異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

文字の大きさ
137 / 580
6章 波乱のヴェルトーガ

119 招待

しおりを挟む
 いつもの時間に目が覚める。時間はいつも通りだが、なかなかの倦怠感。

 自分と引っ付いている二人に洗浄魔法。ベッド周りも洗浄しておく。
 
 ……はぁ。二人の事は好きだし、俺だって男として興奮する事は興奮するのだが、同時に自分はもう若くないなぁと思い知らされた。
 興奮よりも疲労を意識してしまうようじゃ、この先が思いやられるってもんだ。

 二人を起こさないように優しく引き剥がし、音を立てないように音魔法を使用しながら着替え、部屋を出る。
 いつも通り朝食の準備をするとしよう。


「あらトーマさん、随分早いのね?朝食まではまだかかりますよ?」


 リンシアさんが既に台所に立っていた。


「ああ、このパーティで朝食の準備は俺の仕事だったので。
 リンシアさんこそ早いね」

「人数が多いから早めに準備したほうがいいかなって思って。
 リーンとトルネちゃんはまだ寝てるの?まったくぅ」

「朝食の準備は俺が無理を通して続けていたことだからね。
 とりあえず手伝うよ。なにをすればいいかな」

「そうなの?んーと、それじゃあこれお願いできる?」


 リンシアさんがメインで朝食の準備を進める。
 特に変わった料理もないので、問題なく手伝いをこなす。


「トーマさんは器用な魔法の使い方するわねぇ。
 それじゃあとは問題ないから、みんなを起こしてきてくれる?
 特にリーンとトルネちゃんは、トーマさんしか起こしにいけないでしょ?」


 完全にバレテーラ。


「了解。みんな起こしてくるよ」

「お願いね。二人を泣かせちゃ駄目だからね?」


 いや起こしにいくだけですから。



「リーン。トルネ。朝だぞー起きてくれ」

「んん~……」「あふぅ~」


 ……無防備で裸の女体ってのはなかなかに目に悪いな。
 確かにこれは他の人に見せたくはない。


「トーマ~……。おはようのちゅーしてぇ」

「へいへい。リーンはすっかり甘えん坊になっちゃったなぁ」


 一旦ベッドに上がって二人に軽く口付けする。
 離れようと思ったタイミングで二人が首に抱きついてきて引き倒されてしまった。


「ねぇトーマ……。今日はこのままおやすみにしよ?」

「私達を、いっぱい愛して欲しいです……」


 耳元で甘く囁かれると脳が痺れるようだ。
 俺は二人のおっぱいを揉んで心を平静に保つ。


「魅力的な提案だけど却下だ。朝食が冷める前に起きてくれ。
 リーン。ちゃんとメシ食べないと大きくなれないぞ」

「どうせ私は小さいですよーだ。
 やっぱりトーマも大きい方が好きなの?」

「いや?大きくても小さくてもリーンが好きだよ。
 でもそれとは別に、リーンはまだ成長期なんだからちゃんとご飯食べような」

「……私のおっぱい好きにしながらリーン諭すのやめてもらえます?」


 仕方ない。強攻策に出るか。
 二人のおっぱいから手を離し両手を背中に回す。
 二人を抱きつかせたままで無理矢理抱き起こしてやる。


「リーン。トルネ。おはよう。
 今日もまたみんなで新しい一日を過ごしたいんだ。
 起きてくれると嬉しいよ」


 二人を軽く抱きしめる。


「仕方ないなぁ。私のほうが先輩だから起きてあげるね……」

「ふふ、1日を過ごしたいなんて思える日が来るなんて思ってなかったです」


 二人と少し長めに口付けを交わして、ようやく二人は身支度を始めてくれた。


「二人の気持ちは嬉しいんだけど、俺ってもう若くないからさぁ。
 もう少し手心を加えてもらえると、おじさん嬉しいなぁ?」

「それは無理!」「それは私も出来ません!」


 あ、そっすか。



 シンの部屋に移動。寝てるかもしれないが一応ノックする。


「シンー。間もなく朝食だぞー起きてるかー?」

「ああ、さっき起きたよ。入って大丈夫」


 流石にシンは起きてるか。
 たまに寝坊することはあるが、朝食前には大体自分で起きてくる。


「おはようシン。ふわわとつららもおはよー」


 2匹は最近シンと一緒に寝ている。俺に気を遣ってるのかな?
 
 シンもこれから身支度を整えるので、2匹をお供にジーンさんの部屋へ。


「ジーンさん。間もなく朝食だけど起きてるー?」

「ああおはようトーマさん。起きてるから大丈夫だ」


 ジーンさんもリンシアさんも元は商人だったんだし、朝には強そうだな。


 ふわわとつららもお迎えして30日くらいかな?大分大きくなった。
 家の中はもう自由に歩き回るし、階段だって自分で上り下りできる。

 まぁこいつらいつの間にかベッドに上がって来てたことあったけど。



「ふぅ、ごちそうさま。旨かったよ」


 リンシアさんの料理も口に合った。
 リーンとトルネは今後リンシアさんに料理を教えてもらうらしいので、今から楽しみだ。


「済みません!どなたかいらっしゃいますか!」


 朝食を食べ終え一息ついていたところで来客だ。
 一応今の家主は俺なので、俺が対応すべきか。


「はいはい。どちらさまですかー?」


 言いながらドアを開けると、蛇のような顔をした男が手紙を片手に立っていた。


「朝早くに失礼致します。本日は主より招待状を預かって参りました。
 異風の旋律の皆様。我が主『タイデリア・ディオーヌ』様が、皆様とお会いしたいと申しております」



 …………どう考えても貴族案件だよなぁこれ。
しおりを挟む
感想 28

あなたにおすすめの小説

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!

石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。 クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に! だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。 だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。 ※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...