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王子様に強敵あらわる!
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「ハルト様、突然どうなさったのですか?」
リリーは驚き、ソファーから慌てて立ち上がりながら問いかけた。
使用人が慌ただしく行き交う音が聞こえ、お茶の用意がすぐさま整えられる。
「婚約が成立したのを知ってね。つい嬉しくて、リリーの顔を見に来ちゃったんだよ。」
機嫌が良さそうなラインハルトだったが、一方リリーとの大切なお茶の時間を邪魔されたジェシーは、この上なく不機嫌だった。
ただでさえラインハルトを敵視しているのに、能天気かつ非常識な登場をされたのである。
ジェシーのイライラは最高潮であった。
「ごきげんよう、殿下。お約束もなく現れるなんて、いくら婚約者の家だからって驚きましたわ。それだけリリーは愛されてますのねぇ。熱々でようございましたわぁ。」
言外に、『アポなしで来るな、非常識王子。邪魔なんだよ!』という気持ちを隠しもせず、ジェシーがラインハルトに挨拶をする。
もちろんリリーが裏の意味など気付くはずもなく、『熱々って・・・』と照れているだけである。
「これは、ジェシー嬢。邪魔をして申し訳ないね。いつも僕のリリーと仲良くしてくれて感謝しているよ。」
ラインハルトも一歩も退かず、リリーは自分のものだとマウントを取り始めた。
言わずもがな、リリーは『僕のリリー』に反応して赤くなっている。
しかし、ふいにあることを思い出し、ラインハルトに告げた。
「ハルト様、ジェシーも学院へ通うことになったんです!みんな一緒で楽しみですね。」
「え?」
さすがに知らなかったらしく、ラインハルトは驚いた素振りを見せた後、一瞬嫌そうな顔をした。
その瞬間を見逃さなかったジェシーが、わざと追い討ちをかけるように続ける。
「殿下は色々とお忙しいでしょうし、女同士の方が行動も共にしやすいですから、学院でのリリーは私にお任せください。」
「ジェシー・・・。ありがとう。」
リリーはウルウルと感動しているが、ラインハルトは面白くない。
「僕の婚約者の為にありがとう。そうだな、これからリリーは王子妃教育なんかで、僕がリリーの時間を独占してしまうからな。せめて学院の中くらいジェシー嬢と過ごせるといいよね。」
笑顔でジェシーに言い返す。
まるで、リリーの全ての所有権は自分にあると言わんばかりである。
「あら、遠慮など無用ですわ。リリーとは小さい頃からの仲ですもの。学院外でもずっと傍におりますわ。友情は途切れることがありませんものね。」
暗に、『婚約なんていつダメになるかわからない』とジェシーは言っていた。
王子相手に強気過ぎる発言だが、負ける気はなかった。
すると効果があったのか、ラインハルトが言葉に詰まった。
どうやらラインハルトは、リリーの心変わりを恐れているらしい。
本当はジェシーも、リリーが領地にいた間は連絡が途切れていたのだから、そこまで強く言える根拠は無かったのだが。
ジェシーは言い負かせたと満足したらしく、「私は帰るわね。」とリリーに告げた。
「帰ってしまうの?」
ラインハルトとジェシーが、楽しそうに話していると思っていたリリーは、素直に驚いている。
「リリーはこれからやるべきことがあるでしょう?」
そう言って、ラインハルトをチラッと見ると、自分の胸をトントンと手のひらで軽く叩いてみせる。
リリーの邪魔はしないと決めているのだ。
あ、告白ね!
頑張ってみるわ。
理解したリリーに安心すると、「それでは私はこれで失礼致しますわ」と、短い挨拶をラインハルトと交わし、笑顔でリリーに手を振って部屋を出ていった。
「うーん、ジェシー嬢は兄より肝が据わってるなぁ。これは一番の強敵かもね。次は負けないよ。」
ラインハルトが愉快そうに呟いていた。
リリーは驚き、ソファーから慌てて立ち上がりながら問いかけた。
使用人が慌ただしく行き交う音が聞こえ、お茶の用意がすぐさま整えられる。
「婚約が成立したのを知ってね。つい嬉しくて、リリーの顔を見に来ちゃったんだよ。」
機嫌が良さそうなラインハルトだったが、一方リリーとの大切なお茶の時間を邪魔されたジェシーは、この上なく不機嫌だった。
ただでさえラインハルトを敵視しているのに、能天気かつ非常識な登場をされたのである。
ジェシーのイライラは最高潮であった。
「ごきげんよう、殿下。お約束もなく現れるなんて、いくら婚約者の家だからって驚きましたわ。それだけリリーは愛されてますのねぇ。熱々でようございましたわぁ。」
言外に、『アポなしで来るな、非常識王子。邪魔なんだよ!』という気持ちを隠しもせず、ジェシーがラインハルトに挨拶をする。
もちろんリリーが裏の意味など気付くはずもなく、『熱々って・・・』と照れているだけである。
「これは、ジェシー嬢。邪魔をして申し訳ないね。いつも僕のリリーと仲良くしてくれて感謝しているよ。」
ラインハルトも一歩も退かず、リリーは自分のものだとマウントを取り始めた。
言わずもがな、リリーは『僕のリリー』に反応して赤くなっている。
しかし、ふいにあることを思い出し、ラインハルトに告げた。
「ハルト様、ジェシーも学院へ通うことになったんです!みんな一緒で楽しみですね。」
「え?」
さすがに知らなかったらしく、ラインハルトは驚いた素振りを見せた後、一瞬嫌そうな顔をした。
その瞬間を見逃さなかったジェシーが、わざと追い討ちをかけるように続ける。
「殿下は色々とお忙しいでしょうし、女同士の方が行動も共にしやすいですから、学院でのリリーは私にお任せください。」
「ジェシー・・・。ありがとう。」
リリーはウルウルと感動しているが、ラインハルトは面白くない。
「僕の婚約者の為にありがとう。そうだな、これからリリーは王子妃教育なんかで、僕がリリーの時間を独占してしまうからな。せめて学院の中くらいジェシー嬢と過ごせるといいよね。」
笑顔でジェシーに言い返す。
まるで、リリーの全ての所有権は自分にあると言わんばかりである。
「あら、遠慮など無用ですわ。リリーとは小さい頃からの仲ですもの。学院外でもずっと傍におりますわ。友情は途切れることがありませんものね。」
暗に、『婚約なんていつダメになるかわからない』とジェシーは言っていた。
王子相手に強気過ぎる発言だが、負ける気はなかった。
すると効果があったのか、ラインハルトが言葉に詰まった。
どうやらラインハルトは、リリーの心変わりを恐れているらしい。
本当はジェシーも、リリーが領地にいた間は連絡が途切れていたのだから、そこまで強く言える根拠は無かったのだが。
ジェシーは言い負かせたと満足したらしく、「私は帰るわね。」とリリーに告げた。
「帰ってしまうの?」
ラインハルトとジェシーが、楽しそうに話していると思っていたリリーは、素直に驚いている。
「リリーはこれからやるべきことがあるでしょう?」
そう言って、ラインハルトをチラッと見ると、自分の胸をトントンと手のひらで軽く叩いてみせる。
リリーの邪魔はしないと決めているのだ。
あ、告白ね!
頑張ってみるわ。
理解したリリーに安心すると、「それでは私はこれで失礼致しますわ」と、短い挨拶をラインハルトと交わし、笑顔でリリーに手を振って部屋を出ていった。
「うーん、ジェシー嬢は兄より肝が据わってるなぁ。これは一番の強敵かもね。次は負けないよ。」
ラインハルトが愉快そうに呟いていた。
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