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第3章 アカデミー5年生
29 試験結果発表
しおりを挟む遂にこの時がやってきた。
「結果発表じゃーい!!」
俺らは貼り出される掲示板の前に30分前から陣取っている。
言わずもがな、魔法試験の結果を見るために!
そしてわざわざ待機していたのは俺ら3人だけだった。皆結果に頓着しなすぎ?
「来た!」
校長先生が来た。へー、校長先生の仕事なんだ。
「あら皆さん、ご機嫌よう。ふふ、結果が気になるのね。」
「ご機嫌よう。」
「「こんにちは。」」
早く早く!
と、まずは筆記試験。よし、俺1位!あら、満点じゃなかった。どっかで凡ミスしたかな…?2位にアルトで3位がファルだ。
次は剣術試験。俺2位でした。
「セイル1位かー。だよなあ。おめでとう!」
「おめでとうございます。」
「おう、あんがとよ。兄貴は武術の方が得意だもんな。純粋に剣だったら俺のが上だったんだな。」
「むう。そこは認める。それより…10位にアンジュがいるんだけど…?」
「ふふ。殿方に及ばなかったのは悔しいですが、まあまあな結果でしょうか?」
充分だと思います。そもそも、剣術とかって男子だけじゃなかったの?と思っていたが、女子も希望すれば受けられるらしい。
女性騎士とかもいるしねー。数は少ないけど。休みの日とかも、アンジュはセイルと特訓していたらしいし。
そしてメインディッシュ!!魔法の結果…!俺らは手に汗握り、掲示板を凝視する。結果は…
「!!よっしゃ!俺1位ーーー!!!」
「私は2位ですか…。」
「俺3位か…やっぱ最後の氷塊のせい!?」
やったーーー!!俺の勝ち!勢いでその場で小躍りしてしまう。うんうん、我ながらよく出来たと思ってたんだよなー!
「よっしゃよっしゃ。じゃあ場所を移して反省会だ!」
俺はルンルン気分で軽やかに歩き出すのであった。
という訳で、現在俺の部屋。
メンバーもいつもの7人だ。
「という訳で、俺総合1位です!」
皆からおめでとうの言葉いただきましたー!ぱちぱちぱち。
あ、お菓子は用意しといたから、飲み物は自分で好きなもの淹れてきて。キッチンのもの使っていいから。
反省会という名のお茶会スタート。マナーも何もないけどな。こういうのんびりした時間、俺好きだわー。
「あー、悔しい。何がいけなかったんだ?」
「貴方、使う魔法は強力でしたが、制御が甘いのではなくて?」
「ぐぅ…!そこか…。」
「他の皆さんはどうでしたの?」
「僕とアルトは一緒に行動してたんだが、3つ目のポイントで時間切れになってしまったよ。」
「そうでしたね。魔法もあまり使えなくて…よく考えたらほぼ体力テストと言っても過言ではなかったんじゃ…?ファル様、魔法使いました?」
「…1回。」
「じゃあお前0点じゃねえの!?」
「そん…!な、事あるかも…。」
マジか!魔法使い放題だったのに!?もったいねー。ファルとアルトに今度魔法教えてくれと言われた。もちろんオッケー!
セイルはもう立ち直ったのか、お菓子食いまくってる。そういや甘党だったな。
「このクッキー美味いな。どこの店の?」
「それ、うちの料理人が作ったやつだよ。」
「へえ、イシアス様の。また作ってくださいって言っといてもらえません?そういえば、イシアス様は試験どうだったんすか?」
「ああ、僕頭に血が上っちゃって、寝てたら試験終わってた。」
「「「どういう状況!?」」」
俺、セイル、ファルのつっこみが入る。なんとイシアスは、お題で逆立ちしていたらクリア後にぶっ倒れたらしい。あらまあ。
「そりゃお大事に…。リアは、俺と別れた後どうだった?」
「そうね、妨害されたりして2つ目のポイントに着くのに時間かかっちゃったわ。
そのお題もクリア出来なくて、あまりいい成績ではなかったわね…。」
「ほほう。そりゃ災難だったな。
つか今回の試験、山頂に着いた順番とか関係あんのかな?4位にアッシュいたし。」
「そういやいたな。まあ、無関係ではないだろう。」
その後も色々話題は尽きない。いつの間にかカナリーの話題になっていた。
「そうそうシャル、頼まれていたパストルの情報だが。」
「おお!サンキュー。」
「それって、こないだマルに突っかかってたって奴か?」
「年下の女の子に無体を働くなど、紳士の風上にも置けませんわね。」
「そこまでじゃなかったけど…アンジュ、指鳴らすな。怖いから。」
アンジュのスイッチ入りそう。まあ奴に腹が立ったのは俺も同じだが!
とりあえず、ファルの話を聞く。
「まず、彼は君を敵視しているな。でも今まではそれほどでもなかったから、王城で会ったのがきっかけだろう。
彼は王城には選ばれた人間しか相応しくないと思っているようで、城で働く平民にもキツく当たっている。つまり、血筋だな。」
「はい質問。奴の父親は?」
「大臣の1人だ。」
「ふうん。それで城にいたんだ。」
「続けるぞ。
もうひとつ、彼はセーラ・カージナル嬢に懸想してるようだ。相手はどうか知らないが。
それで君と、あと僕のこともよく思っていなかったようだ。」
「そういや俺ら、彼女の取り巻き扱いされてたな…。ん?もしかして、彼女を庇ってた良い家柄の子息って…。」
「パストルのことだな。というか、取り巻きとか実際ないから。僕達はもちろん、殿下も先生もそんなんじゃないから。本気なのはパストルだけだ。」
めんどくさ!色恋沙汰はヨソでやってくれません!?
結果。関わらなければそれでよし!マルにもよく言っておこう。
「あー、疲れた。」
「じゃあ私達帰るわね。また明日。」
「おやすみなさいませ、皆様。」
「え?あ、暗っ!大丈夫か?」
「平気ですわよ。私がリアを送って行きますから。」
「そっか。じゃあ頼む。」
リアはアンジュが送ってくれるし、安心だな。他の連中は…。
「先にお風呂いただいたよー。次どうぞ。」
「じゃあ僕入ろうかな。ええと、タオルと着替え…。」
「アルト、お前は俺の方で入れば?時間かかるぞ。」
「そうさせてもらおうかな。じゃあまた後でね。シャル。」
おう。
…お前ら、何してんの?なんで風呂入ってんの?なんで着替えあんの?なんで食堂で飯食ってきてんの?なんで布団準備してんの?
ベッドでかいから3人で、床で2人て…何やってんの!?なんでセイルの部屋から布団運んでんのかな!!
「シャルは家主なんだからベッド使うでしょ?あとどうしようか。僕どっちでもいいよ。」
「ここは公平に、じゃんけんか?イシアス、セイル、アルト。どうだ?」
「いいんすか?2人はベッドの方がいいんじゃあ?」
「いやいや、ここは公平にね。友達なんだから。ねえ、ファル。」
「その通りだ。さあ、構えろ!」
いやいやお前ら、その家主の許可なくなんでお泊り確定してんの!?
最終的にベッドに俺、イシアス、アルト。床にファルとセイル。
「「「「おやすみ(なさい)。」」」」
…ま、いっか。
「おやすみー。」
「シャル、何してんだ?」
「ん?瞑想。」
「なにそれ?」
セイルが興味津々だったので、説明してやった。習慣だからな、今もかかさないようにしてるよ。もちろん走り込みも。
その5分後。俺以外の全員も並んで瞑想し始めた。…なにこの状況…。
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