136 / 580
5章 カルネジア・ハロイツァ
5章補足③ 5章あとがき ※若干のネタバレあり ※読み飛ばしても本編には多分影響ありません
しおりを挟む
※5章の内容に触れますのでネタバレ防止のために、5章までを読み終えてから読んでいただけると良いと思います。
また、本編にはほぼ関わらない、投稿者の1人語りのようなものですので、こういうものがあまり好きではない方は、目を通さなくても問題ない内容だと思います。
5章のコンセプトは『圧倒的な格上の相手を、小細工を駆使して打倒する』。それが上手く表現できていたかは分かりませんが、書きたかったのはこれでした。
5章を書き始めた時点で想定してあったのはハロイツァとの戦闘で、5章を書き始めてから変更になったのが、トルネの加入とパーティの結成でした。
トルネの加入は当初全く想定していなくて、083を書いた辺りで加入させることを決めた記憶があります。
リーンの年齢が若すぎることに対する私の後悔の念と、カルネジア・ハロイツァの情報を流す人物が必要だと思ったこと、以前から探してあった斥候職枠が空いていたことなどから加入が決まった人物です。
閑話006は、我ながら少し唐突というか強引だったかな、と反省しています。
5章はトーマが本格的に、この世界の冒険者の規格から外れていく過程になっています。
序章からずっと、トーマには特別な能力はないので、地道な努力と異世界にはない発想で強くなっていく過程を書き続けていたつもりでしたが、5章ではそれまでの努力と思考が1つの形となって、ハロイツァに対抗する武器に昇華される、という話が書きたかったんです。
小細工に関しては想定通りに書けたかなと思っていますが、相対的にハロイツァが少し小物になりすぎてしまったかな、というのが反省点ですね。
また、ハロイツァ戦の決着が、かなりあっさりしすぎてしまったことも、個人的な反省点です。
5章は本当にハロイツァ戦を書きたくて始めた章だったというのに、戦闘の流れもほぼ想定していた通りに進めていたというのに、決着だけが心残りとなってしまいました。
5章で少し触れられたSP強奪システムは、対人戦への救済措置のようなつもりで設定しました。
単純に人を殺した分だけSPを得られてしまうと、この世界の人類が繁栄するのは不可能だと思いまして、蓄積したSPのみを奪うシステムとさせていただきました。
この世界は魔物を倒すことでSPを得られるシステムですので、魔物ではない生き物を殺しても、基本的にSPは増加しませんが、なら殺された相手が今まで稼いできたSPはどこに行くのか?と考えたときに、SP強奪システムは理に適っているのかなと。
単純な話をしてしまえば、瞬間加速なしにはハロイツァに勝てるとは思えなかったので、一瞬でSPを大量に獲得する方法を考えたときに、襲撃者のSPを奪えるのは都合が良かった、という話でもありますが。
序章からずっと強者として書いてきたオーサンに勝利することで、トーマはベイクの中ではかなり上位の実力者という位置付けになります。
ベイクには最深部にも潜れるような上位冒険者もいるはずですが、恐らくトーマとの絡みはないんじゃないでしょうか。今のところは想定していません。
ハロイツァやトルネがベイクの外から来た襲撃者ということで、トーマが意識する世界も少しずつ広がりを見せていきます。
100話以上投稿しても始めの街から出ない、引き篭もり系主人公のトーマではありますが、5章では少しずつベイクに収まりきれなくなっていくような流れになっています。なっているつもりです。
ベイク以外の迷宮都市の存在、長距離移動魔法の存在、王国中央部の大農場地域の存在など、少しずつトーマの意識がベイク以外に向いていきます。
5章では、それまで積み上げた訓練の成果に加えて、スキルの有無がどれだけ戦闘力に影響するかということと、生活魔法の応用的な使い方を、戦闘で披露したいと思っていました。
ハロイツァ戦での生活魔法の使い方は、個人的に気に入っています。特に小さい水滴を飛ばして、呼吸や視界を阻害する使い方が好きです。最高にウザくて、自分ではやられたくありませんが、まさに格下の戦い方として書けたかなと思っています。
109のタイトルに①が付いているのは、どこかでまた、ストーリーから少し浮いたような解説回を挟むときに②を使いたいと思っていたためで、元々この話自体は単発で終わる予定でした。投稿者のうっかり消し忘れ、というわけではありません。今のところ②の機会がないだけですね。
5章で最高にやらかしたなと思っているのが、閑話009の存在です。
トルネを狙ってくる新たな敵を匂わせる回だったのですが、とにかく登場まで間が空きすぎました。
彼の、我慢強く計画的で執念深いという性格上、閑話009を書いていた時点でも、ある程度出番まで時間がかかる想定ではありましたが、それにしても長すぎた……!
というか、7章が長すぎるんですよね。序章から6章までの全話と同じくらいの長さになってしまって、私自身非常に驚いております。
時間をかけた分、彼には厄介な敵に育ってくれることを期待しています。
5章を書いていて最高に辛かったのが、トーマとヒロインたちとの絡みのシーンです。
書いているときにも大分辛かったんですが、今回読み返しを行った際にも、非常に深刻なダメージを受けました。オーバーキルダメージからの即死判定を喰らったような気分です。
ラブラブしてる作品を読むのはとても好きなのですが、自分で書くのは本当に辛いですね。素敵ないちゃいちゃシーンを読ませてくれる作者の方は、本当に凄いと思います。
余談ですが、ハロイツァは前線に送られる前に祝福の儀を受けて、大量のスキルを取得しています。この状態で戦えば、トーマには万に一つも勝機はなかったことでしょう。
絶対的な天才として生まれたのに、その才能を磨かずに生きてきたハロイツァと、なんのチートもなしに異世界に来たけど、地道な努力と柔軟な発想で少しずつ腕を磨いたトーマ、この2人の対比がきちんと表現できていたら嬉しいですね。
今回読み直しを行って、誤字、脱字や、変な言い回しがとても多くて、リアルタイムで読んでくれた方には大変なご負担を強いてしまったと思いますが、5章までお付き合い頂いたこと、心より感謝申し上げます。
出来れば6章以降もお付き合い頂けたら嬉しいです。
また、本編にはほぼ関わらない、投稿者の1人語りのようなものですので、こういうものがあまり好きではない方は、目を通さなくても問題ない内容だと思います。
5章のコンセプトは『圧倒的な格上の相手を、小細工を駆使して打倒する』。それが上手く表現できていたかは分かりませんが、書きたかったのはこれでした。
5章を書き始めた時点で想定してあったのはハロイツァとの戦闘で、5章を書き始めてから変更になったのが、トルネの加入とパーティの結成でした。
トルネの加入は当初全く想定していなくて、083を書いた辺りで加入させることを決めた記憶があります。
リーンの年齢が若すぎることに対する私の後悔の念と、カルネジア・ハロイツァの情報を流す人物が必要だと思ったこと、以前から探してあった斥候職枠が空いていたことなどから加入が決まった人物です。
閑話006は、我ながら少し唐突というか強引だったかな、と反省しています。
5章はトーマが本格的に、この世界の冒険者の規格から外れていく過程になっています。
序章からずっと、トーマには特別な能力はないので、地道な努力と異世界にはない発想で強くなっていく過程を書き続けていたつもりでしたが、5章ではそれまでの努力と思考が1つの形となって、ハロイツァに対抗する武器に昇華される、という話が書きたかったんです。
小細工に関しては想定通りに書けたかなと思っていますが、相対的にハロイツァが少し小物になりすぎてしまったかな、というのが反省点ですね。
また、ハロイツァ戦の決着が、かなりあっさりしすぎてしまったことも、個人的な反省点です。
5章は本当にハロイツァ戦を書きたくて始めた章だったというのに、戦闘の流れもほぼ想定していた通りに進めていたというのに、決着だけが心残りとなってしまいました。
5章で少し触れられたSP強奪システムは、対人戦への救済措置のようなつもりで設定しました。
単純に人を殺した分だけSPを得られてしまうと、この世界の人類が繁栄するのは不可能だと思いまして、蓄積したSPのみを奪うシステムとさせていただきました。
この世界は魔物を倒すことでSPを得られるシステムですので、魔物ではない生き物を殺しても、基本的にSPは増加しませんが、なら殺された相手が今まで稼いできたSPはどこに行くのか?と考えたときに、SP強奪システムは理に適っているのかなと。
単純な話をしてしまえば、瞬間加速なしにはハロイツァに勝てるとは思えなかったので、一瞬でSPを大量に獲得する方法を考えたときに、襲撃者のSPを奪えるのは都合が良かった、という話でもありますが。
序章からずっと強者として書いてきたオーサンに勝利することで、トーマはベイクの中ではかなり上位の実力者という位置付けになります。
ベイクには最深部にも潜れるような上位冒険者もいるはずですが、恐らくトーマとの絡みはないんじゃないでしょうか。今のところは想定していません。
ハロイツァやトルネがベイクの外から来た襲撃者ということで、トーマが意識する世界も少しずつ広がりを見せていきます。
100話以上投稿しても始めの街から出ない、引き篭もり系主人公のトーマではありますが、5章では少しずつベイクに収まりきれなくなっていくような流れになっています。なっているつもりです。
ベイク以外の迷宮都市の存在、長距離移動魔法の存在、王国中央部の大農場地域の存在など、少しずつトーマの意識がベイク以外に向いていきます。
5章では、それまで積み上げた訓練の成果に加えて、スキルの有無がどれだけ戦闘力に影響するかということと、生活魔法の応用的な使い方を、戦闘で披露したいと思っていました。
ハロイツァ戦での生活魔法の使い方は、個人的に気に入っています。特に小さい水滴を飛ばして、呼吸や視界を阻害する使い方が好きです。最高にウザくて、自分ではやられたくありませんが、まさに格下の戦い方として書けたかなと思っています。
109のタイトルに①が付いているのは、どこかでまた、ストーリーから少し浮いたような解説回を挟むときに②を使いたいと思っていたためで、元々この話自体は単発で終わる予定でした。投稿者のうっかり消し忘れ、というわけではありません。今のところ②の機会がないだけですね。
5章で最高にやらかしたなと思っているのが、閑話009の存在です。
トルネを狙ってくる新たな敵を匂わせる回だったのですが、とにかく登場まで間が空きすぎました。
彼の、我慢強く計画的で執念深いという性格上、閑話009を書いていた時点でも、ある程度出番まで時間がかかる想定ではありましたが、それにしても長すぎた……!
というか、7章が長すぎるんですよね。序章から6章までの全話と同じくらいの長さになってしまって、私自身非常に驚いております。
時間をかけた分、彼には厄介な敵に育ってくれることを期待しています。
5章を書いていて最高に辛かったのが、トーマとヒロインたちとの絡みのシーンです。
書いているときにも大分辛かったんですが、今回読み返しを行った際にも、非常に深刻なダメージを受けました。オーバーキルダメージからの即死判定を喰らったような気分です。
ラブラブしてる作品を読むのはとても好きなのですが、自分で書くのは本当に辛いですね。素敵ないちゃいちゃシーンを読ませてくれる作者の方は、本当に凄いと思います。
余談ですが、ハロイツァは前線に送られる前に祝福の儀を受けて、大量のスキルを取得しています。この状態で戦えば、トーマには万に一つも勝機はなかったことでしょう。
絶対的な天才として生まれたのに、その才能を磨かずに生きてきたハロイツァと、なんのチートもなしに異世界に来たけど、地道な努力と柔軟な発想で少しずつ腕を磨いたトーマ、この2人の対比がきちんと表現できていたら嬉しいですね。
今回読み直しを行って、誤字、脱字や、変な言い回しがとても多くて、リアルタイムで読んでくれた方には大変なご負担を強いてしまったと思いますが、5章までお付き合い頂いたこと、心より感謝申し上げます。
出来れば6章以降もお付き合い頂けたら嬉しいです。
1
あなたにおすすめの小説
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
【しっかり書き換え版】『異世界でたった1人の日本人』~ 異世界で日本の神の加護を持つたった1人の男~
石のやっさん
ファンタジー
12/17 13時20分 HOT男性部門1位 ファンタジー日間 1位 でした。
ありがとうございます
主人公の神代理人(かみしろ りひと)はクラスの異世界転移に巻き込まれた。
転移前に白い空間にて女神イシュタスがジョブやスキルを与えていたのだが、理人の番が来た時にイシュタスの顔色が変わる。「貴方神臭いわね」そう言うと理人にだけジョブやスキルも与えずに異世界に転移をさせた。
ジョブやスキルの無い事から早々と城から追い出される事が決まった、理人の前に天照の分体、眷属のアマ=テラス事『テラスちゃん』が現れた。
『異世界の女神は誘拐犯なんだ』とリヒトに話し、神社の宮司の孫の理人に異世界でも生きられるように日本人ならではの力を授けてくれた。
ここから『異世界でたった1人の日本人、理人の物語』がスタートする
「『異世界でたった1人の日本人』 私達を蔑ろにしチート貰ったのだから返して貰いますね」が好評だったのですが...昔に書いて小説らしくないのでしっかり書き始めました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる