526 / 580
11章 新たな都市の建設
482 探索
しおりを挟む
俺がアラタだったら、中途半端な階層に身を隠すような気がする。
スキップだと途中階層って通過されやすいだろうし。
それでいて人が少ない低階層は避けると考えると、50階層以上で80階層未満くらいに潜伏するかな、俺なら。
ルイナスリームの迷宮のMAPは頭に入ってるので、サーチでパーティリングの反応を探しながら。ひたすら最短距離で階層を戻っていく。
魔物なんざ全て無視だ。割と得意だしな。戦闘回避するの。
走っているうちに大分魔力が回復してきたけど、アラタとの戦闘があると思って、スキップでの移動は控えようかな。
ここにも居なかったら……。
全都市の迷宮を殺して炙り出すしかねぇか。
タケルもいるし、再建は可能だろ。
「っと。ここかアラタ。77階層とか馬鹿にしやがって」
パーティリングの反応を追って、77階層を駆け抜ける。
どうやら階層の端に2人は居るらしい。
反応が近くなったなと思ったら、小部屋のような場所の前にアラタが座っていた。
良かった。これで迷宮を皆殺しにせずに済んだ。
「ええ? 流石に早すぎない? 77階層は安直だったかもしれないけど、ここエリアの端だよ?」
「お前に付き合う気はないよ。2人さえ返してもらえりゃ見逃してやる」
「へぇ? これでも僕、全部のスキル取得してぶぇっ!?」
「……付き合う気はないっつったろ」
トランスを使用してジャンプ移動からの鳩尾への1撃。これは知らないと回避できない。速水に殴られてるのと大差ないからな。
スキップを開いて、アラタを1階層に放り込む。すぐに復帰されて妨害されても困るし。
部屋に入ると2人は特に縛られているわけでもなく、普通に座って話をしているようだった。
「アサヒ! カンナ! 2人とも無事か?」
「あ、トーマ! 助かったっすよー。乱暴な事はされてないっすけど、私たちじゃアラタには勝てそうもなかったっすから」
「どうもアラタはトーマに挑戦することが目的だったみたいね。スキル全部取得したから最強のはずだー、みたいなノリだったし」
「そんな簡単に強くなれるなら、2人だって苦労してねぇってぇのにな。一応2人にリジェクトかけるぞ」
アラタの目的は俺らしいから、2人には何もしてないと思うけど一応ね。
「それじゃ2人とも。77階層って2人で戦える階層かな? 俺はとりあえずアラタを拘束してきたいんだけど、多分もうすぐシンたちもこの階層にくると思うんだよね。それまで2人で待てる?」
「大丈夫っすよ。最近は80階層越えたっすからね。77階層なら2人でも余裕っす」
「階層の入り口に居てシンと合流したら戻るわ。その後は?」
「それじゃリーンとトルネが高層型に行ってるから、みんなは合流してベイクに戻ってていいよ。
俺はアラタにもうちょっと付き合ってやっから」
「分かったわ。気をつけて行ってきてね?」
「ああ。今回でこの騒動も終わるだろうし、ルイナスリームももう放置でいいだろ。俺たちはもう何もしなくていいさ。カンパニーも解散か譲渡だな。
そしたらみんなでゆっくりしようぜ。暫くの間さ」
「ゆっくりするのはいいっすけど、別荘に行くとゆっくりできないんすよねぇ。
あれはあれでいいんすけど、体力が持たないんすよ」
「俺の嫁はみんな魅力的過ぎて歯止めがきかないんだよ。まぁ出産も控えてるし、マジでのんびりしようか。
その為にも今回の件、きっちり終わらせよう」
ふわわとつららもここに置いていき、2人と長い口付けを交わしてから、1階層に放り込んだアラタを回収しに行く。
スキル全部取ったって言うからもう起きたかもと思ってたけど、普通に気を失ったままだった。
そのままユリバファルゴア戦跡地に飛び、更にアラタを持って距離を取る。
アラタはゲートくらい持ってそうだけどな。ルイナスリームで売ってたから。
周囲が見渡す限りの砂漠だけになったら、水魔法でアラタを叩き起こしてやる。
「ぶわぁっ!? ってなにここ! どこここ!?」
「ここはルイナスリームから離れてるけど砂漠エリアだよ。おはようアラタ。気分はどうだ?」
「トーマ? ってことは、ワケも分からずやられちゃったわけか……。
まさかそこまで差があるなんてなぁ……」
「さっきのは不意打ちに近かったからな。あれじゃあアラタも納得出来無いだろ?
ってことで、思い切り暴れてもいい場所に連れて来たってワケさ」
「――――はぁ?」
「いや、アラタがやらなくて良いってんならやんねぇけどよ。もしも希望するなら2回戦、つきあってやってもいいぜ?
嫁になにかしてたら殺してやったけど、特に何をされたわけでもなかったみたいだしな。
あーでも一応言っておくけど、お前の行動で王国中の危機感を最大限に煽ってきたからな。お前はここでボコられる程度で済むかもしれないが、今回の主犯は多分凄まじい目に遭うと思うぜ? 女だったらなお悲惨だな。この世界は犯罪奴隷は魔物と……、なんて話もあるくらいだし」
「それ系の話は聞きたくないんだけど、危機感を最大限に煽ったって、なにしたのさ?」
「城とメーデクェイタ邸に正面から押し入って、王を攫って王女をボコって、メーデクェイタ邸を半分以上消滅させてきた。ミルズレンダの狩人ギルドも吹っ飛んだぞ? お前のせいでな。
俺が本気になったら大袈裟じゃなく誰も抵抗出来ないと証明してやった。更に王国の連中がダラダラやってた今回の騒動も1晩で解決しちまった。今回お前らに賛同してしまった奴等の末路は悲惨だろうなぁ。王国の連中、多分本気で処分するだろ」
「城を正面突破、王を攫って王女を殴って、精霊家の屋敷を消滅とか、暴れすぎでしょ……」
「お前らはそれだけの事をしたってことだよ。ついでにお前のこともちゃんと正面からボコボコにして、お前が如何にザコかをちゃんと噛み締めてもらおうと思ってな」
「……大した自信だね。その余裕、後悔させてやるよぉ!」
スキルも重要だけどさぁ。それだけじゃ強くなれないのが、リンカーズって世界なのよ。
スキップだと途中階層って通過されやすいだろうし。
それでいて人が少ない低階層は避けると考えると、50階層以上で80階層未満くらいに潜伏するかな、俺なら。
ルイナスリームの迷宮のMAPは頭に入ってるので、サーチでパーティリングの反応を探しながら。ひたすら最短距離で階層を戻っていく。
魔物なんざ全て無視だ。割と得意だしな。戦闘回避するの。
走っているうちに大分魔力が回復してきたけど、アラタとの戦闘があると思って、スキップでの移動は控えようかな。
ここにも居なかったら……。
全都市の迷宮を殺して炙り出すしかねぇか。
タケルもいるし、再建は可能だろ。
「っと。ここかアラタ。77階層とか馬鹿にしやがって」
パーティリングの反応を追って、77階層を駆け抜ける。
どうやら階層の端に2人は居るらしい。
反応が近くなったなと思ったら、小部屋のような場所の前にアラタが座っていた。
良かった。これで迷宮を皆殺しにせずに済んだ。
「ええ? 流石に早すぎない? 77階層は安直だったかもしれないけど、ここエリアの端だよ?」
「お前に付き合う気はないよ。2人さえ返してもらえりゃ見逃してやる」
「へぇ? これでも僕、全部のスキル取得してぶぇっ!?」
「……付き合う気はないっつったろ」
トランスを使用してジャンプ移動からの鳩尾への1撃。これは知らないと回避できない。速水に殴られてるのと大差ないからな。
スキップを開いて、アラタを1階層に放り込む。すぐに復帰されて妨害されても困るし。
部屋に入ると2人は特に縛られているわけでもなく、普通に座って話をしているようだった。
「アサヒ! カンナ! 2人とも無事か?」
「あ、トーマ! 助かったっすよー。乱暴な事はされてないっすけど、私たちじゃアラタには勝てそうもなかったっすから」
「どうもアラタはトーマに挑戦することが目的だったみたいね。スキル全部取得したから最強のはずだー、みたいなノリだったし」
「そんな簡単に強くなれるなら、2人だって苦労してねぇってぇのにな。一応2人にリジェクトかけるぞ」
アラタの目的は俺らしいから、2人には何もしてないと思うけど一応ね。
「それじゃ2人とも。77階層って2人で戦える階層かな? 俺はとりあえずアラタを拘束してきたいんだけど、多分もうすぐシンたちもこの階層にくると思うんだよね。それまで2人で待てる?」
「大丈夫っすよ。最近は80階層越えたっすからね。77階層なら2人でも余裕っす」
「階層の入り口に居てシンと合流したら戻るわ。その後は?」
「それじゃリーンとトルネが高層型に行ってるから、みんなは合流してベイクに戻ってていいよ。
俺はアラタにもうちょっと付き合ってやっから」
「分かったわ。気をつけて行ってきてね?」
「ああ。今回でこの騒動も終わるだろうし、ルイナスリームももう放置でいいだろ。俺たちはもう何もしなくていいさ。カンパニーも解散か譲渡だな。
そしたらみんなでゆっくりしようぜ。暫くの間さ」
「ゆっくりするのはいいっすけど、別荘に行くとゆっくりできないんすよねぇ。
あれはあれでいいんすけど、体力が持たないんすよ」
「俺の嫁はみんな魅力的過ぎて歯止めがきかないんだよ。まぁ出産も控えてるし、マジでのんびりしようか。
その為にも今回の件、きっちり終わらせよう」
ふわわとつららもここに置いていき、2人と長い口付けを交わしてから、1階層に放り込んだアラタを回収しに行く。
スキル全部取ったって言うからもう起きたかもと思ってたけど、普通に気を失ったままだった。
そのままユリバファルゴア戦跡地に飛び、更にアラタを持って距離を取る。
アラタはゲートくらい持ってそうだけどな。ルイナスリームで売ってたから。
周囲が見渡す限りの砂漠だけになったら、水魔法でアラタを叩き起こしてやる。
「ぶわぁっ!? ってなにここ! どこここ!?」
「ここはルイナスリームから離れてるけど砂漠エリアだよ。おはようアラタ。気分はどうだ?」
「トーマ? ってことは、ワケも分からずやられちゃったわけか……。
まさかそこまで差があるなんてなぁ……」
「さっきのは不意打ちに近かったからな。あれじゃあアラタも納得出来無いだろ?
ってことで、思い切り暴れてもいい場所に連れて来たってワケさ」
「――――はぁ?」
「いや、アラタがやらなくて良いってんならやんねぇけどよ。もしも希望するなら2回戦、つきあってやってもいいぜ?
嫁になにかしてたら殺してやったけど、特に何をされたわけでもなかったみたいだしな。
あーでも一応言っておくけど、お前の行動で王国中の危機感を最大限に煽ってきたからな。お前はここでボコられる程度で済むかもしれないが、今回の主犯は多分凄まじい目に遭うと思うぜ? 女だったらなお悲惨だな。この世界は犯罪奴隷は魔物と……、なんて話もあるくらいだし」
「それ系の話は聞きたくないんだけど、危機感を最大限に煽ったって、なにしたのさ?」
「城とメーデクェイタ邸に正面から押し入って、王を攫って王女をボコって、メーデクェイタ邸を半分以上消滅させてきた。ミルズレンダの狩人ギルドも吹っ飛んだぞ? お前のせいでな。
俺が本気になったら大袈裟じゃなく誰も抵抗出来ないと証明してやった。更に王国の連中がダラダラやってた今回の騒動も1晩で解決しちまった。今回お前らに賛同してしまった奴等の末路は悲惨だろうなぁ。王国の連中、多分本気で処分するだろ」
「城を正面突破、王を攫って王女を殴って、精霊家の屋敷を消滅とか、暴れすぎでしょ……」
「お前らはそれだけの事をしたってことだよ。ついでにお前のこともちゃんと正面からボコボコにして、お前が如何にザコかをちゃんと噛み締めてもらおうと思ってな」
「……大した自信だね。その余裕、後悔させてやるよぉ!」
スキルも重要だけどさぁ。それだけじゃ強くなれないのが、リンカーズって世界なのよ。
0
あなたにおすすめの小説
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
異世界でただ美しく! 男女比1対5の世界で美形になる事を望んだ俺は戦力外で追い出されましたので自由に生きます!
石のやっさん
ファンタジー
主人公、理人は異世界召喚で異世界ルミナスにクラスごと召喚された。
クラスの人間が、優秀なジョブやスキルを持つなか、理人は『侍』という他に比べてかなり落ちるジョブだった為、魔族討伐メンバーから外され…追い出される事に!
だが、これは仕方が無い事だった…彼は戦う事よりも「美しくなる事」を望んでしまったからだ。
だが、ルミナスは男女比1対5の世界なので…まぁ色々起きます。
※私の書く男女比物が読みたい…そのリクエストに応えてみましたが、中編で終わる可能性は高いです。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる