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8章 異風の旋律
255 カルマと再会
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マーサが燃えまくっていたので、邪魔するのも悪いし、工房を出てボールクローグの宿に戻った。
新しい弓、翠緑の風については完成品扱いなので、一応2本とも受け取ってきた。
「トーマ……。マーサに教えてあげなくて良かったの……?心核がいっぱいあるんだって……」
リーネさん。そこは空気読んでください。
あのマーサにそんなこと言える訳ないじゃないですかー。
心核が大量に入手できる機会って、神様も想定してなかったんだろうなぁ……。
なおその夜の寝室は、マーサに負けないくらい燃え上がった模様。
翌朝起床して、いつも通り狩人ギルドへ向かう。
受付にはエルハが待っていて、「予定通りあの情報は昨晩公開させてもらったわ」とだけ告げられた。
ふむ。これで迷宮殺しに終わりが見えれば良いんだけどね。
馬車に乗り込み迷宮討伐へ。
「昨日討伐された迷宮は12。うち2つが銀の乙女。新しく確認された迷宮の数は5つ。残っているのは28箇所」
「銀の乙女が動いてくれたのはありがたいな。でも迷宮の発生ペースも上がってるのか……」
状況は好転してるけど、予断は許さないって感じか。
最悪の場合は夜通し迷宮殺しを続行して、一晩で狩り尽くすことなんだろうけど、それをやったら別方面から厄介事が舞い込みそうだから出来ればやりたくない。
これは本当に最後の手段に取っておく。
他の冒険者達も討伐に力を入れてくれたら、こんな方法取らずに済むしな。
今日も3つずつ迷宮を殺して業務終了。
もはや完全に作業になりつつあるけど、今日の2つ目に討伐した迷宮は今までと少し勝手が違った。
積層型迷宮は今まで沢山討伐してきたけど、その迷宮は積層型ではあったけれど、下に降りるのではなく上に上っていくタイプの迷宮だったのだ。
「へぇ。珍しいね。確か高層型迷宮って言うらしいよ。
管理迷宮の中では1箇所くらいしかないんじゃなかったかな?比較的珍しい種類の迷宮みたいだね」
合流したシンに聞いてみたら当然のように知っていた。
シンは商人になるための教養以上を身につけてる気がしてならないわ。
狩人ギルドでいつもの定例報告を済ませる。
カルマさんとの面会は狩人ギルドに迎えに来てくれるという話なので、宿には戻らずこのまま待つ。
心核がどんどん貯まっていくことに若干の恐怖を感じていたら、スカーさんとカルマさんが狩人ギルドに入ってきたのが見えた。
「ご無沙汰しております。パーティを結成されたと聞きましたよ。
ボールクローグへようこそ。異風の旋律の皆様。
この度はボールクローグのために尽力してくださっているそうですね。
カルネジア家を代表してお礼申し上げます」
そう言ってカルマさんは初めて会ったときと同じように、軽くウインクして見せた。
変わらないなぁこの人は。
「久しぶりカルマさん。スカーさんも仲介ありがとう。
さて、迎えに来たってことは移動するんだよね?パーティ全員連れてってもらえるのかな?」
「それはもちろんです。私オススメの店で夕食をご馳走させて頂きますよ。
それにしても皆様、随分と腕を上げられましたね。
あの後ハロイツァ様にもスキルを取得させましたが、それ以上の成長を感じます」
おおすげぇな。さすがは達人って奴?
俺なんか未だに相手の強さとか一切感じないんだよなぁ。
「そうなの?もちろんあのときよりは成長してる自信はあるけどさ。そういうのって見ただけで分かるもんなの?」
「ふふ。あの時と比べまして、トーマ様はとても自然体になられました。
私に対して警戒をしていないわけでもないのに、緊張が見られませんから。
あの時の自然体は諦めから来るものだったと思いますが、今の自然体は自信に裏打ちされているように感じますね。
皆様とお話するのがとても楽しみになってきました。
ささ、馬車にお乗りください。早速参りましょう」
ギルドの前に止めてあった、意外と質素な感じの馬車に乗り込む。
ちなみに馬車を引いていたのはブラックタイガーだった。ベイクの迷宮36階層の魔物だったか。
「一応以前交わした約定は継続した状態ですからね。今回用意した馬車もカルネジア家のものは使用出来ませんでした。
少々簡素な造りではありますが、何卒ご容赦下さいませ」
「乗れれば気にしないよ。俺たちは冒険者だからね。そんな繊細じゃないさ」
なるほどね。カルネジア家の馬車はもっと豪華なのか。
そんなもんで乗り降りしたらアホみたいに目立ちそうだから、かえって助かった気がする。
そして到着したのは、ちょっと高そうではあるけど、あくまで大衆食堂の域を出ないような感じの店だった。
店内は賑っていて、とても繁盛しているようだ。
「この店は私の行きつけで御座いましてね。
私と同じ時期に屋敷で働いていた料理人が独立して開いた店なのです。
手ごろな値段なのですが味は保証しますよ」
「へぇ~いいね。下手な高級店よりもこういうとこのが好きだよ。
流石カルマさん。良い線突くねぇ」
「お褒め頂恐縮ですが、実は裏が御座いましてね。
馬車と一緒で、一応今回は非公式の面会ということになりますので、食事代は私持ちなのです。
なので仕方なく、安くて旨い店をご紹介させて頂くしかなかっただけなのですよ。
ささ、部屋は予約してあります。どうぞお入りください」
カルマさんに促され入店した。
ちなみに今回はスカーさんも立ち会うことになっている。
調査のためにカルネジア家と接触したのだから、その調査を担当しているスカーさんが立ち会うのは当たり前だ。
1人分多く払わなきゃいけないカルマさんにはちょっと申し訳ないけどな。
用意された料理はどれも素晴らしかった。
迷宮資源を極力使わない、ボールクローグ近郊で取れた食材をふんだんに使っている。
昨晩ベイクで食べた料理も美味しかったが、同じ食材でも調理の仕方でこんなにも味が変わるのかと、感心させられる味だった。
「しかしトーマ様も無用心で御座いますね。
この料理に毒が盛られている可能性や、この店で襲撃される可能性などは考慮されていないのですか?」
「個人の武を最も重んじるカルネジア家がそんなダサいことするの?
まぁそれ以前に、俺は別にカルネジア家と対立してる覚えはないからね。カルネジア家からも敵視されているとは思ってないだけだよ」
無用心も何も、カルネジア家が俺を排除する理由がそもそもないだろうって話。
ハロイツァの撃退が理由になるなら、あいつは犯罪奴隷になんかされずに助けられていただろうからな。
「ふむ。見透かされておりますねぇ。確かにカルネジア家には異風の旋律に対して悪意を抱いてる者はおりません。一目置いている者はそれなりに居るようですが。
つまらない前置きでした。忘れてください。それでは本題に移りましょうか。
今回の騒動の解決のためにカルネジア家と接触したかったのだとお聞きしております。
異風の旋律の皆様、タイデリア家のスカー様。本日は一体どのようなお話なのでしょう?」
さてさて、手がかりが得られるかは分からないけれど、まずは話を聞いてみないことに始まらない。
しかし、当主に心酔してるっぽいカルマさんに、当主に恨みを持っている人物は?なんて聞いてもやぶ蛇になりかねない。
どんな質問をするべきだろう?
新しい弓、翠緑の風については完成品扱いなので、一応2本とも受け取ってきた。
「トーマ……。マーサに教えてあげなくて良かったの……?心核がいっぱいあるんだって……」
リーネさん。そこは空気読んでください。
あのマーサにそんなこと言える訳ないじゃないですかー。
心核が大量に入手できる機会って、神様も想定してなかったんだろうなぁ……。
なおその夜の寝室は、マーサに負けないくらい燃え上がった模様。
翌朝起床して、いつも通り狩人ギルドへ向かう。
受付にはエルハが待っていて、「予定通りあの情報は昨晩公開させてもらったわ」とだけ告げられた。
ふむ。これで迷宮殺しに終わりが見えれば良いんだけどね。
馬車に乗り込み迷宮討伐へ。
「昨日討伐された迷宮は12。うち2つが銀の乙女。新しく確認された迷宮の数は5つ。残っているのは28箇所」
「銀の乙女が動いてくれたのはありがたいな。でも迷宮の発生ペースも上がってるのか……」
状況は好転してるけど、予断は許さないって感じか。
最悪の場合は夜通し迷宮殺しを続行して、一晩で狩り尽くすことなんだろうけど、それをやったら別方面から厄介事が舞い込みそうだから出来ればやりたくない。
これは本当に最後の手段に取っておく。
他の冒険者達も討伐に力を入れてくれたら、こんな方法取らずに済むしな。
今日も3つずつ迷宮を殺して業務終了。
もはや完全に作業になりつつあるけど、今日の2つ目に討伐した迷宮は今までと少し勝手が違った。
積層型迷宮は今まで沢山討伐してきたけど、その迷宮は積層型ではあったけれど、下に降りるのではなく上に上っていくタイプの迷宮だったのだ。
「へぇ。珍しいね。確か高層型迷宮って言うらしいよ。
管理迷宮の中では1箇所くらいしかないんじゃなかったかな?比較的珍しい種類の迷宮みたいだね」
合流したシンに聞いてみたら当然のように知っていた。
シンは商人になるための教養以上を身につけてる気がしてならないわ。
狩人ギルドでいつもの定例報告を済ませる。
カルマさんとの面会は狩人ギルドに迎えに来てくれるという話なので、宿には戻らずこのまま待つ。
心核がどんどん貯まっていくことに若干の恐怖を感じていたら、スカーさんとカルマさんが狩人ギルドに入ってきたのが見えた。
「ご無沙汰しております。パーティを結成されたと聞きましたよ。
ボールクローグへようこそ。異風の旋律の皆様。
この度はボールクローグのために尽力してくださっているそうですね。
カルネジア家を代表してお礼申し上げます」
そう言ってカルマさんは初めて会ったときと同じように、軽くウインクして見せた。
変わらないなぁこの人は。
「久しぶりカルマさん。スカーさんも仲介ありがとう。
さて、迎えに来たってことは移動するんだよね?パーティ全員連れてってもらえるのかな?」
「それはもちろんです。私オススメの店で夕食をご馳走させて頂きますよ。
それにしても皆様、随分と腕を上げられましたね。
あの後ハロイツァ様にもスキルを取得させましたが、それ以上の成長を感じます」
おおすげぇな。さすがは達人って奴?
俺なんか未だに相手の強さとか一切感じないんだよなぁ。
「そうなの?もちろんあのときよりは成長してる自信はあるけどさ。そういうのって見ただけで分かるもんなの?」
「ふふ。あの時と比べまして、トーマ様はとても自然体になられました。
私に対して警戒をしていないわけでもないのに、緊張が見られませんから。
あの時の自然体は諦めから来るものだったと思いますが、今の自然体は自信に裏打ちされているように感じますね。
皆様とお話するのがとても楽しみになってきました。
ささ、馬車にお乗りください。早速参りましょう」
ギルドの前に止めてあった、意外と質素な感じの馬車に乗り込む。
ちなみに馬車を引いていたのはブラックタイガーだった。ベイクの迷宮36階層の魔物だったか。
「一応以前交わした約定は継続した状態ですからね。今回用意した馬車もカルネジア家のものは使用出来ませんでした。
少々簡素な造りではありますが、何卒ご容赦下さいませ」
「乗れれば気にしないよ。俺たちは冒険者だからね。そんな繊細じゃないさ」
なるほどね。カルネジア家の馬車はもっと豪華なのか。
そんなもんで乗り降りしたらアホみたいに目立ちそうだから、かえって助かった気がする。
そして到着したのは、ちょっと高そうではあるけど、あくまで大衆食堂の域を出ないような感じの店だった。
店内は賑っていて、とても繁盛しているようだ。
「この店は私の行きつけで御座いましてね。
私と同じ時期に屋敷で働いていた料理人が独立して開いた店なのです。
手ごろな値段なのですが味は保証しますよ」
「へぇ~いいね。下手な高級店よりもこういうとこのが好きだよ。
流石カルマさん。良い線突くねぇ」
「お褒め頂恐縮ですが、実は裏が御座いましてね。
馬車と一緒で、一応今回は非公式の面会ということになりますので、食事代は私持ちなのです。
なので仕方なく、安くて旨い店をご紹介させて頂くしかなかっただけなのですよ。
ささ、部屋は予約してあります。どうぞお入りください」
カルマさんに促され入店した。
ちなみに今回はスカーさんも立ち会うことになっている。
調査のためにカルネジア家と接触したのだから、その調査を担当しているスカーさんが立ち会うのは当たり前だ。
1人分多く払わなきゃいけないカルマさんにはちょっと申し訳ないけどな。
用意された料理はどれも素晴らしかった。
迷宮資源を極力使わない、ボールクローグ近郊で取れた食材をふんだんに使っている。
昨晩ベイクで食べた料理も美味しかったが、同じ食材でも調理の仕方でこんなにも味が変わるのかと、感心させられる味だった。
「しかしトーマ様も無用心で御座いますね。
この料理に毒が盛られている可能性や、この店で襲撃される可能性などは考慮されていないのですか?」
「個人の武を最も重んじるカルネジア家がそんなダサいことするの?
まぁそれ以前に、俺は別にカルネジア家と対立してる覚えはないからね。カルネジア家からも敵視されているとは思ってないだけだよ」
無用心も何も、カルネジア家が俺を排除する理由がそもそもないだろうって話。
ハロイツァの撃退が理由になるなら、あいつは犯罪奴隷になんかされずに助けられていただろうからな。
「ふむ。見透かされておりますねぇ。確かにカルネジア家には異風の旋律に対して悪意を抱いてる者はおりません。一目置いている者はそれなりに居るようですが。
つまらない前置きでした。忘れてください。それでは本題に移りましょうか。
今回の騒動の解決のためにカルネジア家と接触したかったのだとお聞きしております。
異風の旋律の皆様、タイデリア家のスカー様。本日は一体どのようなお話なのでしょう?」
さてさて、手がかりが得られるかは分からないけれど、まずは話を聞いてみないことに始まらない。
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