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8章 異風の旋律
248 迷宮頻出騒動の考察
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「トーマちょっとごめん。スカーさん、タイデリア家の調査では、迷宮頻出が確認されたのはいつ頃なのかな?」
シンが会話に参加してくる。珍しいな。シンは俺と第三者の会話を黙って聞いていることが多いんだけど。
「……はっきりとは分かりませんが、おかしいと思われ始めたのは20日ほど前だと思われます。
迷宮の発生自体は自然に起こりうることですし、始めに出現した迷宮は、今ほど密集して発生していなかったようなんですよ。
迷宮の発生を操れる能力なんて想像も出来ませんでしたし、タイデリア家に情報が入るのが遅れたのも仕方ないことだと思います」
「20日ほど前……。ハルやアリスたちがこの国に来た時期に別の場所に転移してきた異邦人、と考えられなくもないね」
神様の手紙には、俺を調査員の一名に任命したとか書いてあったから、俺と同時期に転移してきた異邦人の可能性もなくはないけど、俺と同じ条件で転移したのだとしたらチート能力がもらえないはずだからな。
恐らくハルやアリスと同じタイミングで転移してきた異邦人だと思う。
「ねぇねぇスカーさん。以前言ってた黒髪の冒険者行方不明事件のほうはどうなったのかなー?」
「ああそちらのご報告もしていませんでしたね。
実は新しい行方不明者は出なくなったんですよ。殆どの冒険者は、急に入った長期の依頼に出ていたということで無事に帰ってきたようですし。依頼主もバラバラで、接点は見つかりませんでした。
ただ数名行方不明のままの冒険者がいるようですね」
「ん~……。それってやっぱり、目的の人物が見つかったから、無関係の人を解放したってことになるのかなぁ?
でも依頼主に接点はなく、依頼も不審な点はないのかー」
リーンは以前聞いた行方不明事件から、今回の騒動の原因にアプローチしてみたようだ。しかし誘拐事件がもう終息していたのは意外だったな。
「そもそもの話ですけど、なぜボールクローグなのでしょうね?その異邦人が偶然辿り着いたから標的にされただけ?それともなにか別の理由があるんでしょうか?
ボールクローグが狙われる、特別な理由が……」
トルネは動機からのアプローチか。確かに動機は大切だけど、異邦人のチート能力者が相手だと、深い理由もなくなんとなくで、ということも普通にありえそうなんだよなぁ。
「ボールクローグって言ったら、前線都市であることと、カルネジア家の本拠地ってことが思いつくよな。
俺がパッと思いつくのは、人類生存圏の拡張に反対している勢力が妨害行為に及んでいる可能性、カルネジア家に恨みを持つものがボールクローグを巻き込んでカルネジア家の滅亡を企んでいる可能性の2つかな。
スカーさん。この2つの可能性に何か心当たりがあったりしない?」
「ふむ……。人類生存圏の拡張に反対する勢力というのは、私は聞いたことがありませんね。
リヴァーブ王国の歴史は、人類生存圏の拡張を巡っての魔物との戦いの歴史ですから。むしろ生存圏の拡張は王国民全体の悲願と言っても良いでしょう。
そしてカルネジア家に恨みを持つ者の存在ですが……。こちらは逆に多すぎて、数を絞り込めそうにないですね」
あら?カルマさんやスレイの話を聞く感じだと、当主は素晴らしい人物ってイメージがあったんだけど。
「俺たちはハロイツァに迷惑を被ったから良い印象がないんだけど、俺たち以外にもカルネジア家って嫌われてるの?
そういえばディオーヌ様も、カルネジア家は問題があるみたいな事をチラッと言ってたけどさ」
「……トーマさん。ここがどこだか忘れていませんか?
カルネジア家の直轄地であるボールクローグで迂闊な発言をするのは控えたほうが」
「その辺は大丈夫。スカーさんが来てからの会話は全部、音魔法で周囲に漏らしてないから。じゃなければ流石に場所を変えるか発言には気をつけてるって」
最早音魔法による音の拡散防止は、呼吸するかのように自然に行えるようになった。
毎晩の訓練の賜物ですね。
「ああ、魔力が動いてると思っていましたがそんなことをなさってたんですか。というか音魔法でそんなこと出来たんですね……」
「教えてもらってるけど、未だにトーマ以外に出来た人いないんだけどねー。
ハルさえ出来ないんだから、やっぱりトーマがおかしいんだと思うよー?」
「まぁトーマさんですから、ということにしておきましょう。
それでカルネジア家に恨みを持つ者の話に戻りますが、カルネジア家は強者絶対主義の家ですからね。評価するものと嫌悪するものがはっきり分かれている家なんですよ。
加えてカルネジア家の人間は、総じて女性関係にだらしない者が多いですからね。現当主もですが、歴代のカルネジア家がずっとそうなんですよ。
まぁ簡単に説明するのであれば、代々ハロイツァみたいな者に被害を被る人間が後を絶たなかったんですよね。
流石に殆どの人間はハロイツァと違って、抱いた女性のことは大切に扱ったらしいですけれど、婚約者がいようが配偶者がいようがお構い無しに女性を奪っていく家系ですからね。
カルネジア家の人間が女性を見初めた時に、その全てが円満に受け入れられたわけではありません」
……ほんとクソなんだよなぁカルネジア家。
変態なのに無理強いはしない紳士のディオーヌ様と比べると、そのクソさが際立ってしまう。
「それでもカルネジア家の強者絶対主義に惹かれる者も少なくないですからね。というか実力のある者ほどカルネジア家に心酔する傾向にあるので、被害にあった者も簡単に反抗できないのが厄介なんですよ。
カルネジア家を嫌いな人間は、最早1つの勢力になっていると言って良いでしょう。
それほどの人間に恨まれるほどの長い年月、カルネジア家は武力を振りかざして好き勝手振舞ってきた家ですからね」
一大勢力を育て上げるほどに女に目がない家系って、厄介すぎて笑えないな。
ハロイツァを放置していた例もあるし、カルネジア家って実は滅びた方が良くない?
ボールクローグを巻き込んで滅亡させるわけにはいかないけどさぁ。
「うん。カルネジア家がそこまで嫌われてるとしたら、さっきの話の前提が変わってくるんじゃないかな?
行方不明事件に関わった依頼主たちに直接の接点は無かったとしても、もしかしたら裏でカルネジア家の滅亡を望んでいる勢力だっていう可能性があるんじゃ?
誰か主導している人物はいると思うけど、カルネジア家を嫌いな協力者たちがいてもおかしくないと思う」
ハルの発言に、スカーさんは顎に手を当てながら考え込んでいる。
「……確かに、主に取引の記録や血縁関係を調査して接点は無いと判断しましたが……。カルネジア家に過去何らかの被害を被った者、という視点は全くの盲点でしたね……。
強大なカルネジア家に対して長年苦渋を舐めさせられていた勢力が、アリスの話を聞いて異邦人を集め、そして迷宮を生み出す能力者を見つけるに至った……?」
……うん、今のところ納得できる流れのような気がする。
というか配偶者も婚約者も無視して女性を奪っていくというカルネジア家に対しては、悪いけど俺も嫌悪感しか抱けないな。
当代様は素晴らしいお方とかなんとかどっかで聞いた覚えがあるけど、そもそもカルネジア家自体が評価に値しない家としか思えない。
「どっちみち野良迷宮を放置することは出来ないから、俺たちは迷宮殺しのほうに集中することにするよ。
スカーさんに調査の方を任せてしまって良いかな?」
「そうですね。異風の旋律は優秀なパーティだと思いますが、調査や情報収集ならば我々に一日の長があります。適材適所でいきましょう」
「それとやっぱり、最近カルネジア家で何か変わったことが無かったか確認しなきゃいけないと思う。
スカーさんには悪いけど、俺たちとカルネジア家の接触の仲介を頼みたいんだ。
出来ればカルマさんっていう獅子の獣人に会いたい旨を、カルネジア家に伝えてもらえないかな?」
「獅子の獣人のカルマさん、ですね。承りました。
皆さんの迷宮討伐に支障が出ないように、日没後に面会できるように調整すべきですね。
ではやるべきことも明確になりましたし、私はそろそろ失礼致します。
有益な情報をありがとうございます。調査のほうはお任せください」
スカーさんは足早に宿を出ていった。
よく推理モノや刑事ドラマなんかで、犯人の動機を凄く重要に描写するのってあんまりピンとこなかったんだけど、動機が分からないと行動の理由付けが出来ないもんなんだなぁ。
実際に今回の話がどこまで合っているかは分からないけれど、行き詰っていた調査に新たな展開は期待できそうだ。
調査はタイデリア家にお任せして、俺たちは野良迷宮殺しに集中しよう。
シンが会話に参加してくる。珍しいな。シンは俺と第三者の会話を黙って聞いていることが多いんだけど。
「……はっきりとは分かりませんが、おかしいと思われ始めたのは20日ほど前だと思われます。
迷宮の発生自体は自然に起こりうることですし、始めに出現した迷宮は、今ほど密集して発生していなかったようなんですよ。
迷宮の発生を操れる能力なんて想像も出来ませんでしたし、タイデリア家に情報が入るのが遅れたのも仕方ないことだと思います」
「20日ほど前……。ハルやアリスたちがこの国に来た時期に別の場所に転移してきた異邦人、と考えられなくもないね」
神様の手紙には、俺を調査員の一名に任命したとか書いてあったから、俺と同時期に転移してきた異邦人の可能性もなくはないけど、俺と同じ条件で転移したのだとしたらチート能力がもらえないはずだからな。
恐らくハルやアリスと同じタイミングで転移してきた異邦人だと思う。
「ねぇねぇスカーさん。以前言ってた黒髪の冒険者行方不明事件のほうはどうなったのかなー?」
「ああそちらのご報告もしていませんでしたね。
実は新しい行方不明者は出なくなったんですよ。殆どの冒険者は、急に入った長期の依頼に出ていたということで無事に帰ってきたようですし。依頼主もバラバラで、接点は見つかりませんでした。
ただ数名行方不明のままの冒険者がいるようですね」
「ん~……。それってやっぱり、目的の人物が見つかったから、無関係の人を解放したってことになるのかなぁ?
でも依頼主に接点はなく、依頼も不審な点はないのかー」
リーンは以前聞いた行方不明事件から、今回の騒動の原因にアプローチしてみたようだ。しかし誘拐事件がもう終息していたのは意外だったな。
「そもそもの話ですけど、なぜボールクローグなのでしょうね?その異邦人が偶然辿り着いたから標的にされただけ?それともなにか別の理由があるんでしょうか?
ボールクローグが狙われる、特別な理由が……」
トルネは動機からのアプローチか。確かに動機は大切だけど、異邦人のチート能力者が相手だと、深い理由もなくなんとなくで、ということも普通にありえそうなんだよなぁ。
「ボールクローグって言ったら、前線都市であることと、カルネジア家の本拠地ってことが思いつくよな。
俺がパッと思いつくのは、人類生存圏の拡張に反対している勢力が妨害行為に及んでいる可能性、カルネジア家に恨みを持つものがボールクローグを巻き込んでカルネジア家の滅亡を企んでいる可能性の2つかな。
スカーさん。この2つの可能性に何か心当たりがあったりしない?」
「ふむ……。人類生存圏の拡張に反対する勢力というのは、私は聞いたことがありませんね。
リヴァーブ王国の歴史は、人類生存圏の拡張を巡っての魔物との戦いの歴史ですから。むしろ生存圏の拡張は王国民全体の悲願と言っても良いでしょう。
そしてカルネジア家に恨みを持つ者の存在ですが……。こちらは逆に多すぎて、数を絞り込めそうにないですね」
あら?カルマさんやスレイの話を聞く感じだと、当主は素晴らしい人物ってイメージがあったんだけど。
「俺たちはハロイツァに迷惑を被ったから良い印象がないんだけど、俺たち以外にもカルネジア家って嫌われてるの?
そういえばディオーヌ様も、カルネジア家は問題があるみたいな事をチラッと言ってたけどさ」
「……トーマさん。ここがどこだか忘れていませんか?
カルネジア家の直轄地であるボールクローグで迂闊な発言をするのは控えたほうが」
「その辺は大丈夫。スカーさんが来てからの会話は全部、音魔法で周囲に漏らしてないから。じゃなければ流石に場所を変えるか発言には気をつけてるって」
最早音魔法による音の拡散防止は、呼吸するかのように自然に行えるようになった。
毎晩の訓練の賜物ですね。
「ああ、魔力が動いてると思っていましたがそんなことをなさってたんですか。というか音魔法でそんなこと出来たんですね……」
「教えてもらってるけど、未だにトーマ以外に出来た人いないんだけどねー。
ハルさえ出来ないんだから、やっぱりトーマがおかしいんだと思うよー?」
「まぁトーマさんですから、ということにしておきましょう。
それでカルネジア家に恨みを持つ者の話に戻りますが、カルネジア家は強者絶対主義の家ですからね。評価するものと嫌悪するものがはっきり分かれている家なんですよ。
加えてカルネジア家の人間は、総じて女性関係にだらしない者が多いですからね。現当主もですが、歴代のカルネジア家がずっとそうなんですよ。
まぁ簡単に説明するのであれば、代々ハロイツァみたいな者に被害を被る人間が後を絶たなかったんですよね。
流石に殆どの人間はハロイツァと違って、抱いた女性のことは大切に扱ったらしいですけれど、婚約者がいようが配偶者がいようがお構い無しに女性を奪っていく家系ですからね。
カルネジア家の人間が女性を見初めた時に、その全てが円満に受け入れられたわけではありません」
……ほんとクソなんだよなぁカルネジア家。
変態なのに無理強いはしない紳士のディオーヌ様と比べると、そのクソさが際立ってしまう。
「それでもカルネジア家の強者絶対主義に惹かれる者も少なくないですからね。というか実力のある者ほどカルネジア家に心酔する傾向にあるので、被害にあった者も簡単に反抗できないのが厄介なんですよ。
カルネジア家を嫌いな人間は、最早1つの勢力になっていると言って良いでしょう。
それほどの人間に恨まれるほどの長い年月、カルネジア家は武力を振りかざして好き勝手振舞ってきた家ですからね」
一大勢力を育て上げるほどに女に目がない家系って、厄介すぎて笑えないな。
ハロイツァを放置していた例もあるし、カルネジア家って実は滅びた方が良くない?
ボールクローグを巻き込んで滅亡させるわけにはいかないけどさぁ。
「うん。カルネジア家がそこまで嫌われてるとしたら、さっきの話の前提が変わってくるんじゃないかな?
行方不明事件に関わった依頼主たちに直接の接点は無かったとしても、もしかしたら裏でカルネジア家の滅亡を望んでいる勢力だっていう可能性があるんじゃ?
誰か主導している人物はいると思うけど、カルネジア家を嫌いな協力者たちがいてもおかしくないと思う」
ハルの発言に、スカーさんは顎に手を当てながら考え込んでいる。
「……確かに、主に取引の記録や血縁関係を調査して接点は無いと判断しましたが……。カルネジア家に過去何らかの被害を被った者、という視点は全くの盲点でしたね……。
強大なカルネジア家に対して長年苦渋を舐めさせられていた勢力が、アリスの話を聞いて異邦人を集め、そして迷宮を生み出す能力者を見つけるに至った……?」
……うん、今のところ納得できる流れのような気がする。
というか配偶者も婚約者も無視して女性を奪っていくというカルネジア家に対しては、悪いけど俺も嫌悪感しか抱けないな。
当代様は素晴らしいお方とかなんとかどっかで聞いた覚えがあるけど、そもそもカルネジア家自体が評価に値しない家としか思えない。
「どっちみち野良迷宮を放置することは出来ないから、俺たちは迷宮殺しのほうに集中することにするよ。
スカーさんに調査の方を任せてしまって良いかな?」
「そうですね。異風の旋律は優秀なパーティだと思いますが、調査や情報収集ならば我々に一日の長があります。適材適所でいきましょう」
「それとやっぱり、最近カルネジア家で何か変わったことが無かったか確認しなきゃいけないと思う。
スカーさんには悪いけど、俺たちとカルネジア家の接触の仲介を頼みたいんだ。
出来ればカルマさんっていう獅子の獣人に会いたい旨を、カルネジア家に伝えてもらえないかな?」
「獅子の獣人のカルマさん、ですね。承りました。
皆さんの迷宮討伐に支障が出ないように、日没後に面会できるように調整すべきですね。
ではやるべきことも明確になりましたし、私はそろそろ失礼致します。
有益な情報をありがとうございます。調査のほうはお任せください」
スカーさんは足早に宿を出ていった。
よく推理モノや刑事ドラマなんかで、犯人の動機を凄く重要に描写するのってあんまりピンとこなかったんだけど、動機が分からないと行動の理由付けが出来ないもんなんだなぁ。
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