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王妃様からの呼び出し。
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リリーは再び王宮に向かっていた。
『リリーちゃん、突然で申し訳ないけれど、二日後は空いているかしら?ミルクスープ、楽しみにしているわ。』
といった内容の手紙が、王妃から届いたからである。
「断れない圧を感じる・・・」と、父と兄は渋い顔をしていたが、リリーは元から行くつもりだった為、すぐに了承の返事を送った。
もちろんまだ王妃相手は緊張するし、場違いな王宮へはなるべく近付きたくはなかったが、前回ほど憂鬱な気分ではなかった。
当初は今回も父ウィリアムが同席する予定だったが、急遽出張が入り、昨日から他国へ行ってしまった為、リリーだけの参加である。
「こんな急に出張なんて。これは王家の陰謀だー!!僕はリリーから離れないぞ!!」
「お父様、訳がわからないことを喚くのはおやめ下さい。またお父様には作ってあげますから。」
娘を王家に取られると心配する父の心境を全然理解していないリリーは、ウィリアムがスープを飲めなくていじけていると思っている。
なんとかなだめ、屋敷から送り出すのには相当苦労をした。
そんなことを思い出して溜め息を吐いていた時、馬車が止まった。
王宮に着いたらしい。
扉が開くと、なんとラインハルト王子が待ち構えていた。
「リリー、会いたかったよ。」
完璧なロイヤルスマイルに、社交辞令だとわかっていてもリリーはたじろいでしまう。
なんて眩しい笑顔なのかしら。
まるで恋人に向けるような・・・
いえいえ、勘違いしてはダメよ。
自分を律しながら、差し出された手をとった。
今日は王宮の厨房を借りることになっている。
食材も好きに使っていいとのことであった。
「あーあ、本当は作るところをずっと見ていたかったのに、このあと家庭教師が来るんだ。」
厨房に案内してくれながら、残念そうにラインハルトに告げられるが、リリーは内心安堵していた。
ラインハルトに見られていたら、動揺してスープじゃない別のなにかが出来てしまうところだった。
厨房から名残惜しげに手を振りながら去っていくラインハルトを見送り、スープ作りを始める。
リリーのお手伝いをする為に、数名のコックが待機してくれていた。
素人の田舎料理を王宮の腕のよいコックに手伝わせるのは気が引けたが、彼らはリリーの作るスープに興味津々であった。
スープに添えるパン作りの際も、王都で食べられているパンとは異なる製法に質問攻めに合う場面もあった。
領地では高地に位置していて寒いので、煮込み料理やスープに浸して食べる機会が多く、外側はしっかり固いが中は柔らかく水分を吸うパンが好まれていたのである。
それにしても、なんでこんな大量に必要だったのかしら。
ミルクスープも寸胴鍋にいっぱいだし、パンも山のようだわ。
まだ焼いているパンもあるくらいだ。
数名分だと思って作り始めたリリーだったが、すぐに違和感と嫌な予感を感じていた。
もしかして、王妃様とハルト様以外もいらっしゃったりして・・・まさかね。
しかしリリーの予感は当たり、王妃と第3王子の他に、王太子夫妻にハリー、第2王子とその婚約者まで揃っての食事に、卒倒しそうになるのであった。
『リリーちゃん、突然で申し訳ないけれど、二日後は空いているかしら?ミルクスープ、楽しみにしているわ。』
といった内容の手紙が、王妃から届いたからである。
「断れない圧を感じる・・・」と、父と兄は渋い顔をしていたが、リリーは元から行くつもりだった為、すぐに了承の返事を送った。
もちろんまだ王妃相手は緊張するし、場違いな王宮へはなるべく近付きたくはなかったが、前回ほど憂鬱な気分ではなかった。
当初は今回も父ウィリアムが同席する予定だったが、急遽出張が入り、昨日から他国へ行ってしまった為、リリーだけの参加である。
「こんな急に出張なんて。これは王家の陰謀だー!!僕はリリーから離れないぞ!!」
「お父様、訳がわからないことを喚くのはおやめ下さい。またお父様には作ってあげますから。」
娘を王家に取られると心配する父の心境を全然理解していないリリーは、ウィリアムがスープを飲めなくていじけていると思っている。
なんとかなだめ、屋敷から送り出すのには相当苦労をした。
そんなことを思い出して溜め息を吐いていた時、馬車が止まった。
王宮に着いたらしい。
扉が開くと、なんとラインハルト王子が待ち構えていた。
「リリー、会いたかったよ。」
完璧なロイヤルスマイルに、社交辞令だとわかっていてもリリーはたじろいでしまう。
なんて眩しい笑顔なのかしら。
まるで恋人に向けるような・・・
いえいえ、勘違いしてはダメよ。
自分を律しながら、差し出された手をとった。
今日は王宮の厨房を借りることになっている。
食材も好きに使っていいとのことであった。
「あーあ、本当は作るところをずっと見ていたかったのに、このあと家庭教師が来るんだ。」
厨房に案内してくれながら、残念そうにラインハルトに告げられるが、リリーは内心安堵していた。
ラインハルトに見られていたら、動揺してスープじゃない別のなにかが出来てしまうところだった。
厨房から名残惜しげに手を振りながら去っていくラインハルトを見送り、スープ作りを始める。
リリーのお手伝いをする為に、数名のコックが待機してくれていた。
素人の田舎料理を王宮の腕のよいコックに手伝わせるのは気が引けたが、彼らはリリーの作るスープに興味津々であった。
スープに添えるパン作りの際も、王都で食べられているパンとは異なる製法に質問攻めに合う場面もあった。
領地では高地に位置していて寒いので、煮込み料理やスープに浸して食べる機会が多く、外側はしっかり固いが中は柔らかく水分を吸うパンが好まれていたのである。
それにしても、なんでこんな大量に必要だったのかしら。
ミルクスープも寸胴鍋にいっぱいだし、パンも山のようだわ。
まだ焼いているパンもあるくらいだ。
数名分だと思って作り始めたリリーだったが、すぐに違和感と嫌な予感を感じていた。
もしかして、王妃様とハルト様以外もいらっしゃったりして・・・まさかね。
しかしリリーの予感は当たり、王妃と第3王子の他に、王太子夫妻にハリー、第2王子とその婚約者まで揃っての食事に、卒倒しそうになるのであった。
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