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5章 カルネジア・ハロイツァ
5章補足② 時間経過や解説等 ※若干のネタバレあり ※読み飛ばしても本編には多分影響ありません
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◆◆◆◆◆◆
5章時間経過 (表記単位『転移○○日後』)
081~088 76日目。7階層へ。トルネ襲撃。おぱんつ。76日目終了。
089~091 77日目。みんなでスキル神殿へ。祝福の儀、識別を受ける。
092 77日目。トルネの装備購入。79日目に訓練日確認
093 77日目。8階層に。スキルの試運転。後半は9階層に。
094 78日目。9階層と10階層探索。79日目の訓練日。
095~097 79日目。5度目の訓練日。オーサン戦。次回訓練5日後(84日目)
098~102 80日目。カルネジア・ハロイツァ戦。
103~104 80日目。カルマとの会話。
105 80日目。みんなでお昼寝。リーン告白。
106~107 80日目。11階層初挑戦。ブラックウルフ戦。トルネにプロポーズ。
108 81日目。カルマの報告。12階層探索。10日以内に奴隷解放。
109 ??日目。色々解説回。言い訳ともいう。
110 82、83、84日目。13、14階層探索。火魔法習得。指導訓練卒業。
111 85、86日目。15、16階層探索。SP300ちょっと。
112 87、88、89日目。17、18、19階層探索。ウォータースフィア。
113~118 90日目。ジーンとリンシアに再会。奴隷解放。異風の旋律結成。初夜。
◆◆◆◆◆◆
5章登場人物
『襲撃してきた6等級冒険者たち』
男性4名。中年(30~40歳)
元々は大きなパーティに所属していたが、仲間との反りが合わずに脱退。
一緒に脱退した4人で、なるべく楽に大金が稼げる仕事を探していた。
あまり熱心に迷宮には入っておらず、祝福の儀を最後に受けたのは数年前。
戦闘技術を磨くことも怠っていたため、油断も相まってトーマに瞬殺された。
現役の6等級冒険者の中では、実力はかなり下のほう。
『トルネ』
人間。女性。16歳。
カルネジア・ブルガーゾの娘にして、カルネジア・ハロイツァと同じ母から生まれた妹。
種族は人間として生まれたが、カルネジアの強靭な身体能力も多少は受け継いでいるため、ハロイツァの虐待にも耐え、スキル無しでも6等級冒険者並みに戦えた。
冷遇されていたため祝福の儀を受けられず、暗視を覚えられなかった上に、暗視ポーションの使用を許されなかったため、あまり迷宮で魔物と戦う機会が無かった。
戦闘経験こそ少ないが、カルネジアは戦士の家系で、迷宮の知識と、様々な武器の扱いは叩き込まれている。
トルネが冷遇されていたのは、単純にハロイツァの指示でしかなく、シャンダリアの屋敷の使用人からは同情的な目で見られていた。
しかし、ハロイツァに逆らうと問答無用で殺されるため、トルネに手を差し伸べる者はいなかった。
『カルネジア・ブルガーゾ』
獅子の獣人。男性。40歳は過ぎている筈。
カルネジア家の当主。火のカルネジア家は戦士の家で、個人の武をなによりも重んじる。
貴族としては優秀だと評価されており、統治に関しても悪い評判はない。
しかし性欲が非常に強く、見初めた女性はなんとしてでも手に入れたくなる性質を持っており、権力と自分の武力を持って、数多の女性と関わりを持つ。
また強者崇拝が強すぎる傾向にあり、弱者、敗者に対する配慮には非常に疎い。
関わらなければ優秀なのだが、一部の人間に凄まじく嫌われている。
身内には非常に甘く、娶った女性とその子供の事は非常に厚遇する傾向にある。
トルネの冷遇には心を痛めていたが、ハロイツァの才能を優先し、トルネの扱いは黙認していた。
『カルネジア・ハロイツァ』
獅子の獣人。男性。26歳。
カルネジア家の14番目の子息で、トルネと同じ母から生まれた実の兄。
獅子の獣人の中でも恵まれた体格と身体能力を持って生まれたため、人種の母と妹を心底嫌っていた。
母が死んでから荒れたのは、母は当主に目をかけられていたので、露骨に拒絶できなかったためで、母を慕っていたわけではない。
短気で短慮な性格をしており、傍若無人。
祝福の儀で10分間じっとしているのにも耐えられず、暗視と魔装術を覚えてからは祝福の儀を受けていない。
持って生まれた身体能力だけで3等級冒険者に上り詰めた、紛れもない天才。
またストレス解消に迷宮で魔物を虐殺していたため、祝福の儀を受ければ飛躍的に強くなれた可能性が高い。
スキル無しで深階層域に単独で潜れるほどの逸材を咎める事は、個人の武を最も重んじるカルネジア家に於いては、とても難しい判断だった。
ハロイツァの素行の悪さを、天賦の才能に期待して、長年尻拭いをし続けてきた。
人種の7等級冒険者に真っ向勝負で敗北した事実は、ハロイツァの評価を一変させるに充分すぎる出来事だった。
本来であれば、現時点のトーマたちに負ける要素などないほどの天才なのだが、幼少の頃より身体能力だけで大抵の人間に負けたことがなく、強さを求めて努力するという経験が無かった。
魔物との戦いも、彼にとっては遊びに過ぎず、才能を伸ばすどころか、技術も意識も錆付かせてしまった。
なぜかよく『ハロルツァ』と間違えた。
『カルマ』
獅子の獣人。男性。当主より年上。
カルネジア家に仕える使用人。
過去にカルネジアの血が入っており、獅子の獣人として生まれたため、早い段階でカルネジアの本家で働くために、高度な戦闘教育を受けた。
本人の性格は温和で、当主の事は尊敬している。
ハロイツァの才能には惚れこんでいたが、その恵まれた才能を磨こうとしないハロイツァの事は好きではなかった。
『ジーン』
猫獣人。男性。28歳、
シンとリーンの父。元行商人。
王国内を渡り歩いた過去があり、地理や歴史に強い。
行商はとても上手くいっていたのだが、店舗を構えての商売には向いていなかった。
『リンシア』
犬の亜人。女性。26歳。
シンとリーンの母。元行商人。
シンを生んだのが12歳、リーンを生んだのが15歳。
リンカーズでは先天スキルのおかげで、若年での出産の危険性が低く、赤子の死亡率も低い。
シンが8歳、リーンが5歳の時にベイクに家を買うまでは、2人を連れて行商をしていたが、3年ほどで行商を再開することになり、その時から子供2人をベイクに置いていくようになった。
◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆
地名
『シャンダリア』
ハロイツァとトルネが住んでいた、カルネジア家が所有している迷宮都市。
ベイクの迷宮よりも階層が浅く、最深部は74階層。
ハロイツァは統治に興味が無かったため、カルネジア家から派遣された文官が、ハロイツァの代わりに統治を行っていた。
住民の殆どはハロイツァを嫌っており、ハロイツァの異動をカルネジア家に嘆願するほどだったが、カルネジア家がそれに応じることは無かったため、カルネジア家への心証は非常に悪い。
◆◆◆◆◆◆
◆◆◆◆◆◆
施設
『魔法治療院』
有料で治療魔法を受けられる施設。
各都市に1人は治療魔法使いが待機している。
利用料は非常に高額で、魔法治療のせいで借金奴隷になるケースもある。
料金が高額な分、料金さえ払えれば即座に対応してくれる。
怪我の内容によっては、警備隊に利用客の情報を提供する場合がある。
『転移結晶』
ゲートの出口として設置されている大型魔導具。
ターミナル付近にしかゲートの出口を設定できない。
屋内ではゲートが使用できないため、ターミナル設置場所は開けた場所になっており、公園のような空間になっている。
要人がターミナル広場に出る際には、なるべく迅速に馬車まで移動してもらう。
◆◆◆◆◆◆
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5章で登場した魔物
『ブラックルフ』
ベイクの迷宮11階層の魔物。106に登場。
ドロップアイテム『狼の牙』。単価80リーフ。
『泥怪人』
ベイクの迷宮12階層の魔物。108に登場。
ドロップアイテム『魔石材』。単価50リーフ。
『飛針蜂』
ベイクの迷宮13階層の魔物。110に登場。
ドロップアイテム『蜂蜜』。単価90リーフ。
『魔石像』
ベイクの迷宮14階層の魔物。110に登場。
ドロップアイテム『守護魔石』。単価150リーフ。
『小暴鬼』
ベイクの迷宮15階層の魔物。111に登場。
ドロップアイテム『魔法石』(低品質品)。単価70リーフ
『亜精霊』
ベイクの迷宮16階層の魔物。111に登場。
ドロップアイテム『各種属性石』(低品質)。単価100リーフ(属性問わず)。
『亜鬼』
ベイクの迷宮17階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『塩』。単価50リーフ。
『強肉鬼』
ベイクの迷宮18階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『食用肉』(豚)。単価120リーフ。
『魔悪霊』
ベイクの迷宮19階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『霊水』。単価150リーフ。
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◆◆◆◆◆◆
5章で語られた設定
冒険者の認識と実態には齟齬がある?
(実際にはトーマほど熱心に探索する冒険者も、ここまで少人数で成功しているパーティが殆どない。トーマは自分を基準にして考えているため、冒険者の社会的評価に違和感を覚えている)
特殊スキルを得るまで迷宮に篭り続けた人が、挙って冒険者を引退する理由。
(こちらもトーマの考え方は間違っていて、そもそもスキルを得るために迷宮に潜っていたのだから、スキルを取得した後の方が本番。しかも各種職人の知識と技術は、スキルとは別に習得しなければならないので、スキルを獲得した後まで迷宮に篭り続ける職人は殆ど居ない)
6等級以降は、等級によって明確な実力の差があるというのが一般的な認識。
ごろつきのような冒険者は一定数いるけど少数派。力があれば冒険者として稼げるため、ごろつきの実力は比較的低め。
トーマが6等級に圧勝できたのは、そもそもの相手の実力が低かったこともあるが、襲撃者たちはトーマが魔装術を使えると思っていなかったため。トーマの装備は6等級から見ても高級品なので、装備面でもトーマのほうが勝っており、正面からの攻撃でも斬り捨てることが出来た。
他人が発生させた照明魔法に、照明魔法で干渉することが出来る。
26歳で3等級に上がれるのはとても優秀。
止血ポーションは損傷した場所を魔力で補って、欠陥や臓器の機能を代替する。
肉親に魔力操作を行われると、逃れるのが難しい。
カルネジア家では人種への差別意識が強い。獅子の獣人こそ至高の戦闘種族だと信じている。
迷宮の警備兵は冒険者の出入りをちゃんと監視している。迷宮内が犯罪を起こしやすい場所だという認識があるため。と言っても、大人数の集団を逐一覚えていたりすることはない。初めて来た冒険者の顔や、少人数のパーティは珍しいので印象に残りやすい。トーマはデスマのせいでベイクの警備兵にはほぼ顔が知れ渡っている。
奴隷契約は個人間でも行える。だが奴隷商人の仲介は必要。
犯罪奴隷印は赤色。他の奴隷印は白。
魔法治療院は基本的に入院患者は受け付けていないので、病床は最低限。
魔法治療院の利用料は非常に高額なため、一般的にはあまり利用率は高くない。
リンカーズの一般的なおパンツはヒモパン。男性用も。
人を殺すことで、相手が今まで稼いできたSPが奪える。
トーマはなんらかの精神干渉を受けている?
リーンもトルネも美人。トルネはおっぱいもそこそこある。
スキル取得条件は、大量殺人によるSP強奪への対策?
祝福の儀は、魔法陣からはみ出さなければ何人でも同時に受けられる。祝福の儀を複数回行う方が疲れるので、グレンガはなるべく回数を減らしたいと思っている。
スキルはステータスウィンドウで一括取得が出来る。
リンカーズの職人は、少なくとも6等級冒険者よりも全員格上。
(スキルは識別、スクロール・ドロップアイテムは鑑定、魔法は解析という方法で確認できる)
(トルネの冷遇について。祝福の儀を受けさせてもらえなかったので、かなり浅い階層でしか戦うことが出来ず、SPを稼げていなかった。また、自分の意思で迷宮の探索を行うことも禁じられていた)
パーティメンバーがスキルの取得条件を満たした場合、パーティ内であれば一緒に条件を満たしたことになる。
魔装術は現状、ふわわとつららは装備品が無いため使用できない。(首輪代わりのスカーフに纏わせる事は可能)
スキルは8等級で5個くらいになって、5等級冒険者でも10個前後。
被奴隷契約者は、魔力感知で不快感を周囲に与えてしまう。
オーサンに事情を説明する。
トーマの8階層殲滅スピードは異常なほど早い。
トーマの生活魔法の運用の幅が広がっている。
魔法無しでもトーマの戦闘技術は向上している。
模擬戦でオーサンに勝利。
ギルドの訓練指導で筋肉痛を覚えることがなくなった。
ハロイツァの身体能力は、瞬間加速の一撃に反応出来るほど。
カルネジア家の使用人カルマは、魔力を用いた感知能力で感知できない。
カルネジア家の矜持は『魔物を打ち倒し、人々の命と生活を守る』こと。
トルネはいい体をしている。
51階層以降で活動するためには、4等級相当の実力が必要。
ベイクの迷宮は89階層まで。
迷宮都市の迷宮を勝手に殺す事は罪になる。
迷宮は頻繁に自然発生している。
迷宮を殺すことを専門に活動している冒険者もいる。3等級以上のものが多い。
迷宮が増えすぎると、周辺地域の魔力が迷宮に吸われて枯渇する。
迷宮周辺の魔力が枯渇すると、迷宮は魔力を求めて魔物を外に排出する。魔物のスタンピード。
リンカーズの住人は、トーマほど生活魔法を巧みに扱えない。
リンカーズでは、充分な稼ぎさえあれば重婚しても特に問題はない。
(というか、リヴァーブ王国ではあまり婚姻関係の法律は整備されていない)
リンカーズでは子作りが盛んなので、性奴隷の需要は低め。
契約の神ラクトシェーダ。様々な魔法契約を司る神。
トルネとカルネジア家の当主はあまり面識がない。
5章時間経過 (表記単位『転移○○日後』)
081~088 76日目。7階層へ。トルネ襲撃。おぱんつ。76日目終了。
089~091 77日目。みんなでスキル神殿へ。祝福の儀、識別を受ける。
092 77日目。トルネの装備購入。79日目に訓練日確認
093 77日目。8階層に。スキルの試運転。後半は9階層に。
094 78日目。9階層と10階層探索。79日目の訓練日。
095~097 79日目。5度目の訓練日。オーサン戦。次回訓練5日後(84日目)
098~102 80日目。カルネジア・ハロイツァ戦。
103~104 80日目。カルマとの会話。
105 80日目。みんなでお昼寝。リーン告白。
106~107 80日目。11階層初挑戦。ブラックウルフ戦。トルネにプロポーズ。
108 81日目。カルマの報告。12階層探索。10日以内に奴隷解放。
109 ??日目。色々解説回。言い訳ともいう。
110 82、83、84日目。13、14階層探索。火魔法習得。指導訓練卒業。
111 85、86日目。15、16階層探索。SP300ちょっと。
112 87、88、89日目。17、18、19階層探索。ウォータースフィア。
113~118 90日目。ジーンとリンシアに再会。奴隷解放。異風の旋律結成。初夜。
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5章登場人物
『襲撃してきた6等級冒険者たち』
男性4名。中年(30~40歳)
元々は大きなパーティに所属していたが、仲間との反りが合わずに脱退。
一緒に脱退した4人で、なるべく楽に大金が稼げる仕事を探していた。
あまり熱心に迷宮には入っておらず、祝福の儀を最後に受けたのは数年前。
戦闘技術を磨くことも怠っていたため、油断も相まってトーマに瞬殺された。
現役の6等級冒険者の中では、実力はかなり下のほう。
『トルネ』
人間。女性。16歳。
カルネジア・ブルガーゾの娘にして、カルネジア・ハロイツァと同じ母から生まれた妹。
種族は人間として生まれたが、カルネジアの強靭な身体能力も多少は受け継いでいるため、ハロイツァの虐待にも耐え、スキル無しでも6等級冒険者並みに戦えた。
冷遇されていたため祝福の儀を受けられず、暗視を覚えられなかった上に、暗視ポーションの使用を許されなかったため、あまり迷宮で魔物と戦う機会が無かった。
戦闘経験こそ少ないが、カルネジアは戦士の家系で、迷宮の知識と、様々な武器の扱いは叩き込まれている。
トルネが冷遇されていたのは、単純にハロイツァの指示でしかなく、シャンダリアの屋敷の使用人からは同情的な目で見られていた。
しかし、ハロイツァに逆らうと問答無用で殺されるため、トルネに手を差し伸べる者はいなかった。
『カルネジア・ブルガーゾ』
獅子の獣人。男性。40歳は過ぎている筈。
カルネジア家の当主。火のカルネジア家は戦士の家で、個人の武をなによりも重んじる。
貴族としては優秀だと評価されており、統治に関しても悪い評判はない。
しかし性欲が非常に強く、見初めた女性はなんとしてでも手に入れたくなる性質を持っており、権力と自分の武力を持って、数多の女性と関わりを持つ。
また強者崇拝が強すぎる傾向にあり、弱者、敗者に対する配慮には非常に疎い。
関わらなければ優秀なのだが、一部の人間に凄まじく嫌われている。
身内には非常に甘く、娶った女性とその子供の事は非常に厚遇する傾向にある。
トルネの冷遇には心を痛めていたが、ハロイツァの才能を優先し、トルネの扱いは黙認していた。
『カルネジア・ハロイツァ』
獅子の獣人。男性。26歳。
カルネジア家の14番目の子息で、トルネと同じ母から生まれた実の兄。
獅子の獣人の中でも恵まれた体格と身体能力を持って生まれたため、人種の母と妹を心底嫌っていた。
母が死んでから荒れたのは、母は当主に目をかけられていたので、露骨に拒絶できなかったためで、母を慕っていたわけではない。
短気で短慮な性格をしており、傍若無人。
祝福の儀で10分間じっとしているのにも耐えられず、暗視と魔装術を覚えてからは祝福の儀を受けていない。
持って生まれた身体能力だけで3等級冒険者に上り詰めた、紛れもない天才。
またストレス解消に迷宮で魔物を虐殺していたため、祝福の儀を受ければ飛躍的に強くなれた可能性が高い。
スキル無しで深階層域に単独で潜れるほどの逸材を咎める事は、個人の武を最も重んじるカルネジア家に於いては、とても難しい判断だった。
ハロイツァの素行の悪さを、天賦の才能に期待して、長年尻拭いをし続けてきた。
人種の7等級冒険者に真っ向勝負で敗北した事実は、ハロイツァの評価を一変させるに充分すぎる出来事だった。
本来であれば、現時点のトーマたちに負ける要素などないほどの天才なのだが、幼少の頃より身体能力だけで大抵の人間に負けたことがなく、強さを求めて努力するという経験が無かった。
魔物との戦いも、彼にとっては遊びに過ぎず、才能を伸ばすどころか、技術も意識も錆付かせてしまった。
なぜかよく『ハロルツァ』と間違えた。
『カルマ』
獅子の獣人。男性。当主より年上。
カルネジア家に仕える使用人。
過去にカルネジアの血が入っており、獅子の獣人として生まれたため、早い段階でカルネジアの本家で働くために、高度な戦闘教育を受けた。
本人の性格は温和で、当主の事は尊敬している。
ハロイツァの才能には惚れこんでいたが、その恵まれた才能を磨こうとしないハロイツァの事は好きではなかった。
『ジーン』
猫獣人。男性。28歳、
シンとリーンの父。元行商人。
王国内を渡り歩いた過去があり、地理や歴史に強い。
行商はとても上手くいっていたのだが、店舗を構えての商売には向いていなかった。
『リンシア』
犬の亜人。女性。26歳。
シンとリーンの母。元行商人。
シンを生んだのが12歳、リーンを生んだのが15歳。
リンカーズでは先天スキルのおかげで、若年での出産の危険性が低く、赤子の死亡率も低い。
シンが8歳、リーンが5歳の時にベイクに家を買うまでは、2人を連れて行商をしていたが、3年ほどで行商を再開することになり、その時から子供2人をベイクに置いていくようになった。
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地名
『シャンダリア』
ハロイツァとトルネが住んでいた、カルネジア家が所有している迷宮都市。
ベイクの迷宮よりも階層が浅く、最深部は74階層。
ハロイツァは統治に興味が無かったため、カルネジア家から派遣された文官が、ハロイツァの代わりに統治を行っていた。
住民の殆どはハロイツァを嫌っており、ハロイツァの異動をカルネジア家に嘆願するほどだったが、カルネジア家がそれに応じることは無かったため、カルネジア家への心証は非常に悪い。
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施設
『魔法治療院』
有料で治療魔法を受けられる施設。
各都市に1人は治療魔法使いが待機している。
利用料は非常に高額で、魔法治療のせいで借金奴隷になるケースもある。
料金が高額な分、料金さえ払えれば即座に対応してくれる。
怪我の内容によっては、警備隊に利用客の情報を提供する場合がある。
『転移結晶』
ゲートの出口として設置されている大型魔導具。
ターミナル付近にしかゲートの出口を設定できない。
屋内ではゲートが使用できないため、ターミナル設置場所は開けた場所になっており、公園のような空間になっている。
要人がターミナル広場に出る際には、なるべく迅速に馬車まで移動してもらう。
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5章で登場した魔物
『ブラックルフ』
ベイクの迷宮11階層の魔物。106に登場。
ドロップアイテム『狼の牙』。単価80リーフ。
『泥怪人』
ベイクの迷宮12階層の魔物。108に登場。
ドロップアイテム『魔石材』。単価50リーフ。
『飛針蜂』
ベイクの迷宮13階層の魔物。110に登場。
ドロップアイテム『蜂蜜』。単価90リーフ。
『魔石像』
ベイクの迷宮14階層の魔物。110に登場。
ドロップアイテム『守護魔石』。単価150リーフ。
『小暴鬼』
ベイクの迷宮15階層の魔物。111に登場。
ドロップアイテム『魔法石』(低品質品)。単価70リーフ
『亜精霊』
ベイクの迷宮16階層の魔物。111に登場。
ドロップアイテム『各種属性石』(低品質)。単価100リーフ(属性問わず)。
『亜鬼』
ベイクの迷宮17階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『塩』。単価50リーフ。
『強肉鬼』
ベイクの迷宮18階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『食用肉』(豚)。単価120リーフ。
『魔悪霊』
ベイクの迷宮19階層の魔物。112に登場。
ドロップアイテム『霊水』。単価150リーフ。
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5章で語られた設定
冒険者の認識と実態には齟齬がある?
(実際にはトーマほど熱心に探索する冒険者も、ここまで少人数で成功しているパーティが殆どない。トーマは自分を基準にして考えているため、冒険者の社会的評価に違和感を覚えている)
特殊スキルを得るまで迷宮に篭り続けた人が、挙って冒険者を引退する理由。
(こちらもトーマの考え方は間違っていて、そもそもスキルを得るために迷宮に潜っていたのだから、スキルを取得した後の方が本番。しかも各種職人の知識と技術は、スキルとは別に習得しなければならないので、スキルを獲得した後まで迷宮に篭り続ける職人は殆ど居ない)
6等級以降は、等級によって明確な実力の差があるというのが一般的な認識。
ごろつきのような冒険者は一定数いるけど少数派。力があれば冒険者として稼げるため、ごろつきの実力は比較的低め。
トーマが6等級に圧勝できたのは、そもそもの相手の実力が低かったこともあるが、襲撃者たちはトーマが魔装術を使えると思っていなかったため。トーマの装備は6等級から見ても高級品なので、装備面でもトーマのほうが勝っており、正面からの攻撃でも斬り捨てることが出来た。
他人が発生させた照明魔法に、照明魔法で干渉することが出来る。
26歳で3等級に上がれるのはとても優秀。
止血ポーションは損傷した場所を魔力で補って、欠陥や臓器の機能を代替する。
肉親に魔力操作を行われると、逃れるのが難しい。
カルネジア家では人種への差別意識が強い。獅子の獣人こそ至高の戦闘種族だと信じている。
迷宮の警備兵は冒険者の出入りをちゃんと監視している。迷宮内が犯罪を起こしやすい場所だという認識があるため。と言っても、大人数の集団を逐一覚えていたりすることはない。初めて来た冒険者の顔や、少人数のパーティは珍しいので印象に残りやすい。トーマはデスマのせいでベイクの警備兵にはほぼ顔が知れ渡っている。
奴隷契約は個人間でも行える。だが奴隷商人の仲介は必要。
犯罪奴隷印は赤色。他の奴隷印は白。
魔法治療院は基本的に入院患者は受け付けていないので、病床は最低限。
魔法治療院の利用料は非常に高額なため、一般的にはあまり利用率は高くない。
リンカーズの一般的なおパンツはヒモパン。男性用も。
人を殺すことで、相手が今まで稼いできたSPが奪える。
トーマはなんらかの精神干渉を受けている?
リーンもトルネも美人。トルネはおっぱいもそこそこある。
スキル取得条件は、大量殺人によるSP強奪への対策?
祝福の儀は、魔法陣からはみ出さなければ何人でも同時に受けられる。祝福の儀を複数回行う方が疲れるので、グレンガはなるべく回数を減らしたいと思っている。
スキルはステータスウィンドウで一括取得が出来る。
リンカーズの職人は、少なくとも6等級冒険者よりも全員格上。
(スキルは識別、スクロール・ドロップアイテムは鑑定、魔法は解析という方法で確認できる)
(トルネの冷遇について。祝福の儀を受けさせてもらえなかったので、かなり浅い階層でしか戦うことが出来ず、SPを稼げていなかった。また、自分の意思で迷宮の探索を行うことも禁じられていた)
パーティメンバーがスキルの取得条件を満たした場合、パーティ内であれば一緒に条件を満たしたことになる。
魔装術は現状、ふわわとつららは装備品が無いため使用できない。(首輪代わりのスカーフに纏わせる事は可能)
スキルは8等級で5個くらいになって、5等級冒険者でも10個前後。
被奴隷契約者は、魔力感知で不快感を周囲に与えてしまう。
オーサンに事情を説明する。
トーマの8階層殲滅スピードは異常なほど早い。
トーマの生活魔法の運用の幅が広がっている。
魔法無しでもトーマの戦闘技術は向上している。
模擬戦でオーサンに勝利。
ギルドの訓練指導で筋肉痛を覚えることがなくなった。
ハロイツァの身体能力は、瞬間加速の一撃に反応出来るほど。
カルネジア家の使用人カルマは、魔力を用いた感知能力で感知できない。
カルネジア家の矜持は『魔物を打ち倒し、人々の命と生活を守る』こと。
トルネはいい体をしている。
51階層以降で活動するためには、4等級相当の実力が必要。
ベイクの迷宮は89階層まで。
迷宮都市の迷宮を勝手に殺す事は罪になる。
迷宮は頻繁に自然発生している。
迷宮を殺すことを専門に活動している冒険者もいる。3等級以上のものが多い。
迷宮が増えすぎると、周辺地域の魔力が迷宮に吸われて枯渇する。
迷宮周辺の魔力が枯渇すると、迷宮は魔力を求めて魔物を外に排出する。魔物のスタンピード。
リンカーズの住人は、トーマほど生活魔法を巧みに扱えない。
リンカーズでは、充分な稼ぎさえあれば重婚しても特に問題はない。
(というか、リヴァーブ王国ではあまり婚姻関係の法律は整備されていない)
リンカーズでは子作りが盛んなので、性奴隷の需要は低め。
契約の神ラクトシェーダ。様々な魔法契約を司る神。
トルネとカルネジア家の当主はあまり面識がない。
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