140 / 580
6章 波乱のヴェルトーガ
122 装備の更新
しおりを挟む
「おう準備は出来てるぞ。金は用意してきたんだろうな?」
今日用意してもらった物が、ホムロの店で用意できる最高級品ということになるらしい。
これ以上の品質を求めるならば、素材を用意し、職人と直接交渉しなければならないそうだ。
大きい冒険者のパーティには、お抱えの職人などが居る場合もあるとか。
「まずはトーマ。ブラックメタルとミスリルの合金である月光銀製のロングソード。同じくシルバーライト製のダガーが2本。重岩亀の甲羅から削りだしたウォーハンマー。
射撃武器はトーマの要望に応えられる水準のものが見つからなかった。わりぃな」
非常に強度の高いブラックメタルと、魔力への親和性の高いミスリルを一定の割合で合金化すると、月光銀と言われる非常に強力な合金になるらしい。
シルバーライト製の装備は、ベイクの最下層である89階層でも使えるはずだとホムロは太鼓判を押してくれた。
ちなみに武器だけで230万リーフが飛んで行った。既製品としては最高級品なんだそうだ。
「次にシン。シルバーライト製のロングソードとショートソードのセットだ。今のシンならロングソードでも問題なく扱えるだろうしな」
シンにはシルバーライト製の2本の剣。魔物が大型化していくこの先を考えると、武器の大型化も止むなしか。
「で、リーンはシルバーライト製のダガーを2本。
それと使いこなすにはかなりの練習が必要になりそうだが、スネークソードってのが手に入った。
刃が連結していて、魔力を通して鞭のように扱えるらしい。
かなり広い距離をカバーできるらしいし、竜鱗で出来ているので、強度も魔力との親和性もトップクラスだ」
おお!蛇腹剣ってやつか!これもまさにファンタジー武器の一つだよな!
ただしめちゃくちゃ高かった。スネークソードだけで白金貨が飛んでいくくらいに。
「そしてトルネもシルバーライトダガーを2本。投擲用のナイフは消耗品だが金貨級のものを用意した。
……それと、頼まれたから用意してやったが正直お勧めはしねぇ。地竜の牙を加工して作った短槍だ。
槍は習熟に時間がかかりすぎると思うんだがなぁ。今から始めて使い物になるのか?」
ドラゴンスケイルとかグランドドラゴンとか、リンカーズには普通にドラゴンがいて、普通に討伐もされてるのね……。
流石にドラゴン素材はめちゃくちゃ高い。白金貨を普通に超えてくる。
短槍と言っても全長で1メートル以上、1.2メートルくらいはありそうだ。
刃の部分も40センチくらいはありそうで、今までリーンが使っていたナイフと同じくらいの刃渡りに見える。
今回リーンとトルネに新しい武器が用意されたのは、15階層あたりからの魔物の巨大化のせいで、ナイフやダガーで戦っていくのが辛くなったせいだ。
以前から二人はリーチを補う方法をホムロに相談していた。
リーンには具体的なビジョンがなかったが、トルネは自分から槍を希望した。
もしかしたらカルネジア家で習ったことがあるのかもしれない。
「っていうか、扱いで言ったらリーンのスネークソードの方が難しそうじゃない?
リーンには忠告しなくていいの?」
「まぁ確かにな。だがこの武器は、魔力次第で姿を変える武器だ。
慣れないうちは普通にショートソードとして使っても充分な性能なんだよ。
可変機能は少しずつ慣れていけばいいんじゃねぇかと思ってな」
「頑張って使いこなして見せるからね!」
リーンセンパイ、ファイトっす。
「それで防具だがな。お前ら全員前衛の軽戦士タイプに思えるからな。同じものを揃えてみた。
盾なんかも用意できるんだが、お前らが盾使ってるイメージが湧かなくてなぁ」
まずは神聖絹素材の服とマフラーと手袋。素材を聞いても分からないが高級品っぽい響きだけは分かる。
胸や腕、足などの関節じゃない部分には火竜のスケイルメイル。
靴はジャイアントオーガの革で出来た靴。頭には兜ではなくてヘッドバンドを渡された。
は?これ防御力あるの?
「こいつは祝福の精霊の素材で出来た防具でな。
魔力の障壁を展開して、悪意ある攻撃から頭部全体を守ってくれるんだよ」
あるらしい。
「まったく飛んでもねぇ装備を揃えたもんだなぁ。これから最下層にでも向かうのかって水準だぞ?
これからもメンテナンスはしてやるが、装備の更新はウチじゃこれが限界だからな。
……ふ、棍棒1本で迷宮に向かったトーマが、随分立派になったじゃねぇか」
「いい加減棍棒は忘れろぉ!」
ちなみに全部で13890000リーフ。白金板まで行ったわ!たっけぇ!
金額が大きすぎるので、ホムロに明細を貰って、商工ギルドで口座から直接入金することにした。
一人白金貨3枚と金板4枚。端数は俺が払うことでまとまった。
これで出発前に出来る事は終わったかな?
あとは揉め事にならないことだけ祈っておこう。
はぁ~行きたくねぇ……。
今日用意してもらった物が、ホムロの店で用意できる最高級品ということになるらしい。
これ以上の品質を求めるならば、素材を用意し、職人と直接交渉しなければならないそうだ。
大きい冒険者のパーティには、お抱えの職人などが居る場合もあるとか。
「まずはトーマ。ブラックメタルとミスリルの合金である月光銀製のロングソード。同じくシルバーライト製のダガーが2本。重岩亀の甲羅から削りだしたウォーハンマー。
射撃武器はトーマの要望に応えられる水準のものが見つからなかった。わりぃな」
非常に強度の高いブラックメタルと、魔力への親和性の高いミスリルを一定の割合で合金化すると、月光銀と言われる非常に強力な合金になるらしい。
シルバーライト製の装備は、ベイクの最下層である89階層でも使えるはずだとホムロは太鼓判を押してくれた。
ちなみに武器だけで230万リーフが飛んで行った。既製品としては最高級品なんだそうだ。
「次にシン。シルバーライト製のロングソードとショートソードのセットだ。今のシンならロングソードでも問題なく扱えるだろうしな」
シンにはシルバーライト製の2本の剣。魔物が大型化していくこの先を考えると、武器の大型化も止むなしか。
「で、リーンはシルバーライト製のダガーを2本。
それと使いこなすにはかなりの練習が必要になりそうだが、スネークソードってのが手に入った。
刃が連結していて、魔力を通して鞭のように扱えるらしい。
かなり広い距離をカバーできるらしいし、竜鱗で出来ているので、強度も魔力との親和性もトップクラスだ」
おお!蛇腹剣ってやつか!これもまさにファンタジー武器の一つだよな!
ただしめちゃくちゃ高かった。スネークソードだけで白金貨が飛んでいくくらいに。
「そしてトルネもシルバーライトダガーを2本。投擲用のナイフは消耗品だが金貨級のものを用意した。
……それと、頼まれたから用意してやったが正直お勧めはしねぇ。地竜の牙を加工して作った短槍だ。
槍は習熟に時間がかかりすぎると思うんだがなぁ。今から始めて使い物になるのか?」
ドラゴンスケイルとかグランドドラゴンとか、リンカーズには普通にドラゴンがいて、普通に討伐もされてるのね……。
流石にドラゴン素材はめちゃくちゃ高い。白金貨を普通に超えてくる。
短槍と言っても全長で1メートル以上、1.2メートルくらいはありそうだ。
刃の部分も40センチくらいはありそうで、今までリーンが使っていたナイフと同じくらいの刃渡りに見える。
今回リーンとトルネに新しい武器が用意されたのは、15階層あたりからの魔物の巨大化のせいで、ナイフやダガーで戦っていくのが辛くなったせいだ。
以前から二人はリーチを補う方法をホムロに相談していた。
リーンには具体的なビジョンがなかったが、トルネは自分から槍を希望した。
もしかしたらカルネジア家で習ったことがあるのかもしれない。
「っていうか、扱いで言ったらリーンのスネークソードの方が難しそうじゃない?
リーンには忠告しなくていいの?」
「まぁ確かにな。だがこの武器は、魔力次第で姿を変える武器だ。
慣れないうちは普通にショートソードとして使っても充分な性能なんだよ。
可変機能は少しずつ慣れていけばいいんじゃねぇかと思ってな」
「頑張って使いこなして見せるからね!」
リーンセンパイ、ファイトっす。
「それで防具だがな。お前ら全員前衛の軽戦士タイプに思えるからな。同じものを揃えてみた。
盾なんかも用意できるんだが、お前らが盾使ってるイメージが湧かなくてなぁ」
まずは神聖絹素材の服とマフラーと手袋。素材を聞いても分からないが高級品っぽい響きだけは分かる。
胸や腕、足などの関節じゃない部分には火竜のスケイルメイル。
靴はジャイアントオーガの革で出来た靴。頭には兜ではなくてヘッドバンドを渡された。
は?これ防御力あるの?
「こいつは祝福の精霊の素材で出来た防具でな。
魔力の障壁を展開して、悪意ある攻撃から頭部全体を守ってくれるんだよ」
あるらしい。
「まったく飛んでもねぇ装備を揃えたもんだなぁ。これから最下層にでも向かうのかって水準だぞ?
これからもメンテナンスはしてやるが、装備の更新はウチじゃこれが限界だからな。
……ふ、棍棒1本で迷宮に向かったトーマが、随分立派になったじゃねぇか」
「いい加減棍棒は忘れろぉ!」
ちなみに全部で13890000リーフ。白金板まで行ったわ!たっけぇ!
金額が大きすぎるので、ホムロに明細を貰って、商工ギルドで口座から直接入金することにした。
一人白金貨3枚と金板4枚。端数は俺が払うことでまとまった。
これで出発前に出来る事は終わったかな?
あとは揉め事にならないことだけ祈っておこう。
はぁ~行きたくねぇ……。
1
あなたにおすすめの小説
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる