異世界で目指せハーレム生活! でも仲間のほうがモテモテです

りっち

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5章 カルネジア・ハロイツァ

5章補足③ 5章あとがき ※若干のネタバレあり ※読み飛ばしても本編には多分影響ありません

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 ※5章の内容に触れますのでネタバレ防止のために、5章までを読み終えてから読んでいただけると良いと思います。
 また、本編にはほぼ関わらない、投稿者の1人語りのようなものですので、こういうものがあまり好きではない方は、目を通さなくても問題ない内容だと思います。







 5章のコンセプトは『圧倒的な格上の相手を、小細工を駆使して打倒する』。それが上手く表現できていたかは分かりませんが、書きたかったのはこれでした。
 5章を書き始めた時点で想定してあったのはハロイツァとの戦闘で、5章を書き始めてから変更になったのが、トルネの加入とパーティの結成でした。

 トルネの加入は当初全く想定していなくて、083を書いた辺りで加入させることを決めた記憶があります。
 リーンの年齢が若すぎることに対する私の後悔の念と、カルネジア・ハロイツァの情報を流す人物が必要だと思ったこと、以前から探してあった斥候職枠が空いていたことなどから加入が決まった人物です。
 閑話006は、我ながら少し唐突というか強引だったかな、と反省しています。

 5章はトーマが本格的に、この世界の冒険者の規格から外れていく過程になっています。
 序章からずっと、トーマには特別な能力はないので、地道な努力と異世界にはない発想で強くなっていく過程を書き続けていたつもりでしたが、5章ではそれまでの努力と思考が1つの形となって、ハロイツァに対抗する武器に昇華される、という話が書きたかったんです。
 小細工に関しては想定通りに書けたかなと思っていますが、相対的にハロイツァが少し小物になりすぎてしまったかな、というのが反省点ですね。
 また、ハロイツァ戦の決着が、かなりあっさりしすぎてしまったことも、個人的な反省点です。
 5章は本当にハロイツァ戦を書きたくて始めた章だったというのに、戦闘の流れもほぼ想定していた通りに進めていたというのに、決着だけが心残りとなってしまいました。


 5章で少し触れられたSP強奪システムは、対人戦への救済措置のようなつもりで設定しました。
 単純に人を殺した分だけSPを得られてしまうと、この世界の人類が繁栄するのは不可能だと思いまして、蓄積したSPのみを奪うシステムとさせていただきました。
 この世界は魔物を倒すことでSPを得られるシステムですので、魔物ではない生き物を殺しても、基本的にSPは増加しませんが、なら殺された相手が今まで稼いできたSPはどこに行くのか?と考えたときに、SP強奪システムは理に適っているのかなと。
 
 単純な話をしてしまえば、瞬間加速なしにはハロイツァに勝てるとは思えなかったので、一瞬でSPを大量に獲得する方法を考えたときに、襲撃者のSPを奪えるのは都合が良かった、という話でもありますが。 
 

 序章からずっと強者として書いてきたオーサンに勝利することで、トーマはベイクの中ではかなり上位の実力者という位置付けになります。
 ベイクには最深部にも潜れるような上位冒険者もいるはずですが、恐らくトーマとの絡みはないんじゃないでしょうか。今のところは想定していません。

 ハロイツァやトルネがベイクの外から来た襲撃者ということで、トーマが意識する世界も少しずつ広がりを見せていきます。
 100話以上投稿しても始めの街から出ない、引き篭もり系主人公のトーマではありますが、5章では少しずつベイクに収まりきれなくなっていくような流れになっています。なっているつもりです。
 ベイク以外の迷宮都市の存在、長距離移動魔法の存在、王国中央部の大農場地域の存在など、少しずつトーマの意識がベイク以外に向いていきます。


 5章では、それまで積み上げた訓練の成果に加えて、スキルの有無がどれだけ戦闘力に影響するかということと、生活魔法の応用的な使い方を、戦闘で披露したいと思っていました。
 ハロイツァ戦での生活魔法の使い方は、個人的に気に入っています。特に小さい水滴を飛ばして、呼吸や視界を阻害する使い方が好きです。最高にウザくて、自分ではやられたくありませんが、まさに格下の戦い方として書けたかなと思っています。


 109のタイトルに①が付いているのは、どこかでまた、ストーリーから少し浮いたような解説回を挟むときに②を使いたいと思っていたためで、元々この話自体は単発で終わる予定でした。投稿者のうっかり消し忘れ、というわけではありません。今のところ②の機会がないだけですね。


 5章で最高にやらかしたなと思っているのが、閑話009の存在です。
 トルネを狙ってくる新たな敵を匂わせる回だったのですが、とにかく登場まで間が空きすぎました。
 彼の、我慢強く計画的で執念深いという性格上、閑話009を書いていた時点でも、ある程度出番まで時間がかかる想定ではありましたが、それにしても長すぎた……!
 というか、7章が長すぎるんですよね。序章から6章までの全話と同じくらいの長さになってしまって、私自身非常に驚いております。
 時間をかけた分、彼には厄介な敵に育ってくれることを期待しています。


 5章を書いていて最高に辛かったのが、トーマとヒロインたちとの絡みのシーンです。
 書いているときにも大分辛かったんですが、今回読み返しを行った際にも、非常に深刻なダメージを受けました。オーバーキルダメージからの即死判定を喰らったような気分です。
 ラブラブしてる作品を読むのはとても好きなのですが、自分で書くのは本当に辛いですね。素敵ないちゃいちゃシーンを読ませてくれる作者の方は、本当に凄いと思います。


 余談ですが、ハロイツァは前線に送られる前に祝福の儀を受けて、大量のスキルを取得しています。この状態で戦えば、トーマには万に一つも勝機はなかったことでしょう。

 絶対的な天才として生まれたのに、その才能を磨かずに生きてきたハロイツァと、なんのチートもなしに異世界に来たけど、地道な努力と柔軟な発想で少しずつ腕を磨いたトーマ、この2人の対比がきちんと表現できていたら嬉しいですね。

 
 今回読み直しを行って、誤字、脱字や、変な言い回しがとても多くて、リアルタイムで読んでくれた方には大変なご負担を強いてしまったと思いますが、5章までお付き合い頂いたこと、心より感謝申し上げます。

 出来れば6章以降もお付き合い頂けたら嬉しいです。
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