのには異論ないかな」
まずは、か。まぁ今はいいだろう。
「OK続けるぞ。
ハロイツァ1人を狙い打ちにしたとしても、こちらから手を出した場合は間違いなく、カルネジア家に喧嘩を売ったことになってしまう。
こうなると俺達は多分、なすすべなく潰されて終ってしまうと思うんだ。
そこで自衛と迎撃って話に繋がる」
「……それはつまり、僕たちは襲ってくるハロイツァの手のものを撃退するに留めておく、って事だよね?
カルネジア家を相手取るよりはマシだと思うけど、それでも相手は精霊家子飼いの者達だ。
恐らくかなりの手練れだと思う。受身に回って凌ぎきれるのかな?」
「それに私達の目標はハロイツァでしょ?いくら刺客を撃退しても、ハロイツァ本人が出てこないんじゃ意味がないよ?」
2人が口にしたのは否定ではなく疑問。
少なくとも、感情に思考が飲まれているようには見えないな。
「まずはシンへの回答だけど、厳しい戦いになるのはもうどうしようもない。当代当主と家全体を相手取るよりはまだマシだろう、ってくらいの話だな。
14男とかいう、今すぐ死んでも家に影響の無さそうなカスが動かせる人員なんて、当主が動かせる人員と比べりゃ数も練度も低いと期待して、って感じだ」
「……うん、そうかもね。どちらにせよ厳しいことには変わらない、か」
「次にリーンへの回答なんだが、そこは心配してない。
俺達の捕獲に失敗し続ければ、ハロイツァは必ず俺達の前に現れると思ってる。
自分の下半身も制御できないサルだ。しかも現在国に目をつけられていて派手に動けないと来てる。
動かせる人員が居なくなれば、絶対に自分が乗り込んでくるぞ。下半身でしか物事を考えられない、頭空っぽ野郎らしいからな」
「トーマはもう少し下半身の声に耳を傾けて!」
リーンセンパイ、論点ずれてます。
「俺の下半身は喋らないんで悪しからず。
恐らくハロイツァの刺客はもう放たれてる、と思ったほうが良いだろうな。
自制心とか無さそうだから、法も常識も周囲の被害も醜聞も気にせず俺達を襲って来ると見たほうが良い。
つうことで周りに迷惑をかけないためにも、俺達はいつも以上に迷宮に潜ってるべきだ。
それが力をつけることにも繋がるんだしな」
「つまりは襲撃を警戒しつつ、迷宮の探索を続けると言うことだね。
ほとんどやることは変わらないと思うんだけど、改めて確認した意味を聞いていいかな」
「そんなの冷静に対処するために決まってる。
一晩経って2人とも落ち着いてるが、お前らの腹ん中には今も燃えるような感情が渦巻いてると思う。
それを忘れろなんて言わないが、忘れたくないならしっかり手綱を握って欲しいんだよ」
「…………怒りの手綱を握る」
シンが静かに呟いた。
まるで自分の内側に語りかけるように。
「お前らはハロイツァ本人と対峙した時、もしかしたら刺客と遭遇してしまった時でさえ、怒りに飲み込まれてもおかしくないと思ってる。
だから常に意識しておけ。ハロイツァは絶対に殺すが、俺達の終着点はそこじゃない。
こんなカスは通過点でしかないんだ。怒りは忘れなくていい。でもハロイツァさえ殺せれば他はどうでも良いなんて、絶対に思って欲しくない。
もし怒りに囚われそうになったら、お互いの顔でも思い出してくれ。俺達はカスを殺したあとも、一緒に生きていくんだって事を忘れんなよ。
怒りに任せて武器を振るうのは構わない。だが怒りに思考まで委ねるな。
自分の主導権は自分が常に意識して握れ。怒りなんかに身を任せないでくれ」
既にカスには色々されてしまっているが、それでもカスのせいで、人生と幸福を諦めるような展開は望んでいない。
カルネジア・ハロイツァさんよ。こっちはお前に興味なんざねぇんだよ。
ただ、襲ってくるなら、仕方なく殺すしかないってこった。
大人しくリーンを諦めてくれれば殺さずに済むんだけどなぁ。どうなるかなぁ?
うーん、習慣って凄い。
起きて朝食の準備でもしたいところなのだが、シンとリーンにしっかり抱き付かれている上に、いつの間にやら腹の上で、ふわわとつららまで丸くなっているじゃないですか。
これは身動きが取れなくても仕方ないね!
つうかこの2匹、ベッドの上までサラッと上がってくるとは侮れん。
昨夜のシンとリーンは堰を切ったように泣きながら叫び続け、いつのまにか泣き疲れて眠っていた。
状況的には何も好転していないのだけれど、2人が押し殺していたものが吐き出せたのは良かったと思う。
なんにしても、結局やることは変わらないのだし。
しかしシンも一緒とはいえ、リーンに抱き付かれているのに全然エロい気分にならない。理由は1つ。亜人の膂力が思ったよりも強いからだ。
端的に言ってしまえば、リーンの抱きつく力が強すぎて痛いんですマジで痛い。
流石にシンはそこまで強く抱きついてきていないが、全力ならリーンを上回る身体能力だと思う。
先天スキルのみの素の身体能力だけでも、亜人のほうが人間よりも明らかに優れているのは間違いなさそうだ。
一昨日はあまり寝させてあげられなかったので、2人を起こしたくないのは山々なんだけど、痛みと重みと温もりで俺は目が冴えてしまった。これはもう二度寝出来そうにないか。
身動きが取れないので、仕方なく魔法制御の練習をしながら2人が起きるのを待った。
朝食の準備をしようにも、食材も調理器具もないので、どちらにせよ出来ることなんてなかったことに気付いたのはこのあとである。
「よし、じゃあ俺達の状況とやることを、改めて共有しておきたい」
「「うん」」
昨夜、想いは共有できたと思う。
次は実際に行うべきこと、置かれている状況の共有だ。
「まず大前提として、俺達が行うのは復讐でも報復でもない。これは絶対に間違えるなよ」
「……と、いうと?」
「相手は腐ってるが大貴族様なんだろう?対するこちらは犯罪奴隷とおっさん冒険者。社会的信用度が違いすぎる。
将来的にどこまでするかは、まだ考えなくていい。俺達の力が足りないからな。
俺達が今行うべきは『自衛』と『迎撃』だ」
「……トーマ、もう少し具体的に教えてくれる?」
2人とも頭ごなしに否定せず、俺の言い分をまずは聞いてくれるようで安心した。
「四大精霊家、火のカルネジアだっけ。俺はリヴァーブ王国には詳しくないが、恐らくかなり高位の大貴族なんだろう?
正面切って戦うにも、絡め手で攻めるにも、今の俺達では圧倒的に力が足りない。だからまずカルネジア家全体を相手取る事態は避けよう。
俺達の目標はあくまでハロイツァ個人に設定したいと思うんだ。ここまでは構わないか?」
「うん。今のところは特に反対するところはないよ」
「私も、まずはハロイツァだけを狙うのには異論ないかな」
まずは、か。まぁ今はいいだろう。
「OK続けるぞ。
ハロイツァ1人を狙い打ちにしたとしても、こちらから手を出した場合は間違いなく、カルネジア家に喧嘩を売ったことになってしまう。
こうなると俺達は多分、なすすべなく潰されて終ってしまうと思うんだ。
そこで自衛と迎撃って話に繋がる」
「……それはつまり、僕たちは襲ってくるハロイツァの手のものを撃退するに留めておく、って事だよね?
カルネジア家を相手取るよりはマシだと思うけど、それでも相手は精霊家子飼いの者達だ。
恐らくかなりの手練れだと思う。受身に回って凌ぎきれるのかな?」
「それに私達の目標はハロイツァでしょ?いくら刺客を撃退しても、ハロイツァ本人が出てこないんじゃ意味がないよ?」
2人が口にしたのは否定ではなく疑問。
少なくとも、感情に思考が飲まれているようには見えないな。
「まずはシンへの回答だけど、厳しい戦いになるのはもうどうしようもない。当代当主と家全体を相手取るよりはまだマシだろう、ってくらいの話だな。
14男とかいう、今すぐ死んでも家に影響の無さそうなカスが動かせる人員なんて、当主が動かせる人員と比べりゃ数も練度も低いと期待して、って感じだ」
「……うん、そうかもね。どちらにせよ厳しいことには変わらない、か」
「次にリーンへの回答なんだが、そこは心配してない。
俺達の捕獲に失敗し続ければ、ハロイツァは必ず俺達の前に現れると思ってる。
自分の下半身も制御できないサルだ。しかも現在国に目をつけられていて派手に動けないと来てる。
動かせる人員が居なくなれば、絶対に自分が乗り込んでくるぞ。下半身でしか物事を考えられない、頭空っぽ野郎らしいからな」
「トーマはもう少し下半身の声に耳を傾けて!」
リーンセンパイ、論点ずれてます。
「俺の下半身は喋らないんで悪しからず。
恐らくハロイツァの刺客はもう放たれてる、と思ったほうが良いだろうな。
自制心とか無さそうだから、法も常識も周囲の被害も醜聞も気にせず俺達を襲って来ると見たほうが良い。
つうことで周りに迷惑をかけないためにも、俺達はいつも以上に迷宮に潜ってるべきだ。
それが力をつけることにも繋がるんだしな」
「つまりは襲撃を警戒しつつ、迷宮の探索を続けると言うことだね。
ほとんどやることは変わらないと思うんだけど、改めて確認した意味を聞いていいかな」
「そんなの冷静に対処するために決まってる。
一晩経って2人とも落ち着いてるが、お前らの腹ん中には今も燃えるような感情が渦巻いてると思う。
それを忘れろなんて言わないが、忘れたくないならしっかり手綱を握って欲しいんだよ」
「…………怒りの手綱を握る」
シンが静かに呟いた。
まるで自分の内側に語りかけるように。
「お前らはハロイツァ本人と対峙した時、もしかしたら刺客と遭遇してしまった時でさえ、怒りに飲み込まれてもおかしくないと思ってる。
だから常に意識しておけ。ハロイツァは絶対に殺すが、俺達の終着点はそこじゃない。
こんなカスは通過点でしかないんだ。怒りは忘れなくていい。でもハロイツァさえ殺せれば他はどうでも良いなんて、絶対に思って欲しくない。
もし怒りに囚われそうになったら、お互いの顔でも思い出してくれ。俺達はカスを殺したあとも、一緒に生きていくんだって事を忘れんなよ。
怒りに任せて武器を振るうのは構わない。だが怒りに思考まで委ねるな。
自分の主導権は自分が常に意識して握れ。怒りなんかに身を任せないでくれ」
既にカスには色々されてしまっているが、それでもカスのせいで、人生と幸福を諦めるような展開は望んでいない。
カルネジア・ハロイツァさんよ。こっちはお前に興味なんざねぇんだよ。
ただ、襲ってくるなら、仕方なく殺すしかないってこった。
大人しくリーンを諦めてくれれば殺さずに済むんだけどなぁ。どうなるかなぁ?
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