238 / 580
7章 更なる強さを求めて
208 王国の中と外
しおりを挟む
「へぇ。あんたらが話題の異風の旋律さんか。ベイクでは最近よく聞くね」
身分証を渡し、一応全員狩人ギルドの登録も済ませる。
「その歳で5等級冒険者ってのはなかなか有望だね。
さて、今日はなにしに来たのかな?狩人生活を始めたいってんなら歓迎するよ」
「ああ、実は今度魔物素材を使って装備を作ることになってね。こっちの2人は見たとおり亜人なんだが、2人に合わせた装備を作るために、亜人に近い魔物の素材が欲しいんだよ。
魔物素材と言えば狩人ギルドだって聞いたからさ。情報があれば教えて欲しい」
「へぇ?5等級で魔物素材を使った個人専用装備を作るとは、噂通りなかなかイカレてんね。
場所の指定はあるかい?ってああ、出現地域がベイク周辺じゃなくてもいいかって意味ね」
「ああ、見つかるならどこでもいいよ。これでもゲート利用するくらいの余裕はあるんだ」
「ははは、流石は期待のパーティだ。羽振りが良くて何より。
一応魔物の情報は狩人ギルドの大切な情報だから、情報提供料で金貨1枚貰うけどいいかな?」
冒険者ギルドと違って有料なんだな。
大人しくアートンに金貨を支払う。
「おお、ゴネずに支払った冒険者って初めて見たよ。それじゃ2階の個室で話そう。案内するよ」
アートンに続いて2階へ上がった。
案内された部屋は、20人前後が座れるような、会議室といったイメージの部屋だ。
「いやさ、冒険者ギルドでは迷宮に出る魔物の情報を無料で提供してるでしょ?
だから初めてここに来た冒険者ってのは、大概情報料を渋るんだよね。
階層ごとに決まった魔物が出る迷宮と違って、外の魔物の情報は命を左右する価値だってあるってぇのにさ」
「俺の場合はスムーズに話を進めたいだけだよ。でも金を取ったって事は情報には期待していいんだよな?」
「まぁね。狩人ギルド職員たるもの、リヴァーブ王国内の全ての魔物の情報を把握して無いといけないからね。じゃないと狩人達への協力なんて出来ないからさ。
もしメモがしたいならそこの紙とペンを使っていいからね。ただしメモした紙を第三者に見せたり、紛失したりするのは勘弁してね?
問題が起きたら罰則の対象になりかねないから」
「了解。んじゃ誰かメモしてくれるか」
「うん。私がやりたい。最近は結構読み書きできるようになってきたんだ。
シン、間違ってたら指摘してね?」
「わかった。ハルは僕が見ておくからメモは任せてよ」
ハルが紙とペンを手元に用意する。
「つうわけでアートン。説明頼むわ」
「おう。じゃああんたらは初回だし、ちょっと基礎的な話からさせてもらうぜ?
魔物にも色々種族があるんだけどよ、基本的に獣人系の魔物をビースト、亜人系をハイブリッド、人種系をヒュームって呼んでるんだ。
今回はそっちの2人用ってことだし、猫と犬のハイブリッドの説明でいいか?」
「ああ、問題無い。少なくとも居場所は知っておきたい」
「OK。猫のハイブリッド『森の中で光るもの』は、リヴァーブ王国の北に広がる大森林地帯に出現が確認されてる。
犬のハイブリッド『山に巣食う者』は、リヴァーブ王国の南側の大山岳地帯のあらゆる場所に出現するぜ。
とりあえず忠告しとくが、リヴァーブ国境壁の外側は魔物の領域だからな。腕に自信があるにしても、必ず現地の狩人を雇うことをオススメするぜ」
「『国境壁』の外側ね……。つまりゲートで直接飛んでいくことは無理ってことか」
「はは、冒険者にはピンと来ないかもしれないが、狩人の仕事はゲートでいけない場所も多いんだ。
まぁハイブリッドは基本的にリヴァーブ王国から離れた場所には出ないから、比較的狙いやすいと思うぜ。
北は『ボールクローグ』、南はミルズレンダまではターミナルで飛んでいけっから、そこから国境壁に向かっていくのがいいんじゃないか。
現地での案内もその地の狩人ギルドに聞けばいいと思う」
お、北のボールクローグは行ったことないが、ミルズレンダからいけるのは助かるな。
つうかミルズレンダってリヴァーブの南側に位置してたのか。
「ちなみに、ビーストとかハイブリッドって間違いなく魔物なんだよな?そういう人種ってワケじゃなくて?」
「ああ、間違いなく魔物だぜ?
スキルを覚えられなくて、増えるのに生殖行為が必要なく勝手に発生して、人類全てに恐ろしいまでの憎悪を抱いてる生物が魔物だからな。
なんで魔物が人類を強く憎んでいるのか、そりゃわかってないんだけどな」
魔物にも明確な定義があるのね。そして自然発生するなら殲滅しても気に病むこともない。
そういえばアートンはさっきから『出現』って言ってるな。『生息』とは違うってワケか。
「これ以上の詳しい情報は現地のギルドで聞いてくれ。
あんたらの腕を疑うわけじゃないが、必ず現地の狩人を雇えよ?安全性が全く変わってくるからな。
解体だってしたことないだろうしよ」
「ああ、約束するよ。助かったよアートン。また何かあれば頼む」
「おう、仕事だからな。料金さえ払ってもらえりゃいくらでも協力するぞ。
興味があったら狩人として活動してみてくれてもいいんだ。狩人ってのは万年人手不足だからな」
アートンの勧誘は適当に誤魔化して、狩人ギルドを後にした。
「それにしてもボールクロ-グとウィルスレイアにも行くって事は、トーマは四大精霊家領を全て回ることになるんだね」
「へ?そうなん?」
「そうそう。北のボールクローグは火のカルネジア家、西のヴェルトーガは水のタイデリア家、南のミルズレンダは『土のメーデクェイタ家』、東のウィルスレイアは風のシルグリイド家がそれぞれ治めているんだ。
リヴァーブ王国の王都『ネヴァルド』は王国の中心に位置していてね。王国の東西南北をそれぞれの精霊家が管理、守護、拡張を任されているんだよ」
「へ~。今までずっと迷宮に篭ってたからな。王国の地理とか位置関係とか初めて知ったよ」
「うん。面白いね。リヴァーブ王国の歴史を感じるっていうか」
「その中でも西のヴェルトーガは大海に阻まれて、東のウィルスレイアは大砂漠に阻まれて、南のミルズレンダは大山岳地帯に阻まれていて、長いこと拡張が成功していないんだ。
なので今は前線って言われると、北の大森林地帯の拡張を進めている場所を指すことが多いかな」
全然拡張出来てないじゃん!
ディオーヌ様ですら苦戦してるのか。
確か船を沈めるほどの大型の魔物が出るって言ってたもんなぁ。
「ふふ、父さんたちと色んな場所に行くのも楽しかったけど、トーマと一緒だともっと広い世界を旅できるんだなんてすっごく楽しい!
まさか壁の外にいける日が来るなんて思わなかったな~」
「私もまさかボールクローグを訪れる日が来るなんて思いませんでしたねぇ……。つくづくあの時命乞いして良かったと思いますよ」
「うん。いいね。まさに『冒険者』って感じ。迷宮に篭ってるだけじゃ冒険してるって感じしないもんね!」
今までずっと迷宮にばかり目を向けていたから、リヴァーブ王国の広さってものに初めて触れたような気がするなぁ。
ただ純粋にこの世界を楽しみたかったなぁ。
ま、そうすると俺も送られてくることが無かったわけだし、異邦人のトラブルは必要経費みたいなものかね?
身分証を渡し、一応全員狩人ギルドの登録も済ませる。
「その歳で5等級冒険者ってのはなかなか有望だね。
さて、今日はなにしに来たのかな?狩人生活を始めたいってんなら歓迎するよ」
「ああ、実は今度魔物素材を使って装備を作ることになってね。こっちの2人は見たとおり亜人なんだが、2人に合わせた装備を作るために、亜人に近い魔物の素材が欲しいんだよ。
魔物素材と言えば狩人ギルドだって聞いたからさ。情報があれば教えて欲しい」
「へぇ?5等級で魔物素材を使った個人専用装備を作るとは、噂通りなかなかイカレてんね。
場所の指定はあるかい?ってああ、出現地域がベイク周辺じゃなくてもいいかって意味ね」
「ああ、見つかるならどこでもいいよ。これでもゲート利用するくらいの余裕はあるんだ」
「ははは、流石は期待のパーティだ。羽振りが良くて何より。
一応魔物の情報は狩人ギルドの大切な情報だから、情報提供料で金貨1枚貰うけどいいかな?」
冒険者ギルドと違って有料なんだな。
大人しくアートンに金貨を支払う。
「おお、ゴネずに支払った冒険者って初めて見たよ。それじゃ2階の個室で話そう。案内するよ」
アートンに続いて2階へ上がった。
案内された部屋は、20人前後が座れるような、会議室といったイメージの部屋だ。
「いやさ、冒険者ギルドでは迷宮に出る魔物の情報を無料で提供してるでしょ?
だから初めてここに来た冒険者ってのは、大概情報料を渋るんだよね。
階層ごとに決まった魔物が出る迷宮と違って、外の魔物の情報は命を左右する価値だってあるってぇのにさ」
「俺の場合はスムーズに話を進めたいだけだよ。でも金を取ったって事は情報には期待していいんだよな?」
「まぁね。狩人ギルド職員たるもの、リヴァーブ王国内の全ての魔物の情報を把握して無いといけないからね。じゃないと狩人達への協力なんて出来ないからさ。
もしメモがしたいならそこの紙とペンを使っていいからね。ただしメモした紙を第三者に見せたり、紛失したりするのは勘弁してね?
問題が起きたら罰則の対象になりかねないから」
「了解。んじゃ誰かメモしてくれるか」
「うん。私がやりたい。最近は結構読み書きできるようになってきたんだ。
シン、間違ってたら指摘してね?」
「わかった。ハルは僕が見ておくからメモは任せてよ」
ハルが紙とペンを手元に用意する。
「つうわけでアートン。説明頼むわ」
「おう。じゃああんたらは初回だし、ちょっと基礎的な話からさせてもらうぜ?
魔物にも色々種族があるんだけどよ、基本的に獣人系の魔物をビースト、亜人系をハイブリッド、人種系をヒュームって呼んでるんだ。
今回はそっちの2人用ってことだし、猫と犬のハイブリッドの説明でいいか?」
「ああ、問題無い。少なくとも居場所は知っておきたい」
「OK。猫のハイブリッド『森の中で光るもの』は、リヴァーブ王国の北に広がる大森林地帯に出現が確認されてる。
犬のハイブリッド『山に巣食う者』は、リヴァーブ王国の南側の大山岳地帯のあらゆる場所に出現するぜ。
とりあえず忠告しとくが、リヴァーブ国境壁の外側は魔物の領域だからな。腕に自信があるにしても、必ず現地の狩人を雇うことをオススメするぜ」
「『国境壁』の外側ね……。つまりゲートで直接飛んでいくことは無理ってことか」
「はは、冒険者にはピンと来ないかもしれないが、狩人の仕事はゲートでいけない場所も多いんだ。
まぁハイブリッドは基本的にリヴァーブ王国から離れた場所には出ないから、比較的狙いやすいと思うぜ。
北は『ボールクローグ』、南はミルズレンダまではターミナルで飛んでいけっから、そこから国境壁に向かっていくのがいいんじゃないか。
現地での案内もその地の狩人ギルドに聞けばいいと思う」
お、北のボールクローグは行ったことないが、ミルズレンダからいけるのは助かるな。
つうかミルズレンダってリヴァーブの南側に位置してたのか。
「ちなみに、ビーストとかハイブリッドって間違いなく魔物なんだよな?そういう人種ってワケじゃなくて?」
「ああ、間違いなく魔物だぜ?
スキルを覚えられなくて、増えるのに生殖行為が必要なく勝手に発生して、人類全てに恐ろしいまでの憎悪を抱いてる生物が魔物だからな。
なんで魔物が人類を強く憎んでいるのか、そりゃわかってないんだけどな」
魔物にも明確な定義があるのね。そして自然発生するなら殲滅しても気に病むこともない。
そういえばアートンはさっきから『出現』って言ってるな。『生息』とは違うってワケか。
「これ以上の詳しい情報は現地のギルドで聞いてくれ。
あんたらの腕を疑うわけじゃないが、必ず現地の狩人を雇えよ?安全性が全く変わってくるからな。
解体だってしたことないだろうしよ」
「ああ、約束するよ。助かったよアートン。また何かあれば頼む」
「おう、仕事だからな。料金さえ払ってもらえりゃいくらでも協力するぞ。
興味があったら狩人として活動してみてくれてもいいんだ。狩人ってのは万年人手不足だからな」
アートンの勧誘は適当に誤魔化して、狩人ギルドを後にした。
「それにしてもボールクロ-グとウィルスレイアにも行くって事は、トーマは四大精霊家領を全て回ることになるんだね」
「へ?そうなん?」
「そうそう。北のボールクローグは火のカルネジア家、西のヴェルトーガは水のタイデリア家、南のミルズレンダは『土のメーデクェイタ家』、東のウィルスレイアは風のシルグリイド家がそれぞれ治めているんだ。
リヴァーブ王国の王都『ネヴァルド』は王国の中心に位置していてね。王国の東西南北をそれぞれの精霊家が管理、守護、拡張を任されているんだよ」
「へ~。今までずっと迷宮に篭ってたからな。王国の地理とか位置関係とか初めて知ったよ」
「うん。面白いね。リヴァーブ王国の歴史を感じるっていうか」
「その中でも西のヴェルトーガは大海に阻まれて、東のウィルスレイアは大砂漠に阻まれて、南のミルズレンダは大山岳地帯に阻まれていて、長いこと拡張が成功していないんだ。
なので今は前線って言われると、北の大森林地帯の拡張を進めている場所を指すことが多いかな」
全然拡張出来てないじゃん!
ディオーヌ様ですら苦戦してるのか。
確か船を沈めるほどの大型の魔物が出るって言ってたもんなぁ。
「ふふ、父さんたちと色んな場所に行くのも楽しかったけど、トーマと一緒だともっと広い世界を旅できるんだなんてすっごく楽しい!
まさか壁の外にいける日が来るなんて思わなかったな~」
「私もまさかボールクローグを訪れる日が来るなんて思いませんでしたねぇ……。つくづくあの時命乞いして良かったと思いますよ」
「うん。いいね。まさに『冒険者』って感じ。迷宮に篭ってるだけじゃ冒険してるって感じしないもんね!」
今までずっと迷宮にばかり目を向けていたから、リヴァーブ王国の広さってものに初めて触れたような気がするなぁ。
ただ純粋にこの世界を楽しみたかったなぁ。
ま、そうすると俺も送られてくることが無かったわけだし、異邦人のトラブルは必要経費みたいなものかね?
1
あなたにおすすめの小説
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる