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7章 更なる強さを求めて
194 マーサルシリル
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「猫の方がふわわ、犬の方がつららって名前だ。2匹とも女の子だよ。
スキルは2匹とも一緒で、確か今8個覚えてるんじゃなかったかな」
「ふわわちゃんにつららちゃんかぁ~。スキルいっぱい持ってて偉いな~」
2匹を抱いたマーサルシリルの顔が蕩け切っている。気持ちは分かる、分かるぞぉ!
しっかし、2匹のおかげで気に入られたと言うべきか、2匹のせいで話が進まないと言うべきか判断に困るな。
「2匹はそのまま抱いてても良いから、俺の話聞いてくれる?
あ、その前に食い物買ってきたんだよ。マーサルシリルも良かったらいっしょに食わねぇ?
さっきアルが食わせまくってたから、2匹にはあんま食わせないようにな」
「あぁ!?アル何してんだテメーはよぉ!
あ、トーマ。実はマーサルシリルって呼ばれるのは長ったらしくてあんま好きじゃねぇんだよ。
私の事はマーサでいいぜ。どっかの馬鹿はマーサルって呼んでっけどな」
「了解マーサ。そんじゃ食い物出すから、2匹には食わせすぎないでやってくれよ?」
「ちっ!仕方ねぇな!ふわわちゃんとつららちゃんがおなか壊したら駄目だからな!我慢してやる!
その分私が食うわ。仕事全然ねぇからよ。あんま満足に食えてねぇんだ。正直助かるぜ」
満足に食えてないらしいけど、マーサはスラッとした長身で、鍛冶仕事をしているためか筋肉もついている。例えるならアスリートっぽい体系だな。手入れされてないからか、くすんだ金髪で、身長も俺より高いっぽい。おっぱいもトルネよりありそうだ。
つうかいくらお爺様のエリート教育があったのにしても若すぎないか?18~22歳くらいにしか見えないんだけど。
「ほいほいほいっと。あ、マーサって酒は飲むの?適当に買ってきたけど」
「おいおい最高に話が分かるじゃねぇか!酒は好きだぜ。あるなら全部飲んでやらぁ!」
「了解。酔っ払って話が出来ないとかは勘弁してくれよ?話が出来るなら全部飲んでも文句ないからさ」
買ってきた酒を全部出す。食い物もあるからテーブルが狭いなぁ~。ふわわとつららはマーサの腕の中だけど。
「そんで、さっきは2匹の武器って言ったけど、本当は俺含めてパーティメンバーの装備も更新したいと思ってんだよ。あ、もちろん2匹の装備も一緒に頼みたいんだけどな。
マーサは俺の装備を一発で見抜いたよな。そんで正直な話、これ以上の武器って作ってもらえるのか?」
俺の装備の中で一番高価な、グランドタートルのウォーハンマーを見せて問う。
「お前本当に6等級かよ???
装備品もそうだけどよ。さっきから荷物出してんのって空間魔法だろ?
そんでこの食いモンにも熱魔法かなんかかけてたよな?しかも話しながら自然に」
「本当に6等級だよ。アルにも身分証確認させたしな。
熱魔法使ってるの良く気づいたな?指摘されたの初めてだわ。
ま、色々あってこんな感じだよ」
「これで6等級は詐欺だぜトーマ。まぁいい。ふわわちゃんとつららちゃんが幸せそうだしな。
このウォーハンマーを超える装備は、作れるっちゃ作れるし、作れねぇっちゃ作れねぇ」
ふむ?俺を試してる……、って感じじゃないな。だとしたら。
「えーと?腕には自信があるけど、他に何らかの問題があるってことで合ってる?」
「そういうこった。実際、腕には自信があるぜ。ジジイのおかげであらゆる素材と技術には触れてきたからな。
だけど私はミルズレンダでは嫌われててな。普通の6等級が使う程度の装備なら問題ねぇんだが、トーマが求める水準の装備を作れるような素材を、回してもらえねぇんだよ」
「良く分かんないなぁ。アルにも聞いたけど、なんでそんなに嫌われてんの?別に仕事を断ってるわけでもないんだろ?」
「あ~、職人ってのは頭がかてぇ連中だからな。私の腕で変なモノを作られるのが嫌で仕方ねぇらしいぜ?
客の要望に応えるってんならまだ許されるんだけどよ、私が自主的に作るのはどうしても許せねぇらしい。そんな変なものには高級素材は使わせてやらねぇ!とまぁこんな感じなわけよ。
ま、私も他の奴等の立場だったら同じことを言うだろうな。私のほうが異端だってのはわかってっからよ」
ん~、素材がないってのは困りものだな。
「ん~、例えば俺が直接材料を持ってくるとかは可能?」
「トーマが言ってるのって迷宮素材の話だろ?トーマの装備を更新するなら魔物素材が無いと無理だぞ?
迷宮の外で魔物狩った経験あんのか?」
「ないなぁ。魔物素材が無いと駄目なのかぁ。
ちなみに必要な素材取れる魔物の生息地とか分かってたりしない?」
「ワリーが知らねぇ。素材の扱いはわかってっけど、私は鍛冶屋でしかないからな。
それに魔物の生息地はリヴァーブ王国の色々なところを回らなきゃなんねぇ。自力で調達するのは現実的じゃねぇだろ」
「ああ、俺ゲートが使えるから、距離的にはあんまり問題ないんだよな。ベイクの迷宮ではグランドドラゴンまで倒してるから、それ以下なら何とか自力で集めれると思うんだけどな、場所さえ分かれば」
「バケモンかよアンタ。上級冒険者でもそこまで出来る奴そんなにいねぇと思うぞ?」
「トーマっち、ゲートまで使えんの?どうやって空間魔法2つも覚えれたのさ?」
「いや?スキップも使えるよ。依頼の成功報酬で貰ったんだよ」
「1人で空間魔法3つも使える奴とか聞いたことねぇよ……」
ジャンプの事は教えなくていいな。3つでこの反応なんだし。
「ま、素材さえ用意してもらえりゃ作れるぜ。
ただまぁいくらゲートがあるったって、王国中回って素材集めは時間かかりすぎだろ。
高級素材は全部ミルズレンダに集中しちまうから、他の都市で買ってくるのも難しいし、アルはなんかいい考えねぇのか?」
「そうだねぇ……。ミルズレンダでは職人の声が大きいから、冒険者ギルドも商工ギルドも職人に逆らえないところあっからね。
一度へそを曲げた職人のめんどくささはマーサルさんも知ってるっしょ?」
ん~。腕はあるのに素材がないわけか。
そして自力調達は実際時間がかかりすぎると。
さてさて、解決策はあるかねぇ?
スキルは2匹とも一緒で、確か今8個覚えてるんじゃなかったかな」
「ふわわちゃんにつららちゃんかぁ~。スキルいっぱい持ってて偉いな~」
2匹を抱いたマーサルシリルの顔が蕩け切っている。気持ちは分かる、分かるぞぉ!
しっかし、2匹のおかげで気に入られたと言うべきか、2匹のせいで話が進まないと言うべきか判断に困るな。
「2匹はそのまま抱いてても良いから、俺の話聞いてくれる?
あ、その前に食い物買ってきたんだよ。マーサルシリルも良かったらいっしょに食わねぇ?
さっきアルが食わせまくってたから、2匹にはあんま食わせないようにな」
「あぁ!?アル何してんだテメーはよぉ!
あ、トーマ。実はマーサルシリルって呼ばれるのは長ったらしくてあんま好きじゃねぇんだよ。
私の事はマーサでいいぜ。どっかの馬鹿はマーサルって呼んでっけどな」
「了解マーサ。そんじゃ食い物出すから、2匹には食わせすぎないでやってくれよ?」
「ちっ!仕方ねぇな!ふわわちゃんとつららちゃんがおなか壊したら駄目だからな!我慢してやる!
その分私が食うわ。仕事全然ねぇからよ。あんま満足に食えてねぇんだ。正直助かるぜ」
満足に食えてないらしいけど、マーサはスラッとした長身で、鍛冶仕事をしているためか筋肉もついている。例えるならアスリートっぽい体系だな。手入れされてないからか、くすんだ金髪で、身長も俺より高いっぽい。おっぱいもトルネよりありそうだ。
つうかいくらお爺様のエリート教育があったのにしても若すぎないか?18~22歳くらいにしか見えないんだけど。
「ほいほいほいっと。あ、マーサって酒は飲むの?適当に買ってきたけど」
「おいおい最高に話が分かるじゃねぇか!酒は好きだぜ。あるなら全部飲んでやらぁ!」
「了解。酔っ払って話が出来ないとかは勘弁してくれよ?話が出来るなら全部飲んでも文句ないからさ」
買ってきた酒を全部出す。食い物もあるからテーブルが狭いなぁ~。ふわわとつららはマーサの腕の中だけど。
「そんで、さっきは2匹の武器って言ったけど、本当は俺含めてパーティメンバーの装備も更新したいと思ってんだよ。あ、もちろん2匹の装備も一緒に頼みたいんだけどな。
マーサは俺の装備を一発で見抜いたよな。そんで正直な話、これ以上の武器って作ってもらえるのか?」
俺の装備の中で一番高価な、グランドタートルのウォーハンマーを見せて問う。
「お前本当に6等級かよ???
装備品もそうだけどよ。さっきから荷物出してんのって空間魔法だろ?
そんでこの食いモンにも熱魔法かなんかかけてたよな?しかも話しながら自然に」
「本当に6等級だよ。アルにも身分証確認させたしな。
熱魔法使ってるの良く気づいたな?指摘されたの初めてだわ。
ま、色々あってこんな感じだよ」
「これで6等級は詐欺だぜトーマ。まぁいい。ふわわちゃんとつららちゃんが幸せそうだしな。
このウォーハンマーを超える装備は、作れるっちゃ作れるし、作れねぇっちゃ作れねぇ」
ふむ?俺を試してる……、って感じじゃないな。だとしたら。
「えーと?腕には自信があるけど、他に何らかの問題があるってことで合ってる?」
「そういうこった。実際、腕には自信があるぜ。ジジイのおかげであらゆる素材と技術には触れてきたからな。
だけど私はミルズレンダでは嫌われててな。普通の6等級が使う程度の装備なら問題ねぇんだが、トーマが求める水準の装備を作れるような素材を、回してもらえねぇんだよ」
「良く分かんないなぁ。アルにも聞いたけど、なんでそんなに嫌われてんの?別に仕事を断ってるわけでもないんだろ?」
「あ~、職人ってのは頭がかてぇ連中だからな。私の腕で変なモノを作られるのが嫌で仕方ねぇらしいぜ?
客の要望に応えるってんならまだ許されるんだけどよ、私が自主的に作るのはどうしても許せねぇらしい。そんな変なものには高級素材は使わせてやらねぇ!とまぁこんな感じなわけよ。
ま、私も他の奴等の立場だったら同じことを言うだろうな。私のほうが異端だってのはわかってっからよ」
ん~、素材がないってのは困りものだな。
「ん~、例えば俺が直接材料を持ってくるとかは可能?」
「トーマが言ってるのって迷宮素材の話だろ?トーマの装備を更新するなら魔物素材が無いと無理だぞ?
迷宮の外で魔物狩った経験あんのか?」
「ないなぁ。魔物素材が無いと駄目なのかぁ。
ちなみに必要な素材取れる魔物の生息地とか分かってたりしない?」
「ワリーが知らねぇ。素材の扱いはわかってっけど、私は鍛冶屋でしかないからな。
それに魔物の生息地はリヴァーブ王国の色々なところを回らなきゃなんねぇ。自力で調達するのは現実的じゃねぇだろ」
「ああ、俺ゲートが使えるから、距離的にはあんまり問題ないんだよな。ベイクの迷宮ではグランドドラゴンまで倒してるから、それ以下なら何とか自力で集めれると思うんだけどな、場所さえ分かれば」
「バケモンかよアンタ。上級冒険者でもそこまで出来る奴そんなにいねぇと思うぞ?」
「トーマっち、ゲートまで使えんの?どうやって空間魔法2つも覚えれたのさ?」
「いや?スキップも使えるよ。依頼の成功報酬で貰ったんだよ」
「1人で空間魔法3つも使える奴とか聞いたことねぇよ……」
ジャンプの事は教えなくていいな。3つでこの反応なんだし。
「ま、素材さえ用意してもらえりゃ作れるぜ。
ただまぁいくらゲートがあるったって、王国中回って素材集めは時間かかりすぎだろ。
高級素材は全部ミルズレンダに集中しちまうから、他の都市で買ってくるのも難しいし、アルはなんかいい考えねぇのか?」
「そうだねぇ……。ミルズレンダでは職人の声が大きいから、冒険者ギルドも商工ギルドも職人に逆らえないところあっからね。
一度へそを曲げた職人のめんどくささはマーサルさんも知ってるっしょ?」
ん~。腕はあるのに素材がないわけか。
そして自力調達は実際時間がかかりすぎると。
さてさて、解決策はあるかねぇ?
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